少し時期が過ぎましたが、今年は長崎大水害から25年です。
今でも大雨が降ると、あの時を思い出します
(まだ生まれていなかった人もいるかもしれませんが・・・)。
災害はいつ起こるかわかりません。
押さえておきたい長崎弁、今回は
緊急事態でも使えるようにと、猛特訓。


ただいまあ。いま、雨んひどかひどか。
もう、じゅっくい濡れてしもうたばい。
長崎は今日も雨やった〜とか、言うとるだんじゃなか。
空に、穴んつっぽげたごとしとるばい。

もう川っちゃさ、何でんかんでん、すずれてさ
道やろか川やろか、ちゃっちゃくちゃらで
わけくちゃわからんごとなっとる。
こいは、水害ん時んごとあるて思ったら
おいはもう、冷えかぶったばい。

《訳》
ただいまあ。いま、雨がすごくひどいよ。
もう、びっしょり濡れてしまったよ。
長崎は今日も雨だった〜とか、言ってる場合じゃないよ。
空に、穴が開いたみたいになってるよ。

もう川もさ、何でもかんでも、あふれてさ
道だろうか川だろうか、めちゃくちゃで
わけがわからないようになってるよ。
これは、水害の時みたいだなって思ったら
おれはもう、ぞっとしたよ。



<ワンポイント>

【雨んひどかひどか】
雨がひどいよ、というのを強調していう言葉。

【じゅっくい】
びっしょり。「汗びっしょり」は「汗じゅっくい」。

【長崎は今日も雨】
「長崎は今日も雨だった」という歌謡曲が、ヒットしたおかげか
長崎は雨が多い、というふうに見られがちだが
年間の降水量・降水日数は、じつは意外と平均的な値をしめしている。

【だんじゃなか】
場合じゃない。
例/「メシば食うとるだんじゃなか!」
 (「ご飯を食べてる場合じゃない!」)

【つっぽ(ん)げる】
穴が開く、という意味の「ほげる」を、強調したもの。
「穴を開ける」は「つっぽ(ん)がす」である。

【何(なん)でんかんでん】
何でもかんでも。「何ちゃかんちゃ」とも言う。
例/「何ちゃかんちゃよかけん、持ってこいさ」
 (「何でもかんでもいいから、持ってこいよ」)

【すずれる】
あふれる。
例/「水んすずるっぞー!」
 (「水があふれるぞー!」)

【ちゃっちゃ、くちゃら】
めちゃくちゃ。

【わけくちゃ、わからん】
わけがわからない。

【水害】
長崎市内では、おもに1982(昭和57)年7月23日の
299人(県内)が亡くなった「長崎大水害」をさす。
梅雨明け時期の、集中豪雨によってもたらされた災害。
雨がひどく降って、さらに年齢が少し上の人などが集まったりすると
「あん、水害ん時はさぁ……」などと、必ずこの話題になる。

【〜んごとある】
〜のようだ。〜みたいだ。

【冷えかぶる】
ぞっとする。怖くなる。あせる。
ちなみに「臆病者」は「冷えじご」。

余談ですが
今年の春にリニューアルした、長崎市中央消防署の8階には
「防災体験ひろば」があり、初期消火体験や暴風体験などができます。
きたる台風シーズンに備えて
親子や仲間同士で、ぜひ体験してみましょう!


次回へつづく。

【もどる】