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平成29年度第2回 長崎市外海の石積集落景観整備活用委員会

更新日:2018年4月13日 ページID:031137

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

企画財政部 世界遺産推進室

会議名

平成29年度第2回 長崎市外海の石積集落景観整備活用委員会

日時

平成30年2月8日(木曜日) 10時30分~

場所

長崎市役所本館4階 教育委員会会議室

議題

1 世界遺産関連のサインについて 他  

審議結果

1 世界遺産関連のサインについて
 事務局から資料1に基づいて、来年度に長崎市が設置予定である世界遺産関連のサインについて説明があった。

《結論》
・世界遺産関連のサインは各委員からの意見をふまえ設置する方向で進める。
・設置場所については来年度に実際現地視察を行い検討していく。

詳細については次の意見があった。
【C委員】
前提的な質問だが、サインのデザインについて協議するのではなく、文化的景観内にどう適用させていくかということが議題なのかどうかが1つと、文化的景観と世界遺産をすみ分ける必要があるのか(それぞれのガイドラインがありそれに従う必要があるのか)を教えてほしい。

【事務局】
1点目の前提条件として、統一的なものを作りたい。後はC委員が言われるように方向性は全体であって、それぞれの場所によっては条件が異なってくるので、石積集落景観にどのように適用していくか、例えば寸法などがふさわしくないのであればご意見をいただき、県とも調整して整備をしていきたいと思っている。2点目の文化的景観と世界遺産のすみ分けについては以前の教会群に比べれば集落になったことで内容も近づいている部分があるのではっきりとすみ分ける必要はないと思う。文化的景観の説明板にも近年に設置したものについては世界遺産と関連している旨の記述も記載しており、長崎市としてはつながりがあることも説明していきたいと思っている。

【C委員】
天草市の文化的景観の委員会でも同様のサインの話があったが、情報提供だったため特に意見は出していない。個人的には黒御影石は重々しすぎてどうかと思う。また今回の世界遺産に記念写真が撮れる場所が必要なのかという考えもある。ただ、ルールを決めたら6市2町で統一して設置していくということは良いことだと思うので設置することに反対ではない。

【B委員】
C委員のご意見のとおり文化的景観内にあったサインのデザインで展開していった方が良い。また、外海の地元石である結晶片岩に合うような色彩のものを使うなどもう少し地域性を出したほうが良いのではないか。最後に一番気になるのは後ろ側から見たときに邪魔になるのではないか。周りから見たときや貼り合わせなどが目立つのではないかと思う。

【事務局】
設置場所によってサインの裏側が見える場所については、同じグレー系で結晶片岩にあう色合いでしていかないといけないと思う。また、地元石を使用する案も委員会の中で検討していたが、石によっては表示板が目立たないことがあった。結晶片岩は風化してボロボロ崩れたり、表示に適していなかったりするので、それぞれ12資産の石材の特徴をあわせて検討し、佐世保市の黒島で産出される黒御影石を統一的に使用することとなった。集落になったことで自然的な材質に重きを置きこのようなデザインとなった。

【D委員】
C委員と同様に、この場でどのような論点で協議を行うのかがはっきりしない。このガイドラインは長崎県が策定しているとのことだが、県の素案についてこの場で検討するということなのか。

【事務局】
関係市町で統一したいということはあるが、場所によっては様々な問題があると思うので、その点についてご意見をいただきたい。


【長崎県世界遺産登録推進課】
統一的なサインを協議する場として長崎県が設置している検討委員会において現地視察を行いながら検討を進めている。しかし、12資産もあるため多様な景観がある。そこに馴染むように多くの案を作成し協議を進める中で、自然の石を使うということで現在の案となっている。また関係市町にも集まっていただき、協議を進めてきた。しかし、各市町にも整備活用委員会や景観委員会などがあり、そちらの意見を聞かずに勝手に決めたとなってはいけないと思っているため、十分市町で協議したうえで了解をいただきたいと思っている。

【A委員】
長崎県からも説明があったとおり、今回準備いただいた事務局の資料のとおりそのまま設置しなければならないというわけではなく、本委員会ではどうすれば設置することで良い方向に進めるかを議論いただきたい。あくまでも素案なのでこの案からさらに良いものに進めていければと思う。

【C委員】
さらに言えば自然とするならば黒御影石は国産のものが良い。自然の石で産地は問わないとなるのはちょっと違うと思う。また、参考事例の平泉や富士山のサインは価値の解説もあり、読ませるサインとなっている。現在のサイン案も同様に解説があるが、解説文の高さが低く読みにくい。

【長崎県世界遺産登録推進課】
読みにくいということもあるが設置する場所によってはあまり高いサインは設置できない。また、デザインで上の方に世界遺産のマークを統一的に入れていることで、どうしても解説の位置が低くなってしまう。

【C委員】
例えば文化的景観の解説板は高さを低くして読みやすいように傾斜をつけている。もう少し工夫ができないかと思う。具体的にはレイアウトでは名称などは分かりやすい位置にあるが、解説が読みづらいのは専門家の先生方でもう少し考慮いただきたい。

【A委員】
表示の順番は日本語・英語となるので、さらに外国人には読みづらくなる。そこで、上の方に設置する世界遺産のマークは下でも良いのではないか。

【C委員】
富士山のサインは解説が上で世界遺産のマークは下につけてある。
そもそも登録銘板やOUV・構成資産の解説から個別要素の解説を決めているからこのように読みづらくなっていると思う。

【A委員】
解説の読みづらさについては長崎県及び事務局にて調整をお願いする。
次に設置場所については特に問題はないか。

【事務局】
基本的には市管理の里道や駐車場に設置する予定であるが、民間所有者の敷地内に設置する場合は現在承諾をいただいている。大野神社については、設置は了承いただいているが、場所については宗教行事の邪魔にならない場所で今後協議を行い検討していく。

【B委員】
言い忘れたが、外海は山間地で道も分かりにくいため、サインで現在地などを示したほうが良い。

【A委員】
B委員のご意見については事務局で今後考慮してほしい。
また、最近の外海では結晶片岩の墓が黒御影石の墓に代わっていっている。どのような変化なのか。

【F委員】
元々は地元の石を使って野(の)面積(づらづ)みで墓を築いていたが、改葬等により宗教問わず黒御影石を墓に使用することが流行っており、現在は黒御影石で墓を建てる家が増えている。墓の下には納骨堂を作り、上には黒御影石の石碑がある統一的なお墓である。野道の共同墓地については個人のものは黒御影石の墓に変わっていっている。

【A委員】
墓地は文化的景観の中でも重要な要素であり、牧野墓地であれ、野道共同墓地であれ昔は石積の墓が主だったが、現在は石塔が建った墓に変わっており、墓は順繰りまわって使用されていたが、現在はその景観も変化をしている。

【D委員】
1つ目にこのサイン計画は解説サインの計画となっているが、その他の誘導サイン等も盛り込んだ包括的なサイン計画を策定してほしい。2つ目は旧外海町時代から整備されたものなど、様々なサインが乱立している。できれば統一して見直しを行ってほしい。3つ目は誘導サイン・解説サインの他に注意喚起サインなど来訪者のマナーを律するようなものが必要なのではないかと思う。

【C委員】
出津集落の銘板の設置位置はちょっと唐突感がある。また、機能として「記念写真を撮る」場所なら、その時に出津教会堂が入るのかどうか、設置場所は窮屈であまり機能しないのではないかと思った。文化的景観の立場からこの景観は素晴らしいのでそれを味わってほしいという気持ちは分かるが、もう一度検証した方がいい。また、野中墓地は、たどり着けないので墓地内にサインを置いてもあまり意味がない。表示の内容に絡むかもしれないが、仮聖堂跡のように現場には何もないがサインが建つという場合と、野中墓地のように墓地と違う場所にサインが建つという場合がある。丁寧に説明しないと勘違いを与えることになるので現在地等の地図を載せるなどの工夫が必要なのかもしれない。

【A委員】
さまざまなご意見をいただいたが、設置する方向で進めていくということで問題はない。D委員も言われたように旧外海町は全国に先駆けた文化町であった。その伝統を踏まえた形で今後計画を進めていっていただきたい。今後設置についてはどのようなスケジュールとなるのか。

【事務局】
今年度は今回の委員会で最後だが、予算や文化庁の補助がつけば来年度は大平作業場跡の整備の中で風景を戻す環境整備事業等があるので、それとあわせて設置場所については7・8月に現地をまわれればと思っている。

【A委員】
設置場所については来年度現地視察を行うということで引き続き協議していく。


2 その他報告事項(重要文化的景観のエンブレムについて)
 事務局から資料2に基づいて重要文化的景観のエンブレムについての説明があった。その後、各委員から次の意見があった。

【C委員】
何に使うのか。

【事務局】
重要文化的景観は現在60件を越えており、例えばダムカードなどそれぞれの特徴を分かりやすく発信するツールとして使用していく。


3 文化庁コメント
「長崎市外海の石積集落景観」においては、昨年度から赤首・大野地区の追加選定に向けてご協力いただき、今月号の月刊文化財に掲載されているとおり、追加選定の価値が認められ今月正式に追加選定される予定となっている。文化審議会でもさらに外海地区の特徴が出たのではないかとの意見があった。また、前回協議いただいた来年度の整備予定である大平作業場跡については、覆屋をかけるということでいくつかの案を見せていただいたが、復元的にイメージされるところもあるので、どこまで解明できるかという話と実際に整備するという所を分けて考えてもらいたい。この辺は分かっていて、この辺は分かっていないという所がまざっているような気がしたので継続審議をしてより良い整備をお願いしたい。

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電話番号:095-829-1124

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