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令和4年度第3回 長崎市入札監視委員会

更新日:2023年7月25日 ページID:040581

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

理財部契約検査課

会議名

令和4年度第3回長崎市入札監視委員会

日時

令和4年11月10日(木曜日) 10時00分~

場所

議会第3会議室

議題

1 予定価格について
2 抽出事案について
3 インボイス制度について
4 指名停止について

審議結果

1 予定価格について
【委 員】補足資料1ページの図3を見ると、落札率が80%を切ると何らかのトラブルが起きやすくなるということは言えると思うが、80%~90%の間についてはサンプル数が少なく、トラブルが多いとはこの図からは言えないように思う。
【事務局】公共工事は安心感をもって施工されることが重要であり、データの多い90%以上が落札率としては適切な水準ではないかと考える。ただし、落札率80%~90%までのデータが少ないというのはご指摘のとおりであり、今後はその辺りのデータの確認にも努めていきたい。
【委 員】現在長崎市の最低制限価格率は91%~93%であるが、図3を見ると、落札率は100%付近に集中している。現在、物価の高騰等の状況も続いているが、長崎市では最低制限価格率をさらに引き上げるような施策や方針は検討されているか。
【事務局】長崎市の最低制限価格率は、全国の他都市と比較しても同等以上の水準にあり、また、平均落札率は約94%となっている。工事価格は事業者の自由競争のなかで上がることもありえると思うが、発注者として最低制限価格を上げるというのは現段階では考えていない。
【委 員】平均落札率が約94%ということであれば、実態に即して最低制限価格率を引き上げてもよいのではないかと思う。
【事務局】国の状況等を見極めながら、最低制限価格を上げるのかどうかについては検討していきたいと考えている。
2 抽出事案について
(1)「磯道町(径50粍)配水管布設工事」
【委 員】91.35%から落札率92.23%までに9社の入札が集中している。それほど企業にとって魅力ある工事ということなのか、他の要因があるのか、知りたい。
【事務局】本件の工事箇所が、機械施工が可能な上、支障となる埋設物等が少なく直線的な配管の為、施工が比較的容易であることが入札者数の多い理由であると考えられる。また、交通量や隣接する家屋等が少なく、工事の支障となる要因が少ないことも一因であると考えられる。
(2)「手熊浄水場2系沈澱池ほか機械設備工事」
【委 員】大規模工事ながら、入札参加承認者数、入札者数とも1社に留まったのはなぜか。工事種別の問題もあるのか。
併せて、大規模工事での1社応札に対する問題意識について伺いたい。
【事務局】本工事は、別途発注した手熊浄水場(浄水施設)改良・耐震補強工事〔4期〕と同時に施工を進めていく必要があり、工程管理が特に複雑なものとなっている。受注した業者が、自分たちのペースで工程・施工管理ができないことや、3か年の工事であり、技術者の配置が長期になることから、入札件数が少なくなったものと考えられる。
【事務局】結果として1者だけの入札であったとしても、制限付一般競争入札においては、要件を満たせば希望する事業者は参加でき、公告についても十分な期間公開することで、公正性が確保され、また、他の入札者の入札状況がわからない状態で入札が行われることから、競争性も確保されているものと考える。
【委 員】共同企業体を結成して建設工事を行う場合の要件等は例規等に定めがあるのか。
【事務局】共同企業体による施工対象工事は、その規模や工種等の要件があり、それらは長崎市特定建設工事共同企業体実施要綱において定められている。
【委 員】浄水場や下水処理場の機械を交換する場合、応札できる業者が限られる場合があるかと思うが、本件については、複数の業者が応札することは想定していたのか。
【事務局】5者ほどから見積りをとっており、それらが入札できるのではないかと考えていた。
【委 員】見積りはできるかと思うが、実際に施工ができるのかということが聞きたかった。浄水場のような機械器具系の工事は決まった1者が落札する傾向にあるように思うが、他の浄水場や下水処理場といった場所での同種工事について、過去の(入札参加)状況が知りたい。
【事務局】少し調べさせていただきたい。
【委 員】本件の入札参加条件が特別に厳しいもので、入札参加者が少なかったのであればよいが、全体的な話として浄水場等の工事の入札参加者が少ないのであれば、やり方は考えた方がよいのではないか。
特に、長崎市の場合は予定価格を公表しており、他に競争相手がいないことが想定できてしまうと、落札率100%近くで落札できることも想定できてしまう懸念があることから、(入札参加者が少ないことが想定される案件は)随意契約にすべきではないか。
【委 員】この点については、追って所管課から説明願いたい。
(3)「西部下水処理場9系水処理脱臭設備機械工事」
【委 員】1億円を超える工事で、最低制限価格率91.91%、落札率98.58%、入札1社となった背景を知りたい。
【事務局】本工事は、既設脱臭設備の機能を停止せず、限られたスペースに機器を増設、移設する必要があることなどの現場施工の困難性により敬遠され、高落札となり、応札者が1者となったものと考える。
【委 員】本件について、業者から「現場を見に来たい。」旨の申出はあったか。また、もしも業者からそのような申出があった場合、どのように対応するのか。
【事務局】本件について、業者から現場を見たいという申出はなく、また、申出があったとしても、現場を見てもらうような対応はしておらず、公告資料にて入札参加の判断をしてもらっている。
【委 員】先ほど、現場施工の困難性により応札者が1者となった旨の説明があったが、(株)日本冷熱はこれまでに当該下水処理場の付帯部分の仕事を請け負っていて、現場の状況を知り得たことから、本件についても当該業者だけが応札でき、他の業者は応札を見送ったなどといった状況ではないのか。
【事務局】(株)日本冷熱だけが現場の状況を知り得たかどうかは定かではないが、各々が図面等の公告資料から判断した結果、今回の入札結果に至ったものと考える。
【委 員】西部下水処理場の各設備は、いずれも同じ業者により施工されたものなのか、それぞれ異なる業者により施工されたものなのか。
【事務局】それぞれの設備を施工した業者は異なる。
(4)「琴海中部クリーンセンター汚泥脱水機整備工事」
【委 員】決定金額が決定率80%を切って非常に低くなった理由や妥当性、工事品質が確保できるのかなどについて伺う。
【事務局】契約締結後、請負代金内訳書と本市の設計を比較したところ、双方に差が見られ、企業努力により低く見積もられたものと考えられる。予定価格は、製造メーカーからの見積書や積算基準に基づいて設定したものである。本工事は、随意契約であるため、一般競争入札とは異なり入札時における最低制限価格を設けていないが、工事品質の確保については材料品質確認証明書を提出頂き、品質に問題がないことを確認している。
【委 員】随意契約の場合、予定価格は公表しないのか。
【事務局】予定価格は、業者の見積りや積算基準に基づいて設定しており、予定価格は公表していない。
【委 員】予定価格と決定金額の差異について、市の積算能力が関係していることは考えられるか。
【事務局】部品等の価格については、見積りに頼らざるを得ない部分はある。しかし、経費については基準書があり、それを基に算出している。本件における価格の差異については、その算出方法の違いから生じたものであり、本市の積算能力の問題ではない。
【委 員】本件は随意契約であることから、ここまで決定金額が低くなっていることについて疑問を感じている。これはたまたま落札率が80%を切るようなことになったということか。
【事務局】予定価格が公表されていないことや、経費については、業者が算出する経費と、本市の積算基準とで違いがあることから、これが予定価格と決定金額の差異に繋がったものと考える。
【委 員】業者が市の経費の算定の仕方(基準書)について、理解していなかったのではないかと思われるが如何。業者が理解していた場合、80%ほどの価格で見積りを提出するとは考えにくい。
【事務局】業者が基準書について承知していたかどうかは定かではないが、下水道協会が市販している下水道用設計標準歩掛表により知り得る情報である。
【委 員】見積りの価格が予定価格よりも大幅に低い時、そのことを指摘したりはしないのか。低すぎる価格での工事となると、工事に瑕疵があるのではないかと一般市民として心配になる。
【事務局】競争入札の場合は、ダンピングの懸念があるので、品質に関しては、最低制限価格未満の業者を失格にする必要があると考えるが、本件の場合は見積りしたメーカー自身が施工するので、メーカーの範疇で責任を持って行えるものと考えており、地方自治法でも制限を設けていないと考えている。
【委 員】随意契約であり、予定価格と落札価格に大きな乖離があった事案。なぜこのような事態が起きたのか、契約検査課でも精査を行い、報告いただきたい。
(5)「長崎駅周辺土地区画整理事業長崎駅中央通り線道路改良工事」
【委 員】落札率が高い。最低制限価格率が92.49%と高めになったため、5社が最低制限価格以下となっている。ほかにも同様の事案がある。
各業者の応札率をみると、最低制限価格率の中央値である92%やそれよりも低いところで応札しているが、ランダム係数が高めに出たことにより、多くの業者が最低制限価格未満で失格となり、予定価格の100%に近い金額で応札した業者が落札という結果になっている。以前にも申し上げたが、ランダム係数の出方を工夫すべきでは。
【委 員】本件は質疑というよりも意見としてお受け取りいただきたい。
(6)「東望海岸高潮対策工事」
【委 員】落札率が高い。入札参加承認者数が10者であるのに対し,実際に応札したのは1者のみ。どのような事情で他社は辞退または不参加だったのか。
【事務局】本入札については、落札した(株)中田建設を除き、9者の入札不参加または入札辞退であった。
入札不参加または入札辞退した9者に事情を聞いたところ、現場代理人や作業員の不足、また、水中作業ができる下請け業者が見つからなかったとのことであった。
【委 員】同じような工事がこれまで続けてあったと思うが、それらの工事を受注した会社が今回の10者の中にいるのか。また、その10者が談合のようなことを行い、それぞれの会社が工事を順繰りに受注しているのではないか。
【事務局】毎年、工事を発注しているが、その都度、適正に競争入札を行い、それぞれの業者が参加、応札しているため、今回のような状況は起きていない。また、昨年度は2者応札している。
【委 員】2者の応札額が大きく離れているというようなことはないか。
【事務局】2者の応札額は大きく離れていない。
(7)「長崎市新総合観光案内所改修工事」
【委 員】九鉄工業(株)長崎支店1社のみ入札し、99.99%での落札である。実質的にJR九州の関連会社が随契に近い形で落札しているように見えるが、建築課の予定価格積算は十分に客観性をもってなされていたのか。
長崎市が積算した予定価格を公表して、ほぼ同額で落札されるよりも、九鉄工業(株)と随意契約を結び、提示してきた見積額よりも安い額で契約したほうがよかったのではないか。
【事務局】予定価格については、国で定める公共建築工事積算基準等に基づき積算を行っている。物価高騰等に伴い、積算に係る単価や納期については、見積業者へヒアリングを実施し、実情を把握したうえで発注時での積算を適切に行っている。
本工事は、鉄道近接工事であることから、国の要綱に基づいて、JRとの事前協議を要し、同協議の結果、一般社団法人日本鉄道施設協会が認定した「工事管理者(在来線)」の配置が求められたことから、その配置を入札参加条件としている。長崎市内にもこの参加条件を満たす業者が複数社あったことから、当初発注では、対象業者の地区区分を市内業者とし公告した。しかしながら、入札参加者がなかったことから、対象業者の地区区分を市外業者まで広げ再公告し、九鉄工業(株)長崎支店1者の応札となった。
長崎市内の参加条件を満たす業者が応札しなかった理由としては、民間の他の工事も持っているため、技術者の確保が難しいということであった。
【委 員】入札参加業者が1者しかいない場合でも、通常通りに予定価格を公表して一般競争入札を行うのか。
【事務局】入札参加業者が1者の場合でも、予定価格を公表して入札する。
【委 員】入札参加業者が1者のみの場合、万が一その業者が、自社しか参加していないという事実を知ったときに、予定価格を公表していると応札率100%で落札する可能性があるが、その心配はないのか。
【事務局】業者は他の業者の入札参加状況を知り得ないので、入札参加業者が1者であったとしても、必ずしも応札率100%で落札されることはないと考える。
【委 員】入札参加業者が1者のみと分かった時点で、随意契約へ切り替えて予定価格を公表せずに契約するということもあるのではないか。
【事務局】競争性・透明性の確保のため、広く入札参加者を募ることが原則であるが、相応の事情がある場合は、そのような方法も検討する必要があると考える。
(8)「晴海台小学校校舎大規模改造外壁工事」
【委 員】20者が入札し、落札した(株)アイクリーの落札率と最低制限価格率の差は+0.004%である。ピンポイントを狙った競争であったようだが、20者の入札金額の分布図をお示し願いたい。
【事務局】入札金額の分布図は資料49ページのとおりである。
(9)「端島炭坑跡第3竪坑捲座補強・補修工事」
【委 員】入札参加業者が少ないようであるが難しい工事なのか。世界遺産対象施設の工事の予定価格は、他の市公共工事と同じ積算基準で見積もられているのか。異なる点はあるか。
【事務局】今回の工事場所が電気・水道が無い離島ということ、重機・資材の運搬に台船を使用する際、天候に左右されること、株式会社文化財保存計画協会の専門家による指導・助言等の支援を受けながら工事を行うことなどが、入札参加者が少なかった要因と考えられる。また、工事価格については、先ほど申し上げた工事場所の特殊性を踏まえて、通常の積算基準をベースにしつつも、業者へヒアリングを行い、実情を把握し、妥当性を検証した上で、発注時の積算を適切に行っている。
【委 員】長崎の重要な観光資源である端島炭鉱のメンテナンスを適切に行うためにも、予定価格が低いことで参加者がいないという状況にならないように、配慮をしていただきたい。
【事務局】通常は積算の際に、下請業者だけにヒアリングをすることが多いが、今回は元請業者にも数者から行っている。しかし、今の時期は今回の工事に限らず、技術者の確保が難しいということもあって、参加者が少ない状況が続いている。そのため、今後は業界の状況を見ながら対応を考えていきたい。
(10)「宿町第2アパート14号棟303号室住戸改善工事」
【委 員】予定価格を上回る入札があった場合には、都度、入札参加業者に理由などを尋ねているか。類似工事No.34042074(宿町第2アパート103号工事)についても、予定価格を上回る入札が入行われており、入札参加業者が低い予定価格への抗議のように見受けられる。
物価、人件費が上昇傾向にあり、先行きが見通しにくい状況にあるので、このような想定外の行動をとる業者の意見も収集しておいた方がよいかと考える。
【事務局】宿町第2アパートについては、昨年度から順次工事を行っており、施工業者には適宜ヒアリングを行い、寄せられた意見を次回の予定価格に反映させるなどしている。
また、本件工事及び類似工事(NO.34042074)について、建築課が予定価格を上回った入札参加者へのヒアリングをそれぞれ行ったところ、本件工事の入札に参加した業者の方は、「下請けの設備業者からの見積が従来よりも高かったため、予定価格を上回る応札になった。」旨述べた。ちなみに、同社は、今年度、同様の工事をいずれも市の予定価格の範囲内で4回落札していることから、本件工事においてはたまたま予定価格を上回る入札となったものと考える。
また、類似工事No.34042074の業者の方は、「誤って別工事の入札金額を入れて入札を行ってしまった。」との回答があった。
今後とも引き続き、施工した業者へのヒアリングを実施し、適正な入札に努めていきたい。
3 インボイス制度について
【委 員】「インボイス登録事業者でないことを理由に特別会計の入札参加ができないとする取扱いは適当でない」旨の国の通知はあるが、インボイス制度の導入により、例えば上下水道料金の特別会計で、今までは納める必要のなかった消費税を国に納めなければならなくなる場合が出てくるかと思う。その分のコストが増えるということは、市民の上下水道料金として転嫁せざるをえなくなるかと思うが、それは問題ではないのか。」
【事務局】上下水道局含め庁内の取扱いがどうなるかについては、これから進捗があり次第報告させていただく。総務省通知が発出されたばかりであるが、現段階では同通知に沿った対応になるのではないかと考えている。
4 指名停止について
質問なし。

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ファックス番号:095-829-1410

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