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令和4年度 長崎市保健所運営協議会

更新日:2023年9月14日 ページID:040968

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

市民健康部 地域保健課

会議名

令和4年度 長崎市保健所運営協議会

日時

令和5年3月30日(木曜日)19時00分~

場所

長崎市役所第2委員会室

議題

・長崎市保健所運営協議会委員長及び副委員長の互選について
・感染症(新型コロナウイルス感染症以外)の発生動向等について
・新型コロナウイルス感染症の発生状況等について
・食中毒の発生動向等について

審議結果

議題1 長崎市保健所運営協議会委員長及び副委員長の互選について

【事務局】
委員の互選により、真崎委員を委員長に推薦し、貝通丸委員を副委員長に推薦

【各委員】
了承
報告1 感染症の発生動向等について
報告2 新型コロナウイルス感染症について
報告3 食中毒の発生動向等について

【委員長】
結核のり患率が全国ワースト1位という表現について、長崎は診断率がとても高いという気がする。感染症の専門の先生が多いということでBSL-4を設置するなど、恵まれた状況にある中で、早めに診断していると思っているので、ワースト1位という表現はなかなか厳しいと思う。実際、結核の診断に係る日数というのは、長崎と全国平均とどのように違うのか。

【事務局】
全国平均からすると、計数としてもマイナスになっているので、長崎市としては、全国の保健所平均より発見の遅れは少ないという状況である。

【委員長】
診断の遅れがないということは、見逃しもかなり抑えられて診断率が高いということになるため、もう少し診断日とか診断の遅れなどを考慮したうえで評価してもらいたい。厚労省にも伝えてほしい。

【事務局】
事務局として、そういう表現や背景を含めて考えたい。

【委員】
デルタとかオミクロンとかいうコロナ株の中で、XBBというものが出てくることを新聞で見たが、それはどうなのか。

【事務局】
XBBという名前で表記されるようなものも出てきており、欧米などでは優勢で、東アジア圏を除くほとんどの世界の地域では、今、XBBの方が主体となっている状況である。日本においてXBBが中心という状態には入っていないが、今後も注視する必要がある。

【委員】
一応、今沈静化しているが、今後、また出る可能性があるかと予測している。どのような状況になっていくか分からないが、エボラ出血熱とか鳥インフルなどとの関連性が出てくる可能性があるのではないか。

【事務局】
新型コロナウイルス感染症は第8波で一旦終息に向かいつつあるが、5類化以降、実際の数をリアルタイムでとるということはかなり難しい状況になる。重症となり、入院が必要かどうかで、またこの取り扱いも変わってくると思うので、新型コロナウイルス感染症について、再燃はあり得る。また、ほかの疾患、エボラ出血熱や鳥インフルエンザに起因するような他のインフルエンザ、新型インフルエンザ等の再燃については、過去の有事対応の経験から、新たなシステム作りに入るであろうと、希望も含めて憶測しているので、そうした背景を基とした制度設計というものが今後想定されるのではないか。

【委員長】
エボラ出血熱の場合は、出血した血液が一番感染経路としてはあるため、出血した人が日本に入ってこなければ、まず感染しない。様々なエリア的にはそういうのが起こる。他の航空機とかであちこち行ってしまうので、少し出る可能性があり、世界的に広まるのではないと思う。鳥インフルエンザに関しても、全然広がらない。ただこれは鳥インフル病原性が高いだけに、人に対しては濃厚接触しないと感染しない。

【委員】
6ページのグラフについてお尋ねしたい。陽性者全員を対象とする場合と、発生届を限定的にする場合と、陽性者数を発表する時の数に違和感があった。例えば今の発生者数は前の陽性者全員を対象とした時と比べると、半分とみていいのか、三分の一とみていいのか。また、限定化した対象者は65歳以上や妊婦さんや重症化リスクの方となっているが、テレビを見ると、10代20代が幾らと、年代ごとに発表している。どういう風に整理されているのか。

【事務局】
まず一つ目のご質問について、例えば医療機関で発生届の対象でない方の陽性者が判明した場合も、数の報告はある。発生届はなくても、陽性者の報告はあるので、数が大きく変わるということはないと思うが、状況が違うので、病院を受診していない軽症者もいると思う。

【委員長】
長崎市の死亡者数と死亡率をしっかり見るとだいたいそこで感染者数が想定できる。推定というか、そういう見方でいくのが一番正しいだろうと思う。

【委員】
給食用など一度に大量に調理し、作り置く場合、カレーなどはよく煮ているので安全だと思ったが、どういう理由でウエルシュ菌による食中毒が発生するのか。

【事務局】
ウエルシュ菌というものは、冷却する際に50度から20度の間で非常に増殖する菌である。前日に作ったものを翌日に食べようという場合は、早めに冷却されるようにいろんな容器に小分けにして冷蔵庫に入れるという方法が一つと、中心部までしっかり加熱して、菌を撲滅させる方法がある。
調理後速やかに食べるといったところに心がけてほしいと思う。特に夏の暑いときは気温が30度を超えるので、そういったときには注意が必要。

【委員】
食中毒は夏場と冬場に違う原因があると思う。ノロウイルスは冬だが、6月から8月に発生するのは何が原因で発生しているのか。

【事務局】
令和2年6月は、他都市において、海藻サラダの最終加熱がなかったということで、病原大腸菌7H4というのが出て、2958名の方が食中毒にあっている。それから令和2年8月に、次亜塩素酸消毒不十分ということで、毒素原生大腸菌O25というのが2548名出ているというもの。それから令和3年6月は機械の故障で牛乳が殺菌不足となり、1896名の方が食中毒にあう事例があった。

【委員】
病原性大腸菌とノロウイルスは対策が少し違うと思うが、その辺はどんなふうに周知をしているのか教えてほしい。

【事務局】
ノロウイルスは、不顕性感染の飲食店業者が原因で食中毒になる場合が非常に多い。手洗いをしっかり行うことと、体調不良がある場合は、調理は避けるよう指導を行っている。病原性大腸菌についても、同様に、手洗いと、体調不良の場合は取り扱わない。それから、まな板及び包丁などは消毒をしっかり行うことと、加熱をしっかりすること。ノロウイルスは中心温度85度で死滅し、病原性大腸菌類は75度、1分で中心部をしっかり加熱するよう指導を行っている。

【委員】
手洗いが大切。食品衛生協会では、市の保健所とも相談しながら、衛生指導員という方に徹底して勉強してもらい、ノロウイルスに対するキッドを全店舗に渡して、対処の仕方と、また、特に旅館ホテル関係については、従業員も含めた研修を実施している。

【委員】
アニサキス食中毒は、青魚を食べて、青魚に虫がいた場合に、虫が体内に入って、腸を痛めてしまったと聞くが、治療法はあるのか。

【事務局】
治療法については、内視鏡で取っていただく。また、現物は長さが2、3cmで幅が0.5ミリぐらいで、白っぽくニョロニョロ動いたり、とぐろを巻く形になったりする。もともとは内臓に居て、魚が死んだら、内臓から筋肉の方に移っていくので、内臓を早めに取る、マイナス20度で24時間冷凍する、また、しっかり加熱するようお願いしている。しかし、刺身で食べる場合は、目で見るだけでは不十分なので、例えばキャンドリングや、ブラックライト、カラーまな板を使用する工夫などをお願いしている。

【事務局】
アニサキスの問題点は、一つは粘膜にかみついて直接的に痛めることに対して、内視鏡で取っていただくというのが一つ、もう一つは皮膚にじんましんなどのアレルギー症状が出たことで見つかる場合もある。それに対しては一般的な抗アレルギー剤やステロイドの治療を行う。しかし、薬剤の治療というのはあくまでアレルギーやアナフィラキシーをとめるものの中心となるので、薬剤をもってして、体内に入ったアニサキスをやっつけるという治療はおそらく一般的にはまだ行われていない。

【委員】
マスクは個人の判断ということになっているが、今から暑くなってくると、熱中症の問題とかも出てくる。市として、何か、熱中症対策や、この場面ではもう積極的に外していくような広報するとか、考えはないか。

【事務局】
マスクの有効性はこの3年間で十分認識され、熱や湿度が上がった段階でのマスクの装着は不適切な場合もある。本日も、発言の際にはマスクを装着するなどのマスクマナーが実践され、そのように、不必要なマスクの装着はあまり意味がないことを社会全体で認識しようする空気作りを行うことが大切である。
また、その環境を数字でモニターする仕組みというのも一定有効であり、現在、この部屋もCO2モニターを使用している。現在、1,000以下、880という数値であるが、この数値が1000を超える場合は、換気をさらに強めていく。保健所としても、普通のマスクに、陽性者の方からうつりにくくするという効果はそれほどなく、自身が陽性者の場合に、周りにうつしにくくする効果があるということを周知したい。

【委員長】
咳とかくしゃみ等飛沫を飛ばせる状況がある場合、積極的にマスクをつけ、後は結構緩やかにしてもよいと思う。また、日本医師会では医療機関受診の際はマスク着用を推奨している。

【委員】
梅毒について、数年前からかなり増えてきている情報を見るのだが、長崎県では年齢層とか性別とか、そういう状況がわかっているのであれば教えてほしい。

【事務局】
全国的にも男性の場合が10代後半から50代60代までの方の数が多く、女性の場合がおおむね20代の前半から後半それから30代の前半の女性の割合が多いという状況が続いていたが、ここにきてかなり数が増えており、長崎に限らず全国的な流れとして、一部は普通のパートナー間で広がりつつある。
また、今後、外国との関係性がさらに活発化した場合に、どのような流れとなるか、長崎市としても気になるところである。従来、検診で発見されることはあまりなかったが、今は妊婦検診で見つかるケースも少ないながら発生している。

【委員】
食中毒の件で、栄養士会から、手洗いを広めているが、一般の方々になかなか広まらない。それから、二次感染という形で、トイレの使用の際に蓋を開けたまま水を流すという場合は、ノロウイルスとか非常に危険と思うが、長崎市としては、どのように注意喚起をしていくのか。

【事務局】
手洗いの励行について、広報ながさきや、ホームページに掲載している。また、飲食店の方々については、営業許可申請の受付の際にリーフレットを配布して、手洗いの重要性をお伝えしている。トイレについては、これから周知していく。

【委員】
結核に関して、令和4年度であれば新登録数が42とあり、高齢者割合も高いとあるが、どれぐらいの割合か。学校現場で小中高校生を受け持っているが、長引く咳とか結核の症状、咳喘息の症状、喘息の子もいるので、判別がなかなか難しく、受診をお願いしますと本人や保護者に言うのが精いっぱいのところで、文科省から学校における結核対応マニュアルというものも出ているが、ぜひ年代別で教えてほしい。

【事務局】
長崎市内において直近で小児の発生例というのはない。届出数はこれだけあるのに対して、実際に出てきた喀痰の中に結核菌が含まれる数というのは全体からすると非常に少なく、10件から20件内外を推移するというような状態であり、かなり多くの部分が肺外結核胸膜炎などの届出である。これは、長崎エリアが長崎大学を含めて、非常に昔からその結核に関して、感染症に関しての診断能力の高い先生方が多かったこともあり、まず疑う中に結核の感染というのを入れていることで、他の地域に比べると結核の検査はかなり高率である。90代以上の方が、他の疾患の診療のプロセスの中で結核を治療され、なお、スタートで結核でない疾患で観察中に亡くなられるというようなことも多い状態で、そうした意味では小児は結核の心配が全くないとは言い切れないが、長崎エリアにおいて小児の結核を懸念しないといけない状況に今はない。まだ結核がほぼ一般の病気であるという国も多々あり、そうした国で過ごした日本人の方が感染して戻ってくるケースは一部ある。今後、国際化が元の状態に戻った場合、結核というのは非常に注意しないといけない疾患の一つである。

【委員】
ウエルシュ菌は、高温で、火を通せばいいというものではなくて、菌自体がその嫌気性という空気を嫌う性質があって、例えば、2011年東日本大震災の避難所でも炊き出しで食中毒は発生したと聞いている。いわゆるあの大きな寸胴鍋の下の端っこの、その嫌気性という性質からも分かるように、下の端っこの方は空気に触れる機会が少なく、上手に混ぜることができず、ウエルシュ菌による食中毒が発生したと聞いている。その辺り、市の方で、一般的な一つの食中毒予防の認識として、その嫌気性に関しても情報発信をしているのか。

【事務局】
ウエルシュ菌食中毒予防の対策という点について、まず、学校給食や老人施設のような大量に作られるところに、ウエルシュ菌の危険性について、一定、注意喚起を図っている。ただ、一般の家庭のレベルになると、ウエルシュ菌よりもノロウイルスの発生件数が多いものについての周知がメインになっている。
ウエルシュ菌による食中毒が起こりそうな大量施設については重点的に行っているが、一般の方向けというところは手薄になっているところがあるため、ウエルシュ菌についてもホームページには掲載しており、今後もお知らせしていく。

【委員】
5類移行に伴う今後の事務作業というのは決まってないことも多いと思うが、一般感染している状況になれば、マスクもつけて、自分自身が気をつけなければならない。インフルエンザであれば、主に冬に感染が増えるので、冬にマスクを付ける方が増える。新型コロナの場合はその季節は関係なさそうなので、今後、そういう感染が増えつつあるというような、事前のアナウンスをしっかり発表して、市民の皆さんにお知らせしていただければ、その時点で、マスクつけて注意しようという気にもなる。今後、5類移行に伴って、どういう形で感染者数が発表されるのか、その根拠も含めて、わかりやすく市民の皆さんに感染状況をお伝えするということをお願いできればと思う。

【委員長】
後は定点報告ということになり、決まった場所での発生から推定していくということになるので、一つ情報としては国立感染症研究所等が発信すると思う。

【委員】
開業医をしており、この3年間のコロナのときに保健所がどれだけ頑張っていたかを最前線で体感していたものとしては、コロナウイルス感染症以外のことについても、これだけきちんと検討されていることに対して、まず敬意を表したい。何件もコロナウイルス感染症の患者さんの受入れがない場合でも、保健所にお願いをすると何とかその患者さんは助けていただくということが何度もあった。皆さん本当に職員数が足りなくて、休みもないところを夜中までずっと面倒見てくださって本当に頭が下がる思いであった。まず今日はこの感謝を伝えたくてまいった。私は女性団体に属しており、そこでいろんな総会をする場合にも、コロナの対応について随時広報があり、その中で、会合で1人もコロナの罹患者を出さなかったので、そういう面でもすごくありがたかった。今後、5類になった後に、また、爆発的になった時が心配であるが、基本的に感染症は広がっていくと危険率は下がっていくと思うので、あまり悲観的な予想はしていない。今後そういうことがあった場合にも、また頼りにしている。

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電話番号:095-829-1124

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