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更新日:2012年10月1日 ページID:021349
この夏、長崎市の姉妹都市でまだ訪問したことがなかった唯一のまちブラジルのサントス市を訪れました。姉妹都市になって40年になるのを記念しての訪問です。
ブラジルまでは、飛行機を乗り継いで1日半ほどかかります。空港に到着しても腕時計の針を調整する必要がありません。時差がちょうど12時間なのです。昼と夜が反対。季節も反対。本当に地球の反対側の国です。
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姉妹都市サントス市は、ポルトガルによって開かれた港町。長崎と同じです。
浦上天主堂から如己堂に行く道に「サントス通り」という表示があるのをご存じでしょうか?39回にわたって毎年開かれている「ペレ杯争奪少年サッカー大会」も、サントス市
との縁を示すものです。サントス市も、毎年8月9日に平和の集会を開くなど長崎に思いを寄せてくれています。
遠い姉妹都市同士の久しぶりの交流は、パパ市長が何度も顔を見せてくれるなど、とてもあたたかいものになりました。
サッカーチーム「サントスFC」も最大限の歓迎をしてくれました。ロンドンオリンピックでも大活躍したネイマール選手などがいる人気チームですが、長崎から行った中学生選抜チームのメンバーのためにさまざまな交流の時間を設けてくれました。ジュニアチームとの試合をはじめサントスでの二日間は、長崎の子どもたちにとって、かけがえのない時間になったと思います。
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子どもたちの交流といえば、その新しい種も見つかりました。
サントスの隣にある南米最大の都市サンパウロ市に「ナガサキ県小学校」という学校があります。ブラジル長崎県人会の川添会長の案内で、最終日にこの学校を訪ねてみまし
た。
集まってくれた子どもたちに、「これから皆さんの学校と長崎の学校と友達になろうと思います。長崎の子どもたちと仲良くしてくれますか?」と問いかけると、子どもたちは
学校中に響き渡るような大声で「Sim!」(はい)と答えてくれました。
地域の皆さんも集まってくれました。ブラジルはまだ貧富の差が大きく、ナガサキ県小学校はどちらかというと貧しい地域の中にあるそうです。その中で、大切な学校として
先生と地域の皆さんとが力を合わせて、学校を守り育てている様子がよくわかりました。そして、なんといっても子どもたちのキラキラした目がとても印象的でした。
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国境を超えて気持ちが通じ合う体験をするという意味では、長崎はとてもチャンスの多いまちです。子どもたちにそのチャンスをできるだけ与えたい。そう思います。グローバル社会を生きる力をつけるために。そして、平和のために。
ブラジル長崎県人会、サントス日本人会をはじめ、本当に多くの皆さんとの出会いがあった旅。心から感謝しつつ、この旅で植えたいくつかの種が未来に向けて育ってくれることを心から願っています。
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