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更新日:2014年6月30日 ページID:025712
あまり聞いたことのない専門的な用語を聞くと、「何だか難しそうだな」とちょっと関心がなくなったり、「自分にはあまり関係のない話だな」と思ったりします。ましてや日本語でないとなればなおさらです。マイス(MICE)もそんな言葉の一つだと思います。
5月号の「広報ながさき」でもお伝えしましたが、マイスはいろいろな団体の全国大会、九州大会や学会、商品展示会やイベントなど、何かの目的のために多くの人が集まる機会の総称です。以前なら「コンベンション」と呼んでいました。
聞き慣れないので、新しいものかというと、実はそうではありません。マイスは今でも長崎市で数多く開かれています。今年8月にはPTAの全国大会も長崎で開かれます。
でも、これまで長崎には3千人、5千人と入るマイス施設がありませんでした。そのためにいろいろな大会を誘致できずにいました。私は今、マイスをもっと長崎で開催しやすくするために、専用の施設を長崎駅の隣接地に整備したいと考えています。
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マイスにはさまざまなプラス効果があります。
たとえば今、PTAの全国大会を開くために県内のPTAの皆さんは準備に大忙しです。その中で、PTAは新しい活動にチャレンジし、連携を強め、確実に力をつけています。これは全国大会を開くことによる大きな効果の一つです。同じように、企業の集まりや学会などが開かれると、その分野が進歩し、長崎の活性化につながるだけでなく、世界に貢献することもできます。
宿泊したり、飲食したり、お土産を買ったり、交通機関を利用したり…といった経済波及効果も生まれます。使うお金(観光消費額)は、一般観光客の2倍以上といわれています。パンフレットの印刷や看板作製や弁当調達や…と、関連する仕事の活性化にもつながります。
もちろん、こういった効果は、施設ができさえすれば生まれるというわけではありません。誘致活動から、大会運営、会議終了後の飲食や観光まで、快適で喜ばれるまちになるためのさまざまな努力が必要です。関係する産業の皆さんや施設の運営会社はもとより、行政、経済界、大学、市民も一緒になって“オール長崎”で取り組むことが大切です。
それは長崎が“交流のまち”として、もっともっとレベルアップしていくきっかけになると思います。
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長崎市は25年後には、今より10万人も人口が減ると予測されています。日本全体も人口減少の時代に入っています。国内観光客や修学旅行だけでは、パイはだんだん小さくなります。
幸いなことに、交流で栄えてきたまち長崎には、外国人や関西地方からの観光客やマイス参加者など、まだまだ“お客様”を増やすノビシロがあります。2つの世界遺産候補をはじめ、磨けば光る財産もあります。市の財政も、これまでの努力の結果、一定の投資ができる状況になりました。この機会を生かし、しっかりと次の時代に向けた備えをしたいと思っています。
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