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プロフェッション

更新日:2020年9月1日 ページID:035170

ホッとトーク

 プロフェッショナルと語源を同じくする「プロフェッション」という言葉があります。辞書を引くと、「職業」「専門職」などいくつかの意味が出てきますが、もともと職業の中でも医師、聖職者、法律家を指す言葉です。なぜこの三つの職業なのでしょうか。
 それは困った人を助ける大切な職業だからです。人が秘密にしたいことや弱いところや困りごとなどを聴く職業という面もあるのかもしれません。だからこそ、特別な使命感と倫理が求められる職業として、古くから敬意を表されてきたのでしょう。

施設画像(小島養生所)
長崎(小島)養生所跡資料館

 幕末の日本に医学教育をもたらしたオランダ海軍軍医のポンぺ・ファン・メールデルフォールトは、長崎大学医学部の祖に当たる人です。そのポンぺ先生が残した言葉があります。
 「医師は自らの天職をよく承知していなければならぬ。ひとたびこの職務を選んだ以上、もはや医師は自分自身のものではなく、病める人のものである。もしそれを好まぬなら、他の職業を選ぶがよい。」
 まさにプロフェッションという言葉を思い出すポンぺ先生の教えです。
 この言葉を刻んだ銘板が長崎大学医学部の玄関ホールにあります(※)。また、このような長崎の医学の歴史を伝える資料館が4月に開館しました。「長崎(小島)養生所跡資料館」です。場所は、仁田佐古
小学校体育館の横です。ぜひ一度訪れてみてください。


 このポンぺ先生の教えが、今もしっかりと長崎に根づいている、と感じることが最近よくあります。
 医師だけではありません。看護師をはじめ長崎の医療スタッフの皆さんが、多くの市民の目に触れない場面でどれほど努力して、新型コロナ禍から市民の安全と安心を守ってくれているでしょうか。介護の現場もそうです。
 新型コロナウイルス感染症対応の最前線という最もリスクの高い現場で、体を張って、さまざまなものを犠牲にしながら頑張ってくれている人たちを私たちはもっと応援しなければならないと思います。
 そういえば、先日、国連で仕事をしているかたと話をする機会がありました。その時に、「日本では感染した人が、周囲から責められるのを怖がっているという話があるけれど、感染者を責めるのは日本独特の反応ではないか」というお話がありました。
 気づかないうちに感染し、気づかないうちに感染させてしまうのが、新型コロナウイルス感染症の怖いところです。だからこそ、一人ひとりが行動に気をつける必要がある一方で、いつ自分が感染するか分からないのですから、感染した人を責めるのは酷なことです。
 新型コロナの時期は、私たちの社会のありようを改めて考える機会でもあります。
 「災難の中で頑張っている人を支え、応援する社会にしよう」。
 SNSの時代だからこそ、そんな社会の根っこをしっかり確認することが大切です。そしてその実現のためには、コロナ対策と同じように、一人ひとりの思いと行動が必要です。

※長崎大学医学部は、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、訪問が制限されています(令和2年8月18日時点)。

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