唐人屋敷内には屋敷内で死亡した唐人の位碑を収める幽霊堂というお堂があったとか。
この幽霊堂では、人が死ぬごとにコトコトと履音をたてて幽霊が出ていたらしく、あまりにその亡霊が騒がしいというので年に一度この亡霊を故国に還すことと、海難を免れた感謝の意味で「彩舟流し」という行事があったという。
この唐人たちの行事が、現在の長崎の盆まつり「精霊流し」に影響を与えていることはいうまでもない。
この他にも、5月のペーロン、龍踊り(じゃおどり)などの今も伝承される長崎のまつりは、唐人屋敷の唐人たちが長崎の人々に運んできた「文化」という偉大な輸入品だったようだ。
|