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市長記者会見(臨時)【2022年6月17日】

更新日:2022年6月17日 ページID:038801

市長記者会見(臨時)

1.日時

令和4年6月17日(金曜日) 午後3時00分~午後3時25分

 ▶ 会見の様子(YouTube動画)は、こちら(新しいウィンドウで開きます)。

2.市長発表

市長発表

海外出張(核兵器禁止条約第1回締約国会議への出席等)について

市長発表への質疑応答

その他の質疑応答

3.会見録

市長発表

海外出張(核兵器禁止条約第1回締約国会議への出席等)について

田上市長
 お忙しい中をお集まりいただきましてありがとうございます。
 それでは、私のほうから6月18日から25日までの日程で核兵器禁止条約第1回締約国会議などに出席するため、オーストリアのウィーン市へ出張しますので、その概要について御説明をさせていただきます。
 お手元の資料を御覧ください。
 「核兵器禁止条約」は、被爆者の長年の訴えが国際社会を動かし成立した核兵器を全面手に違法と明記した国際条約であり、今回、6月21日から23日までの日程で開催される「第1回締約国会議」は、この条約が世界のルールとして確立するための出発点となる重要な会議となります。
 私はこの会議に、被爆地及び平和首長会議の代表として松井広島市長とともにスピーチをすることとなった、失礼しました。私はこの会議に被爆地及び平和首長会議の代表として出席し、松井広島市長とともにスピーチをすることになっています。その中では、まず、被爆者や被爆地の悲願であったこの条約の成立に尽力された全ての人々の強い意志と勇気ある行動に敬意と感謝の意を伝えたいと思います。
 また、ウクライナ情勢が緊迫し、核兵器が再び使用されるリスクがかつてないほど高まっている今、核兵器廃絶に向け、さらなる結束を強く呼びかけたいと考えています。
 さらに、締約国会議の前日に開催される「核兵器の人道的影響に関するウィーン会議」に出席をします。各国政府や国際機関などの代表の方々と意見交換などを行い、関係強化を図っていきたいと考えています。
 このほか、核兵器廃絶に向けた機運を醸成するため、平和首長会議とICANとの共催で、市民社会のそれぞれの立場から平和への思いや活動を発表するサイドイベントを実施するとともに、平和首長会議による被爆の実相を伝える原爆ポスター展を実施することとしています。
 なお、出張には深堀議長に同行していただき、市と議会が一丸となって核兵器のない世界の実現に向け、全力を尽くしていくという長崎市の強い決意を発信したいと思います。
 説明は以上です。

質疑応答

海外出張(核兵器禁止条約第1回締約国会議への出席等)について1

記者(西日本新聞)
 何点か質問させていただきたいのですけど、まず、市長のスピーチ、締約国会議でのスピーチというのはもう実施するという、言い切ってしまっていいのでしょうか。

田上市長
 はい、決定が今日届きましたので、スピーチするということでよろしいと思います。

記者(西日本新聞)
 それでスピーチの内容なんですけれども、具体的にどのようなことを発信したいのかお聞かせください。

田上市長
 先ほど、少しお話し申し上げましたけれども、まず、この条約を成立させた国々の皆さんが集まられますので、様々な困難な中でこの条約を成立させてもらったことに対する感謝を伝えたいと思っています。
 それとあわせて、今年に入ってからの情勢の中で、核兵器が使用される可能性が高まっているという危機感を多くの国々と共有をする状況になっています。そういう中で、核兵器の廃絶に向けて、あるいは核兵器を使わせない、使わないということに関してこれまで以上の結束を3か国に呼びかけたいと思っています。

記者(西日本新聞)
 今の話の中で核兵器が使われかねない情勢にあるということですけれども、これはロシアの軍事侵攻が続くウクライナの情勢というそういう理解でよろしいでしょうか。

田上市長
 はい。ロシアのウクライナ侵攻という状況の中で、ロシアが核兵器の使用をほのめかすという状況、それをもって脅すというこれまでなかった状況が生まれているということを踏まえてのお話です。

記者(西日本新聞)
 最後に1点、先日、政府が締約国会議のオブザーバー参加を見送ることを発表していますけれども、市長の受け止めをお願いいたします。

田上市長
 このことについては、これまでも平和宣言をはじめ様々な場で参加について要請をしてきましたので、今回の第1回、最初の締約国会議に参加しないということについては非常に残念に思っています。
 政府が常にこれまでお話をされている保有国と非保有国の橋渡しを本当に現実のものとする、実のあるものとするためにはこの締約国会議は絶好の機会であって、この機会を生かして唯一の戦争被爆国としての日本のリーダーシップを発揮するチャンスであったというふうに思いますので、それが今回出席しないということになったことについては非常に残念に思っていますが、引き続き今後ともオブザーバーとしての出席については要請をし続けていきたいというふうに思っています。

記者(NIB)
 田上市長は一昨年の10月なんですけれども、核兵器禁止条約の発効要件が満たされた日に、祈念館のほうで亡くなった被爆者の方々に報告に行かれていますよね。その際に、ここはまだ一里塚だと話されておりました。
 締約国会議に参加して、これまで市長が受け継いできた被爆者の方々のどういった思いを発信していきたいかということと、あと、その一里塚のその先にどのような場所というのを目指していきたいと考えられているか教えてください。

田上市長
 2つ目の質問、どのような場所というのは、締約国会議ということですか。

記者(NIB)
 はい。どういった場所にしていきたいかということを教えてください。

田上市長
 1つ目のまず質問ですけども、被爆者の願いというのは、まさしく長崎を最後の被爆地にということであり、核兵器が二度と使われることがないということ、そして二度と使われないようにするためには核兵器はなくすしかないという点だと思っています。その思いからこの77年間ですね、様々な発信をしてきましたし、世界に対して核兵器がもたらす危険についての警告を発信し続けてきてこられたというふうに思っています。
 今回、まさしくその危機、核兵器を持っていることの危機が現実のものとして認識されようとしている。これまでその危機についてどうしても伝わりにくかった部分があったんですけども、それは私たちが常に直面している危機なんだということを今回改めて世界の人々が認識をするそういう状況になっているというふうに思っています。
 そういう意味では、今回の核兵器を禁止しようとする国々の集まりは非常に重要な会議であって、この締約国会議の場を核兵器を使ってはならない、そして核兵器はなくさなければならないという世界の人たちの思いを、結束を強めるそういう場にしなければならないというふうに思っています。

記者(NHK)
 今の質問と重なる部分もあるかと思うんですが、1点お聞きしたいのが、今回の締約国会議に被爆地、長崎の市長としてどんな期待を寄せていらっしゃるのかお聞かせ願います。

田上市長
 一つは、この核兵器が使われるかもしれないという危機感を世界と共有する中で、核兵器をなくさなければならない、核兵器は使ってはならないというメッセージを広島、長崎から発するのではなくて、多くの国々とともに発信する、世界の多くの人たちがそのことを共有して願っているということを発信する場にしたいというふうに思っています。
 それからもう一つは、核兵器禁止条約の初めての締約国会議ですので、これからこの条約が様々な中身を詰めていく必要がありますし、それから核兵器を保有している国々が参加する状況をつくっていかなければならない、そういう意味では本当に第一歩となる重要な会議ですので、その第二歩に向けた契機となるようなそういう会議になればというふうに願っています。

記者(NHK)
 ロシアとウクライナの戦争で核の使用の現実味というのがどんどん高まって、危機感を共有している中で、今回発するメッセージと今回のその会議がその状況をどう改善するか、どういう効果があるかというところで期待することがあればお聞かせ願えます。

田上市長
 核兵器が世界に存在する、私たちが核兵器のある世界に今いるということなわけですけども、そのことの危機感をずっと被爆者の皆さんが先頭になって訴え続け、そして警告をし続けてきたわけですけども、なかなかそのことが伝わりにくかった、それが今実際にその危機があったということ、これまでもあった危機が見えるようになったという状況になってきています。
 そういう意味では、今回の会議がそれを世界の皆さんと共有する、そういう状況認識を共有する場になって、そして世界の人たちが、広島、長崎だけじゃなくて世界のいろいろな国の人たちが核兵器は使ってはならない、なくさなければならないという思いを発信する世界の、これは広島、長崎の願いではなくて世界の願いなんだということを発信する場になっていけるかというふうに思っています。

記者(長崎新聞)
 先ほど、質問で日本政府に対する考え方の中で、市長は今後もオブザーバー参加を要請し続けたいとおっしゃってましたけども、これは第1回じゃなくて第1回後にということでよろしいでしょうか。

田上市長
 そうですね、もう来週開催ということになりますので、基本的には条約への署名、そして批准を求めていくといスタンスですけども、それが叶うまでの間、せめてオブザーバー参加をしてほしいというスタンスとお考えいただければと思います

記者(長崎新聞)
 その中で、市長の、実際に現地に行かれて各国の代表者の方ですとかそういう会議の進捗も傍聴されると思うんですけれども、今後そういう日本政府に対して条約への参加を求めていく中で、今回市長が現地に行って持ち帰りたいものといいますか、学んでいきたい、市長として持ち帰ってきたいものというのをどのようにお考えかというのをお伺いできればと思います。

田上市長
 実際、今回ウィーンで国連、それからICANとNGOの皆さん、それから参加される幾つかの国の皆さんと意見交換をする時間を今持つように調整をしていますけども、そういった中でどういった意見交換の内容になるのか、各国の皆さん、国連の皆さん、NGOの皆さんがどんなふうな考え方で今臨もうとしているのかそういったことをしっかり意見交換の中で把握することで広島、長崎として次にできること、あるいは平和首長会議として次にすべきことを見つけていくそういう場、そういう時間になるだろうと思っています。

記者(読売新聞)
 締約国会議内でのスピーチについて伺いたいんですけども、これまでの被爆者への経緯とか感謝という部分と核兵器の再び使われる可能性が高まっているという部分を伝えられるとおっしゃったと思うんですけれども、被爆を経験した長崎の市長として被爆地からのメッセージみたいなものを発信する予定はどうでしょうか。

田上市長
 今回の条約、核兵器禁止条約ですね、これについては被爆者を源流とする流れの中で、多くの人たちが力を貸してくれて成立した条約、そういう意味では数年前のこの条約が成立したときの平和宣言でこの条約を私たちは広島・長崎条約と呼びたいということを申し上げた経緯があるんですけども、今回のスピーチの中でもそういったこと、もう少し組み入れてこの条約に対して広島、長崎が非常に長年願っていたもので、それを成立させてくれた皆さんへの感謝、そしてこの条約が今の状況の中でますます大事になっているという状況を共有して、そしてそれを使ってはならない、なくさなければならないというそこに向かうためには多くの国々の結束が必要だと、締約国の皆さんに結束を呼びかける、そういった大きなストーリーでいうとそういった内容のスピーチになると思います。

記者(読売新聞)
 具体的に被爆の実相というか長崎でどうなったかとかそこまでっていう感じではないですか。

田上市長
 被爆の実相については、被爆者団体の皆さんが今回ウィーンに一緒に行かれますので、そちらからの発信もありますので役割分担もしながら発信をしていきたいというふうに思っています。

海外出張(NPT再検討会議への出席)について1

記者(朝日新聞)
 NPTにも行かれるということでこの核禁条約とNPT両方参加されると、広島の市長はNPTのほうは見送りということなんですけれども、ばらばらのものではなくて一体の出張と考えて御質問するんですが、今、締約国、条約のほうは核禁条約のほうは結束を求める一方でロシアなど核保有国は全く核禁条約には見向きもしていないと。日本政府もオブザーバーもしないと、いわゆる分断状態に、この2つの条約があるというふうに見られているんですが、これを両方の会議に参加される市長としてどのように融合させる、橋渡しをしていく知恵が、発信するお考えがあればお聞かせください。

田上市長
 そのことについては、多くの、国連をはじめ多くの皆さんが様々な努力をされているところですけども、この核兵器禁止条約の締約国会議とNPTが違うところ、一番大きく違うところは、アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国という核兵器保有国が参加する会議であるという点です。核保有国が核軍縮に誠実に取り組むという第6条の軍縮の義務というのを誠実に果たしていかない中でこの禁止条約が生まれたという経緯があります。そういう意味では、今のロシアの動き等を見てもNPT体制そのものが今非常に揺らいでいる、信頼が揺らいでいるという状況があります。そういう意味では、今の状況、NPTという条約も非常に重要な条約ですので、この条約の体制が揺らいでいるという状況に対して被爆地としての強い危機感を訴える必要があると思いますし、NPT体制が崩壊しないように核保有国はその責任を果たすべきだということをしっかりと伝えていく必要があるというふうに思います。
 そして、今後の締約国会議の動き、あるいは締約国会議の前に核兵器の非人道性の4回目の会議がありますけども、この会議も核兵器の傘の下にいる国々とも日本をはじめ参加をされる会議ですので、そういったところでお互いの状況といいますか、を交換しながら状況認識を共有しながら進んでいく必要があると思いますし、国連もこの核兵器禁止条約が決してNPTを阻害するものではないということも明確に指摘されていますので、そういった国連であったり、NGOの皆さん、それから非保有国の皆さん等々連携をして、そのことを役割分担しながら訴えていく国際世論にしていくという流れをつくれればと思っています。

記者(長崎新聞)
 今回のNPTの再検討会議でも演説というふうに予定が入っていますけれども、これも決定なのか予定という段階なのか。

田上市長
 それはまだ、もうちょっと時間があるのでまだ決定ではありませんけれども、その方向でいろいろな調整をさせてもらっています。

記者(長崎新聞)
 その方向で調整をされているということなんですけれども、核保有国も実際に参加する会議での演説ということで、それを踏まえてどのような内容のスピーチをお考えかをお伺いします。

田上市長
 内容についてはまだ詰めている段階ではないんですけども、一つは締約国会議の状況、内容、結果等にもよる部分がありますので、それを踏まえてということになります。ただ、いずれにしてもこのNPTが重要な条約であるということ、そしてNPT体制が揺らがないためには核の軍縮不拡散体制をしっかりと動かしていくためには、核保有国の責任が非常に重要なんだということ、それを強く求める内容にはなると思います。

海外出張(核兵器禁止条約第1回締約国会議への出席等)について2

記者(朝日新聞)
 再確認で恐縮です。締約国会議のほうに戻りますが、スピーチされるタイミングは初日、午前とかどのあたりになる予定でしょうか。

平和推進課長
 スピーチの日にちは、21日と決定しているんですけれど、時間はまだ未定ということでなっております。 

海外出張(NPT再検討会議への出席)について2

記者(読売新聞)
 NPTでの演説のほうで、核保有国のロシアがウクライナ侵攻で核兵器の使用をちらつかせたというそういうことを踏まえて、何か訴えたいメッセージというのはありますでしょうか。

田上市長
 もちろんそのことを踏まえてこういう非常に危機的な状況になっているということについては述べる可能性は高いと思いますけども、いずれにしてもその時点でウクライナの情勢がどういうふうになっているのか、あるいは締約国会議の結果がどうなっているのかということが今の段階では分かりませんので、そういったことも踏まえた形で内容を詰めていきたいというふうに思っています。

依願免職処分取消訴訟について

記者(毎日新聞)
 もう皆さん御質問がないということなので、市長さん、しばらく長崎を離れるということなので聞かせていただきたいんですけども、市の職員さんがお一人精神疾患かかられた方が失職を。
 ご存じのように2019年には地方公務員から欠格条項が削除されていて、今回、長崎市の判断がおかしいのではないかという声も挙がっているんですが、なぜ失職させたかということについて市長さんの口から聞きたいんですが、よろしくお願いします。

田上市長
 この件については、地方公務員法の規定に関する、今、裁判が起こされているというふうに認識をしています。自動的に、法律上は自動的に失職するという規定になっていますので、長崎市が何だかの判断をして処分を行ったという性質のものではないというふうに考えています。

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