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くんち外交

更新日:2019年10月1日 ページID:033514

ホッとトーク

 「長崎名物 ハタ揚げ 盆まつり
  秋はお諏訪のシャギリで
      氏子がぶらぶら…」

と「長崎ぶらぶら節」にうたわれた長崎の秋の風物詩「長崎くんち」。諏訪神社の長崎くんちのほかに地域ごとの神社で行われる郷くんちもあって、長崎の秋はくんちでにぎわいます。
 以前、全国的に有名な祭りがあるまちに行った時に「出し物の準備はどれくらい前からしますか?」と尋ねたことがあります。答えは「一週間から十日くらいでしょうか」でした。祭りによって準備期間はさまざまだと思いますが、長崎くんちほど準備に時間とエネルギーを費やす祭りはあまりないのではないでしょうか。そういう意味でも、長崎くんちは本当に価値あるものだと思います。

 くんちは「国際交流の場」でもあります。
 9年前に銅座町が踊り町だった年に、ポルトガルの帆船サグレス号が長崎港に入港しました。銅座町の出し物「南蛮船」は、まさにポルトガル船のことです。そこで銅座町の皆さんは、遠い国から来た客人に敬意を表して、まだ本番まで時間のある時期だったにもかかわらず、船の覆いを取り払って、船回しを披露してくれました。 
 感激したサグレス号の船長は、ポルトガルの国旗をプレゼントし、銅座町はその年のくんち本番でこの国旗を先頭に諏訪神社に登場したのです。
 7年前に江戸町のオランダ船が登場した年は、ちょうど駐日オランダ大使の交代の年でした。就任したばかりのファン・フォレンホーヴェン大使は、早速、くんちを観に来られましたが、その時に江戸町の皆さんは町の紋章をつくってもらったお礼の感謝状を大使に渡しました。
 江戸町の紋章というのは「たこのまくら」の愛称で知られています。公会堂前会場で感謝状を受け取った大使はとても喜んでくれました。大使は、それからも度々長崎を訪れ、長崎に特別な思いを寄せてくれました。
 ほかにも本石灰町は御朱印船のゆかりでベトナムと交流していますし、大黒町の唐人船には中国総領事が出演します。きっとこれまでにもくんちの場でいろんな交流があったと思います。これらの交流は、お互いへの敬意にあふれたもので、それだけにとても温かく、感動的なものです。
 ポルトガル、オランダ、中国、ベトナムのようにくんちに船が登場する国以外にも、アメリカのキャロライン・ケネディ大使をはじめ、くんちを観に来られた大使や総領事は大勢おられます。海外との交流やおもてなしの場面を見るたびに、国際交流都市ナガサキのDNAは健在だなとうれしくなります。

 私はくんちを通じて海外との交流を深めることを「くんち外交」と呼んでいます。これからも、いろんな「くんち外交」が、秋の長崎で展開されることでしょう。きっと五十年後も、百年後も。

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2019年長崎くんちの踊り町
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今博多町(傘鉾・本踊)
魚の町(傘鉾・川船)
玉園町(傘鉾・獅子踊)
江戸町(傘鉾・オランダ船)
籠町(傘鉾・龍踊)

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