TEL095(847)9245 上銭座町3-1
開館/ 9:00〜17:00(入館は16:30まで)
入館料/ 無料
休館/ 月曜日、年末年始(12月29日〜1月3日)
駐車場/ 15台


●JR長崎駅からのアクセス
路面電車/長崎駅前から赤迫行きに乗車し、茂里町電停で下車、徒歩10分。
バス/長崎駅前バス停から長崎バス医大経由下大橋行きに乗車し、目覚町で下車、徒歩7分。または立山行きに乗車し、あじさい荘下車、徒歩3分。  
長崎駅前バス停から県営バス目覚経由立山行きに乗車し、あじさい荘下車、徒歩3分。
車/長崎駅前から約8分



他の地域には見られない
独特の文化を持つ長崎


海外文化の影響を強く受けた長崎の街。この影響は市民生活にまでとけ込み、風俗、習慣、祭りなどの年中行事と、現代の長崎にもしっかり息づいている。そのため、他の地域の民俗資料館には類をみない、異国情緒あふれる展示内容が魅力。長崎の昔の暮らしぶりを体感できる長崎市歴史民俗資料館へ……探検隊いざ潜入!



学芸員が教えてくれる
歴史を語る展示品の魅力


館内は3階から構成されている。1階は原始〜古代の土器や石器、江戸時代の遺跡から発掘された日本、中国、東南アジア、西洋の陶磁器を収集した考古資料展示室、2階は日本、中国、ポルトガル資料展示室と体験学習室、3階が歴史資料展示室となっている。各階見どころ満載! 1階の受付で『歴史民俗資料館クイズ大学』というプリントを受け取り、その設問の答を見つけながら展示を見ていくと、一層興味深く見学できるだろう。また、事前に予約を入れておくと、学芸員が解説しながら案内してくれる。見ただけではわからない歴史背景、使用した人物、長崎特有の暮らしぶりなど懇切丁寧な解説で新たな発見ができるのだ。
例えば1階の展示で特に注目したいのは、ポルトガル人によってもたらされたクルスなどのキリシタン遺物や、オランダ人から輸入された西洋陶器など、長崎の有力者の私邸から近年発掘された“当時の暮らしぶりがわかるもの”などの展示(乙名だった八尾氏邸宅跡からは破損していなかったら約1億円相当といわれる茶道具が発掘!)や、17世紀後半の長崎の町並みと秋祭り(長崎くんち)の様子が描かれている『寛文長崎図屏風』(かんぶんながさきずびょうぶ)。
『寛文長崎図屏風』長崎市立博物館蔵


解説を受けると、当時の長崎の地形や貿易の様子、祭り、習慣、貿易によってもたらされた長崎人の暮らしが理解できるのはもちろん、展示された品々が点と点で結ばれ、長崎が歩んできた歴史が1本の線になるような感覚で理解できるのだ。



おすすめチェックポイントベスト3


1. 南蛮屏風に描かれた犬?


室町後期から江戸時代を通じて武家の御用絵師として繁栄した狩野派(かのうは)の画家が1591年頃に描いた『南蛮屏風』には、長崎にポルトガル船が入港した様子が描かれている。ポルトガル人や宣教師、使用人の南方人、商店内には輸入した獣の毛皮が吊るされ、高価な反物や陶磁器が所狭しと並べられている。当時の様子が事細かに描かれ、とても興味深い。そしてその中には、西洋の犬の姿もチラリホラリ! 開港から20年、ポルトガル貿易時代に早くも犬も日本へやって来ていたことを確認!(1階)



『南蛮屏風』

2.千年前の長崎俵物?

出島が世界に開かれた唯一の窓口だった鎖国時代、出島から全国へ様々なものが流通した……というイメージが一般的。しかし、それより遥か昔、今から約千年も昔から長崎で製造された石鍋が全国へ流通していた! 当時、船で運搬していたが、その船が遭難。海の岩礁などに着生しているフジツボが付着した鍋が近年、漁師によって引き上げられ発覚したのだ。千年前というと平安時代後期。う〜む、ビックリ!(1階)



『滑石製石鍋』

3.見て触って!体験しながら“昔”を学ぶ

卓袱台(ちゃぶだい)、足踏みミシン、和箪笥、テレビ、ラジオ。古き良き時代の日本の生活用品が設えられた体験学習室では、実際にこの畳の間に上がり、間近に手にとって見ることができる。この部屋は年配の方には懐かしく、若い世代には新鮮な驚きを与えてくれる空間だ。テレビもラジオも未だに現役の代物。係の方の立ち会いのもと楽しもう!(2階)



体験学習室



『蝿取り器』


長崎市歴史民俗資料館では、『企画展』も年間10回程度、また各方面の専門家を招いた『歴史文化講演会』が数多く開かれている。そのため、決して1度の訪問で満足してはならない! 訪ねる度に違う発見ができるのが魅力なのだ。あらかじめ電話で企画展の情報などを入手して、長崎の文化遺産の宝庫・ 長崎市歴史民俗資料館をぜひ訪れてみよう。


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