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平成29年度第3回 高島炭鉱整備活用委員会

更新日:2018年9月7日 ページID:031732

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

企画財政部 世界遺産推進室

会議名

平成29年度第3回 高島炭鉱整備活用委員会

日時

平成30年3月23日(金曜日) 17時30分~

場所

都市センターホテル 603会議室(東京都千代田区平河町2-4-1)

議題

(1)高島炭鉱整備活用委員会の工法検討部会
(2)端島炭坑跡第3竪坑捲座の整備
(3)平成30年度整備事業
(4)その他

審議結果

(1)高島炭鉱整備活用委員会の工法検討部会

【事務局】
本委員会と工法検討部会の役割について、本委員会は高島炭鉱跡の保全、活用・整備に関する重要事項を全般的に審議し、工法検討部会は生産施設と居住施設を対象とした建造物の補修・補強の工法について専門的・技術的に検討することで考えている。整備方針・方法等は部会での詳細な検討を経て本委員会で審議し、長崎市が決定することで考えている。
工法検討部会のメンバーは本委員会から委員3名とオブザーバー4名を考えている。

【委員】 部会は個別な建物を具体的に検討するということか。

【事務局】 そのとおり。まず第3竪坑捲座から検討する。


(2)端島炭坑第3竪坑捲座の整備
【事務局】
30年度は長崎市で補強・補修方針のたたき台を作り、工法検討部会で意見を伺い、委員会の審議を経て、補修・補強の方針を決定したい。31年度はその方針でコンサルに業務委託し基本設計を行う。基本設計は補強に関しては文化財の専門家の指導助言を受けながら、補修に関しては煉瓦補修の専門家の指導助言を受けながら構造計算も含めて行う。その基本設計に対して工法検討部会に意見を伺い、委員会の審議を経て、最終的な補強案を決定したい。
30年度は方針決定のための条件(端島炭坑の価値、第3竪坑捲座の価値、整備上の条件、将来目指す姿、価値の優先順位等)の整理と、耐震性能と耐風性能のそれぞれの目標を決定し、施工可能な補強方法を抽出したい。
煉瓦の補修方法については、煉瓦脱落部には新規の煉瓦を追加する、ひび割れ箇所には可逆性の観点からモルタル注入はしない、煉瓦にズレが生じた箇所は煉瓦を積み直すことで考えている。また、煉瓦の塩類劣化対策の検討も考えている。

【委員】
基本設計の段階でも工法検討部会の指導を受けるのか。

【事務局】
そのとおり。

【委員】
補修方針でモルタル注入をしないとか、ステンレスピンの挿入はしないというのは事務局の考え方か。

【事務局】
修復公開活用計画にこのように記載をしている。

【委員】
史跡の上の壊れている建物にこのようなしばりをかけていいのか。

【オブザーバー】
史跡の建物ではあまりしばりはない。この委員会で判断していただきたい。

【委員】
この建物は歴史的・技術的に意味があるため、ひび割れにモルタルを注入することによって建物自体の価値がなくなるということはない。外観を不可逆的に維持するということであれば、あまり制約をかけない方がよい。

【委員】
目標構造性能を3(震度6強による倒壊を防止)にするとものすごい工事となり、それができないから目標2(震度3~4による倒壊を防止)に変更する、その判断はどのようにして決まるのか。

【事務局】
まず目標をこの委員会で決め、それをもとに部会や委託先で構造計算を行い具体的な補強方法を示し、その補強方法で価値が損なわれていないのか、委員会とやりとりをしながら進んでいくと考えている。

【委員】
それは30年度に行うのか。

【事務局】
30年度は具体的な構造計算ができないため、過去の事例の中から第3竪坑捲座に使える施工可能な工法を1~2つ選ぶところまで行いたい。

【委員】
30年度に構造計算をしないことであれば目標が決まらない。

【委員】
目標1(自重による倒壊を防止)、目標2(震度3~4による倒壊を防止)、目標3(震度6強による倒壊を防止)、それぞれについて案を作るのか。

【事務局】
そうではない。

【委員】
この委員会で目標をある程度決めるということか。

【事務局】
決めたい。

【委員】
目標を決めて検討部会で検討できなかったらどうなるのか。

【事務局】
方針、価値の優先度が決まれば、それをもとに少しは進められるのではないかなと考えている。

【委員】
目標3にしてもひび割れは補修しなければならない。そうなると外観が変化する。それが問題ないか委員会で決めるということか。

【事務局】
委員会で決めて欲しい。

【委員】
コンクリートに煉瓦を張り付ける等いくつかの可能性を示していただかないと決定は難しい。

【委員】
倒壊しても復旧できるというのもある。

【事務局】 そのあたりを委員会で検討して欲しい。

【委員】
現状を永久に保存することは不可能であるため壊れることを前提とすると、耐震設計の目標3はそれほど意味を持たない。島に入った時に見えるものはできるだけ内部処理に止め、外観上の変化を与えさせないようにするため、裏のコンクリート打ちは可能。永久に残すことでなければ、耐震の目標3や耐風の目標2(建築基準法第87条に規定する風圧力の1.6倍の風圧力による損傷を防止)はコストも含めて必要無いのでは。耐震で目標2、耐風で目標1(建築基準法第87条に規定する風圧力による損傷を防止)ぐらいに留め、あとはメンテナンスでもたせていくという形でよい。端島がこの壁一つで価値が変わるとは思えないため、もう少し総合的に検討すべき。島に上陸した人たちがどのようにして当時を想像できるかというところで、多少欠落したとしてもその雰囲気が残るのであればよい。

【委員】
耐震性能は目標2、耐風性能は目標1でよい。世界遺産に対する観点から考えても耐震性能の目標1のような自重による倒壊を防止するだけでは、保存に対する措置が十分でないととられかねない。

【委員】
生産施設をどのように全体として保存する方向なのかということが決まらないと、第3竪坑捲座の方針も決まらない。

【委員】
 30年度内に生産施設全体の方針の検討が必要である。

【委員】
モニタリングにより劣化の速度を確認するための指標や方法についての提案が欲しい。

【委員】
塩類劣化については定点観測が必要である。


(3)平成30年度整備事業
高島北渓井坑跡の整備
端島炭坑70号棟下部埋め戻し工事
【事務局】
北渓井坑は第Ⅰ段階として現在一般に公開されている範囲を順次整理をしている。29年度は集落排水処理施設の敷地を展望所にするための整備を進めている。30年度はジオラマと説明板を設置した箇所に四阿の設置を予定している。それ以降の年度で遺構の竪坑跡の周辺の整備に順次移っていきたいと考えている。

【事務局】
70号棟下部埋め戻し工事は29年度に建物下以外の範囲の土砂の埋戻しが完了している。30年度は建物下のエアモルタル、可塑性エアモルタルの充填を予定している。工事はイセエビの休漁期である5月21日から8月20日に実施する。作業日数はモルタルの施工量と時化等の気象条件を加味し約66日と試算している。150トンの台船、起重機船で材料とプラントを搬入し充填を実施する計画としている。

【委員】
四阿の中にベンチは置かないのか。(北渓井坑)

【事務局】
30年度は日ざらしになっているジオラマ模型に屋根をかけるところまで実施したいと考えている。ベンチの設置はその後検討予定である。

【委員】
70号棟の埋戻し工事による建物の沈み等のモニタリングデータを提出して欲しい。

【委員】
経年変化についても次回、報告して欲しい。


(4)その他
平成30年度委員会の開催予定
【事務局】
平成30年度の委員会は7月、10月下旬、2月の3回で考えている。7月は第3竪坑捲座の構造調査の報告、整備の検討、前年度の進捗の報告を行う。10月下旬は現地視察も兼ね長崎で行う。工法検討部会は8月、12月の他、必要に応じて開催したい。

【委員】
護岸についてもしっかり検討していただきたい。

【オブザーバー】
方針や目標は委員会に委ねる前に市がどうしたいのかというのが見えてくると委員会で決めやすい。

【オブザーバー】
第3竪坑捲座の方針を決めるためには、一度、それを実現する技術や可能性が提示され、その方針が適当なのかもう一度検討することへ戻れることが必要。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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