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令和4年度第2回 健康長崎市民21市民推進会議

更新日:2023年2月22日 ページID:039960

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

市民健康部 健康づくり課

会議名

令和4年度第2回 健康長崎市民21市民推進会議

日時

令和5年1月19日(木曜日) 19時00分~20時30分

場所

長崎市中央消防署5階講堂及びリモート会議

議題

議題1 長崎市の健康課題(現状)について

議題2「第2次健康長崎市民21」結果と課題について

審議結果

長崎市の健康づくり計画である「第2次健康長崎市民21」計画期間が次年度最終年度となっているため、次期計画の策定に向けて、この10年間取り組んできた評価のために委員の皆様の立場からの気づきや疑問等意見を聞くことで、今後の取組方針を明確にしていく。

【議題1 長崎市の健康課題(現状)について】

(健康づくり課)

●資料1に沿って説明。

ア 「第2次健康長崎市民21」計画

(ア)計画の位置づけ:健康増進法第8条に基づく市町村健康増進計画であり、国の「第2次健康日本21」に基づいた長崎市の健康づくり計画。

(イ)計画の体系:「市民が健やかに心豊かに生活できる活気あるまち」を目指し、大目標「健康寿命の延伸」

重点目標「生活習慣病の発症及び重症化予防」

平成29年度の中間見直し後の後期5年間は1.~7.の各健康分野について、市民自ら行う健康づくりの行動目標と市民が主体的な取組みをできるような支援のあり方としての行動目標という2種類の7つの柱を立て、計画の推進に向けて推し進めている。

(ウ)計画の期間:平成25年度~令和5年度の11年間。

(エ)長崎市の令和4年度までの10年間の推移。

a長崎市民の健康観:市民健康意識調査結果(グラフ1)によると、心身ともに健康だと感じている人の割合は、「そう感じている」「どちらかといえばそう感じている」を合わせた割合の変化は見られず。

b長崎市の人口・世帯数・1世帯あたりの人口(表1):すべて減少。

c長崎市の年代別人口の推移(グラフ2):総人口、15歳未満の人口、15~64歳の人口は年々減少。高齢者人口及び高齢人口比率は増加。

d長崎市の出生数と出生率の推移(グラフ3):いずれも年々減少。

e長崎市の主要死因の状況(表2):この10年間、大きな変化はなく、悪性新生物による死因が最も多く、ここ近年では、次いで心疾患、肺炎、脳血管疾患、その他の呼吸器系の疾患の順。

主要死因別死亡率の推移(グラフ4):悪性新生物と心疾患は年々増加傾向。

f長崎市の悪性新生物死因順位と死亡数(表3):この10年間、最も多い部位は、気管・気管支及び肺。

死亡率の推移(グラフ5):大きく増加している部位はないが、結腸が若干増加傾向。

g自殺者の推移(グラフ6):10年前と比べると国・県・市ともに減少しているが、県と市では、令和3年は令和2年より増加。

令和2年度の長崎市の15~64歳の主な死因順位(表4):自殺による死亡者が上位。

h令和2年度の長崎市の国民健康保険受給者の生活習慣病医療費内訳(グラフ7):222億6千3百万円のうち、予防可能な疾患は37.8%であり、その中で最も多いのは慢性腎臓病、ついで糖尿病、高血圧症。

【議題2 「第2次健康長崎市民21」結果と課題について】

(健康づくり課)

●資料2・3に沿って説明。

ア「第2次健康長崎市民21」中間評価・最終評価結果

評価基準を

A:(達成) 目標値に到達

B:(改善傾向) 目標値には到達しなかったが、策定時現状値を越えて推移

C:(変らず) 変化がなく取組みの強化が必要(策定時現状値の90~100%)

D:(低下) 低下したため、取組みの見直しが必要、または強化が必要(策定時現状値の90%未満)

とし、その結果を一覧に掲載。

結果は健康7分野39指標のうち、

目標値に達成した指標A:3指標、

計画策定時から最終目標に向けて推移している指標B:27指標、

計画策定時から大きな推移がなかった指標C:6指標、

計画策定時から低下し、見直し又は強化が必要な指標D:3指標

イ「第2次健康長崎市民21」の啓発活動(この10年間の取組内容)

(ア) 市民への啓発事業

aイベントの開催

bシンポジウムの開催

cその他の活動

d健康川柳・標語の公募

ウ健康分野別の現状と課題

健康寿命の延伸

<背景>

国の第2次健康日本21最終評価報告書では、高齢化の進展及び疾病構造の変化を踏まえ、生活習慣病の予防及び社会生活を営むために必要な機能の維持・向上等により、健康寿命の延伸を実現することが重要であり、疾病予防と健康増進、介護予防、社会環境の改善等によって、平均寿命と健康寿命の差を短縮することができれば、個人の生活の質の低下を防ぎ、健やかで心豊かに生活できる活力ある社会の実現に寄与するとともに、医療費や介護給付等社会保障負担の軽減も期待できると記載されている。

<現状>

・長崎市の健康寿命(資料3 グラフ1):国及び県と比較して、男女とも短くなっている。

・長崎市の健康寿命の経年比較(資料3 グラフ2):平成22年と比較して男女とも延伸するが、平均寿命との差(介護を要する期間)は縮まず。

・長崎市の介護保険認定者を経年比較(資料3 グラフ3):この10年間で、認定者数の大きな増加なく、65歳以上の第1号被保険者認定率も大きく減少。

・介護認定者における認知症高齢者の状況の推移(資料3 表1):年々認知症高齢者が増加。

・全国の介護が必要となった原因(資料3 グラフ4):最も多いのは認知症、ついで脳血管疾患の順、また、認知症・脳血管疾患・高齢による衰弱・骨折・転倒・関節疾患という日常生活の活動低下が全体の約7割を占めている。

健康7分野ごとの現状

長崎市の現状を成果:○、問題点:●として資料2に掲載。

1. 健全な食習慣の定着

<取組方針>

・健全な食習慣や栄養についての正しい知識の普及啓発

・適切な量と質の食事をとる人の増加

<長崎市の現状>

・主食・主菜・副菜をそろえて食べることが1日2回以上ある人の割合(指標項目1.):計画策定時の41.1%⇒最終値42.1%と停滞。年代別・家族構成別(グラフ5・6)では、特に若い世代(20~50代)や1人暮らしでは2回以上ある人の割合は低い。

・3歳児の1日の野菜料理を3皿以上食べる子供の割合は、現状値55.0%→59.4%と横ばい状態。

野菜摂取量(グラフ7):全体では増加傾向。年代・男女別(グラフ8)では、男性の若い世代(20~50代)の野菜摂取量が少ない。

・肥満(指標項目4.): 20~60代の男性の肥満者の割合は目標値に達成、40~60代の女性の肥満者の割合は悪化。

・朝食の欠食(グラフ9): 20~40代の男性及び20代の女性が多い。

・生活習慣病予防や改善のために適切な食事や運動を継続的に実施していない人の割合(グラフ11.12):男性では20代、女性では40代が最も高い。

2.日常生活における運動習慣の定着

<取組方針>

・気軽に運動を実践できる機会の充実

・日常生活で取り入れやすい運動等活用しやすい健康情報の発信と充実

・介護予防事業への参加促進

<長崎市の現状>

・週1回以上運動を行っている市民の割合(指標項目1.):現状値38.4%→44.9%と増加。年代別・男女別(グラフ15)では、男性では20・30代が高く、女性では40代がほかの年代に比べて特に低くなっている。

・普段の生活で意識的に身体を動かしていない人の割合(グラフ16):20・30代の男性が低い。

・身体活動を行う理由(グラフ17):「健康のため」が最も多い。

・身体活動をしない理由(グラフ18):年代により異なり、若い世代では「忙しい」が多い。

3.自己管理(特定健診・がん検診を受ける)ができる/重症化予防の推進

<取組方針>

・特定健診・がん検診に関する情報の普及啓発

・生活習慣病の発症及び重症化を予防するための、正しい知識の普及啓発

<長崎市の現状>

・特定健診・がん検診の受診率(指標項目1.3.):横ばい状態で、目標値に届かず。

・過去1年間の健診(特定健診・職場健診・人間ドック等)の受診率(グラフ20):全体で66.5%。年代別では、未受診者の割合が高いのは65~69歳と75~79歳、80歳以上。

・過去1年間の健診未受診の理由(グラフ20):「かかりつけ医がいる」が最も多く、70代からその傾向が高い。40~50代では「時間がとれない」と回答した割合が高い。

職業別(グラフ20)では、非常勤や自由業・自営業・無職に未受診者の割合が高い。

・長崎市の自治体が実施しているがん検診の認知度(グラフ23):「知らない」「聞いたことはあるが詳しく知らない」を合わせて約3割。

・長崎市の国民健康保険受給者の特定健診の受診状況(グラフ24):特に若い世代の受診率が低い。

4.こころの健康づくりの推進

<取組方針>

・こころの健康に関する普及啓発

・こころの病気を早期発見し、適切な対応ができる人材の育成

・自殺を予防するための関係機関との連携強化

<長崎市の現状>

・こころに問題を抱えている人の割合(指標項目1.):中間評価では8.6%と最終目標値を達成したものの、その後悪化傾向。年代別(グラフ25.26)では、男性では20代、女性では30代が最も多い。新型コロナウイルス感染症の影響により経済的な困難、孤立・孤独の増加等、様々な要因によって、こころの健康に悪影響を与えている可能性も考えられる。

・自殺による死亡率(指標項目2.):人口10万に対し、現状値24.3→14.3と大きく減少。

・睡眠(グラフ27):「十分に休養がとれている」及び「まあとれている」の割合は、こころに問題を抱えている人(心の健康チェック10点以上)は、56.8%、いない人(心の健康チェック9点以下)は77.2%と差が見られ、睡眠とこころの健康は関係していると考えられる。

5.禁煙の推進

<取組方針>

・たばこが健康に与える影響に関する知識の普及啓発

・妊娠をきっかけとする禁煙の推進

・禁煙希望者が支援を受けやすい体制づくり

・受動喫煙防止のための取組みの推進

<長崎市の現状>

・喫煙者の割合(グラフ28~31):年々減少傾向だが、ここ数年は横ばい状態。20~40代の若い世代の女性の喫煙率もなかなか減少せず。

・喫煙者のうち禁煙をしたいと思っている人の割合(グラフ32):男性は17.3%、女性は37.9%で、年代では特に30代が高くなっている。

・受動喫煙(指標項目3.4.):健康への影響は大きく、受動喫煙対策が強化された改正健康増進法が2020年4月に全面施行され、受動喫煙の機会を有する人の割合は減少。しかし、法の周知がまだ十分とは言えない状況にある。

6.口腔保健の保持増進

<取組方針>

・歯科疾患の予防

・生活の質の観点から見た口腔機能の維持・向上

・定期的に歯科健診及び歯科医療を受けることが困難なかたへの支援

・歯科口腔保健を推進するために必要な社会環境の整備

<長崎市の現状>

・小児のう蝕有の割合(項目1.~3.):改善傾向。

・24本以上歯がある60歳及び20本以上歯がある80歳の割合(項目6.7.):増えず。

・定期的に歯科健診をしている人の割合(項目8.):増加。

・糸ようじ(フロス)と歯間ブラシのどちらも使用していない割合(項目9.):減少。

・定期的に歯科健診を受けている人のほうが、受けていない人と比べ、噛むことに問題がない人の割合や、糸ようじ(フロス)や歯間ブラシの利用者の割合は高い。(グラフ36・37)

7.健康づくりをすすめるための環境づくり

<取組方針>

・健康情報の発信と共有の推進

・健康づくり活動に取り組む事業所や組織・団体の増加と活動の充実

・健康づくりを行う市民ボランティアの増加と活動の充実

・介護予防ボランティアの育成、自主グループやサロン活動を推奨し、元気な高齢者の活動の機会の増加

・身近な地域コミュニティにおけるサロンや自主グループ活動等の拡大

・認知症を理解する市民を増やし早期発見、早期治療につなげるシステムづくり

・地域包括ケアシステムの構築

<長崎市の現状>

・健康づくり推進員(項目1.~7.)の養成:地域でボランティア活動することで市民の自主的な健康づくりにつながっている。しかし、健康づくり推進員の高齢化が進み、リーダーとなる人材の確保ができなかったり、登録者数が減少しているボランティア活動も見られる。

参考として国の調査結果を掲載(グラフ39)しているが、社会参加の状況は、「町内会や地域行事などの活動」に参加している者の割合が最も多く、それ以外の活動は、いずれも約2割と低い。年代別では、いずれも年代が高くなるほど、参加している割合は高くなっているが、スポーツ関係については、20代が最も高くなっている。

参考資料として、この10年間実施した市民健康意識調査結果をまとめている(資料4)。

以上で事務局からの説明を終了。

●質疑、意見

1.健全な食習慣の定着

(長崎市医師会 会長)主食・主菜・副菜をそろえて食べたり、野菜摂取に係る食習慣に問題があるのは若い世代や一人暮らしの世帯に高い傾向に対しての各委員からの意見はどうか。

(長崎県栄養士会長崎支部 委員)生活の余裕の有無が食事にも関係すると考える。また、親がきちんと食べる家庭かどうかで子どもの食習慣にも大きな影響を与えることから、若い世代や親世代に対する働きかけが必要。

(長崎市医師会 会長)若い世代への市としての普及啓発を教えてほしい。

(事務局)健康以外の多様なイベントの場には若い世代の参加も多いことから、そのイベントに健康ブースを出展し、血管年齢や骨密度測定を体験してもらい、健康づくりについての普及啓発や、令和2年度からは3歳児健診の場で、その保護者自身の健康づくりに関するリーフレット等を配付。しかし、効果について確認していく必要がある。

(長崎市医師会 会長)テレビやラジオ等を活用した普及啓発はしているのか。

(健康づくり課 課長)長崎市では、実施できていないが、長崎県が、テレビやラジオ等活用して「健康革命」を大体的に周知しており、市としてもとてもありがたいと感じている。長崎県全体でみても、野菜摂取量が少ない・血圧が高いという課題もあることから、市としても今後、効果的な方法にて普及啓発をしていきたい。

(長崎市医師会 会長)若者に対する効果的な情報発信についての委員からの意見はいかがか。

(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 委員)眺めのよい長崎市役所新庁舎の食堂という場所を活用して若者へ食事に関する掲示をしてみるというのはどうか。

(長崎市医師会 会長)新庁舎に若者を集めて掲示物を見てもらったり、若者向けのイベントの実施も効果があるかもしれない。

(長崎県栄養士会長崎支部 委員)健康フェスタでは、皆さん興味深く参加しており、血管年齢など関心が高い。ただし、参加者の多くは日ごろから健康づくりに取り組んでいる人が多い印象なので、健康に関心が薄い人でも興味を持てるような周知方法や、350グラムの実際の野菜を目にする等わかりやすい出展内容を今後実施できればと考える。

(長崎市医師会 会長)長崎市の食に関する問題点について広報紙でも情報発信をしてはどうか。

(長崎市食生活改善推進協議会 委員)食生活改善推進員として年3~4回講習会の活動をしているが、広く市民に啓発するのは難しい。食に関心の高い人は繰り返し参加して多くのことを学んでいるが、仮に若い男性が市場で野菜を購入したとして、うまく調理ができるのか疑問。若者に対しては、今の季節ならば、鍋にすることで手軽に何種類もの野菜を摂取できるのではないか。

(長崎市医師会 会長)確かに野菜は根菜類を食べることが大事なので、手軽にできる料理として鍋であれば、手軽に何種類もの多量の野菜を摂取できますね。

1. 日常生活における運動習慣の定着

(長崎県理学療法士協会 委員)20~30代の若い年代はあまり身体を動かしてないし、運動の取組を実施しても、この年代の参加者の割合は低い。こういった世代が、このまま中年期、高齢期に移行してしまうのが懸念される。高齢者を対象とした高齢者ふれあいサロンや転倒予防教室等の参加者を見ても男性は少ない。都会では少しずつ若い世代が運動をすることは流行っているようだが、長崎ではまだまだ。若い世代はホームページでも興味がない内容は見ない現状にあるので、何か運動に取り組んでいただけるようなきっかけづくりはできないか模索しているところ。

(長崎市医師会 会長)課題は、若い世代でも興味を持つような発信ということですね。

(長崎市レクリエーション協議会 委員)サポーターの数は増えているにも関わらず、生涯元気事業の利用者数と実施回数を見ると、利用者数は減少、実施回数は増加となっているのは、必要な地域まで行き届いているのか。サポーター数が増えれば、参加者も増えていくのではないかと思う。地域の中では生涯元気事業はかなり浸透しているが、地域の高齢者が参加できるよう、より広い周知活動をしていただきたい。生涯元気事業は高齢者対象の事業となっていますが、0歳児からお年寄りまでというのが生涯なので、もっと若い人も参加できるような事業を展開してほしい。

(高齢者すこやか支援課 次長)生涯元気事業には、公民館等においてサポーターが声かけや見守り等を行う中で運動を行うすこやか運動教室と、老人クラブやサロン等に講師の方が出向いて指導をする生涯元気教室という二つの事業をいう。生涯元気でいるためにはいろんな方に参加していただくことは大切だと考える。ご指摘の今回の人数の実績については、新型コロナウイルス感染症の影響もあり、生涯元気事業の会場自体は増えているものの、参加者数が減少したり、開催回数にしても感染拡大により開催できない時期があったことから、実績を見る限りでは、伸び悩んで見えると思う。すこやか運動教室の参加者の皆さんも楽しみにされているかたがたくさんいらっしゃるので、しっかり周知も進めていきたい。

2. 自己管理(特定健診・がん検診を受ける)ができる/重症化予防の推進

(長崎県看護協会県南支部 委員)資料では目標値には達成していないと説明があったが、意外と皆さん受けているのではないか。数年前の実績と比べると増えているのではないかという印象。自分で自分の体を守ろうという意識がある方は、健診やがん検診を受けられていると思うし、就労している方は職場健診にて受けていらっしゃる。そうなると、専業主婦の方の受診状況がかなり以前から問題になっていたと思う。しかし、資料を見ると、専業主婦の方も意外と健診を受けているんだと思った。未受診の理由として、時間が取れないというのも、行きたいけれども仕事の関係で時間が取れないというのもあり、よくわかる。主治医を持つというのも強みなのかと思う。

がん検診については、受けないといけないなと思うものの、受診までもう一歩踏み込めない。何かインセンティブがあれば、受診につながるかもしれないと思う。

健康は、先ほどから話が出ているように、栄養・運動・口腔等々全て関連することなので、さらに栄養・運動・口腔等トータルで、コロナ禍でも活発に健康イベントをする工夫が必要と思う。

(全国健康保険協会長崎支部 委員)協会けんぽでは中小企業で働いている方が主な加入者だが、健診の推進として、被保険者に対する生活習慣病予防健診という最低限の健診に胃がんや大腸がんの検診を追加したり、協会けんぽから費用の一部を補助している。その補助額の割合については現在の約6割から次年度は約7割にする予定なので、長崎市の方はぜひ受けていただきたい。金銭面は難しいと思うが、費用面は健診の推進に効果があるのではないか。

(長崎市医師会 会長)特定健診受診率の最終目標値60%に向けて、少しは増加しているものの、かかりつけ医がいるという理由で受診しない人も多いという結果だが、かかりつけ医がいることと健診は別であり、かかりつけ医が健診を定期的に実施するわけではない。しかし、特定健診はかかりつけ医でも実施できるので、医師会等に協力依頼をする場合に、あと何人受けると目標に達するという具体的に数字での掲示をしていただきたくと協力を得やすいと考える。

3. こころの健康づくりの推進

(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 委員)こころと運動は関連しており、例えば歩くことで肥満度が改善するだけでなく、こころの健康も少し良くなる等いろいろな効果があることから、こころの健康づくりにおいては、睡眠同様、運動も大事。こころの健康について直接的な支援で改善することは難しいかもしれないが、歩行を推進する等の運動や、よく眠れているかという睡眠の視点から関わることが、ひいてはこころの健康の推進に繋がると考える。

(長崎市医師会 会長)個人差があるとは思うが、目標の睡眠時間は何時間くらいか。

(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 委員)非常に難しいところだが、皆さんの予想よりも短いくらいの睡眠時間が最終的に長生きするというデータはあり、具体的には5時間から6時間くらいの睡眠時間のかたが、一番活動的で生存率はいいようだ。しかし、こころの健康という意味では、7、8時間とちょっと多めの時間でゆっくり眠ることが必要かと考えている。

(長崎市医師会 会長)確かに睡眠の1周期は3時間なので、3時間の2倍となる6時間を超過するくらい寝ましょうといわれている。

(連合長崎・長崎地域協議会 委員)こころと身体の健康と捉えており、連合長崎・長崎地域協議会としても、労働者の立場では、メンタルヘルスという部分は非常に大事であり、働く上での活力と考える。しかし、近年増加している新型コロナウイルス感染症による失業や物価高により経済的に苦しくなり、こころが病んでしまうこともあっているので、職場やプライベートでの周りからの支援や自身のワーク・ライフバランスを推進することで、こころのバランスを保っていくことが重要。しかし、長崎の労働の実情としては長時間労働が非常に増えているというところもあり、そうなるとワーク・ライフバランスがとれないし、睡眠が十分とれない、よって、こころのバランスを自分で保つことができるような啓発活動が重要だと思う。また、労働者がこころを病む前に連合長崎・長崎地域協議会が手助けをする役目がありますが、職場によっては、労働組合や相談するところがないところもあるため、我々が労働相談として受け付けていますので、長崎市とか長崎県のように相談窓口を充実させ、相談窓口の周知を図っていただくことで、そういった方々が利用していただければと思っている。

(長崎地域産業保健センター 委員)産業保健センターでは、健康診断後に高ストレス者と長時間労働者への産業医による面接指導という予防という立場で事業を推進している。まず、産業医の意見を述べていただき、その後に事業所や会社に対する措置義務の意見を述べるという予防支援にて、少しでもこころの健康を保つことができるように活動をしている。しかし、本人がストレスチェックの結果に基づいて相談の申し出をしてから面接指導という法制度のため、本人からの申し出がないことには支援できない。そのため、活動件数が少なく、高ストレス者は年に数人程度しか実績がない。また、1か月の労働時間が80時間を超えた場合も本人からの申し出があれば面接指導を行うが、高ストレス者の件数より少し多いものの、まだまだ多くの方が利用していない。しかしながら、少しでも社会に寄与したいという気持ちで日々活動をしているところ。

(長崎市医師会 会長)本人からの申し出がないと支援できないとのことなので、申し出がしやすいような環境づくりを行政にも担っていただきたい。

4. 禁煙の推進

(長崎市薬剤師会 委員)長崎市薬剤師会として禁煙推進に関わっている。その中のひとつに、長年行政と一緒に、禁煙サポート事業としてニコチンパッチの配付を通して禁煙支援を薬局としてご協力させていただいている。昨年度も定員50人を目標にして、結果50人近くの方々が参加。今後も、継続していきたいとは思っているが、現場で実際に禁煙支援をしている薬剤師の1人として感じているのが、高齢者の参加応募が多いこと。資料の中に、禁煙したいと思っている年代は、30代の男女が最も多いという調査結果があることから、当事業の情報が、若い年代に届いていないのではないかと感じたので、若い世代への効果的な情報発信をしていただくことで、計画の目標達成に近い禁煙活動を会として関わっていきたい。また、禁煙サポート事業は、長年実施している事業なので、今後より良い内容となるよう、すでに行政の方々と、薬局の協力体制や情報伝達のやり方等事業内容について協議を進めているところです。

(長崎市歯科医師会 委員)喫煙者に歯周炎の発生するリスクがかなり高いといわれている。つまり、喫煙により末梢血管を縮めたり、免疫力を低下させ、歯周炎が発生しやすくなる。薬剤師会の方のニコチンパッチの配付等、禁煙を促進していただけると、歯周病も改善していくと思われる。

5. 口腔保健の保持増進

(長崎市歯科医師会 委員)市民健康意識調査による80歳で20本以上歯がある人の割合の最終値があまりよくないという結果だが、「噛むことに問題の有無」というのは主観的な回答か。

(事務局)回答者の主観による回答。

(長崎市歯科医師会 委員)臨床で、例えば、右側の歯がすべて欠損という問題があっても、左側で噛めるので問題がないと考えている人がいるが、こういう状態であれば、全体的に口腔機能が崩壊していくことは目に見えている。また、歯がすべて欠損していても歯茎で噛んでいるので問題がないと感じているか人も多いので、主観的な回答のみの評価は難しいと考える。歯の本数というよりも咀嚼できる歯の本数のほうが重要。

6. 健康づくりをすすめるための環境づくり

(長崎市レクリエーション協議会 委員)自治会の加入率が非常に低くなっているので、サポーターの制度を活用して、自治会加入の活動にもつなげてほしい。また、自身の健康づくりだけではなく、地域のボランティア活動をすることはその方の生きがいにもなるので、ぜひ、ボランティアに関する活動も継続してほしい。

(長崎市医師会 会長)サポーターになる年代、つまり定年退職後の60代の方が、利用者である高齢者を対象に楽しんでボランティア活動ができるような雰囲気づくりなどの支援を行政でやっていただきたい。

(長崎市食生活改善推進協議会 委員)高齢者ふれあいサロンの活動をしているが、参加者の皆さんは、自宅から歩いてサロン会場まで来られており、健康に対する意識が高い。サロンがない日は自宅の周りを歩いたり、積極的な意見を持っている方も多い。皆さん、歩くことができるということを一番に気にしておられ、地域で決まった時間と場所で、毎日ラジオ体操ができればいいのにという声も聞くので、そういうサポーターもいればいいと思う。みんなで運動をするというと一見難しく感じるが、まずは、歩く・ラジオ体操・家の中でできる体操から始めてみるといいのではないか。そのためにも、運動を共有できる場を、行政で色んな場所に設定していただきたい。

(長崎市医師会 会長)ラジオ体操は屋外で実施することが多いのか。

(長崎市食生活改善推進協議会 委員)屋外が多い。

(長崎市医師会 会長)それならば、ラジオ体操はコロナ感染の点からも問題ないので、ぜひ推進してほしい。

(全国健康保険協会長崎支部 委員)協会けんぽでは、従業員の健康づくりについては、従業員ではなく、事業主に、社内食堂の整備、健診勧奨、ストレスチェックの実施、社内禁煙にして屋外で昼休みや終業後に屋外で吸うといった提案をするよう働きかけている。

(長崎県理学療法士協会 委員)長崎市の在宅支援リハビリセンターのモデル事業として、理学療法士の立場で地域包括ケアシステム支援に関わっており、その中で、転倒予防教室や自主グループ活動に理学療法士が参加して支援をしているので、引き続き協力していきたい。当理学療法士会の会員に対しても、行政との協同活動について研修会の中で関係者にシンポジストとして発言してもらったりすることで、会員への啓発にも努めている。今後も会員への啓発活動含め、新型コロナ感染症の感染状況を見ながら、引き続き行政への支援協力をしていきたい。

(長崎県栄養士会長崎支部 委員)長崎版のラジオ体操を作成してはどうだろうか。例えば、長崎市の小学校や中学校の生徒やその保護者も実践でき、かつ高齢者にも対応できるような楽しい運動とか。

(長崎市医師会 会長)例えば「でんでらりゅうば」等の長崎弁を歌詞に取り入れた体操を行政が作成するということか。

(長崎市レクリエーション協議会 委員)私が所属している「ラジオ体操de元気塾」では、長崎市の名所をバックにした長崎版のラジオ体操を作成し、長崎市役所のホームページに掲載していただき、長崎市公式YouTubeにて流している。また、さだまさしさんが「でんでらりゅう」と歌った体操は、長崎県が国体開催した年に県民体操「がんばらんば体操」として小さい子供と高齢者向け編とアップテンポな曲編、椅子に座った状態でできる編の3パターンの体操があり、今でもスポーツ推進委員が県内の色んなところで活用している。さらに長崎市では、高齢者向けの体操「せーのう体操」を作成しており、高齢者ふれあいサロン等の場で活用している。作成からすでに何年も経過しているものの、市民の皆さんに十分な周知ができていないので、もっと行政からも周知をしてほしい。

(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 委員)若い世代への周知は、なかなか難しいが、YouTubeなどを活用することで、今コロナ禍という状況もあることから、見てくれるのではないか。他には、例えば、今、県警の「ふくやまきんに君」という筋肉がムキムキした警察官の動画が全国に広まっているので、その方から「筋肉、歩こう、歩く先は年に1回がん検診だ」と啓発などやってもらえると、見ているほうも楽しくなると思う。

(長崎市医師会 会長)行政も、若者にとって身近な存在となっているYouTubeを活用することで、若者に情報発信してはどうか。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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