「水仙花(すいせんか)」は「九連環」と並ぶ有名な明清楽曲で、唐音で歌われた「茉莉花(めりいふぁ)」から生まれました。中国全土に分布し、多くの人々に愛唱されてきた民謡で、劇音楽の主題歌が民謡化したともいわれています。
当時は福建地方で歌われていたものが長崎に伝えられ、次第に長崎訛りが加わって伝承されました。
二節目の長崎言葉は「なにやかやと嘘ついて…、私が知らないとでも思っているのですか、みんな知っているのですよ、この間も彦山(ひこさん)から月が出る夜、あの女と出島を歩いていたではないですか、いいえ、この目でしっかり見ましたよ、あなたは好き勝手なことばかり…、私は寂しいのですよ」
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「明清楽譜摘要」(佐々木僊女編輯)に
描かれた「明清楽演奏の図」
(県立長崎図書館蔵) |