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令和3年度第2回 長崎市文化振興審議会

更新日:2022年7月5日 ページID:038870

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

市民生活部 文化振興課

会議名

令和3年度第2回 長崎市文化振興審議会

日時

令和3年5月20日(木曜日)15時00分~17時30分

場所

オンライン(事務局は議会第1・2会議室)

議題

1 委員の紹介
2 市民生活部長挨拶
3 新たな文化施設の施設計画

審議結果

議 事:事務局より、第2回市民ワークショップ、第3回市民ワークショップの開催報告を行った後、会長より、新たな文化施設検討のための基礎資料の説明を行った。その後、事務局より、新たな文化施設の施設計画について、交流促進機能、その他機能について、配置検討におけるモデルプラン案及び他都市のホール施設の事例を用いて説明。その後、意見交換を行った。(意見については下記参照)

〇次第3 新たな文化施設の施設計画【意見交換】

事務局(市):事務局(長崎市市民生活部文化振興課)

事務局(業):事務局(長崎市新たな文化施設基本計画策定業務受託者)

【会長】

 配布資料に基づき新たな文化施設検討のための基礎資料の説明。

【事務局(業)】

 配布資料に基づき新たな文化施設の施設計画について説明

【会長】

オンライン開催のため、画面で手を挙げれば指名する。何か質問、意見はあるか。

【委員】

ホールの席数について、1,000席で計画が進むことになったかと心配していたが、モデルプラン案では1,200席で検討されていて安心した。一方で、資料では1,000席から1,000席以下のホールでとはっきり書かれているため、基本計画はここに向かって進んでいくのだと思いながら聞いていた。会長の説明資料をみると、市民が観たい・聴きたいとしているのはポップス・ミュージカルで、これらは平均動員が1,000人を超えている。人気のあるアーティストの動員は多くなるため、客席数は多くしておかないと、興行的にそういった人は来てくれないのではないかという懸念がある。1,200席は必要ではないか。新たな文化施設を1,000席規模で作った場合、1,000人以上の興行は新たな文化施設ではできず、ブリックホールを使わざるを得ないということになりかねない。また、現状として、市民会館文化ホールが1,000席規模でブリックホールが高稼働な状態である。新たな文化施設が開館した場合、直後に市民会館を改修すると市民会館文化ホールは使えず、今と同じ状況がまた生じる。その現状でブリックホールが使えていないため、新たな文化施設が開館しても現状通りブリックホールが予約できない状況になるだろう。公会堂を取り壊す際、市民投票をすることができずに納得させられた数万人の署名をした方々は納得するだろうか。1,200席の客席が確保できる計画が可能なのであれば、多いに越したことはないのではないか。一度作ってしまったら取返しが付かない。大は小を兼ねるとも言うため、1,200席のホールを作ってほしい。また、事務局の説明では、詳細は設計の段階で決めるとあったが、ブリックホールでは設計の段階で十分に検討されず使いにくい形になっている。同じ轍は踏まないでほしい。

【会長】

先ほどの資料から今のような結論は導くことはできないだろう。ポップスやミュージカルの劇場として新たな文化施設を特化させて良いのだろうか。もしそうなるのであれば、1,200席や1,500席とこれまでの検討とは大きく異なるものとなる。年間に何度そのような興行公演が行われるだろうか。ポップスを興行的に行うのであれば1,200席よりももっと大きなホールでなければ採算が取れない。その時こそブリックホールを使うべきだということで私は先ほどのデータを提示した。もし私のデータの扱い方に意見があれば、また次回、委員はデータを示してほしい。

【委員】

資料の図面を見て、客席と舞台について市に質問をしたい。花道、迫り、所作台の検討はどのようになっているか。また、客席数について、図を見ると1,000席も1,200席もそう変わらないように見える。例えば800席になったときにホワイエ部分が広くなるという例が説明されたが、具体的に他のどのような部分に良い影響があるのか教えてほしい。

 

【事務局(業)】

花道については、常設ではなく仮設として、必要なときに設置する方法を考えている。また、歌舞伎座のように客席後ろに向かった位置ではなく、横につける形で想定している。迫りについては、大きさと位置が大切だと思う。日本舞踊の方であれば所作を敷いた位置に合わせて迫りの位置を決めるということになるだろう。オーケストラでは、ひな壇を作る時に迫りを使うだろう。その辺りの舞台床機構については今後の検討になる。所作台は備品のため、備品計画での検討だが、保存の際の温度や湿度が重要であり、倉庫を十分に検討する必要がある。客席のサイズについては、比較資料で800席、1,000席、1,200席の三つの場合の違いを掲載している。800席と1,200席で、縦方向は2.5m、横方向は4m違う。かなりの面積が小さくなる。これによる余剰面積を全てホワイエや廊下にするのか、他の部分にするのかという検討になる。

【会長】

 具体的に、例えばホワイエはどの程度広くなるのか。

【事務局(業)】

100平方メートル程度小さくなるだろう。廊下の幅を広げるか、4間角の練習室が一つ増える。

【委員】

 練習室が一つできるということか。

【事務局(業)】

200席減るごとに練習室が一つ増えるくらいの理解でよい。

【委員】

 所作台、花道、迫りも整備される可能性があるということか。

【事務局(業)】

可能性はある。

【委員】

具体的なイメージが提示され、分かりやすかった。客席数については、以前から議論があり難しいところだが、図面で見る限りはそれほど大きな違いは無いように見えるが、音響的に多少影響がありそうだ。1000席か1200席かそれ以外かという議論があるが、200席増えたときに、見え方や聞こえ方の点で、客席にはどのような影響があるのだろうか。また、面積的にはわずかな差でも、容積的には大きな違いがあるのではないか。専門家の意見を聞きたい。

1,000席以上かどうかという話については、新たな文化施設では大型興行は難しいだろう。おそらく1,000席未満の小さな興行がほとんど新たな文化施設へ移ることが予想されるが、2,000席のブリックホールが予約しやすくなり、使いやすくなるのではないか。もちろん人気の日程は生じるためその日の希望が集中することはあるだろうが、それは新たな文化施設でも同じことで、ブリックホールの予約が取りにくいという理由にはならない。

公会堂のイメージに沿ったホールの形状についての説明があったが、公会堂の継承はあくまでも理念の継承であり、形状を継承する必要はないのではないだろうか。一方で、音響的、あるいは視覚的に優れているということであれば賛同する。

質問としては、サイズの違いによる音響的な差や見え方聞こえ方の違いを聞きたい。

【事務局(業)】

例えば800席と1,200席では1.5倍違うので当然同じであるわけがない。どこが変わるかというと、1,200席のうちの800席については、800席のホールと同じ環境かもしれないが、追加された400席については視覚的または音響的に条件が悪くなるイメージを持ってほしい。例えばその400席を後ろ側に作れば、舞台からの距離が遠くなって視覚的な条件が悪くなるが音響的には悪くならない。シューボックス型と言い、コンサートホールに見られる形状である。一方で、端は見えなくても中央にいる主演の俳優を近くから見たいということであれば前方の両サイドに客席を増やす。全体が悪くなるわけではなく、悪い席が増えることになる。ホールの棲み分けについては、管理運営計画を検討しながら検証を進めている。次回以降議論したい。

公会堂の理念については、今回のホールのモデルプラン案はあくまでも一例であり、この形状で決定しているわけではない。ただ、八角形の形状は、公会堂と同時期に作られた東京文化会館も六角形の形状であるように、客席数を稼ぐ面、音響面で優れている。公会堂も東京文化会館と同じ時代に作られた日本を代表するホールだった。理論的には非常に良い解決方法である。

【委員】

練習室についても気になっている。前回の審議会で「沢山練習室が欲しい」「にぎわいの場を創出したい」という意見がでたが、練習室が3つというのは少なすぎないかと懸念している。ホールを小さくすることで練習室を追加できるのであれば、そちらにスペースを割り振ったほうが効率的なのではないかと思う。

【委員】

今後コンペやプロポーザルで設計者を選んでいくことになると思うが、席数等の条件を明確に決めるという考え方が本来だと思うが、特徴的な敷地に建設するにあたってランドマークになるような優れたデザインの建築になってほしいと思う。長崎県美術館は、隈研吾の設計した建築であるというイメージが大きい。例えば、縦ではなく斜めに配置すると面白い設計ができるかもしれない、斜めにするには800席の方が作りやすい、ということはないだろうか。少し緩く、900~1,000席くらいでデザイン的に優れたものを作るというような条件にはできるのか。

また、管理運営の話だが、少し違う観点として、レジデンスアーティストのような創造活動をする考え方も必要でないか。そういうソフトの考え方があると、内容も変わるだろう。このような議論は既にされたのか、レジデンスアーティストは可能なのかを知りたい。

【会長】

管理運営についてはこれまでの審議会ではまだ議論できていない。

【事務局(業)】

オーストラリアのシドニーオペラハウスは、ランドマークとしては優秀だがオペラハウスとしてはあまり良くない。新国立劇場をつくる時には、シドニーオペラハウスを良いという設計者には設計させたくないという話もでていた。最低限必要な機能を守ったうえでランドマークを作ってほしい。今、最低限必要な機能は何なのかという議論をしているが、その中でも、客席数は全体に与える影響がかなり大きいため、絞り込みたいという意図がある。設定としては、ある程度幅を持たせた設定となるだろう。

後半のご指摘はありがたい。事務局としてもその観点で議論したいと考えている。管理運営計画の話をしていきたい。

【委員】

客席数というのは、800席ぐらい、1,000席ぐらいなどの大体の数値で設定するのか。

【事務局(業)】

その認識でよい。

【委員】

ランドマークについて意見があったが、観光をしたいならば市内に大浦天主堂や平和祈念像等他の場所が沢山ある。見た目重視よりも機能的なものを作ってほしい。ブリックホールは見た目を重視したか分からないが、最終的に使い勝手が悪いものになってしまった。同じ過ちを繰り返さないでほしいと強く主張したい。

【会長】

どこかで長崎市が決断するのだろう。ランドマークについては色々な考え方がある。ワークショップでも、見て良いと感じられる建物を作ってほしいという意見も上がっている。失敗例だけではなく、まちの顔として機能するような建物は海外にも沢山あるだろう。

では、創造活動機能の方へ話を進めたい。一点、事務局へ質問だが、エントランスロビーの使い方で、資料では大ホールが使われていないときのイメージが提示されているようだが、大ホールとセットで使うような場合はどうか。

【事務局(業)】

確かにこのモデルプランではスペースを占有してしまっているが、混雑しているような状況を作るのは良いことだと思っている。ブロードウェイのように劇場が密集したような雰囲気が日常化したらよいスペースではないか。むしろこれくらいの雰囲気ができたらよい。但し、開場待ちのスペースや避難幅員等は検討が必要であり、実際はイベントスペースやパネルを置くような場所は限定的になるだろうと思っている。

【委員】

会長の資料で、邦楽関係が一番少ない回数で愕然とした。頑張っていかなければいけないと思っている。邦楽関係では、客席数は1,000席あれば十分。但し、天気の悪い日でも道具や楽器の搬入が安心してできるような設計にしてほしい。特に琴は雨に濡れると大変。

【委員】

新たな文化施設にオンライン配信設備は備え付けるのか。また、搬入に関して、トラックの高さ制限や、エレベーターでの大きなものの搬入についてはどのように考えているか。

【事務局(業)】

オンライン配信について。常設の配信設備は、陳腐化の速さが危惧されるので持たない予定。都度仮設が妥当で、仮設のしやすさに配慮した電源設備の充実等で対応することになるだろう。搬入口の寸法やエレベーターのサイズについては、ウイングタイプのトラックに対応できる天井高さ等、一般的に必要だとされている寸法で設定する。

【会長】

先日ブリックホールも最近Wi-Fi設備が整ったとのことだが、市として何かコメントはあるか。

【事務局(市)】

ブリックホールはまだWi-Fiは工事ができていないので有線でつないでいる。配信設備については、Wi-Fi等のネットワーク環境は整えるだろうが、先ほどあったように、機材の陳腐化を考慮して、専用機器は置かないだろう。可能な状況をどこまで作れるかという話だと思う。

【委員】

モデルプラン案を見て、交流促進機能の、内外がお互いに見えたり、自然光の入る環境が魅力的だと感じた。また、若い人が勉強できたり情報を得られたりする場所が、居場所となるようで魅力的である。リハーサル室が外部につながっていることも、子どもたちが活動するときの使い方につながるため、イベントの企画ができそうで良い。但し、敷地の周囲は多くの車が行きかうため、子どもたちが安全に過ごせるような配慮をしてほしい。ホールの規模については、大人数の催しはブリックホールで開催し、新たな文化施設では規模縮小にあたって生じた面積が若い人が使えるような練習室等の創造支援機能に充てられれば良いと思っている。

【委員】

入口について、メイン入口は市役所側だろうが、桜町電停側からも人が入れるような、回遊型の作りになっていると人の出入りがうまく作れるのではないか。以前ブリックホールで回遊型のイベントを行った際に、人が回りにくい形状だと思った。入口について、電停側からも入れる等、色々な場所から人が入れると人の出入りがうまく作れるのではないかと思った。ランドマークに関連して、例えば市役所通りと桜町電停側を屋外エスカレーターでつなぐ等の方法もあるだろう。下から上まで通りたいだけの人も通れる。両サイドがガラス張りになっていて、通るだけで練習室等中の活動が見えると面白い。

練習室の数については3つでは少ない。また、夜間等その場所だけセキュリティ的に切り分けて利用できるような構造にしても良いのでは。県庁跡地に広場ができるという噂も聞いたので、それがあれば広場は無くても良い。

創造活動について、これからは子どもを持つ人の練習を支えていくことを考えるべき。キッズスペースはもちろんのこと、託児所を入れても良いのではないだろうか。常設で、ホールの観客も、練習室の利用者も小さな子どもを預けられる場所があると色々なことをクリアできる。

個人的に、2階からの入口が坂の街である長崎ではありだと思っている。質問だが、2階客席後方を市役所通りと同じレベルとすることのデメリットを教えてほしい。

【事務局(業)】

その場合、原案と比べて、より土を掘る必要があり、コスト増につながる。また、1階席のホワイエ部分が地下に来るため、環境的に良いとは言えないだろう。

【委員】

使い勝手の良いだけのホールではなく、長崎らしい施設としてほしい。長崎らしい特色のある文化がうまくできればよい。また、市内在住者で、徒歩で来館する人はほとんどいないだろう。構想の中でも、駐車場も建物の一部として考えれば、人も集まりやすく、市民も喜んでくれるのではないか。

【会長】

最初の説明にもあったが、敷地内には駐車場を確保するのが難しいとのことである。近隣の桜町パーキング等、公営および民営の駐車場を使わざるを得ないということではなかったか。確かに移動手段の問題はある。

【事務局(業)】

今回の敷地内で駐車場をとすると、地下に置くしかない。そうすると、かなりコストがかかってしまうため現実的ではない。すぐ隣の立体駐車場等、敷地外の駐車場をどう使っていくかになるだろう。

【委員】

リハーサル室を小劇場として利用するという案があったが、どうなっているのか。もしリハーサル室を小劇場として併用できる設備にするのであれば、エントランスロビーと大ホールの催事と、3つ同時に開催されるということは無いだろう。そう考えると、エントランスロビーを広くとるよりも、リハーサル室に面積を割いた方が良いのではないか。

【事務局(業)】

リハーサル室の広さは、基本的には音響反射板を組んだ状態の舞台の大きさが一つの基準だと思っている。小劇場としては200人くらい入るため、ホールとして大きさ的な問題はあまりない。一方で、楽屋やホワイエ、設備の検討が必要。設備としては、ブラックボックス型の劇場として、天井はキャットウォークで、そこから照明が吊りこめるような空間や構造システムを整えた空間になるだろう。エントランスロビーは、フリーピアノやミニコンサート等、来館者がフリーで聞けるような気軽な使い方を想定しており、イベントのできる仕掛けは整えておくべきだろうと思っている。

【委員】

フリーでの演奏とあったが、それよりもやはり入場料を取って客をとりいれるようなものをきちんと整備すべきだと思う。オープンで無料でというのは難しい。渋谷の公園通りに昔あったジァン・ジァンは、使い勝手は悪かったが稼働率が非常に高かった。人通りが多いのは大きなメリット。県庁跡地と比較して、この敷地の魅力は人通りの多さだろう。無料で鑑賞できるオープンなラウンジよりも、きちんと料金を払って入場する劇場をきちんとつくってほしい。

【委員】

ジァン・ジァンのことを思うと、何か新しいことをやっているという場所は魅力的。人通りもあるが、その当時の公園は人通りがわっとあるわけではなく、大事なのはやはり新しいものがあるというような新鮮さだったように思う。そういう意味で創造支援とは一体何をするのかについて改めて考えるべきだ。既存団体がいかに公演や練習をするかというだけでなく、今の団体を今後支えていく若者を育てていくという点での議論が必要だ。自分の関わっている美術館について考えると、美術館に来ることができない子どもたちに対して何をして、何が届けられるかということがある。子どもだけではないが、レジデンスアーティストやプログラムオフィサー、エデュケーター的な役割を考えて初めて長崎らしい特色を考えることになるのではないか。創造支援というのはそういうことで、それに合った練習室とかいう話にならないかと思うが、市は今後そういう運用に関して何らかのビジョンを持っているのか、あるいはこれまでの議論の中であったのか。

【会長】

 創造支援というのは、建物が何かをお手伝いするということではなく、そもそもホール自体が、管理運営だけではなくプロデュースしていく、あるいは育てていく機能があるかどうかということ。あまり議論はできていなかったが、この段階では市はどう考えているか。

【事務局(市)】

まさに冒頭であったように、管理運営は次の課題で出てくる部分ではあるが、施設のつくりが制約になって活動がしにくいというのは問題になるだろう。管理運営について並行して議論することは難しいため、ステップを踏んで進めてもらっている。ただ、市民ワークショップでも、交流や人を育てることについても意見が出てきている。市からの働きかけと市民の主体的な動きと両方があって成立するものだろう。

【委員】

施設ダイアグラムを見て、桜町小学校側から建物を見た時にすごく良い建物になるなと可能性を感じ、わくわくする良い建物になりそうだと期待感を持った。広場を何に使うかという話はあるが、場所をどう使うかというのがプログラムオフィサーやクリエイターの出番ではないだろうか。そういう遊びのような場所は残しておいた方が面白くなると思う。長崎市にランドマークがあるかどうかというのは色々議論があると思うが、例えば今度できるMICEのように機能的で合理的な建物はどんどんできていき、それはそれでよいが、例えば聖フィリッポ教会の建築が好きで見に来る観光客もいて、いい建築は人の気持ちを引き寄せるものだと思う。だから、もっと施設ダイアグラムのようながちゃがちゃとした建物となってよいし、そこで何かを作りたい。例えば一番高いところから低いところに滑り台を作るとか、そこから出演者が登場するとか、もっと面白いものになるとよい。

【委員】

新しく委員になった方に質問をしたい。興行をする方が以前、客席はできるだけ多い方がよいと言っていたが、やはり有名アーティストの来る機会を増やすためには1,200席の方が良いのか。

【委員】

確かに興行的には座席数が多いほうが多く販売できるため良いが、それによって見えにくい席が増えるとなると別の話である。いかに多くの席できちんと劇場の催し物を楽しむことができるのかというのが一番重要。

【委員】

長崎市にお願いがある。日本舞踊の公演は全体からみると少ないが、だからといって対応できる劇場が必要ないというわけではない。九州、特に大分や長崎は日本舞踊が盛んなところ。公演が少ないからこそ、地元長崎で子どもたちやこれからの若い世代の方に日本の伝統芸能である日本舞踊を見てもらい、広めたい。そのためには、やはり設備の整った劇場が無いとできない。市民会館は老朽化しており、ブリックホールは大きすぎるため見にくい。新たな劇場は、専門的なものにも十分対応できる柔軟性のある劇場を作ってほしい。日本舞踊は所作台と花道が最低限無いと本格的なものは見せられない。

【会長】

確かに回数ではなく、きちんとしたものを見せるというのは大前提だろう。それが少しでもできるホールということで今議論している。

【委員】

 見たいものの中に、確かに今まで見ることのできない世界的なものもあるだろうが、それとは別に、やはり長崎でどういう作品をきちんと作っていくのか、若い人たちがその次の世代の作品をどう作っていくかが重要。地域の中にアーティストやコーディネーター、プロデューサーをどう作っていくのかは、全国的に課題になっている。それが解決できない劇場は時代遅れ。施設の分担や創造事業についてはこれから決めていかなければならない。

 リハーサル室の話題が何度も出てきている。小劇場として使うということも当然あると思うが、今のプランだと楽屋が少ないのでリハーサル室を楽屋利用することが多いだろう。そうなると、自由に小劇場として利用できる期間は短くなってしまうのではないか。レジデンスアーティストはこれから重要な事業だが、レジデンスアーティストが可能な施設としてどう整えるのかということを創造事業の中で考えていかないといけない。このホールの役割は何かをきちんと考えないといけない。他の委員の発言を聞いていると、かなりのブレを起こしている。単に市民会館なのか、何かを発信していく劇場なのか。3年ほど前から行っているこれまでの検討で、劇場だという方向になり、報告書にも掲載されているはずだ。どういう組織でやっていくかがあらかじめ見えないと、施設規模は決められない。スタッフをミニマムにした場合、創造事業はありえないので、そうなると創造活動に関するハードも必要ないということになる。そういう意味で、ソフトを並行して検討する、むしろ優先して検討しないと施設計画はできないと長年の劇場運営の中で思っている。

面白そうな案が増えると同時に、必要な管理スタッフも増えている。それも含めて施設の全体を考えていかないといけない。本当に創造を中心とするのであれば全く施設の数は足りない。北九州芸術劇場は、最初に市長に依頼した想定のスタッフ数は90人。結果として70人のスタッフ数で現在行っているが、それでも人は足りない。アウトリーチ等も行うとすると、全く人が足りない。長崎市にはそこを賄ってくれる業者はいない。スタッフを育てるということも考えなければならない。

所作台については、ブリックホールが所作台を持っているのだから借りれば良い。そういうことも含めて考えると、安心材料が出てくるのではないか。

【会長】

次回は管理運営の話ももう少しできるか。大前提として、ホールが劇場として創造していく機能を持てるかというのは、現状の計画では見えてこない。例えばブリックホールで持てなかった機能を持てるかというと、今の資料の中では分からない。その必要性は重々理解している。

【委員】

一点追加で、災害の話が出たが、今回のような感染がおこったときの対策も考えてほしい。今の劇場は、そのことを考えられなかったのは当然だが、やはり不備のあるものが沢山ある。また感染症などで、人流の抑制やソーシャルディスタンスの確保の必要性が生じたときに何が考えられるのか。特にロビーと楽屋について設計者に提案してもらえるようなものを作っていきたい。

【委員】

私たちの団体には、目が不自由な人や耳が不自由な人がいる。通路についても安全ラインとして考えてほしい。また、鑑賞席についても、聾者が台本を読むというのも一つの解決方法だが、誰もが安全安心で楽しめる会場づくりの中にそういうことも含めてほしい。

【委員】

創造活動の支援について、フリースペースをとるなどして、若い人が気軽にチャレンジするような場所があると良い。歌や演奏をしてみたいというときに、気軽に若い人が利用できるフリースペースにして、それを周りで無料で観ることができて、若い人たちにパワーを与えてくれると良い、

【委員】

図書館や歴史博物館、市民会館文化ホール、市役所等、周辺に様々な機能をもつ公共施設があるが、今回具体的な図面を見て、練習室がやはり足りないと感じた。新たな文化施設の創造活動に関する活用について検討されたい。会長にデータを説明いただいたが、大ホールが4~5割の稼働率だが、日頃の練習が無いと本番に臨めない。新たな文化施設の色々な活用を考えるにあたってそういった部分も検討されたい。管理運営については、指定管理の運営だけでは中々収益をあげられない。県内にも色々な指定管理施設があるが、公益性の高い、文化芸術の部分を補う部分として、ショップやカフェ、レストラン等で少しでも収益を上げながらトータルでプラスになるようにしている。自主的に行う部分についてもこれから議論されるだろう。先ほどもあったように、コロナ対策に関連して、室内の空調機能の強化等、特に声を発するような部分については通常時と比べると制限が厳しくなっているが、そういった中でもステージ上で舞台やミュージカルができるようなかたちになれば嬉しい。

【会長】

今日の話をまとめると、練習室は3つでは足りないから追加したいこと、リハーサル室を充実させた場合ロビーとの関係はどうなるかの懸念、自由なスペースはほしいこと、ただ、基本的には客席の置き方としては1階席の後方が市役所通りと高さが合うような形がよさそうだというように、いくつか方向性は見えてきている気がする。会場の大きさについても、意見は分かれているが、見えてきたこともあるだろう。次回は創造支援機能の中身について議論したい。

以上

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電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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