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令和4年度第1回 長崎原爆資料館運営審議会

更新日:2023年5月1日 ページID:040361

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

原爆被爆対策部 平和推進課

会議名

令和4年度第1回 長崎原爆資料館運営協議会

日時

令和4年11月7日(月曜日) 15時30分~

場所

原爆資料館地下1階平和学習室

議題

(1)開会
(2)議事
ア 報告事項
(ア)原爆資料館の開館状況について
(イ)平和の文化の醸成について
(ウ)特別企画展について
イ 確認事項
(ア)展示室Cコーナー「核兵器のない世界をめざして」の展示について
(3)閉会

審議結果

報告事項1:原爆資料館の開館状況について

・事務局説明
原爆資料館の開館状況(臨時休館、入館者の分析、修学旅行の地域の割合、指定管理者の取組み)について事務局から説明した。

・主な質疑等
なし

報告事項2:平和の文化の醸成について

・事務局説明
平和の文化の醸成(平和の文化キャンペーン)について事務局から説明した。 

・主な質疑等
【委員】
平和の文化の展示等についての入館者の反応どうですか。特別に感じられることがあればお願いします。

【事務局】
長崎市ではこれまで被爆の実相の継承や核兵器廃絶について取り組んできましたが、そういったことに関して難しいとか敷居が高いなどのご意見をいただいていました。そこで、裾野を広げるために身近なところから平和について考えてもらおうと平和の文化の醸成に取り組んでいます。ですので、今まで平和ということに関して触れてこなかった方についても触れやすい環境ができたのではないかと思っております。
入館者の反応はどうかとのご質問でしたが、先ほどご説明したとおり原爆資料館展示室の前にあります円形パビリオンで、作品展を行っております。その展示をみていただいて、いろいろな平和の伝え方を知っていただいたり、こういうことも平和につながると感じていただいたりする機会になっていると思っております。 

【委員】
期間中に実施されるスポーツや芸術などを入口とした平和に関する21の関連事業とあるのですが、これらは主に市などが主催する事業だと思います。そうではなくて、例えば競技団体が行う九州大会とか全国大会も開催されていると思います。そういったところに、展示を行うことも必要と考えていますがいかがですか。 

【事務局】
委員ご指摘のとおり、いろいろな場所で平和について考えていただく機会を創出することは大事だと考えています。この平和の文化キャンペーンも今年度から始めた事業ですので、来年度さらに広げられるように取り組んでいきたいと思っています。 

【委員】
ぜひスポーツ振興課とか横の連携をしながら広げていってもらえればと思います。 

【委員】
平和の文化の醸成は大切だと思いますが、原爆の悲惨をきちんと伝えた上で、平和の尊さを伝えるという原点が忘れ去られてはいけないと思います。平和の文化の醸成を行うことで、なんとか平和を伝えていこうという事務局の努力は分かります。一方で、適切な表現かわかりませんが、それを行うことによって忘れ去られるものがあるのではないかと思っています。ハードとソフトの兼ね合いもうまくやらないといけないのではないかと私は感じました。 

【事務局】
説明が不足しており申し訳ありません。さきほど、平和行政の柱のひとつに据えましたとご説明しましたが、平和行政の柱は3本設けています。委員がおっしゃったように、被爆の実相の継承と核兵器廃絶の推進の2つは揺るがない柱として据えています。そして、3つ目の柱として平和の文化の醸成を立てたところでございます。これまでの2本の柱についても今後もしっかり取り組んでいきたいと思っておりますのでよろしくお願いいたします。 

【委員】
了解しました。 

【委員】
長崎原爆遺跡が文化財として登録されていますが、ひとつの大きなターニングポイントとして考えています。平和の文化をどう広げていくかという視点で、指定文化財長崎原爆遺跡とどう連携していくか、それについてどうお考えですか。 

【事務局】
委員のおっしゃられた長崎原爆遺跡は、国の史跡として指定を受けているところでございます。これについては、さきほど事務局からの説明にありましたとおり、被爆の実相を後世に伝えるということについてしっかり柱として取り組んでまいりたいと思っております。もの言わぬ語り部、大切な資料として、保存整備を図っていきたいと思っております。 

【委員】
私が申し上げているのは、文化という視点では、今までの遺跡というだけでなく文化財としての視点として捉えることができると思っています。平和の文化キャンペーンとしてやっていくならば、修学旅行生も多く訪れるそういった史跡についても、文化としての捉え方の説明の仕方とか、キャンペーンのはり方があるように思います。文化財としての捉え方を新たな視点として新たに加えてはどうかと思っています。一つの提案ですので今後考慮していただきたいと思います。

報告事項3:特別企画展について

・事務局説明
特別企画展(特別企画展の開催)について事務局から説明した。 

・主な質疑等
【委員】
意見ということではないのですが、城山小学校に荒川秀男先生がお描きになったデッサン等があります。地元慰霊会では、絵画展を開催していて、これは原爆資料館の所管になっていたかと思います。実際借りて小学校で展示をしているわけですから、同じ絵画を出されるときには所管の絵画等についても活用されてはいかがでしょうか。 

【事務局】
委員のおっしゃられたとおり、荒川先生の絵画も含めていろいろな絵画を原爆資料館では所蔵しています。今回の特別企画展については、NHKを通じて寄せられた第1期展で100点程度、2期展で91点の絵画をスペースの限りがある中ですべて展示させていただいております。毎年寄贈いただいている資料については、何回かに分けて企画展示として展示させていただいております。被災資料のみならず絵画についても訴える力がある資料であると認識しておりますので今後の企画展等で委員のご意見についても反映していければと思っております。 

【委員】
被爆後のその後の体験についてデッサンも多く残されており、その後を伝える貴重な資料と考えておりますので活用していただければと思います。 

【委員】
すみません、入館者の状況の際に、言うべきだったのですが、今後、コロナが収まれば外国人の入館者も増えるのではないかと思います。その場合、その方々の思いにどうやって応えていくかということも大切かと思います。中国、韓国だけではなく、ヨーロッパの方々もいらっしゃいますし、当時捕虜として被爆された方もいらっしゃったので、外国の方々の目も意識した展示を心掛けていただければと思います。

確認事項:展示室Cコーナー「核兵器のない世界を目指して」の展示について

・事務局説明
展示室Cコーナー「核兵器のない世界を目指して」の展示(審議会で出た意見、展示更新の検討)について事務局から説明した。

・主な質疑等
【会長】
この件については、これまでの審議会において、欠席された委員についても文書でお願いしており、すべての委員にご意見をいただいたという経緯があります。これまでCコーナーだけなく原爆資料館全体、加えてさきほど委員から話があった被爆遺構についても幅広く意見をいただきました。
それらを踏まえてこれから検討に入っていくわけですが、以上の説明についてご意見ありますでしょうか。

【委員】
説明ありがとうございました。全体の説明を聞いた中で、私は少し違った視点で見ています。核兵器廃絶を中心としたものの考え方、いわゆる核兵器が廃絶されれば世界に平和が訪れるというかのような考え方が全面に出た今までの動きだったように思います。私はそのように受け止めています。ところが、資料にもありますように原爆が落ちてすでに70数年が経ちました。原爆資料館が建設されても20数年が経過しました。時代も変わったかたちになったのですが、単に原爆を中心にみただけで変わったというわけではなくて、もっと大きな意味で私が思うのは、戦後GHQが来て日本を占領したときの状況を踏まえて、今のことを考えますと、目に見えない形で日本人の考え方、歴史観と申しますか、日本が侵略加害をしたから原爆を落とされたという意見もかなり聞いてきました。それからこうすれば平和になる、またはああすれば戦争になるという二者択一的な考え方が多かったように思います。ところが、今世界の状況を見ると、国連安保理にしても当時の戦勝国が中心に国連をまとめてきましたが、大国が戦争を起こしています。それと、日本の平和だけを考えてきたのだけれど平和だけ考えていれば本当に平和になるのかということです。今すべてを話すことはできませんが、Cコーナーといっても、歴史展示をしているところと核兵器を巡る現状について展示しているところなど非常に幅広い展示を行っていると思います。私がいま頭にあるのは、Cコーナーの入口にある歴史年表のところです。日中戦争と太平洋戦争というところです。ここについて、十分に検討する小委員会みたいなものを作ってじっくり検討するようなことを考えいただければと思います。一例をあげますと、歴史用語で日中戦争という言葉が使われています。ところがよく考えていただきたいのですが、私は昭和12年生まれでして、あの頃はシナ事変と言っていたのです。その後、状況が変わって日華事変ということは聞いていたのですが、日中戦争と聞いたのは社会に出てしばらくしてからだったのです。日中戦争とはなんだろうと皆さんから見ると思われるかもしれませんが、私は正直そう思いました。日中の中の字がわかりませんでした。ところがいろいろ聞いてみますと、今の共産党政権と戦争をしていたかのような歴史観になっていると私は感じます。というのは、Cコーナーの展示の中を見てもらうとその通りだと思います。考えてほしいのは、中華人民共和国は1949年に成立したのだから、日本と中華人民共和国は戦争をしていないですよね。二つの国が1937年から戦争したかのような歴史展示というのは、原爆資料館においていかがなものかと思います。それと記載されている内容について、詳しくは申し上げませんが、ずいぶんと現実とかけ離れている内容になっていると私は感じています。小委員会を作って話をして、先に進めるとなるとコンセンサスを得る必要があると思います。内容によっては分かれる意見もあろうかと思います。例えば、南京事件についてもあったという人となかったという人がいるわけですから。そういう人たちの異なる意見を総合的によく理解をしあってコンセンサスを得ることが大切だと思います。目に見えないところで問題があるように感じますので、じっくり話す機会や考える機会があればと思います。Cコーナーの歴史展示について小委員会を作って検討していただけないかというご提案になります。

【会長】
ありがとうございました。いろいろご意見ありました。小委員についてもご意見としてありましたけれども事務局から何かありますか。さきほどの意見については、これまで出されたものへの追加意見だと理解しています。

【事務局】
さきほどのご意見についですが、今回提案させていただいているとおり、展示更新にかかる基本的な考え方として、時代の変化を踏まえた展示更新を行うにあたり、展示更新の優先順位や時期を決定する必要があると考えています。まずはここを進めさせていただきたいと思っております。ご存じのとおり、最初は展示の表記をどうするのかということから始まったのですけれど、この審査会の審議を経る中で、俯瞰的な視点から全体をみる必要があるということになりまして、優先順位と行う時期はいつかということを決めるのが先決ではないかと事務局では考えています。
ただし、進めるにあたって、詳細なこと、個々のことを詰める段階では小委員会というのもひとつの手法だと思いますし、専門の方に監修していただくという手もあると思います。そこで、先ほど申し上げました基本的な考え方で進めさせていただきまして、詳細を詰める際にまた改めてご相談させていただければと思います。

【委員】
了解しました。改めて相談ということですので、そのときに預けさせていただきます。

【会長】
ありがとうございました。他にご意見はありませんか。
さきほども申し上げましたが、前回の審議会では欠席委員も含めてすべての委員に意見を出していただきました。委員の皆さんからは一通り意見は出してもらっていますが、さきほど委員から追加で意見ありましたように、言い忘れたことも含めてご意見ありましたらお願いします。

【委員】
過去に発言をされてきた人は任期を終えて変わっている方もいます。このメンバーは半分以上変わっています。そういう人たちの意見が集約された経過報告になると思います。それを改めて皆さんの意見を求めるとなると、議論の最初に戻ることになるので、さきほどの事務局説明で了解がとれないようであれば、会長の判断で新たにやり直すということになるのではないですか。

【会長】
了解しました。それでは、丁寧に、もしあればということで申し上げたつもりでしたが、これまで貴重な意見をたくさん出していただいておりますので、事務局にはそれを踏まえて検討を進めていただくということでよろしいでしょうか。
他に質問はございませんか。

【委員】
ちょっと確認ですが、8ページにある、展示更新にかかる基本的な考え方の中で、遺構等との連携も踏まえた中でと記載がありますが、会長からも長崎原爆遺跡についてさきほどお話がありましたが、その意味での遺構との連携というふうな理解してよいでしょうか。

【事務局】
はい。

【会長】
他にご意見ございませんか。
それでは、以上をもちまして、令和4年度第1回長崎原爆資料館運営審議会を終了したいと思います。
これまでに出た意見や本日出た意見について、事務局のほうで取りまとめた上で、次回の審議会資料に反映させたいと思います。
これで本日の議事は全て終了いたしました。

以上

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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