被爆の惨状をはじめ原爆が投下されるに至った経過、被爆から現在までの長崎の復興の様子、核兵器開発の歴史、そして核兵器のない平和希求までをストーリーを持たせ、わかりやすく展示する資料館。爆心地から約500mに位置する浦上天主堂は原爆によってほとんどが倒壊、焼失した。館内の展示ゲートにはこの浦上天主堂の聖堂の南側残骸の一部を再現した側壁を再現。熱線と炎で黒く変色した聖像、爆風でずれた石柱。当時の惨状が視覚的衝撃として迫ってくる。11時2分でとまった壊れた時計、熱線で焼けただれた瓦や溶けたガラス、被爆の惨状を伝える数々の写真などが、原爆の恐ろしさを見せつける。また、原爆直後と現在の長崎の風景写真を比較すると、その目覚ましい勢いで復興した長崎の街、人々の逞しさが伝わってくるだろう。「原爆、戦争なんて遠い昔のこと」とはいえない今の世界状況の中、ぜひ足を運び「悲惨な歴史」を受け止め真の平和について改めて考えさせられる。
|