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平成21年度第2回長崎市図書館協議会

更新日:2013年3月1日 ページID:006490

  

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

市立図書館

会議名

平成21年度第2回長崎市図書館協議会 

日時

平成22年3月25日(木) 14:00~

場所

長崎市立図書館3階会議室

議題

(1) 報告事項
  ア 長崎市立図書館の概要(利用状況)
  イ 市民の声(要望等)について
  ウ  これまでのイベント等の実績と今後のスケジュール
   エ 長崎市立図書館 平成21年度 来館者アンケート集計結果
(2) 質疑等 

審議結果

質疑応答
Q(委員)最初の図書館の概要のところで平成20年と平成21年の蔵書数が約5万点ということだが、今後も年間5万点ほどの増加をずっと続けていく計画なのだろうか。
A(事務局)そうです。大体、年間予算が8000万円あり、この内訳にオンラインデータベースの費用と公民館の購入図書の費用も含まれるが、これは15年間継続される。例えば、図書館で平均1200円の本を買うとすれば、5万冊くらいが毎年増える予定である。
Q(委員)その際の市民のニーズ・要望(こんな本を買ってほしい、女性雑誌がもっとほしいなど)、比率はどのくらいあるのか。
A(事務局)市民の方の要望があればほとんどの場合、必ず入れるようにしている。仕入れられない分は、よその図書館からの相互貸借という方法をしている。ただ、漫画や一部不適切な本については、その理由を申し上げて断っている。
Q(委員)数字のことは分かったのだが、1点。この図書館が何のために存在するのかを教えてほしい。要は「市民に開かれた、みんなが使いやすい図書館を作りましょう。」というスローガンがもしかしたらあるのかもしれないが、何かもう少し具体的に。特に長崎市立図書館、新館としての図書館だからこそ社会教育の一環として力を入れたい、など何かあれば教えてほしい。
A(事務局)市立図書館というのは市民のためにある図書館なので、どなたも差別することなく、障害者においても、年齢や高齢者の方、外国の方などの区別無くみなさんにご利用いただきたい。この場所もビジネス街の近くにあるため、ビジネスマンに対するデータベースなどに力を入れている。お話し会も毎回盛況になるほどで、小さな子どもさんからも読書人口を増やすような、年齢区別ない取り組みをしようと考えている。
(委員)決して批判ではないのだが、今の市の関係施設はみんな目的がはっきりしないまま動いている。たとえば、苦情など誠心誠意対応していいものかどうか、判断がつかないと思う。高校生が勉強していることが問題だという苦情があったとして、高校生のターゲットに対して、この図書館はどんな価値を提供しようと考えているか。もちろん、みなさんに提供するが、リタイヤされた高齢者に対してはどんな価値を提供しようとしているのか、そのような考えがあれば、例え高校生への苦情があったとしても「他の人はのんびり本を読むことはできるけど、人材育成として彼らは図書館として大事なお客さまなので徹底的にサービスします。」という言い方も場合によってはできると思う。たとえば、「絵本を通じて親子が繋がる、子供同士が繋がる」という意識があれば、スペースを他の利用者と区別することが必要にはなるが「この場所では多少子どもが騒いでもいい。母親が子どもに絵本を読んだり、子供同士が絵に対していろんなお話していい」という認識があれば苦情は言いにくいと思う。もちろん図書館では暴れないほうがいいと思うし、私もよくここを利用して、混雑しているよりのんびり過ごしたいと思うこともある。大学図書館でやりたい人は大学図書館でいいし、高校の図書館でやりたい人はそこでやればいい。何もかもを市立図書館に集約する必要はないと思う。決してこれは、市立図書館だけではなく今どこもそうなっている。もし何かあればという趣旨での質問であるし、私がここで発言するスタンスを知ってもらいたいこともあるので、明確な答えがなれば結構です。
(委員)私も昨年一昨年とこの会に参加しているが、図書が破られたという事件があった。今、図書館の利用に対しての心配なご意見があったが、その事件をどう解決していくか。そのためには、単に図書館のことは図書館で解決しなさいということではなく、社会教育関係団体がその現状を十分に理解して、市民に対する公的施設の活用の仕方を学習する機会が必要である。何も図書館だけでなく、学校でも公民館においても、そのような事例を挙げながら。そのことが市民の資質を向上することの、一つの要素になっていくのではないかという気がする。それから、高校生のことに対しては、私も市民会館にいたことがあるのだが、本当に学習したくて市民会館の開放室に来るのかといったらそうではなくて、友達とワイワイ騒ぎたくて来ている学生もいる。自分の部屋に勉強部屋がないのか、というとそうではない。自分の部屋・家で腰を据えて勉強する、そのような学習の基本姿勢が欠落している気がする。誰かがいないと勉強が進まない。その部分では、私も社会教育をしているから色んな機会に市民に対する啓発の機会を考えなくてはいけないと思っている。
Q(会長)そうですね。今おっしゃった様なことも含めて、問題行動をとる利用者はいる。そのことに対してどのように対処をしているのか。基本的なことになるが、どこに重きを置いて対応しているのかを聞きたい。
A(民間事業者)基本的に図書館は社会教育施設・生涯学習施設であり、全ての市民の学習意欲を高める、底力をあげる施設であると思っている。学校教育の延長というよりは社会教育の施設だと思うので、閲覧室について、なるべく来られる人には生涯学習としての施設の使い方をしていただける方にご利用願いたい。ただし、やはり高校生がこのような施設で勉強したいということで、友人同士で来ることもある。そのような方に対して、施設としてはスタディルームを別途設けているので、そちらの方でお願いをするのが大原則であると思っている。ただし、試験期間等にはどうしてもあふれて、そこで収めきれなくなり苦情につながる。その場合の対応の仕方について、なるべく一般の方の不満にならないような形で注意をしながら、なるべく生涯学習施設として使いたいと思う方の気持ちを汲んで、そちら最優先するように埋め合わせようと心がけている。
(委員)図書館を作る時の基本構成の時から関わっていたので、その流れを踏まえながら考えると、中核市である長崎市にこれまでの図書館がなかった、図書館の文化がなかったために当初の混乱になったというのが、今の段階ではないかと思う。図書館というものをどのように考えるかということだが、今は図書館を学習の場であると考えることはなくなっていると思うが、自分が関わっていて、改めて図書館というものを考えると、不特定多数の市民が集まって知的な情報を自由に利用できる、性別や年齢、障害の有無など関係なく、色んな人が集まって利用ができる公共施設はなかなか存在しないと思う。図書館はそれが可能で、しかも無料である。図書館が民主主義の場であると言われるように、市民力・地域力を上げる場所として図書館は大事なものであると思う。そのような図書館に対して、慣れるのに少し時間がかかっているのではないかと思う。そのため、いま出た資料、図書館が発信しているデータ、利用者の声に対しての図書館の答えなど、図書館とはどのようなものかを市民のみなさんに知ってもらい、慣れてもらうことが大事ではないか。先ほどの60代男性のリタイヤ組の話だが、おそらくこの世代の方は図書館を使ったことがないのだと思う。だから、ちぐはぐな現象が起こっているのだろう。あまり規制をかけるとかえってよくないことだと思う。ヤングアダルトの若い世代にはたくさん図書館を利用してほしいので、規制がかけられてうるさいから、と図書館を出て行った彼ら彼女たちはどこへ行くのか、という問題があると思う。また、変にこの周辺でたむろされるよりはいいと思う。そのような若い世代のために頑張っている図書館もあるし、いまの子育ての世代にとっては図書館がいい働きをしている。また若い世代にも図書館を理解し、利用してもらって図書館のサポーターになっていく。このような町というのはとても素敵だと思うので、その部分を出来たら重点的に発信していくことが大事であると思う。長崎市立図書館は色んな事をしようとしていて、今はちょっと見えなくなってきているのかな、と思う。ビジネス支援も新しい形で素晴らしいと思うし、そのように図書館の色々な活動が届くような広報をしてほしい。そして一つ、概要に関しては「年報」を出していると思うが、どのような所に出しているのか。図書館関係には。
A(事務局)今月中には送る予定である。
A(民間事業者)県内の図書館にも送っているし、比較的最近になるが、大学図書館にも送っている。
Q(委員)そのような年報を出して他都市の図書館と比較して、長崎市立図書館がこんなに頑張っているということをPRしていけばいいと思う。また苦情・要望についてだが、利用者に向けて見えるような形で公表はしているのだろうか。どのように要望があって、どのように答えたのかということ。図書館内だけのものと、ご要望頂いた方に直接にお答えしているということだろうか。
A(民間事業者)そうです。記名するところがあり、お返事の必要な方にはご記名下さいと書いてある。記名のあった方についてはご本人に直接連絡している。メールもあるので、メールについてもお返事するようにしている。
(委員)このようなことはよくある。大学内でも学生から目安箱のようなメールがあり、大学側が足りないところもあるし、学生側の誤解もある。それでもやり取りをしなければいけないということで、色んな意見を出してもらう。個人情報があるので出たもの全てではないが、できるだけ公表するようにしている。そうして何年かしていくと、なくなっているということもある。判断が難しいところもあるが、誠実な対応をして、実際に目に見えて変わっていくと(特に雑誌の受入れのことなど)、この図書館は利用者の声を聞いて運営されていることがストレートに分かるので、広報の一環としてうまく使われていくといいと思う。
(会長)考慮いただければと思う。そのほかご自由に意見はないか。
Q(委員)毎回いろんな行事・事業をしていてありがたいと思う。この中で、図書館ボランティア講座があり何回も続いている。ここで講座を受けた方はどのように育っているのか、図書館の中でどのように活かされているのか。たとえば、読み聞かせなど簡単にはいかないと聞いたが、これだけ何回もボランティア講座を行っているわけだから、受講者がもっと育っていってほしい。さらに言えば市立図書館だけではなく、各地区の公民館やふれあいセンターなどで活躍していただくような形が取れれば一番いいと思っているのだが、実際の現状はどうだろうか。
A(事務局)実施しているボランティア講座については、今後も応援団として普段から実務を経てやっておられる。地域におけるボランティア養成講座が今年から始まる予定であり、公民館や学校へ行って地域で活躍されるボランティアをそこで養成しよう、地域の輪を広げていこう、末端まで広げていこうとしている。ここで卒業された方は戦力になって活躍されているが、そうではない地域のほうにも力を入れていこうと思う。
Q(委員)発展的に言えば、図書館だけでそのような講座をするだけでなく、ふれあいセンターや図書室を有するところに出前講座のような形で、その地域で養成していくというようにもっていければ有難いと思うのだが。
A(事務局)そうです。言われたように、公民館の講座に取り入れてやっていただこうという風に考えている。
特に長崎市は教育委員会として学校の図書館の活性化を去年からテーマに上げており、学校図書館のデータベース化を全校で行っている。3ヵ年かけて全校行う計画であり、今だいたい1/3が終わっている。また、学校に専任司書を置いて学校図書の活性化を行い、教材の調べ学習にも繋げていきたいということもあるので、そのモデル校として4校を設置した。出来れば今年その4校で出前講座を行い、各学校にいる図書ボランティアの方々のスキルアップや仲間を増やしていただくようなことで、現場でのボランティアの養成講座を組んでいる。市立図書館にはもともと熱心な方が来られていることが多いが、これからは地域の中でその核を作っていきたいと考えている。もうひとつ行っているのは、市立図書館にたくさんあるいい図書を、学校図書館の中に団体貸出を容易にできるシステムは出来ないか、とモデル校を通じて検証をしている。どういう形にすれば、学校図書館に市立図書館の人材や本そのものを活かせる形にできるのかということも検証している。いい知識といい本が揃いつつあるので、学校図書館や地域図書館を通して連携をしながら、地域で広がる方法をとろうとしている。まだ歩み始めたばかりなので、効果としてはこれからだが、皆さんから色々な知恵を拝借しながら進めていきたいと考えている。
(委員)学校との連携はたいへん有難いが、もう一方で図書の貸出・返却を見てみると、みなさんここで借りて公民館やふれあいセンターで返却しているという形。もともと、その地域での図書室は蔵書数も少なく、古く、借り手も少ないというのが現状。施設設備的にも陳腐化していて、いけないということになって格差が出てきている。そういった意味でいま言った、団体貸出しみたいなものを公民館やふれあいセンターでも出来てくると、地域の図書室ももっと利用も増えていくような気がしているのだが。
(委員)実際のもの、本を見て借りたい。
(委員)一般の方はいくらオンラインといっても、そこにあって初めて借りる。
Q(委員)ただ、団体貸出をするには選書をする方がいる訳で、学校図書館でも専門司書を配置して初めて借りることができる。ふれあいセンターでもそのような方がいるかどうか、それ次第だと思う。いま、ふれあいセンターはどうなっているのか。
A(事務局)指定管理者により管理されている。
(委員)難しいですよね。
(委員)そういう面で、出前講座というようなものを充実させていけば、地域の方も喜ぶと思う。ぜひ強力に推進してほしい。
Q(委員)話が戻るが、ここでボランティア講座を受けられた方達は、どれくらいの方がどのようなことを、どれくらいの頻度でボランティアされているのかを知りたい。
A(民間事業者)全体のボランティアの応募で70名ほど。一度にたくさんの方が活動してもらえるスペースはないので、クリッピング<長崎関係の新聞記事の切り抜き、調べたいときに役立つような資料づくり>を1日2時間2~3名の方で。朝と夕の2回を1週間に2回。図書館に返却された本を棚に並べていく配架の作業を1日を午前・午後・夕方に分けて、1時間ないし2時間。それはご本人の都合に合わせながら対応している。これは週に3回ほど。大体、少なくとも1ヶ月に2回以上は図書館に来ていただいて、ご本人の時間の許す限り何らかの作業をしていただいている。去年が初年度だったので、受け入れ側としてもどのように活動をしていただいたらいいか、お互い負担がない方法を、と手探りの状態であったが、このような形で活動している。読み聞かせのボランティアも去年の夏すぎてから活動を始めて、2ヶ月に1回ずつ紙芝居の読み方であるとか、語り部の仕方だとか、ブックトークの仕方の講座を行っている。他で経験のある方などは実際に出前に来てほしいということもあるので、そのような所へ行っていただいたりしている。始めたばかりの方はまず講座を受けて頂いてということで、一から講座を受けてもらい活動をしている。
Q(委員)出張読み聞かせなどは、小学校や病院との連携などがあるが、広報はどうなっているのか。全市内に「このようなことがありますよ」という広報の仕方をしているのか。‘依頼により随時’というのはどんななものなのか。
A(民間事業者)長崎市民のみなさんに、という気持ちはやまやまだが、1度に要望があっても今のところ図書館スタッフもカウンター業務や図書館内の業務がありなかなか対応できない。今のところ、ご要望があり時間帯が合うところで対応している。この間は、障害のある子どもの支援活動クラブからクリスマス会の要望があり、それはボランティアの方に行っていただいた。他は病院からの依頼もあったり、直接「来てもらえないか」という電話があり対応させてもらっている。ただ地区が偏っていることもあるので、足りないところや、東西南北など地区を分けて活動ができればと思う。繰り返し学校への読み聞かせを行うことで、私たちも子どもたちの成長を見ながら活動したいという、まだ計画の段階である。
(委員)学校の図書ボランティアを他の学校でも始まっているが、どんな風にしていいのかとか、図書ボランティア自体をどうしていけばいいのかな、と分からないところがある。私の小学校でも違う学校に行って、そこを見学したりしている。「このようなことをしています。」ということをこの図書館から広めていただければ勉強になると思う。すぐというのは無理かも知れないが、広報してもらえれば。
(民間事業者)毎年6月くらいに各学校に直接お手紙を出して「地域のボランティア講座をやります。」ということで、だいたい全体で60名くらいの数しかできないのだが、各学校多くても1~2人くらいの参加で行っている。修理の関係と読み聞かせについての、基本的なボランティア講座の内容である。あまりHPに出したり、ポスターを出したりという表に出すことはしていないが、直接学校に文書を送っている。
(委員)確かに学校の方にご案内が来るのだが、時期が直近であると、いいなと思っても、学校の行事等の関係でなかなか参加しづらい状況がこれまでもあった。今回22年度の年間を見通した計画を頂いたのだが、参加しやすい広報の仕方としては、もう少し早めに教えてもらえると学校としても先生や保護者の方に伝えやすい。どうしても動くまでの時間が必要になるので、そのへんを考慮していただければ有難いと思う。それから、ボランティアの出前講座に関しては、この間、具体的にお聞きしたので中学校の図書館研究部会(中学校の図書館の担当の先生が集まる会)の中で紹介をさせてもらった。ただ、具体的な中身が分からなかったので、「直接お尋ね下さい」という漠然とした案内になってしまう。HPにアップされれば先生方も結構確認をされる。広報の仕方については、学校の方とあるいは学校教育課でも構わないので協議していただければ、もっと有効活用ができるのかなと思う。
(会長)図書館ボランティアの方に話が傾いたが、その他なにか、この際お尋ねしたいことがあれば。
(委員)ボランティアの出前講座(読み聞かせ)があったが、この図書館ができる前「図書館をつくろう会」ということで頑張っていたのだが、私は読み聞かせでなくて「語り」をやっている。この図書館にも卵形の「おはなしのへや」でやってみたいな、と私たちのグループみんなで思っている。でも、それは図書館の司書の仕事で使えない、と。図書館が欲しい欲しい、と思っていた人間にとっては、そのような場所をゆくゆくは貸してもらいたい。私たち以外にもグループがいて、あの素敵な場所で自分たちで演じてみたい、やってみたいという人がいると思う。そのような部分も考慮していただければと嬉しいなと思っている。
(委員)先ほどされていたのは違うのですか。
(民間事業者)いま言われていたのは、図書館の「おはなしのへや」で図書館のスタッフではない方(ボランティアの方)がいらっしゃって、そこでお話し会をしてみたいということ。
(委員)現在はスタッフの方だけ。
(民間事業者)はい、スタッフだけで。
(委員)実は今日、小さい子向けのお話し会が11時から予定に入っていたので見てみたくて早めに出て来た。そしたら、15組くらいの親子連れがいらしていた。部屋のつくりが円形のため、読み手の声が反響して聞きとりやすかった。私も養成講座を受けたので、色んな絵本の持ち方とか全て、クリアというか、よく勉強されているなと感心した。内容も絵本を3冊ほど読まれて、あと途中で手遊びも入れて、最後には絵本の作家のほかの作品をブックトークのような感じで紹介されていた。最後には、今日読んだ本について書いてあったり、裏には次の月のお話し会の予定を書いた紙をもらった。これも初めてのアイディアでとてもいいなと思った。やはりうろ覚えになりがちで、メモが取れる母親がいればいいが、今日は特に未満時の子どもが多く、あちこち動いてそのような余裕がないので、このようにして紙をもらうと後で助かると思う。スタッフの方もよく勉強されていて、いいお話し会をされているな、と思った。でも、先ほど今村委員さんが言われたように、また違った形のお話し、ストーリーテーリング、昔話などがあれば内容も豊かになってくるのかなと思う。
(民間事業者)よろしいですか。私は絶対に外の方にはお願いするな、ということで指示をしている。
(委員)そうですか。この間もそのように仰っていましたよね。
(民間事業者)自分たちの勉強の場であって、自分たちが勉強をするということは、子どもたちの本を知る、子どもを知るために、あれが必要。子どもたちを知る、子どもたちの反応を知るということで、お話し会はすごく大事な要素になっている。ですから、自分たちが読みたい本を読むのだが、ボランティアの方たちはどちらかというと「語り」、自分の語りたいことを語られるということがある。そのことと、子どもにとってそのことが本当に必要か、ということは微妙に違うことがある。そのことに対して、責任が持てないのと自分たちが成長するためには、あの場をボランティアにお譲りしてしまえば楽になるので勉強しなくなる。
(委員)平行しながらでも良いのではないか。
(民間事業者)ただ、数が多いので、おっしゃったように、例えばどこか特別の機会でということであればいいが、常態的にそれをやるとすると、私は図書館にとってマイナスになってくる、という判断をしている。
(委員)難しいところですね。子どもは生きものなので。司書さんの勉強の機会ということは確かに分かるが、でもやはり子どもはその時にしかいないので、また違うお話の楽しさを体験させるというのも必要だと思う。年に1回くらいでも機会を設けてもらえれば。
(民間事業者)「よく勉強されている」とおっしゃったのですが、実は夜にかなり残って自分たちで勉強している。別にお金を払っているわけではないけれども、自分たちのためにやっている。その機会を失いたくないというのが、私が最初からずっと言ってきたこと。委員の発言にもあったが「何のために図書館は存在するのか」。「何のために読書が必要なのか」というのが一番大きな問題で、読書をする必要があるのかどうか。いま、例えば情報が流れれば情報だけでいい。最近は新聞を読まないテレビも見ない若者が増えてきた、それは携帯電話ですべて情報が入る時代になっているだけに、本を読んで自ら考えるという意識をどこまで持てるか、というのと、それから図書館があることによって、自分の生活が豊かになった。それから、仕事上の色んな情報を得ることが出来たという為に図書館を存在させようじゃないか。だから、「長崎に住んでよかった」「長崎の図書館があってよかった」「長崎の職員に会えてよかった」と思って頂けるようにみなさん努力してほしい、ということを私は開館準備前からずっと言い続けている。そのために職員は努力してくれているはず。私は図書館をそのように捉えている。一番の根本は「読書はなんなのか、なんのために存在させるのか。」図書館はないという話が出たが、本当に駄目になってくれば図書館がなくても別に困らない、長崎になくて困らなかったはず。「あればいいな」という意見はあったけれども、なくても何となしにきたのだから。「なくては困る」というふうに思ってもらうにはどうしたらいいか。今30数%の登録者だが、70数%は使ってらっしゃらない。でも、使ってないけれども図書館があることによって自分たちの生活に安心感と潤いをもし与えて差し上げることができたとすれば、その存在価値は大きいと思う。そのようなことを考えて運営をやっていきたい、という話を私はスタッフにずっとしてきている。そのためにお話し会も自分たちの仕事として大事にしてもらいたい。だから最初のうちは、ボランティアの方がどんなにお話したいとおっしゃっても、私は絶対に断れというふうに言い続けてきた。そろそろ私は引退ですから、今後は変わる可能性がある。
(委員)確かに私も今日はすごく勉強されて頑張ってらっしゃるな、と実感としてある。やはり、他にボランティアの方は活動されているし、せっかくこんな大きな図書館が出来たのでボランティアしたいという気持ちがある。子どもにとっても若い方が読むお話と、いろいろと経験を積んだ年配の方の読むお話とは違うので、年に1回でも特別バージョンとしてボランティアの方にお話してもらう回を設定するという形でできないのかなと。
(民間事業者)私が約束するわけにはいかないが、特別バージョンということは有り得ると思う。ただ、日常的にボランティアとしてやりたいのであれば、学校もあるし地区の公民館もあるし、そこでやっていただいて。「あの方のあのお話が今度、図書館のあの場所で」ということであれば、特別バージョンとして有り得ると思う。だた、発表したいということだけであれば。正直言って、そのような方も過去に経験していて、自分たちの発表の場をよこせというような方も実はいらっしゃる。私も50年、図書館やってきているから、かなりそういう方もいらっしゃる。それは、やはりちゃんと注意しておきたいというのが正直なところ。たいへん申し訳ないのだが。
(会長)立場があるので大変でしょうけれど、私としては、折り合いがつくところでまとまるのがいいと思っている。
(委員)今の話だが、私も長崎市の市民力の委員会もやらせてもらっていて、確かに難しいところである。ボランティアと言ったときに、ボランティア=自己満足だと考えている方もいらっしゃるし、中にはボランティアといっても自分はプロだと思っている、例えば教育の場でボランティアという形はとっているが公の仕事を賄うに十分な能力や見識があるんだ、という方も当然なかにはいらっしゃると思う。ボランティアの中でも、この図書館が先ほど言われたような方向性があって、その方向性の上で実現するお手伝いとして自分は読み聞かせができる、語りができる。そこで初めて、公的な場所で、みなさんに教育する時に(というとおこがましいが)このひとプロだな、ということがあると思う。その場合はぜひここでもやってください、という話になる。そういう意味でも、ほかの施設でやってみて実績を積むという方法もある。そう言うけど図書館はそんな立派なところか、と言われる可能性があるので、表では言いにくいのだが。面と向かってそういう場がほしいということではなくて、司書さんたち・スタッフの方の勉強している場というのを双方向によく見る。司書さんも、地域で頑張っている方々がどんなことやっているのを積極的に外に見に行かれて、その中で目的が共有できれば、会長が言ったように、そこで初めて一緒にやってみようかという話になるのではないか。これはどこでもおきている。他県でも「俺はプロだから」という方がいるが、現場の人からみると「いや、プロとは」という場合も。逆に、公の人が勉強不足でボランティアをやっている人の方が余程プロだ、ということも。だからお互いに交わってみないと分からないこともある。
(会長)非常にうまくまとめて下さいまして。ひとまず、図書ボランティアのことにおいてはこれで。ほかに何かあれば。
Q(委員)資料の4ページ・5ページで、少し視点を変えて。所蔵点数というのが書いてあり、備品は20年度が4点と書いてある。21年度は42点ということで、ものすごい増え方をしているのだが、出来たら「こういう理由でこういうものを充実させた」という話を伺いたい。
A(事務局)備品というのは、紙芝居台というのが元々登録されていた。それに加えてエプロンシアターといったものを1年後に備品登録をしたので増えている。
(教育長)知らせするときに、もう少し説明が要るかもしれませんね。
Q(委員)そういうのを知らなかったから。備品とはなんだろう。急に増えてるな、と思った。実は私は保護司をしているのだが、毎年7月には安心安全のまちづくりということで、社会を明るくする運動というのを県下一斉にやる。私も地域でミニ集会をしなさい、と話を進めている。どうしても最近は、映写機を利用して映画を見せて意見交換をする。ほとんどこの図書館を借りていると思うのだが、そのへんの充足率はどうだろうか。
A(事務局)映像機器についてはたまたま図書館に視聴覚ライブラリーというものがあり、今までは中央公民館にあった。こちらであげているものは本来の純粋の図書館の備品のものであって、視聴覚ライブラリーは別途映像機器、8ミリ、DVDなどのビデオソフトがある。
Q(委員)これには載ってない。
A(事務局)ちょっと扱いが図書館のものと視聴覚ライブラリーとが、別扱いになるので。今回のこの資料には図書館本体分しか載せていない。
Q(委員)それでは、視聴覚ライブラリーの館長さんは図書館の館長さんが兼ねておられるのですね。時々、どこに行ったら借りられるのだろう、と聞かれることがある。今までは中央公民館だったから。PRをしておきます。
Q(委員)結構高級なビデオの編集装置が入っていますよね。この2年間で3件ほど、あまりにも高級すぎてほとんど使えないという、使いに来たのだけど使えないという声を聞いた。確かにあれはプロ志向の設備であるけれども。その設備の使い方を説明しているのか、それとも貸館的に貸しているだけなのか。
A(事務局)一応、基本操作的にはお示しするようにしているが、足りないのかもしれない。
(委員)お3人とも諦めてご自分で家でパソコン編集するのがいいと言われていた。宝の持ち腐れのように感じることがある。確かにいいものが入っているのだが、もう少し有効活用できるようにしていくといいなと思う。
(事務局)もう少し詳しい説明を行いたい。
(民間事業者)操作の問題よりも、たぶん使う方が自分のレベルより高すぎてしまって、教わっても操作できないというお気持ちの方がどうも強いのでは。
(委員)そういう機械が入っているのですよ。
(民間事業者)そうなんです。
(委員)そこまでいらないよ、という。
(民間事業者)そのようなご指摘を受けると、先ほどの委員からのコンセプトは何たるか、ということに行き当たってしまうのですけど。明らかに高級。
(委員)あんなものいらないと思うのですよ。正直言うとね。
(会長)要望などに話が及んでいますが、ほかに何か。
Q(委員)ちょっとお尋ねと拝見したい。図書館の登録者数は全て個人の登録ということだろうか。
A(事務局)そうです。個人です。
Q(委員)先ほど、団体貸出という話題が出たが、例えば学校の技術とか社会科とか色々な授業で使いたいと思って、個人的に図書館から借りた。団体貸出の場所は別にあって、そこの蔵書が少ないために専門的な本は一般書のフロアで借りることになった。本当はいけないのだが、その時は自分のカードを貸して、自分の名前で借りてもらった。もちろん個人情報を扱うことになるので、カードの貸し借りをしてはいけことは分かっているが、学校としてはその学校として借りることができれば非常に使いやすい。そのような団体の登録というのは全く考えられないのか、お尋ねしたい。
A(民間事業者)お気持ちは分かるし、それが学校にとっては便利であることは分かる。もし学校が書架にある本をたくさん借りていかれると、他の方に影響が出るのでそれは目的外になるのでは。もともとこの図書館においていないという、目的外の利用になるので難しいと思う。そのために団体貸出室があって資料がおいてあるわけだから。もちろん充実を図るという意味では分かる。ご理解願いたい。
(委員)団体貸出で100冊200冊借りたいということではなくて、学校図書館の予算では買うことができない専門的な資料を中学校では授業で使うことがある。特にこの図書館に充実していることが多い。香焼図書館の司書さんに検索してもらって集めて頂いたのだが、とても買えないような高価な本があって有難かった。学校として借りることができなかったので、1冊でも2冊でも個人が個人のカードで借りなくてはいけないという不都合が出てくる。
(民間事業者)今の話だと、団体貸出で個人と同じように使えるカードはないのか、ということだろうか。
(委員)そうです。期間も冊数も個人登録の場合と一緒で構わないのだが、ただ個人のカードだと借りた本が分かるので、個人情報として考えると授業で使うときに扱いづらい面がある。
(民間事業者)学校法人を個人扱いにしてほしい、ということですね。
(委員)そうです。そうしていただけると有難いということ。
(民間事業者)こちらの団体貸出というのは、元々文庫のための資料でしかなくて、調べ学習に対応できる本が基本的にはほとんどない。だからご不満なのだろうと思う。それをまた団体用に用意するというのはまた不経済になるので、今のお話は内容的に検討できれば。学校に関しては個人扱いにするという登録の仕方が出来るかどうか、ということでよろしいでしょうか。
(会長)全員ご発言いただけただろうか。この後の図書館見学が予定されているので、あと数分で終わりたいとおもうのだが、最後になにか言い残したことがあれば。
Q(委員)学校図書館で予算が限られていて、なかなか本が買えないということがあるのはよく分かる。リサイクル市があるが、その前に学校にお知らせして学校図書館に回すというようなことはされているのだろうか。
A(事務局)そのようにしている。学校とか公民館とかを先に済ませて、その残りをリサイクル市に回す仕組みにしている。
Q(委員)わかりました。なかなか予算がないという話をきくので。ありがとうございました。
Q(委員)図書そのものではないのだが、市立図書館そのものの貸し部屋やホールがあるが、その稼働率はどうなのか。それらの収入は図書館そのものに生かされているのか、それとも別に入るのか。
A(事務局)一旦、市に入ります。図書館というのはPFI事業で使われる金額が決まっている。15年間の契約なのだが、その契約以外に1円も使うことはない。
Q(委員)そこでいくら収益があがってもフィードバックはないということですね。
A(民間事業者)稼働率の資料はあるのだが、今日は手元に出していなかった。
Q(委員)結構、使われているのですよね。
A(民間事業者)非常に回転率は高いです。
(会長)次回に出していただけるだろうか。私じつは2点ほどまとめたので、言わせていただきます。上出先生より、広報活動の工夫・充実が課題ということで意見があがっていたが、図書館で実施される行事はHPで発表されているが、実は私としては毎月紙でもらう行事カレンダーのほうが分かりやすい。たとえば3月分の行事カレンダーに記載されているお話し会は、毎回の行事ということでHPには紹介されていない。そうしてみると、この行事カレンダーの方が詳しく全体を見渡せることができるので、とてもよく出来ていると思う。ここからお願いなのだが、ぜひそっくりそのままHP上に載せるということは出来ないのかということ。同時に行事カレンダー側に各種行事の詳細が載せられているが、これをそのままHPに載せて、これをクリックするとHPでこちらに移る、ということができれば有難い。うちの学生にも「図書館のHPについてどう思うか」という話しを時々聞くことがあるが、あまり芳しくない。もう少し工夫ができるのではないかと言っていたので、少しお考えいただければ。
(民間事業者)近く、図書館だよりについてはHPに載せる予定。あわせてそれも考えたいと思う。
(会長)さっき説明があった平成21年度の1、2月期の事業実績をみせていただくと、参加者の多い行事もあれば比較的少人数で開催されている行事もあるよう。いずれにしても、このような行事の参加者を、ぜひ図書館の強力なサポーターとして育てていってほしいと願っている。そのためにも、2度3度と引き続いた行事参加を促していくということが大事になってくると思う。そうなると各行事のプログラム内容を、彼らの学習の度合いに合わせて広げて深めていかなければいけないということになる。特に図書館員が担当・指導する行事をとってみた場合、図書館員自身の知識も広げていかないと、行事自体が立ち行かなくなっていく。そういった意味で図書館員の学習といったことが一層必要になってくる、ということが言える。そうした図書館員の学習を支えていく体制づくり、仕組みというものをどうやって作り上げていけばいいのだろうという、問題が出てくる。これに妙案というものはなかなかないだろうし、どこで誰が、どう取り組んでいけばいいかとデリケートで難しい面を抱えていて、そういう意味で取り組みが後ろ向きになってしまうことがあると思う。ぜひ、このことを1度じっくり考えていただきたいと思っている。それと、平成21年度の来館者アンケートなのだが、月に2・3回程度以上の頻度で来館される利用者の割合が全体の80%を占めている。これは長崎市立図書館というものが利用者の信頼を得ているということのひとつの証だろうと思う。実はその裏には、利用者の信頼を繋ぎとめている図書館員の頑張りというものがあると思われる。もし、図書館員に資料や情報活用に関する深い知識がなければ、図書館に対する信頼ということは崩れていくだろうと考えられる。そういった点からも図書館員が勉強する、勉強を支えていくというための組織的な取り組みというものを、図書館の方で力を注いでいただきたいと強く願っている。拙いまとめというか、自分の好きなことを言っただけになってしまったが、予定の時間が来たようなので、会を終わりたいと思う。今後の予定について事務方からあればお願いします。
(事務局)すみません。ひとつ、ご質問にあった貸し室の稼働率の件なのだが、多目的ホール(1番大きいホール)で50%。1日3回、朝・昼・夜と分かれているのでこれをまとめて50%ということは、1日に1回半、2日で3回利用されているというペースになる。それから、研修室の4部屋は4割を少し超えているくらい。新興善ホールが3割余りである。会長からお話があったように、図書館協議会というのを年に2回開催している。次回は夏、8月頃を予定しているので、その時は改めてお配りしますのでよろしくお願いしたいと思う。会が終わり次第、ご案内をしたいと思うので、よろしくお願いします。
(会長)それではみなさん、ご発言ありがとうございました。これをもちまして、平成21年度第2回図書館協議会を終了いたします。お疲れ様でした。

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電話番号:095-829-1124

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