好評に応えて再登場、路面電車男です。
さて、無事に彼は
浦上車庫前へ、たどりつけるのか!
はたまた、長崎弁まるだしのご婦人との関係は…。


< これまでのいきさつ>

「蛍茶屋〜石橋」の電車内。
ひとりの男が「浦上車庫前」に行こうとして
近くの席ににすわる婦人に、聞こうとするが
婦人が、あまりにもマイペースで、会話を続けるので
ついつい、乗り換えのタイミングをのがしてしまう。



(石橋〜正覚寺下の電車内)

婦人 こいでよか。築町に戻って、また乗りかえればよか。

電車男 すみません。なんだかつきあわせてしまいました。

婦人 うんにゃ、うちも楽しかけん、よかよか。

《訳》
婦人 これでいいわ。築町に戻って、また乗りかえればいいわ。

電車男 すみません。なんだかつきあわせてしまいました。

婦人 ううん、わたしも楽しいから、いいのいいの。


(そこへ、別の男がからんでくる)

別の男 おうおう、そこのおふたりさん。ヒーック。
    よか気色で、しゃべりよったいね。
    おいも、かっちぇてくれろさ。ヒーック。

電車男 な…なんですか。

婦人 なんね、おうちは。
   ひんのひなかから、酔っぱろうて。みたんなか。

別の男 なんてや、言うたな、くらすっぞ、こーん! 

《訳》
別の男 おうおう、そこのおふたりさん。ヒーック。
    ごきげんで、しゃべってるじゃないの。
    おれも、仲間に入れてくれよ。ヒーック。

電車男 な…なんですか。

婦人 なんですか、あなたは。
   まっ昼間から、酔っぱらって。みっともない。

別の男 なんだと、言ったな、なぐるぞ、このー!


(しかし、婦人が、たちまち男を投げ飛ばす)

婦人 でやあああ!

別の男 どうえええ!

(男、次の電停であわてて降り、腰をさすりながら逃げていく)

婦人 フン、あんなんも、こっぺん悪かろて。

電車男 す…すごい。

《訳》
婦人 でやあああ!

別の男 どうえええ!

(男、次の電停であわてて降り、腰をさすりながら逃げていく)

婦人 フン、あいつもバツが悪いでしょうね。

電車男 す…すごい。



(そこへ、車内アナウンス)

アナ 次は、西浜町、西浜町です。お降りのかたは…。

婦人 あいや〜…(汗)。

男  どうしたんですか?

婦人 今んとこが、築町やったばい…。

《訳》
アナ 次は、西浜町、西浜町です。お降りのかたは…。

婦人 あらあ〜…(汗)。

男  どうしたんですか?

婦人 今のところが、築町だったのよ…。



<ワンポイント>

【よか気色】
いい気持ち。ごきげん。
例/「よか気色で、カラオケば歌いよんなる」
  (「ごきげんで、カラオケを歌ってらっしゃる」)

【ひんのひなか・昼の昼なか】
まっ昼間。
例/「ひんのひなかから、カラオケば歌いよんなる」
  (「まっ昼間から、カラオケを歌ってらっしゃる」)

【こーん】
この野郎、の意。ケンカの時などに、ことばの最後につける。
例/「わがばっかいカラオケ歌うてさ、こーん」
  (「自分ばっかりカラオケ歌って、この野郎」)

【あんなん】
あの人。あいつ。
例/「あんなんばっかい、カラオケ歌いよんなる」
  (「あの人ばっかり、カラオケ歌ってらっしゃる」)

【こっぺん悪か】
気まずい。バツが悪い。


次回へつづく…

【もどる】