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平成22年度 第5回長崎市社会福祉審議会児童福祉専門分科会

更新日:2013年3月1日 ページID:006581

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

こども部子育て支援課

会議名

平成22年度 第5回長崎市社会福祉審議会児童福祉専門分科会

日時

平成22年11月12日(金曜日)午後2時30分~

場所

長崎市立図書館 新興善メモリアルホール

議題

(1)長崎市放課後児童クラブの今後のあり方について

(2)長崎市児童福祉費負担金(保育料)の改定について答申(案)

(3)その他

審議結果

事務局
こども部長あいさつ、資料確認

会長
まず、議事(1)の「長崎市放課後児童クラブの今後のあり方について」事務局の説明をお願いします。

事務局
「長崎市放課後児童クラブの今後のあり方について」の説明

事務局
「長崎市放課後児童クラブの今後のあり方について」の説明

会長
次に、本日もう1つ木永委員と高實委員から提出されました資料があります。皆様に了解をいただいた後に配布したと思いますが、配布してよろしいでしょうか。

資料配布

会長
それでは、資料の説明を委員からお願いいたします。

委員
提出した資料に基づき、「長崎市の放課後児童クラブ(学童保育)の今後のあり方について(提案)」について、提出した経緯及び内容の説明

会長
よくまとまっている資料ですので、もしよろしければこれをたたき台として、肉付けしたり、削除したりして素案としたいと思いますが、まず1.の課題としてあがっております

運営体制について

指導員の処遇について

保育内容について

保育サービスについて

の課題について何か意見がありませんか。なければ、次に2.の当面の対応策について、ご意見等がありませんか。

委員 
運営体制について
の1.現場管理責任者の配置(運営委員会)については、課題の運営体制についての1.運営管理責任者の曖昧さのところに記述されていますように、実質的には現場の指導員に任されているというのがほとんどのクラブの実態であります。ただ、そうだからといって、あなたは現場責任者、主任指導員ですよとした場合には、非常に波紋を呼ぶだろうと思っています。

会長
そうですね、波紋については、嬉しい波紋と現場の指導員に現場責任者として任せられることが困難である波紋の2つあるんじゃないですか。

委員
そうですね、後者がほとんどです。今の指導員の勤務条件等の待遇で現場の責任者まで任せられるのは困るという意見が多数出てくるのではないかと思います。

会長
とりあえず、全体的な議論の時間も限られていますのでこの問題については棚上げして、保育内容について、保育サービスについての当面の対応策について、ご意見はありませんか。

委員
基準を設ける項目、指標を示す項目については、基本的に賛同します。

会長
今説明がありました1.課題と2.当面の対応策について、事務局はどうでしょうか。ご指摘等ありませんか。

事務局
今回提出されましたたたき台につきましては、有志の皆様で熱心に協議を頂きまして作成していただいたという事で、非常にありがたく思っております。本来であれば事務局において、第5回の会議にあたりまして、今までの会議において皆様から出されました意見を集約した形で資料を出そうと思っておりましたが、提出された資料をたたき台にしていいのではと考えております。
事務局で資料を見させていただきまして、一部気になる点がありましたのでご質問も含めて発言させていただきます。まず1ページの運営体制についての1.運営管理責任者の曖昧さというところですが、基本的には、責任者が曖昧というのではなく、責任者が責務を果たすことの困難さが課題ではないかと思っていますので、見出しの問題ではありますが、地域の方々または保護者が責任者となることの困難さという表現が適当ではないかと思います。
それから、2.の安定的継続的とはいえない運営基盤というところで、最後の4行の『また、運営委員会方式に比べると法人が運営するクラブのほうが安定的継続的と言えるかもしれないが、長崎市の補助事業であるという意味では同等であり、直営・委託事業と比べると安定性継続性に負担が残る』というところですが、基本的に委託であったとしても委託料の見直しとか、委託先の見直しとかありますので、表現的にちょっと解りにくいような気がしました。
それから、3.の運営にかかわる保護者の負担(運営委員会)という表題ですが、運営委員会は保護者が運営に関わるという側面が大きいということは事実でありますけれども、やはり地域の方々も運営委員として関わっておりますので、地域の方々という文言も入れたほうがいいのではないかと思います。
それから、学童保育指導員の処遇についてというところですが、処遇という言葉があえているのかなという気がします。
次に、2ページの保育内容についてというところで、『目標や指針がなかったため』という表現ですが、これまではそうだったと思いますが、国のガイドラインや、市の設置運営基準が策定されまして目標や指針は現状ではあるというふうに考えていいのではないかと思っていますのでこの表現が気になります。
それから、2.当面の対応策の運営体制についてというところで、運営委員会がすべての問題ではないということも含めて、うまく運営されている運営委員会もあるというような記述も加味されたらどうかと思います。
1.の現場管理責任者の配置(運営委員会)というところで、『運営委員の要件として現場管理責任者も加える。』という記述がありますが、基本的に、現場管理責任者は指導員のことだと思いますので、運営委員会という組織の中に運営員として指導員の方を入れるというのはいかがなものかと思います。
それから、3ページの上段に、『運営管理責任者の曖昧な問題については、さらに抜本的な対応が必要とされることから、後に述べる将来への展望の中で触れることとする。』という記述については、あえて必要ないのではないかと思います。
それから、保育内容についての最後の2行に、『当面の対応策としては長崎市学童保育連絡協議会作成の「長崎市学童保育指針」等を参考に、市としても望ましい保育のあり方について検討することが必要である。』とありますが、参考にすることはあるとしても、文言で入れる必要はないのではないかと思います。
それから、保育サービスについて基準を設けることが妥当だと思われる項目の1.の保護者の子育てと仕事の両立支援事業としての必要最低限の開設時間というところの、『現在、クラブの開設時間についての調査は行われているが、それが保護者のニーズにあっているかどうか資料からは分からない。』という一文は、答申の文章としては要らないのではないかと思います。
次に、指標として示すことが妥当だと思われる項目の1.保育料のところの『保護者が保育料の高低によってクラブを選択する余地は少ない。』 という一文ですが、例えばAとBというクラブがあって、どちらかを選択するということは出来ますので、文言の意味がちょっと分かりませんので説明を頂きたいと思います。
それから4ページの2行目の、『市としては、学童保育事業に必要な運営費の積算を行い、利用者負担分と市の支援分との割合を明らかにした上で、標準的な保育料を示すことが望まれる。』というところですが、私どもも当初、標準的な保育料を示すということで考えておりましたが、この利用者と市の支援分との割合を明らかにするという文言は、既に運営費の積算根拠は各クラブでお示しをしているところですのでちょっと違うような気がします。

会長
今、課題と当面の対応策について、事務局より指摘がありましたが、委員の皆様からご意見等はありませんか。

委員
基本的に、内容が変わらないような文言の指摘については、意味がかわらなければ指摘のようにしていいと思います。
学童保育指導員の処遇についてというところの「処遇」という言葉についての指摘ですが、どのような言葉がよろしいのか反対にお伺いしたいと思います。

事務局
ある意味では、課題の内容が運営体制であるとか、保育内容についてというものでありますので、簡単に言えば、処遇を抜かして「学童保育指導員について」というような言葉でもいいのかなと思います。

委員
できれば、「労働条件について」とかいう言葉を入れたいと思っておりますが、他の委員さんの意見も伺いたいと思います。
次の保育内容についての「目標や指針がない」というところで、目標や指針は現状ではあるということでしたが、運営基準を見てみると、保育の内容までは触れていないと私は思っていますので、「目標や指針がない」としてしますことが問題であるというのであれば、実際運営指針はあっても、保育指針はありませんので具体的に「保育指針がないため」と書くことがよろしいのであればそうしたいと思います。
続きまして、1.の現場管理責任者の配置(運営委員会)というところで、運営委員会という組織の中に運営員として指導員の方を入れるというのはいかがなものかというご指摘についてですが、例えば社会福祉法人等になりますと、保育園の園長は理事会の中に入るように規定されています。ですから、現場の責任者も一緒に理事会の中に入って運営について話すこと、運営に参加することは要件として前提条件となっておりますので、私は、逆に現場である程度責任をもってやられている方は運営の中に入っていただいたほうがいいのではないかということで表現させて頂いております。
 

会長
このことについては、ちょっと議論していく必要がありますね。

委員
それから、保育内容についての当面の対応策としては長崎市学童保育連絡協議会作成の「長崎市学童保育指針」等を参考にという文言で入れる必要はないのではということでしたが、できれば参考にしていただきたいと私は思っていますので、皆さんのご意見もお聞きしたいと思います。
次に、指標として示すことが妥当だと思われる項目の1.保育料のところの『保護者が保育料の高低によってクラブを選択する余地は少ない。』 という文言の意味が不明瞭だということでしたが、私の意としたところは、学校を決めてしまうとその校区内の放課後児童クラブに行かざるを得ないという状況がありますので、保育料が安い他の学校区のクラブに行くというような選択する余地は少ないということで、表現させて頂いております。
その次の4ページの、『市としては、学童保育事業に必要な運営費の積算を行い、利用者負担分と市の支援分との割合を明らかにした上で、標準的な保育料を示すことが望まれる。』というところで、市としては既に運営費の積算根拠は各クラブでお示しをしているとのことでしたが、実際に今年度、補助金の交付要綱が改定されまして、その中で運営費の積算というものも示されております。ただ、その内容としまして、私が言いたいことは児童数が10人から35人のクラブと36人から70人までのクラブの2つの区分で補助金が設定されていますが、運営費全体を保育料と補助金で折半するような積算がされています。ですので、運営費の半分を保育料で賄おうとした場合に、私の計算でいきますと、10人のクラブでは、1人当たり月額24,150円になり、35人のクラブでは、6,900円となります、同様に計算していくと36人のクラブでは8,412円、70人のクラブでは4,326円で補助金以外の運営費を賄うことができる計算になります。そうなってくると、市が示す標準的な保育料とした場合に、どうしても整合性がつかないのではないかということで、このような文章を記述させて頂いております。

会長
3.将来的な展望については、事務局から何かありますか。

事務局
4ページの中段ですが、『少子化の問題が叫ばれる中国は地域主権の名のもとに公的責任を曖昧にするような制度改革の検討を進めている。』という記述については、あえて必要ないのではないかと思います。

会長
それでは、このたたき台について全般的に、ご意見等を頂きたいと思います。

委員
このたたき台作成に参加させていただきましたが、たたき台に書きたかったけど書けなかった問題も含めましてコメントさせていただきたいと思います。
1つは、学童保育の将来のあり方については、ここでは法人格を持つような方向で、運営主体の改善をしていこうとする提案しかしておりません。例えば、学童保育を現在運営している運営委員会が共同して、NPO法人等の法人格を取って運営するようなこととか、現在NPO法人で運営しているところや社会福祉法人が、運営委員会方式のクラブの運営を引き受けるやり方などいろいろな考え方のバリエーションについては、ここでは記載しておりません。もちろん、運営委員会の方たちは共同して運営の体制や財政基盤を強化してやっていくというのが一番望ましいとは思っていますけれども、そういったことについては、ここでは触れておりません。ただ、そういう法人格を持つことによって運営の体制における権限と責任というものを明確にして、同時にそのことによって運営主体の法人格が持つべき責任と権限と、市がどういうことを責任として負っていくのかということも、そういう関係性のもとで、はっきりとしていきたいと思っています。将来的には、資料にも出てきましたように、ある意味では公設民営的な、或いは社会福祉法人と同じような委託事業的なあり方というものも、全国的にはかなり展開されておりますので、そういうことも含めて検討していただきたいということが、たたき台には記述しませんでしたが、背景にはあります。
もう一点、指導員の問題についてはどうしても触れておかなければなりませんので、「指導員の処遇」という表現がいかがかという意見がありましたが、ようするに、複数いる指導員の一人に主任指導員や施設長的な役割を持ってもらおうとした時に、その指導員にそれだけの権限と同時に責任も負わせるのであれば、さきほど話があったように、それなりの待遇や処遇があってしかるべきだろうと思います。そのためには、これだけのことをやってほしいのだから、同時にしっかり研修もやって下さい。資格も持っておいて下さい。せめて主任指導員だとか施設長に位置づけられる方に関してはそれだけのことをやってほしい。責任とか権限を指導員の中のある人に求めて、現場でのいろいろな判断を要求して、責任を求めるのであれば、それに相応した労働条件や将来の展望等を含めて示していかなければいかないし、それに見合った資格等も必要であろうと思います。今そういうようなものが全部うまくそろってない中で、悪循環になっています。ようするに、露骨な言い方をすれば、処遇がないのにどうしてそこまで責任を負わなければならないのかというようなこともありますし、逆に言えば、そういう処遇があったらもう少し仕事をしてもいい。ということもあるかもしれません。ですからそういう中で、処遇とか研修、資格の問題と責任を求めることというのはセットになっているものだと考えておりますので、「処遇」という言葉が適切ではないとするのであれば、このような問題、構造をいい方向に転換させるようなことを議論したときに、どのような言葉が適切であるのかということを、一緒に考えていただきたいと思います。

委員
先ほど、事務局の話の中で、運営委員会の運営について「うまく運営されている委員会もある」という発言がありましたが、もしうまく運営しているような運営委員会があるのであれば、そこをモデルとして、処遇等を合わせていくというのも1つの手かもしれませんので、何をもって「うまく運営している」と発言しているのか疑問に思いましたので、お伺いしたい。

事務局
運営委員会の会議が確実に行われ、情報について、運営委員会の委員の中で共有されて、決定事項や会計の内容等についても十分にやられていること。それから、経理がきっちりと行われていること。など運営体制がしっかりとしているということです。

委員
 関連して発言させていただきますが、「非常にすぐれた運営を行っているクラブもある」、「一部のクラブでは保護者の負担が大きい」ということですが、全体の中のどのくらいがうまくいっていて、「一部」といういのは、どのくらいがうまくいっていないのか、その割合を教えていただきたいと思います。本当にほんのちょっとの「一部」だけの問題であるのであれば、そこのクラブがうまくいくように努力すればいいだけのことでしょうが、その「一部」のクラブがうまくいっていないがために全体の方針を決めようとしているようなことになりますと、少し議論が飛躍しすぎているような気がするのですが、その「一部」とは、どのくらいの割合を示しているのですか。

事務局
どのくらいの割合かということは答えづらいのですが、基本的には、非常に運営委員会で苦慮しているところと、非常にうまくいっているところとの間で、なだらかな形であります。ということは、すべてのクラブで少なからず、運営委員会の中での保護者の負担等があるのは確かです。その程度の差は運営委員会ではもうどうしようもないというところもあるということも確かです。

委員
 私が一番思っているのは、やはり責任体制がどうなのかということです。いくらうまく運営していても、おかしくなった時に例えば誰が責任をとっているのかということです。運営委員会の方なのか、指導員の方なのか、それがどういうふうになっているのかということがすごく曖昧になっているので、最終的にきちんとした組織に持っていったほうがいいということで、このような議論をしていると思っていますが、それについてはいかがでしょうか。

事務局
責任の所在ということで、ある意味では運営委員会の一番曖昧なところではないかと思っております。先ほど言われたように、指導員が責任を持つかというとそうではありません。指導員の方は、あくまでも運営委員会に雇用されているということですので、指導員が責任を負うということにはならないと思います。そしたらどこかといいますと、やはり運営主体である運営委員会であろうと思います。ですから、責任の所在がはっきりとしている法人格を持っているところのほうが、やはり責任の所在についての自覚も当然あるでしょうし、そのための対応も十分にとっているということになるのではないかと思います。

会長
長崎市としても、いわゆる法人格を取らせるような方向に最終的には、もっていくという形になりますね。

事務局
 そこが、一律に法人格ということがどうなのかというふうに思っていますので、さきほど言いましたように非常にうまくいっているところを法人格にしたらどうですかということにはならないと思います。どうしても運営に限界で、地域の方々の協力もなかなか得られず、保護者が大変であるというクラブについてはやはり法人格に移行を勧めることが必要であると思います。

会長
責任の問題ですが、最終的にはうまくいっている運営委員会においても、やはり責任の取り方は運営委員会の責任者が取るということになるわけですが、その方は常に学童に居るわけではないですよね。そうなってきますと、どういうことが原因で、どういう事件が起きたというような説明ができる方はいないですよね。その辺の責任性、社会的な責任という意味での児童福祉的な公的な責任はどこがとるのか。そのあたりの問題については、いかがでしょうか。長崎市と同じくらいの都市の現状を調査されたときに、民設民営のところにおいては、その責任の取り方、責任のあり方をどうされているかということは、調査されていますか。

事務局
それについては、調べておりません。

委員
やはり、責任の所在という問題になりますと、法人格を持つことが望ましいことだと考えます。
それから、今、基本的に運営委員会がうまく機能しているといわれている運営委員会の方については、正直言いまして、勘違いをされているのではないかと思っています。ようするに、一部の保護者と指導員とでうまくやっているからそれでいいと思われている方々が、かなりいらっしゃるのではないでしょうか。ただ、何か事故があったときには、責任となったならば、正直言ってあたふたするのではないかと考えますので、当面の対応策の中の、1.の現場管理責任者の配置のところにもあてはまると思いますが、ようするに、『指導員の中から現場責任者を選任する。』というところですが、もし運営委員会でこれからもやっていきたいというところがあれば、やはりこれは、保護者が運営責任を持って、指導員が現場責任を持ってというように責任の所在を持つということについて、理解をしていただいたうえで、運営をしていただかなければならないと思います。
それから、運営主体の法人格の中にも、法人というものがいくつかあります。私はNPO法人の代表という形でこの会議に参加させて頂いておりますので、アピールをするような形になるのかもしれませんが、基本的に社会福祉法人、NPO法人での運営が全国的にも多いのではないかと思っています。前回もお話しましたが、NPO法人というような形での法人格を持ったほうが望ましいのではないかと思います。それから、当面の対応策としても考えられるのではないかと思いますが、個人的な意見としましては、長崎市においてNPO法人として運営しているところは、私どものNPO法人が1クラブ運営しております。私どもの希望ではありますが、1つのクラブが、運営をする責任者がいて、指導員を雇用するというような形であると、1つのNPO法人が1つのクラブを運営するということは財政的にも厳しい現状があります。ですから、複数のクラブで共同運営をするというのが、財政的には一番望ましいのではないかと感じておりますので、市のほうにも、運営委員会としてなかなか機能していないところがあれば紹介してほいしいという話もさせていただいているところです。もし、私の願いを叶えさせていただくことができるのであれば、私どもがモデルケースということで対応させていただくことができないのか、すなわち複数のクラブの運営させていただいて、1つのNPO法人としてやっていくということを、皆様からのアドバイスを受けながら改善するところは改善して、それから、他の運営委員会の方々にもご理解、ご納得していただけるような体制づくりができないのかなと思っていますので、そのようなことも当面の対応策の1つの項目として、入れていただければと希望しています。

会長
そろそろ答申(案)をまとめていく作業が必要ではないかと思っていますが、若干コンセンサスを得られている状況ではないようです。もう少し議論を進めたいと思います。委員何かありませんか。

委員
会長が言われているように、答申をまとめていく時期でありますので、今回、このような形でたたき台が出てきたことはいいことだと思っています。これを答申(案)として提出するのであれば、それでいいと思っています。ただ、議論を聞いていますと、行政側の課題の認識がこのたたき台にある課題の認識とズレていますので、その部分については、会長が言われるようにコンセンサスをとらなければ、これがズレていますと、その後の対応が全く違ってくると思います。
そもそも行政が提案してきた、一番最初の課題の中に、運営委員会の責任者の曖昧さについての認識はないですよね。認識がないものをこちらからたたき台としてあげているから、やり取りが分かりづらくなっているような気がします。そうありながらも、行政側からは、運営体制の課題の中で、児童の事故等に対する補償や責任への不安というものを上げられています。しかし、それは行政が抱えている市の対応の中にはその解決策というものは、提示されていません。
それから、「うまくいっている運営委員会もある」ということを、先ほどからおっしゃられていますが、それもどうなのかなと思いながら聞いておりました。マンパワーだけに支えられた、現時点での「うまくいっている」という話は、運営委員会の中の特定の役員や保護者であったり、ボランティア精神に長けた指導員等がいることによって、たまたま「うまくいっている」だけのことであって、やはりそこは、制度面をきちんと整えて「うまくいく」という形にするのが、筋ではないかと思っています。
それからもう1つ、会長も一番こだわっていましたが、現場管理責任者の配置ということに対して、このような提案が出されているということは、予算的にもきちんと財源の裏づけがないとできない話です。それについて行政がどのように認識しているのか。今までの行政の示している課題解決の内容というものは、特段そこに予算を掛けてでも解決しようという対応策にはなっていないと思います。予算を増やさないことが前提で、その中で、どのようにして、放課後児童クラブをうまくまわしていくかという認識だと思います。指導員の労働条件のことも含めて、私達が提案していることは、お金に関わること、財源の裏づけがないとできないということになるので、根本的にそこの認識を持っていただくことが非常に大事だと思っています。この課題について、もう少しはっきり、行政が一緒の認識にいるのかどうかということを確認していただきたいと思います。

会長
今言われたように、たたき台の中にあります、指導員の問題や現場責任者の問題等については、まだ曖昧になっているような感じがしています。運営委員会のあり方についても、事務局より法人化という発言もありましたが、将来的には「マンパワー」で人が良くて「うまくいっている」のか、組織・体制として「うまくいっているのか」その辺の見極めが課題ではないかと思います。他に委員何かありませんか。

委員
意見ではなく、お尋ねですが、この運営委員会が指導員を任命することになると思うんですが、そうした場合に指導員が運営委員会に入るということについての整合性はどうなのでしょうか。

委員
先ほど社会福法人のことを例に挙げて説明しましたが、私の保育園では、理事会の中に施設長として保育園の園長が入っています。その園長の任命権は理事会にあります。ですから、整合性は?という話でしたが、そこは現実問題として大丈夫であると考えております。ですから、おそらく同じ意味で言いますと、この件についても問題ないのではないかと思っています。

委員
現場管理責任者と園長というのは、概念が違うのですか?

委員
同じではありません。現場管理責任者というのは、運営管理のある一部分だけを役割として与えることになっておりますので、例えば施設長となれば運営全体に係ることについてのある程度権限や責任があるというようなことになると思います。やはり、一指導員にそこまでは任せられないと思います。けれども、今、問題として責任者が曖昧な状況にあるところで、苦肉の策というわけではありませんが、現場のある程度の安全とか、緊急時の対応だけについては、誰かを責任者として置かなければいけないというところでの現場管理責任者という形です。
施設長とかに比べると、かなり権限は限定的になるかとは思います。ただそのような安全管理上の事について、例えば資料に書いてありますように、施設に危険箇所があって、そこの施設整備等をしなければならないような時に、指導員の一任では決められないので、そういった事をしっかり伝える場所を提供するという意味でも運営委員会の中に入っていただいて、こういうところを改善して欲しい等の要望を言えるような状況にしたほうがいいという意味で、運営委員会の中に指導員を入れるということにしております。
しかしこれは、あくまでも当面の対応策でありまして、責任者がいないということ自体が一番の課題であると考えておりますので、そこをなんとかするという意味での対応策となっておりますので、弊害として、長く続けられて、運営を切り盛りしているような指導員に対し、権限を与えるということは、運営委員会よりも指導員がさらに強い立場になってしまうということが、実態として出てくるとは思っています。

会長
そうですね、中長期・長期的には法人化をできるだけ進めて、ただ単に雰囲気的に「うまくいっている」「うまくいっていない」というよりも、そのような運営体制や組織をきちんと整備して固めて、いつまでも児童福祉がしっかり行われるものにしたいということが、将来的な願いだろうと思います。
時間がなくなってきまして、本日の議論がうまくいけば、私と事務局で答申(案)を作成する方向で行こうと考えていたのですが、まだまとまっていないような感じがしますので、もう一回ぐらい会議を開催したいと思いますがいかがでしょうか。とりあえず本日はこれで議論を終わりたいと思いますが、これだけは言っておきたいというような意見はありませんか。

委員
学童自身が児童福祉法に載っている施設です。ということは、実施義務はやはり公的なところが大きいと思います。その中で、これまでの議論の中で何度も問いかけてきましたが、直営もしくは委託のように、公の責任が入る事に対して、長崎市がどういうふうに考えているのかということを、次回で構いませんのでもう一度議論していただきたいと思います。
一番最初に諮問内容として、『学童保育の運営面の安定と質の向上を図るため』ということが書かれていました。質の向上を図るためには、当然ながら運営面がしっかり安定してなければいけないし、質自身が話にもあったように、マンパワーであるとしたならば、マンパワー自身が繋がっていかなければ上がらないですし、子ども達の環境をどれだけ整えてあげるかということが、子ども達が健全な育成を図られるという形になると思います。本来、学童保育は子ども達をただ預かるだけではなく、保護者が仕事をしている間、家庭の代わりに子ども達を育てる場所でなければならないと思いますので、そのために質を向上させるには、どうしたらいいのか真剣に考えなければ子ども達が可愛そうです。ですから、公的なあり方などもう一度、部内や課内で話し合っていただきたいと思います。

会長
できるだけ年内にまとめあげて、1月・2月に答申をと思っていましたが、まだ、公的な責任をどうするか、現場的には現場責任者をどうするか等の問題が、若干まとまっておらずコンセンサスがとられていないような気がします。
会計ソフトの導入などの当面の対応策については、一定考えられておりますが、これまでの議論が運営委員会方式には問題が多すぎるというようなことだったかと思いますので、将来的な体制がどうあるべきかという問題について、絵に描いた餅になるかもしれませんが、今回、提出されたたたき台を基に、私と事務局で調整し改めて提示するという形で、年内にもう一度開催するということでよろしいでしょうか。
では、ここで一旦休憩に入ります。

休憩

会長
それでは、議事2の「長崎市児童福祉費負担金(保育料)の改定について」答申(案)の審議に入ります。事務局から説明をお願いします。

事務局
「長崎市児童福祉費負担金(保育料)の改定について」答申(案)の説明。

会長
この件につきましては、事務局からの説明にもありましたように、8月の第3回の本会議にて承認されたものでありますので、このとおりでよろしいでしょうか。次に、議事3の「その他」について事務局よりお願いします。

事務局
次回の開催につきまして、できれば年内に開催できないかということで考えております、会長と調整してすみやかに皆様にご連絡させていただきます。では、これをもちまして第5回社会福祉審議会児童福祉専門分科会を終了させていただきます。本日は、長時間に渡り、誠にありがとうございました。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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