ここから本文です。

平成22年度第2回 長崎台場跡魚見岳台場跡 保存管理計画策定委員会

更新日:2013年3月1日 ページID:006496

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)
 

担当所属名 

文化観光部文化財課

会議名

平成22年度第2回国指定史跡 長崎台場跡魚見岳台場跡 保存管理計画策定委員会

  • 日時:平成22年10月30日(土曜日)午後3時~
  • 場所:市民会館2階 第2研修室

議題

  1. 「史跡 長崎台場跡魚見岳台場跡」を取巻く環境について
  2. 史跡の構成要素と本質的価値について
  3. その他

審議結果

1 史跡の構成要素と本質的価値

(佐々田学芸員の資料説明後、質疑応答)
梶原委員
特に異論はないが、史跡の保存上の障害となる樹木は早急に対処しなければならないのでは。活用の点からあるいは、台場を理解していただくという観点からどの程度の樹木を切除し、どの段階でどの範囲まで公開するということに応じなければならない。段階的に保存上支障があると思われるものは取り除き、石垣等を壊すようなものには手を打っていただきたいし、段階に応じて行なうということ。
高瀬委員
よく調べておられるが、遺構の細かい破損状況は捉えておいてほしい。特に、資料の45ページあたりの、細かい破損状況をきちっと把握したうえで、対処をしていくということがこれからの一つの重要なことだろうと思う。
それとちょっとお聞きしたいのは、樹木なんかは例えば昨今の絶滅危惧種などは無いか。
中桐氏
該当するとすれば地比類であるが、詳しい調査までは至っていない。
高瀬委員
次に、例えば公共交通機関を使われてここに来ようと思ったらどういうふうにしたらいいか。これは自家用車のことばかり書かれてあると思うが、もし来られた時にどういうことでここまでたどり着けるのかは分かるか。
佐々田学芸員
公共交通機関だと長崎駅から長崎バスに乗って女神というバス停で下車することになる。
高瀬委員
今後はそういう情報をいかにして発信するかというところが大事になってくると思う。
梶原委員
高瀬委員の指摘されたことは非常に大事で、地元の方はバスに乗れても観光客はどのバスに乗っていいかわからない。たとえば鹿児島市のような巡回バスがあれば観光客は利用しやすい。
竹内氏
毎日この台場の下をバスで通っているが、台場を隠すために植えている木もあるのではないか。近くの、白崎台場は楠で囲って、海岸に入ってきた船から見えないようにしてある。魚見岳台場の方はもっと調査して、その結果から伐採をしてもっと見晴らしを良くした方がいいんじゃないかなと思う。
泉田委員
二点ほどあるが、必要に応じ将来の追加指定も視野に入れた範囲を計画対象とするということであれば、整備するまでに相当の年月がかかるということではないか。平成17、18年度におこなった整備計画で検討してきた内容と、整備のスケジュール等での整合性が図れるのか。
下川委員長
泉田委員さんからの質問で、まず追加指定の件についての動きはその後、あったか。その後の調査状況等について事務局から報告はないか。
佐々田学芸員
その後の調査で、史跡の指定当時の測量が不備であったことが判明したので、江戸時代の道などを確認するための測量を行う予定である。
泉田委員
最近は活用することのできる文化史跡そういうものが文化財だというふうに流れている。今後、台場を顕在化していく中で、都市景観法などに抵触するおそれは無いのだろうか。
高木課長
この地区は、風致地区である。管理上の伐採は認められると思う。
下川委員長
史跡保存のためには樹木の伐採の必要があり、そのスケジュールも視野にいれておかなければならない。これまでの委員の先生方の意見だと、見せる歴史であって、それで同じように見せる砲台であるという基本的な考えになるのではないか。
それから、梶原委員に意見を求めたいが、どれくらいの大砲を撃てたのだろうか。
梶原委員
実際使える大砲だったかどうかは疑問である。類似する調査でも大砲と弾はあるが、どの弾がどの大砲に合うのかもよくわかってないのが現状である。ある程度、撃てるようにはなっていると思う。
下川委員長
いろいろ意見が出たけれども、植生の問題や樹木を伐採し、見晴らしが良くなると、史跡下方地区への影響があることも検討したうえで、次回の委員会でまとめることとしたいと思う。では次の史跡の本質的価値についてお願いしたい。

2 史跡の本質的価値について

(佐々田学芸員の資料説明後、質疑応答)
高瀬委員
本質的価値をとらえる中で、まだ書かれてないものがある。絵図には書かれているけどまだ確認できてないとか、それから、台場の構成要素というか、文献には出ているがまだ確認できてないとか、そういうものもないかどうかのチェックも、本質的価値を高めるためにも必要。今後の調査は大変だろうが、じゅうぶん行う必要がある。
佐々田学芸員
2.の鎖国政策を考える上で重要な遺跡という価値の顕在化というところで、台場の人々の様子や、台場を作った人たちがどうなのかとか、台場に関わった人たちの動きが分からない。台場の築造に関して梶原委員に教えていただき、発注が何人かの町人ではないだろうかという報告もいただいている。私のほうでその確認をしているが今のところ取れていない。以前、泉田委員からも、各種調査に関しては、整備を進めていくなかで継続して行い、常に最新の成果を反映していくべきだと発言があったように記憶している。今回の保存管理計画を策定する中で、調査も随時行っているが、調べきれないのが実感であり、高瀬委員からもご指摘があったが、調査・未調査の明示を行うなどにより、表の整理を行なう必要があると考えている。
下川委員長
現在は、長崎半島が全部長崎市となっている。当時の長崎村と長崎の町エリアの境界がどうなっているのか。それからイエズス会に寄進した場所とその範囲などの調査もある。たとえば、西彼杵半島の神浦には大村藩が長崎港に停泊するための金を事前に徴収することもやっていたことなど、長崎の歴史は複雑であるので3.の中で検討していただきたい。
梶原委員
史跡の名前が複雑なように、長崎台場跡全体というか、魚見岳台場に限定された史跡の本質的価値を語るとするよりも、むしろ長崎台場跡として、鎖国政策の考え、長崎警備が寛永18年だということと、台場を限定するともう少し記載事項があるような気がする。長崎港に入ってくる外国船の航路に台場が作られ、ちょうど真正面にあたるのが魚見岳台場である。入ってくる方向からすると左折して長崎港に入ってくるとちょうど高鉾に停泊させるわけだから、それを真上から見下ろせる位置にあったということ、長崎の台場に位置づけて検討していくことが非常に大事なんじゃないかという気はする。
下川委員長
次の第三回の委員会で全体的なかたちでの検討を行う予定である。今回の協議内容を網羅した資料を作成していただき次回の委員会で協議したいと思う。次回の日程について事務局からお願いしたい。

3 その他

高木課長
次回の第3回の委員会を(平成22年)12月27日、月曜日の午後1時に予定をしたいと思う。
梶原委員
先々週のことだが、長刀岩台場の現場を目視する機会があり、当時の遺構が残っているのではないかと思われる。今後、長崎の台場跡を考えると、非常に重要なことである。石垣も劣化が見られる状況のようだ。台場跡の史跡の範囲をどう考えるかということからも一度調査をしていただきたい。
下川委員長
長刀岩台場については事務局で、早急に現場の確認を行ってほしい。必要であれば何らかの手立ての必要がある。また、長崎歴史文化博物館の長崎半島の絵図についても、弾道計算に関する記載の部分だけでも確認をお願いしたい。
高木課長
それではこれをもちまして第2回の策定検討委員会を終わりたいと思います。どうもお疲れ様でした。ありがとうございました。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

アンケート

アンケート

より良いホームページにするために、ご意見をお聞かせください。コメントを書く

観光案内

平和・原爆

国際情報

「行政運営・審議会・指定管理者・監査」の分類

ページトップへ