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令和4年度第2回 長崎原爆資料館運営審議会

更新日:2023年5月1日 ページID:040362

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

原爆被爆対策部 平和推進課

会議名

令和4年度第2回 長崎原爆資料館運営協議会

日時

令和5年3月17日(金曜日) 15時00分~16時30分

場所

原爆資料館地下1階平和学習室

議題

(1)開会
(2)議事
ア 報告事項
(ア)展示更新基本計画について
(イ)被爆の実相を継承する取組みについて
a 収蔵資料の追加聞き取り調査の実施
b 企画展「原爆資料館収蔵資料展」の開催
(3)閉会

審議結果

報告事項1:展示更新基本計画について

・事務局説明
展示更新基本計画について事務局から説明した。

・主な質疑等
【委員】
時代の変化に応じてとは、具体的にどういうことを考えていますか。

【事務局】
資料の3ページをご覧ください。ここに記載している3点を考えています。
具体的に申し上げますと、
・来館者は、戦争を遠い時代だと感じる世代が大多数を占めている
・「被爆者のいる時代」から「被爆者のいない時代」への移行期間にある
・核兵器をめぐる国際情勢は近年大きく変化している
の3点を念頭において進めていきます。

【委員】
時代が変化しても変わってはいけないこともあると思います。具体的にはどのように進めていくのですか。

【事務局】
資料の1ページをご覧ください。基本計画の策定内容について記載していますが、さきほど委員が言われた時代が変化しても変えてはいけないこと等についても、基本計画の中で具体的に方針を立て策定していきたいと考えています。 

【委員】
広島では平和教育教材から「はだしのゲン」「第五福竜丸」を外す動きがありますが、時代が変化したからといって、変えてはいけないこともあると思います。今の子どもたちがわからないことについてもきちんと説明していくことが教育だと思います。そういった変え方には反対です。

【委員】
長崎原爆資料館の展示更新の方針の基本的な考え方の3点目、「一人ひとりが身近なところから平和について考え行動するきっかけをつくる」についてです。今後の進め方にある小委員会との関連性について補足して教えてください。

【事務局】
小委員会については、これまでの審議会でのご意見の中で出たように、博物館学や平和教育などの専門的な視点が必要と考えています。「一人ひとりが身近なところから平和について考え行動するきっかけをつくる」については、核兵器の問題は自分事として捉えられにくいこともあると思いますし、委員からも以前ご意見としてありましたが、そういった問題をどう自分事して捉えてもらえるのか、自分にできることを考えながら資料館を出てもらえるようなストーリーも必要ではないかと考えているところです。そういったことを踏まえ、自分事として捉えてもらうきっかけとなるような展示内容にしていければと考えており、基本的な考えとして述べさせていただいています。

【委員】
「一人ひとりが身近なところから平和について考え行動するきっかけをつくる」なので、検証体制についてももう少し具体性が必要かと思います。今後進めるなかで、その点を深めていっていただければと思います。

【委員】
今回の件に直接関係はないかもしれませんが、申し上げます。原爆が落とされた戦争は日本では大東亜戦争といわれていましたが、今では太平洋戦争といわれます。その名前はGHQが作った戦争と認識しています。日本はあの戦争を自尊自衛のために始めたものだと考えています。マッカーサーが認めている資料もあります。少なくとも日本には言い分がありました。そういった歴史観の問題も加味して展示を検討していただければと思います。

【委員】
ひとつだけ訂正させてください。マッカーサーの発言は対米戦のみに限ります。前提として、日本はアジアに対する侵略を行ったとはっきり言っています。そこははっきり区別されています。

【委員】
さきほどの広島での平和学習教材に関する発言に賛成です。徐々に議論が曲げられて、本来訴えなければならないことが変えられることがあってはいけないと思います。

【委員】
小委員会については、どのように進めていくのですか。小委員が審議会に報告をするかたちになるでしょうか。

【事務局】
資料の8ページをご覧ください。長崎原爆資料館条例の第22条の小委員会の設置について記載されているとおり、「小委員会の運営に関し必要な事項は、会長が審議会に諮つて定める」とありますので、小委員における議論も審議会に諮りながら審議していきたいと考えています。

【委員】
小委員会での議論の結果の取り扱いについてはどうですか。小委員会での議論についてその都度審議会に諮ってもらう形がいいと思うのですが。

【事務局】
小委員会の運営についても、立ち上げの際に審議会で決められることになっていますのでそういった方向で調整したいと思います。

【委員】
小委員会を設けることで既存の委員を削減するのでしょうか。

【事務局】
運営審議会は20人以内となっていますので、専門家を入れるために委員構成を検討する必要があると考えています。具体的な割合についてはこれから検討していくかたちになります。

【会長】
皆さんどうでしょうか。なければあとでも結構ですから、またご意見いただけばと思います。
それでは次に、「被爆の実相を継承する取組みについて」、事務局から説明をお願いします。

報告事項2:被爆の実相を継承する取組みについて

・事務局説明
収蔵資料の追加聞き取り調査の実施及び企画展「原爆資料館収蔵資料展」の開催について事務局から説明した。

・主な質疑等
【委員】
日々さまざまな被爆資料を受けいれていると思いますが、受け入れの基準などはありますか。 

【事務局】
寄贈資料は基本的には全て受け入れる形をとっています。しかしながら収蔵庫には限りがありますので、できる限り寄贈者の思いに沿う形で対応できればと考えています。

【委員】
具体的にいうと、荒川秀男先生の資料を資料館に保管してもらっていますが、まだ整理できていないと伺っています。今後整理してきちんと保管していただけるとの理解でよいでしょうか。

【事務局】
絵画などの紙資料は老朽化の影響が出やすい資料ですのでまずは温湿度管理をしっかり行い保管していくことがまず大事だと考えています。その上で、資料にまつわるエピソードや整理については追いついていない部分もあろうか思いますので今後しっかりと取り組んでいきたいと考えています。

【委員】
令和5年度以降も続けるとのことですが、いつぐらいまでに終える予定ですか。

【事務局】
およそ1,000人の皆様から寄贈していただいた資料があり、現物資料の他にも写真資料なども多くいただいております。順次調査を行っているところではありますが順調にいって令和7年度の完了を見込んでいます。

【委員】
寄贈者の方も高齢化されていると思いますからなるべく早く調査いただければと思います。

【委員】
資料が持つ背景やエピソードを知れることは非常にいいことだと思います。ただ、さきほど収蔵資料展をみさせていただきましたが、昔の漢字表記が使われているところもあり、子どもたちには少し分かりにくいところがあるのかなと感じました。説明文は専門家の方が書かれているのでしょうか。

【事務局】
実際に聞き取りを行った学芸員が監修してやっていますが、たくさん聞き取りをやっている中で伝えたい内容が多くなり、聞き取った内容をできるだけ皆さんにお伝えしたいという思いがあふれるあまり、長い文章となり分かりにくくなっているところがあろうかと思います。行き届いていない点については今後回数を重ねるごとに改善をはかっていきたいと思っております。

【委員】
私たちは朗読ボランティアをしているのですが、こういった聞き取りのエピソードを朗読に使わせていただくことは可能でしょうか。

【事務局】
基本的には寄贈者のご意志が尊重されるものかと認識しています。聞き取りの際に、マスコミによる取材や公開が可能か、お名前の公表が可能か等を確認させていただいております。中には、公開について積極的にご協力いただける寄贈者の方もおりますのででき得るかぎり対応させていただければと思います。

【委員】
この会議に直接関係のないことかもしれませんが、爆心地公園の当時の地層があるとも思いますが、ガラスが曇って見えなくなったり、中の金属が腐っていったりしています。当時の様子がわかるようにレプリカを作っていただくなどの対応ができないでしょうか。

【委員】
保存科学という分野があって古代遺跡の保存に活用されています。原爆資料館は考古学関係の資料館ではないので、そういったことはやられていないと思います。やり方はいろいろとあると思いますので、そういった分野を専門とする学芸員の意見を聞くということもやってみてはいいのではないでしょうか。

【委員】
平和公園の平和の泉に碑文について、最近は外国人観光客の方も戻ってきておりますが、英訳がないように思います。多くの外国人の方がみられるところかと思いますので英訳をつけていただけたらと思います。
もうひとつ、原爆資料館は入場料ではなく観覧料となっていると聞いたのですが本当でしょうか。広島でも以前はそうだったみたいですが、原爆の資料を展示しているのに観覧料はそぐわないのではということで変更したと聞いています。

【事務局】
平和の泉の碑文の英訳については確認の上、公園の一部となっておりますので公園管理者に申し伝えたいと思います。

【委員】
公園関係の部署と分けてやらないでやっていただければと思います。外国人観光客の方がよく立ち止まって見ていますし、きちんと発信していただければと思います。収蔵資料展のパンフレットも入場無料となっています。大した問題はではないかもしれませんが。

【事務局】
観覧料の記載については、令和3年3月に開催された運営審議会においてご報告した内容になります。内容としては、広島平和記念資料館の情報を報告させていただきました。展示室を見学するための料金を観覧料とするのは娯楽性を感じる、ふさわしくないとして、被爆者や市民から変更や修正を求める陳情や意見が相次いだことから、令和2年の途中から館内の展示やリーフレットからは観覧料という表現をとって常設展示大人〇〇円という表現に変更したということでお聞きしています。なお、観覧料という表現は長崎原爆資料館や沖縄平和記念資料館でも使用しております。長崎原爆資料館の館内には展示室のほかにホールや図書室もあり利用者もおりますのでそれらをあわせて入館者というかたちにしております。ですので、原爆資料館の入口を入るときは入館無料になっており無料エリアにはいけるのですが、展示室エリアに入るときは観覧料として料金を払っていただいていただくように区別しているとの報告をさせていただきました。また、その際、長崎においては広島のようなご意見は出ておりませんでしたので今後動向を見守っていきたいと報告させていただきました。本件に関する経緯は以上です。

【委員】
わかりました。一応そういう意見が広島では多くあったということで検討する価値はあるかと思い再度ご紹介させていただきました。
原爆資料館正面玄関上の名前標記については、英語表記がないように思いますがその点はどうでしょうか。 

【事務局】
原爆資料館の左側の石垣には英語表記にあるのですが、委員が言われているのは自動ドア上の表記かと認識しています。ご存じのとおり、漢字表記についてもギリギリのスペースに表記しているところではありますので、少し工夫ができないか他の方法がないか検討していきたいと考えています。 

【委員】
整備の関連ですが、建物であれば建築課、公園であれば土木部との役割分担があると思いますが、可能であれば原爆資料館がリーダーシップをとって、英訳についてもある程度一体的に調整いただければと思います。 

【事務局】
確かに市役所内の所管としては役割分担がありますが、日頃から密に連携してやっていることではありますので、もちろんこういうご意見があったということを共有したいと思います。今後も特に平和関連のところではソフト面や、また必要に応じてハード面についても一緒にやっていき引き続き密に連携していければと考えています。ご意見等あればお寄せいただければと思います。 

【会長】
他にご意見ございませんか。
それでは、以上をもちまして、令和4年度第2回長崎原爆資料館運営審議会を終了したいと思います。
これまでに出た意見や本日出た意見について、事務局のほうで取りまとめた上で、次回の審議会資料に反映させたいと思います。
これで本日の議事は全て終了いたしました。

以上

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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