夏休みに、思いもかけない水の事故!
T郎くんの危機がせまる!
はてさて、子供たちの運命は!?


(これまでのあらすじ)

プールんにきであまいよったT郎とJ太が
あやまってプールに落っちゃける。
J太は無事にあがりえたばってん、T郎は溺れてしもうた!?

《訳》
プールサイドで騒いでいたT郎とJ太が
あやまってプールに転落する。
J太は無事にあがることができたが、T郎は溺れてしまった!?


J太   T郎、気のつかんばい…どげんすうか!

女子たち こしょぐってみたら、どうやろか。
    (T郎ばこしょぐってみる)

J太   ダ…ダメばい…気のつかん!

女子たち ねずんでみたら、どうやろか。
    (T郎ばねずんでみる)

J太   ダ…ダメばい…気のつかん!

女子たち でぼちんば、うったいてみたら、どうやろか。
    (T郎のでぼちんばうったいてみる)

J太   ダ…ダメばい…気のつかん!

《訳》
J太   T郎、気がつかない…どうしよう!

女子たち くすぐってみたら、どうかしら。
    (T郎をくすぐってみる)

J太   ダ…ダメだ…気がつかない!
女子たち つねってみたら、どうかしら。
    (T郎をつねってみる)

J太   ダ…ダメだ…気がつかない!

女子たち おでこを、たたいてみたら、どうかしら。
    (T郎のおでこをたたいてみる)

J太   ダ…ダメだ…気がつかない!


(クラスのマドンナ、K美が登場)

K美  あーもーなんばしよっとね!
    あんたたちは、ばかじゃなかとね。
    こんげん時は、人工呼吸に決まっとるたい。

J太  えっ、じ…じんこう…こきゅう…て
    …あの…クチとクチば、ひっつけてするやつ…。

K美  そうばい!だいもせんとやったら、うちがすっばい!

J太  うちがて…うちがて…そんがん…。

T郎  う…う〜ん、よー寝た…。あれ? みんな? どげんしたと?

《訳》
K美  ああもう、なにをしてるのよ!
    あなたたち、ばかじゃないの。
    こんな時は、人工呼吸に決まってるじゃないの。

J太  えっ、じ…じんこう…こきゅう…て
    …あの…クチとクチを、くっつけてするやつ…。

K美  そうよ!誰もしないんだったら、わたしがするわよ!

J太  わたしがって…わたしがって…そんな…。

T郎  う…う〜ん、よく寝た…。あれ? みんな? どうしたの?


女子たち あっ!T郎くん!気のついた!

J太   「よう寝た」じゃなかて!

K美   おうち、いま溺れて死ぬてしたとよ。

T郎   えー! わがではいっちょんわからんやったばい。

(ひとり言ふうに)
J太   ふう…そいにしても、K美のT郎にチューばせんでよかった…。

K美   え?なーん?

J太   いえっなんでもなかです(汗)。

《訳》
女子たち あっ!T郎くん!気がついた!

J太  「よく寝た」じゃないって!

K美  あなた、いま溺れて死ぬとこだったのよ。

T郎  えー! 自分では全然わからなかったよ。

(ひとり言ふうに)
J太  ふう…それにしても、K美がT郎にチューをしなくてよかった…。

K美  え?なあに?

J太  いえっなんでもないです(汗)。


(ナレーション)

今回は、さいわいにも事なきば得ました。
あいどんにとってはきっと
夏の日の、忘れられん思い出になっことでしょう…。

《訳》
今回は、さいわいにも事なきを得ました。
彼らにとってはきっと
夏の日の、忘れられない思い出になることでしょう…。


<ワンポイント>

【〜んにき】
〜のあたり。
例/「あ、そこそこ。そこんにき、そこんにき」

【こしょぐる】
くすぐる。「こしょぐったか」は「くすぐったい」の意味。
「こしょぐらんで」は「くすぐらないで」。
例/「あ、やめてやめて。こしょぐらんで、こしょぐらんで」

【ねずむ】
つねる。
例/「あ、やめてやめて。ねずまんで、ねずまんで」

【でぼちん】
おでこ。

【〜てした】
〜しそうになった。〜するところだった。
例/「落っちゃくってした」(「落ちるところだった」)


次回へつづく…

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