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平成28年度第2回 長崎市図書館協議会

更新日:2018年4月13日 ページID:031119

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

教育委員会 市立図書館

会議名

平成28年度第2回 長崎市図書館協議会

日時

平成29年3月23日(木曜日) 13時30分~15時30分

場所

長崎市立図書館 3階会議室

議題

長崎市立図書館の運営状況について

審議結果

(市立図書館の運営状況について、資料を基に事務局から説明。)

【会長】
これより質疑応答に入る。委員の皆様、ご意見、ご質問などをどうぞ。

【委員】
始めに、利用者数が減っていたとのことだが、少し持ち直しているのは喜ばしい。そのあたりを説明してほしい。

【会長】
どのようなところで増えているのか。子どもの利用とか。

【事務局】
入館者数に持ち直しの傾向がみられるが、実際にどれだけの人が利用されたかとしか捉えられていない。入数の増減に一喜一憂しているのも何だが、この数年どうしても減ったことばかりに目がいっていたので、入館者数の持ち直しに喜んだところである。実際、私たちもいろいろな要因で入館者が減っていたという認識はあるが、原因を明確に裏付ける資料を見つけきれずに苦慮している。簡単な言い方では、開館当初に押し寄せていた人たちが、慣れてしまい徐々に減っているというイメージしかもっていなかった。それを、いろいろなイベントを行うとか、市の施策などと連動して展示をするとか、利用者を増やすようなことを考えていた。今回、そんな取組がうまくいったようだ。イベントと来館者数を関連させて入場者の数をカウントする仕組みは無いので、原因を明確にすることはできていない。

【委員】
資料1を見ると27年度から28年度へ数字が低くなっているが、持ち直したというのはどのように解釈するか。29年1月末における28年度の予測値でも減少しているようだが。

【事務局】
28年度の前半は27年度と同じように減少していたが、少しずつ回復し、底を打った感じだった。この表でははっきり判らないが、それまで下がり続けていたのが止まり、少しずつ上向きになってきている。

【会長】
年度計として最終的には減っているが、1年の後半で少し持ち直したということなら来年度に期待したい。児童書の貸出しが伸びているようだが。

【事務局】
前回の協議会で委員からご指摘があり、私たちも認識している。児童書については、ずっと増えている状況にある。スマホを触るなど読書以外のことに時間を使いにくいお子さんが、ご両親と一緒でないと図書館に来館できない状況での数字なので、図書館だけを利用するという方については、まだ利用を増やしていく方法があると考えている。実際、市立図書館だけでみると、駐車場の問題で長い時間利用できないとかあるようだが、他の広い駐車場がある図書室を案内することで、読書を楽しめるような環境を提供できるし、ご案内できるのではと考えている。

【委員】
駐車場が確保しやすい図書室は、具体的にどこがあるか。

【事務局】
施設面では、三和公民館が長崎市合併直前に新しく整備されており、当時は、新しい建物に、新しい本がたくさんあり、また駐車スペースも広いため、三和公民館の図書室なら週末に1日いてもいいような施設である。琴海南部文化センターも同じような位置付けで、やや駐車場が狭いものの東公民館も同様である。

【委員】
さきほど入館者のことに触れていたが、事業実績の中で、たくさんの子どもたちがいる学校等の場所と図書館の関係が広がってきているのではと思う。図書館と学校との関係で、図書館が学校に出かけていっておはなし会をするとか、逆に子どもたちが学校単位で図書館へ見学に来るといったことが報告されている。そのうち、図書館が学校へ出かけていって実施したおはなし会に参加した子どもたちは入館者数に入っているのか。

【事務局】
入っていない。

【委員】
学校との関係がだんだん深く広がっていくように思いながら調べていた。そのあたりが入館者の増加につながっているのではないか。以前と比べて学校との関係はどのようになっているか。

【事務局】
特定の事業の話で申し訳ないが、歴史文化博物館の中にある長崎学研究所で、今年度、長崎学に関する調べもののコンクールを実施した。小学生や中学生が歴博に行って一通りの話しを聞いたところで、コンクールに出すようなことを調べ形にするのは大変だろうということで、わたしたちが調べ学習コンクールをやっていることもあり、調べ方やまとめ方のサポートを市立図書館が受け持ち、歴博見学のあとに市立図書館に来てもらい、図書を使って調べ物をする方法の説明をやっている。実際、コンクールの提出先はそれぞれ違っているが、調べるとか図書館を使うといったところでは、同じ目的だから積極的にご案内し、学校関係者や生徒さんたちにも来ていただいて図書館のことを知ってもらう取り組みをした。突然の対応だったので、多くの学校が取組むことはできなかったが、平成29年度も同じ事業が実施されるので、図書館を積極的に利用して、調べ方やまとめ方について学習していただけるようご案内している。そういったところでは学校へのフォローや取組みを深めているところである。

【委員】
調べ学習の事業は成功しているようだ。全国コンクールで優秀賞を取るほどマスコミにも取り上げられたし、応募件数も増えているのではないか。成功していること大変うれしく思う。
学校との関係だが、図書館の見学に来る学校は、町の中心部より外からが多い。

【事務局】
中心部よりも周辺部の学校が団体で見学している。

【委員】
図書館に近いところの子供たちは個人的に図書館へ行くよう指導されているのだろうが、遠ければ遠いほど集団で来る。安全のうえでも遠い学校のほうがたくさん来る傾向にあるようだ。

【事務局】
今回の場合、遠くの学校がたくさん来ている理由には、さきほど説明した長崎の宝事業のなかで、周辺部の学校がバスを借上げて歴博に行き、その後図書館に来て、コンクールに取組む準備をして帰るという流れになっていた関係で、長崎の宝事業では、市からバス借上げの補助があるために、周辺の学校がまとまって歴博まで来て、さらに図書館で学習されていた。その反面、近くの学校が来ないという結果にもなってしまっている。

【会長】
他に貸出し関係で何かご意見はないか。

【会長】
資料2で何かご意見などないか。

【委員】
なかなか丁寧に対応されていると思う。

【会長】
Web予約がシステム上すぐに反映できない。1月6日、自分のWeb予約を優先してという希望に対して予約の本を探しに行くのは困難との回答だが、優先するのは来館者かWeb予約かという問題ではないか。どちらを優先するか決めてしまえば、職員が行けるかどうかは次の問題だろう。来館者優先を周知するのも必要であろうか。すぐに反映しないから確認もしにくく職員が取りにいけないというのもあるが、利用者の立場では、優先するのは来館者かWeb予約かであり、事務手続き上困難なのは後の話しではないか。

【TRC】
説明が言葉足らずだが、Webで書架にある本が予約され、職員が取りにいく前に来館者が手にとってカウンターに持ってくる。その本に予約が入っていることは判るのだが、来館者優先のためどうしてもWeb予約が後回しになることを説明させていただいている。

【会長】
今カウンターにいる人を優先することを広報しておいたほうがよい。他の図書館でもHPなどで、来館者を優先し、Web予約は後になると広報しているところがある。どちらを優先するかを明記しておけば、予約順のトラブルも減るだろう。

【委員】
私も気になっていた。いくら1時間毎に予約をピックアップしてもこの問題は起こるから、来館者優先と広報するしかない。ピックアップが何時といっても不満を持っている方には通じない。

【TRC】
あくまでも来館者が優先であると、掲示かHPまたは他の方法を検討したい。

【会長】
このようなルールだと言えば理解されると思うが、いきなり後回しとなると不満が生じるので、来館者優先と明示してしまうほうがよいのでは。

【委員】
4時間毎のピックアップを2時間おきにしても解決するようなものではない。

【会長】
かつて県立図書館で離島地域からの予約を受けていたが、30分に1回、市立図書館より遥かに利用は少ないのにやはりこの問題はあった。いくら細かく時間を区切っても一緒だろう。どちらを優先するか最初からはっきりさせたほうがよい。

【委員】
逆に考えると、予約が入っている本はカウンターで判るので、Web予約されているから貸出しできないと言われたら来館者としては不愉快だろう。どちらにするかの問題だ。これは来館者を優先するのが筋だと思う。先に予約したとの考えならWeb予約優先でもいいのだろうが、利用者としては納得できない。

【会長】
予約した段階で、後になるかもしれないと表示をしておけば、利用者もそのような制度なのかと思うだろう。

【委員】
Web予約は、取置きできたとの通知が来るから、そのままでもいいような気がする。

【会長】
きちんと広報をしていればトラブルにはならないだろう。

【TRC】
この方は、Web予約した後、状況を見張っているようだ。会長が言われたように図書館の方針として予約の優先順位を明示しておけば、理解を促すことができる。

【会長】
このように思っている方の背後には、もっとたくさん思っている方がいる。この方が言ってくれたのはよい機会なので、ネットに反映させてはどうか。

【委員】
本館ではないが、借りようとカウンターに持っていった児童書に予約が入っていたことがあった。優先するのがWebか来館者かはっきりさせてもらえるとありがたい。

【事務局】
対応する側としては目の前で怒られるほうが辛い。

【委員】
どんな状況かわからないが、本館以外の方はいろいろな仕事をされているので、前後してしまったのかなと感じた。どちらか決めていただければあきらめもつくが。

【TRC】
Web予約より目の前の利用者を優先することで全館に周知している。公民館等図書室などスタッフがわかりにくかったのも事実であるが引き続き周知に努力したい。

【会長】
資料2については以上でよいか。
次、資料3で、たくさんの行事をされているが、このようにやっていると大変だと思う。何かご意見ご感想はないか。

【委員】
4ページ下の行事のところにある「よりよりライブラリー」はどのような行事か。

【TRC】
長崎の菓子「よりより」に見立てて、子供からお年寄りまで寄り寄りして図書館を使ってもらおうということで行事をした。子供たちが自分たちみんなで独自のゲームを創り出したり、いろいろな世代の智恵を使って新しいゲームを図書館で作ってみようとか、そのように世代間を超えた交流の輪を作ろうということで、いろいろな年代を寄り寄りして、図書館で過ごしていこうという行事である。
今までは、夏のお楽しみ会として子供を対象としていた。子供だけを対象とするより、もっとお年寄りだったり大人だったり年齢を超えた行事ができたらと思って、今年度は「夏のお楽しみ会」から「よりよりライブラリー」に変えた。

【委員】
いま会長が、たくさん行事があって大変だと言われたが、利用する側から言うと自分にあてはまる行事はそんなに無い。去年、正月明けに本の福袋があり、HPで見て何か楽しそうだとは思ったが正月明けの主婦は忙しく、なかなか実物を見ることがない。本が好きなので、そのようなものを見るとわくわくする。正月だけではなくて、本当にこれだけの行事があるのに申し訳ないが、あと一つか二つただの本好きがわくわくするような行事があるといいなと思う。

【会長】
多くの年齢層に合わせられたら。

【委員】
定期の上映会は楽しみだ。けっこう高齢者もたくさん来られているのではないか。自分もエルビス・プレスリーが出ている映画を見に行った。4月に「ローマの休日」があるので自分の世代がたくさん集まると思う。とても楽しみだ。

【委員】
余談になるが、本の福袋を組むときに貸出の処理はどのようにしているか。

【TRC】
ICタグが付いているので袋ごと貸出しができる。

【委員】
福袋の本は棚から抜いているが、その本を探している利用者はどうなるのか。福袋の本がどのような状態なのか不思議に思っていた。

【TRC】
出したらすぐ貸し出される。

【委員】
福袋を組んだらすぐ貸し出されるのか。

【TRC】
組んでいる間は利用できない、検索できないようなデータにしている。コーナーに出す直前に利用可能な状態としている。

【委員】
すると、すぐに借りられてしまうのか、なるほど。

【会長】
ほとんどタイムラグは無いだろう。

【TRC】
利用者の皆さん、これを楽しみにしている。

【委員】
とても好評のようだ。

【委員】
出会わない本に出会わせてくれることで、ありがたいと思う。今年も楽しみにしている。

【委員】
行事を一つずつ見ていると、少し厳しい話になるが、図書館でやる意義を一つ一つ考えられて位置づけられていると思う。図書館で行う理由とか、図書館ですることでそこから学びが発展していくから図書館でやるべきなのだということは、ぜひ今後も大事にしていただきたい。ただ人を集めるだけになってしまうと図書館ではなくなる。

【会長】
本体業務と併せてということか。

【委員】
福袋は好評という話を今聞いたので。

【会長】
来館者は気にしなくてよい。

【委員】
普段出会うことのない本に出会えるのも大事なことである。

【TRC】
図書館で企画展示をしているが、特集を組んで棚に出すと、思いがけない本が次々と貸し出される。図書館から提案すると、この本いいなと気づくきっかけになるので、本当に小さいそれぞれの書棚の隅っこでやるようなものまで含めて、できるだけ個人が思いついたものをどんどん企画提案するような形になっている。

【会長】
あれはフロア担当など個人の発想でされているのか。

【TRC】
特別展は担当がいるが、ミニ展示程度に関しては思いついた者が提案してOKが出ればどんどんやるような形である。

【委員】
その関連で、もう一つ。過去にそのように組まれた本で、どの特集で、どの本を組んだかというものの履歴のようなものは、利用者が使える形で残っているか。とても役にたつと思うのだが。

【TRC】
特集ごとに選んだ本をリスト化し、振り返って見られるようにしている図書館もある。

【委員】
去年の今頃に展示していた本というのは、比較的多い探し方ではないか。カウンターで尋ねると探してもらえそうだが、利用者が使える形なら、そこから探すこともあるように思う。せっかくだから、残されてはどうか。市民の財産だから。

【委員】
ときどき他所の図書館のHPも見るが、いろいろな資料の探し方ができる。長崎市立図書館だと、新着資料とかリクエストの多い本とか幾つかあると思うが、そのようなものが増えるともっと楽しめる気がする。

【委員】
知らない本や興味のない本でも、書店ではなく図書館でその1冊に出会うと、そこから縦方向横方向に、同じ作者とか分類上で近くにあるとか、本当に広がっていく。図書館の棚で出会う意味はすごくあるので、せっかくそのようにしてもらえたら、もう一つ事項を増やしてあげられる機会だと思うので有効に活用していただきたい。

【会長】
図書館だよりを毎月いただいていて、面白いと思ってみている。方向性は違うと思うがサービスの特集号などを出したらどうか。レファレンスサービス特集とか児童サービス特集、リクエスト特集とか、今回のように来館利用者が優先といった貸出の特集など、細かな一語一語のサービス特集をしておくことで理解を深められる。利用の登録時に一通りの説明は受けるのだろうが、忘れることが多いので、リーフレットスタンドにバックナンバーをそろえて、年に数回サービス特集をしておけばずっと使えると思う。リクエストする時や、この図書館はどんなサービスをしてくれるのかと思ったときに、詳しく知ることができる。本の紹介もよいが、時々はこの中に入れたり特集号を出したりするのもよい。それぞれのサービスについて、カウンターに立っている現場の若い人は利用者からいろいろ訊かれると思うが、そのあたりの細かいやり取りを復元したものや、本を破ったり汚したりすると、どの程度で弁償となるのか、微妙なやりとりも標準化して、HPとはまた違った形で載せてみては。利用者の立場では、本を紛失したり汚したりしてしまったらどうしたらいいか不安になる。子供が本をかじるなど傷つけてしまうとそれがショックでお母さんが図書館に来なくなったりすることもある。本は貸出しをすれば必ず傷むので、本を傷つけたときの対応を書いておけば、余計な不安が無くていいかなと思う。図書館だよりの中でちょっとだけ紹介してもらい、常にリーフレットスタンドにあれば、データが無駄になるようなことも無い。せっかく作るなら、1年か2年は持っておきたい。図書館の仕事を増やすようで申し訳ないが。

【TRC】
新年度に向けて方向性を考えているところなので、よい感じで取り込めるようにしたい。

【会長】
カウンターにでも置いてあれば、不安になった利用者が使えるかもしれない。

【委員】
サービスの利用はぜひやってもらいたい。よく多良見図書館を利用するが、本を濡らしてしまってしばらく行けなかった。公的な立場にあるのに、このようなことをして、とても悩んだのだが、思い切って申し出たら、さらりと対応してくれた。お金ではなく、新しい本を買って持ってきてくださいと言われたので、その日のうちにネット注文し、2日後に持っていったら、すぐ対応してくれて、古いほうは自分のものにできた。そのようなことが全然判らなかったからすごく不安で、本を濡らしてしまったら、冗談抜きにこのまま図書館には行けないと思ったぐらいだった。

【会長】
知らないと余計に不安になるが、知っていれば何のことはない。職員からすれば日常茶飯事。

【委員】
そんなものなのか。Web上の利用についても予約をすると、後でメールの連絡がきて、HPでも自分のページを開いたりするが、Web予約の仕方が今いちよく判らなくて、したことがないのだが、そのような細かな、高齢者にも判るような感じで、本当に初心者にしても、うれしいと思う。これは、すごく楽しみに読んでいる。ここに載っている本は、夏目漱石特集やハリーポッターなど読んで楽しいと思って、けっこう買ったり、予約して借りたりしているので、ぜひ続けてほしい。

【委員】
長崎市立図書館でも本を破損したら、新しい本を買って持って来ることになっているのか。
自分ではないが、何年か前に、本を傷つけてしまった人がいて、図書館に突き放されたように感じたらしい。書店で本を注文したこともないので気分が落ち込んでしまったようだ。その人に本屋さんへ行ったらとも言ってみたが、そのようなときに一言なにかアドバイスがあればいいかと思うが。

【委員】
本を濡らしたときに誰にも言わなかったが、そのうち黙っておれなくて知人に話したら、よくあると言われた。その方は、あまりに古い本だから買えないのではと思って、すごく不安になったがネット古書店で調べて何とか弁償できたと話されたので、もしも手に入らなかった場合はどうしたらよいのか。

【委員】
同じ本を求めていないのでは。

【TRC】
同じ本が無い場合は別の本を購入していただくことになる。

【委員】
同じ本でなくてもいいのか。

【TRC】
指定させていただくが、旅行ガイドなど前の版は売っていないので、新しい版で購入してもらう。ただ、非常に貴重な本だったりすると双方困るが、その場合でも提案はさせていただく。さきほど言われた水濡れは、実は濡れている状態なら修復できるので、濡れたまま持ってきてもらうほうがよい。ということをリーフレットスタンドに置けばよいのか。

【委員】
濡れたままの状態で持って来るとは、どういうことか。

【TRC】
ページの間に紙をはさんで重しをかけて水気を抜くのだが、すると濡れていたことが判らないような状態にまで復元できる場合もある。

【委員】
乾いてしまったら。

【TRC】
乾いてしまったら染みが残ってぼろぼろになってしまう。水分の抜き方があるので、そのまま持ってきてもらうのがよい。

【委員】
濡れたらすぐ持ってくるのか。

【TRC】
そうだ。場合によっては乾かした後の状態をみて弁償の判断をすることになると思うが、修復できる場合もあるので。

【委員】
ありがとうございます。そのような情報はぜひ伝えてほしい。

【会長】
他に何か、聞いておきたいことなどないか。

【委員】
資料1にあるレファレンス件数について、一人で何回も尋ねる場合もあると思うが、来られた人の数か。

【TRC】
受付けた回数である。

【委員】
レファレンスについて尋ねたい。今、パソコンやデータベース、いろいろな本もあるが、このような質問に対してこのように対応したという具体例を図書館だよりなどに載せれば、図書館の利用法を知った利用者がまた行こうという気になれると思う。

【TRC】
国会図書館に全国のレファレンス共同データベースというのがあって、各図書館で受けたレファレンスの内容を提供している。長崎市立図書館のレファレンス結果も提供しているので、ネット上で見ることはできる。他の図書館の勤務経験もあるので、長崎市立図書館へきたとき、市立図書館で非常に難しいレファレンスで時間のかかる人がいる。文献をみないと回答できない難解な歴史に関するものなど、県立図書館にもお世話になっているが、そういった質問が多かった。

【委員】
たとえば、坂本龍馬が長崎へ来たとき何処に泊ったかとか。

【TRC】
ある宣教師について自分でも調べたが、もっと知りたいという人もいる。

【委員】
何か具体例があると、いきなり行って、そんなことぐらいでと恥ずかしい思いをするより、こんなことも教えてくれるし、もっと訊いていいと判るのでは。そのようなことがネットから入れば内容まで判るかもしれないが。

【TRC】
HPのレファレンスの項目に、長崎学とか長崎の歴史など一部ではあるが載せているものもあるので、もっと判りやすくしていきたい。

【委員】
以前、市立図書館でレファレンスに丁寧な回答をいただき、助かった。ネット上のそれは非常に便利で利用させていただいているが、若い世代はなかなか見ないようだ。先日読んだ「夜明けの図書館」は、図書館に勤める女の子がレファレンスを通して成長するという漫画で、なかなか面白かった。とてもよくできており、これを広報のサービス特集などに載せれば、若者にとってもレファレンスというものがイメージしやすいと思う。私たち大人は、わからないことがあったら相談できるが、小中高生たちは、図書館に来ればいろいろなことを教えてもらえるというのは存在感が大きいと思う。

【会長】
広報にレファレンス漫画とか載せては。

【委員】
図書館にあるかどうか知らないが、漫画はけっこう役に立つ。

【委員】
市立図書館で「夜明けの図書館」全3巻を所蔵している。

【委員】
長崎に市立図書館ができて、やっと10年経った。私も今まで図書館という存在がとても遠かった。子供たちだけではなく、私たち大人もレファレンスに馴れていない。こんなこと訊いてもいいのかと常にそのような不安があるので、ぜひこの漫画を読んでみたい。

【委員】
ぜひ市立図書館にトライしては。市立図書館の二階で、自分で辞書などを調べても判らなかったことをカウンターに行って訊いてみたら、いろいろ調べてくれて、そこに本がなくても、どこに本があるか案内してくれる。一度レファレンスを経験すると感動する。

【委員】
何回か助けていただいたことがある。こんな些細な手がかりからこんなことが判ると、本当に周りの人に経験してもらいたい。でも、なかなか伝えきれない。

【委員】
図書館の事業の難しいところで、レファレンスとは、そのように感動するくらいの体験である。ところが人間は欲深いもので、それを経験した人はもっと図書館を、レファレンスを利用するようなって、要求がどんどん高くなる。ただ、市民の要求がそこまで高くなるということは、市民がそれだけ成長したということである。図書館の職員にはとても負担になるが、件数だけで、深さの方向が見えてこない。評価する立場からするともったいないと思う。本当に難しいレファレンスがある。ネットで調べ、自分が手にできる本でも調べ尽くし、それでも判らないところを訊くために図書館へくるのだから、これは本当に大変だけど。それでもきちんと探してもらえるが、そういうのでも1件である。深さ方向を指標としてみる方法がないものだろうか。利用者の皆さんが、長年気になっているけど調べる糸口も何もない状態で持っていた疑問が、大抵は解決すると思う。一度経験しほしい。

【TRC】
委員の皆さんのお話を聞いていると、大変、示唆に富んだご意見で、さっそく今度いろいろと、何ができるかと思い描いているが。さきほど漫画の紹介でも言われていたように、スタッフは確実にそれで育っているので、次々と量も質も答えられるような好循環になっている。さらに、図書館ではこんなことまで調べられるのだと、自分たちにとって当たり前のことを説明せずにきているなという感じはある。オリジナルの漫画のようには難しいが、それを紹介することで、図書館の仕事とはこんなものだと伝える努力をしていこうと思う。

【委員】
さきほど、来年は開館10周年という一つの節目になると聞いたが、建物や蔵書だけではなく、組織として職員も10年間育ってきている。それが市民の財産である。たとえばレファレンスの話でも出てくると思う。そのような財産があるということを利用者としても忘れないようにしなければいけないなと思うとともに、今後も大事に培っていっていただきたい。

【委員】
伝えるときにぜひお願いしたい。第1回の図書館協議会の後に図書館の中を案内していただいた。そのときに展示のコーナーなど施設の紹介もしていただいたが、最も驚いたのはスタッフの皆さんの力仕事である。公民館等図書室に本を運ぶときの大変さなども伝えてよいと思うが。本当にみんなが頑張っておられる姿を伝えるのも無駄ではない。

【会長】
資料2の開館時間について、早く開けてほしいという意見があるが、やはり図書館がバックヤードで何をしているか利用者は知らないと思う。10時まで何をしているのか知らないから早く開けろという話になる。返却処理や書架整理などいろいろな業務があるということを広報などで知らせてはどうか。開館前や閉館後にはこんな仕事があり、開館中は何をしているかクレームになる前に、日常の仕事内容を伝えることで意図が活きるのではと思う。10時まではバックヤードでいろいろな仕事があることを利用者に理解していただけるのでは。今、委員が言われたように仕事の内容を詳しく伝えること。図書館側が常識と思っていることが利用者には判らないなど、お互いが疑問に思っていることは知らせてもらうのも必要である。
今日の資料で、他にご意見はないか。

【委員】
資料7ページにあるリサイクル市について、もっと詳しく教えてほしい。1日だけで来場者が1,221人で持ち帰りが8,015冊とは、1人当たり6冊ぐらいという状況だが。どんな本がリサイクルで提供されるのか、まだ配架されるような本ではないのか。もっと詳しく知りたいのが一つ。
それから、レファレンスの話があったが、中学のとき読んだ本で大体の粗筋は覚えているが著者も出版社もわからない。でも、もう一度読みたい。粗筋をもとにネットで調べても、それらしい本は見つからない。このようなものでも探してもらえるのかどうか。

【TRC】
リサイクル市について、長崎市内にある公民館等図書室と市立図書館の図書や雑誌で除籍したものを市民に提供するものである。他に、一般の方から寄贈してもらったもので、図書館に所蔵があるなど改めて登録する必要がないものなどを多目的ホールに並べ、市民の方に1人10冊までとして持ち帰っていただく。年に2回実施している。毎年恒例のイベントなので、10時開館前の、朝早くから並んで待つ方がいる。

【TRC】
2点目の断片的なストーリーから本を探せるかどうか、なかなか大変だが、自分たちで調べても判らない場合は、他の図書館に照会をかけることもある。なかには、現物がどこにもないようなものとか、何年もかかって見つけるものもある。ただ、お時間さえいただければ、ある程度は探せる。

【委員】
だめもとでお願いすることはできると考えてよいか。

【委員】
図書館はそのようなものが探せるから、何年前の出版で、どんな版形だとか、思いつく方法もいろいろとあるのだが、実際に現物を持っている図書館でないと探すことはできない。ネットでは探せない。なかなか難しいものである。

【TRC】
今のように幾つか候補が出たら、取り寄せて現物を見ていただく。そして、これは違う、これも違うなど何回かやってから見つけ出すこともある。

【委員】
そのようなこともやっていただけるのはありがたい。

【委員】
テレビなどで、いま図書館にこのような本があると紹介されたりするのは、のどかでいいなと思う。過去のレファレンスで、このような相談があって、このように努力したら、このように解決できたとか、自慢話にはなるが、これをやるとおもしろいと思う。そんなこともできると知ったら図書館に来るかもしれない。

【委員】
国立国会図書館が上げていたレファレンスのデータベースをみていると、どうやって探したのか判らない手品のような事例がたくさん載っている。市立図書館で扱われたものも出していただければと思うが、よくぞ探し出したなと感心する。

【委員】
だめだったものはともかく成功した事例を載せること。

【TRC】
昔読んだあの本というのが最も難しいようだ。

【会長】
新刊だけではなく奥行きがあってテレビ番組としてはおもしろい。やはり10年経ったので、それだけの蓄積がだんだんとできてきているので、このような機会もあるかと思うが。

【委員】
大学生はよくYAHOOの知恵袋を使う。スマホで調べて、誰の何の本とか知らないかと問い合わせると、すぐ回答が来る。それがレポートなどに貼り付けられていると、情報として正確なのかどうか疑問に思うこともある。やはりきちんと図書館で文献を調べる意味というのは、これからすごく大事なことになる。図書館の仕事が増えると思うが、ぜひレファレンスに力を入れていただきたい。

【TRC】
さきほど事務局から説明いただいたように、調べる学習について話してくださいとか、図書館がどのように使えるか案内してくださいと言われたときには、検索が誰でもできる時代だからこそ確かな情報へのアプローチの仕方を図書館としてお手伝いできるし、その方法もある程度は訴えていける。そのあたりのことを学校でも、いろいろと工夫されていると思うが、私たちがインターネットを全く使わないわけではない。ネット検索はするが、サイトの信頼性や他の情報と比較しながら、確かな情報にたどり着くまでにやっていることを紹介している。そのような部分が現代生活では大切なことではないか。学生の方がご相談くださった場合には、情報を鵜呑みにしてはいけない。インターネットが必ずしも正確とは限らないからコピペなどしないように伝えている。

【会長】
配布資料ほか、何かないか。

【委員】
資料2の最後、無償のマスクのことだが。そんなことまでやるのかと思ったが質問のほうには、無償のマスクを配れないかといわれている。マスクは安価ではあるが、そこまでやると限度が無くなる。
難しいところかもしれないが、マスクについてはどのように考えているか。無償のマスクを渡されるといい気分がしない方や、うつらない咳だけの方もいるだろうし、難しいようにも思えるがどのように対応するのか。

【TRC】
マスクの件については、マスクを配置してほしいという要望であり、全てお断りするのは、ちょっと至難だったので一歩だけ譲渡することとした。市民の要望でも、同じようなことをいろいろな人が言ってくるのはほとんど無く、周りの人が気になるというケースや、特殊なケースが大半である。そういった方に納得していただくために、微妙なところをここまでだったらなんとかと回答した。大量に配ることはできないので、1年でこのくらいかとマスク20枚のパックを置いた程度。図書館としては、周りの利用者に迷惑だからマスクをしてくださいと言うのではなく、咳き込んで苦しそうな方に、よかったらお使いくださいとお渡しするくらいである。けがをした人に絆創膏を差し上げることはあるので、そこまではやっていいかというぎりぎりのところである。

【委員】
備えておくのはよいことだが、基本は広報で、咳き込みが迷惑というマナーの問題であろうか。そのあたりが微妙な気がした。

【TRC】
できるだけ、無茶な要求に対しては、毅然とお断りすることも必要である。

【会長】
いろいろな人がいるから大変だ。資料については、以上で終わりとする。
では事務局からお願いする。

【事務局】
追加で出した資料、長崎市の図書館ネットワークで地域にある図書室について、ご意見をうかがいたい。長崎市では、この市立図書館と香焼図書館さらに公民館やふれあいセンターなど55の図書室がある。市立図書館ができる前から生活圏の中にある図書室を利用して、予約本の受け取りや読み終わった本の返却などができるしくみを作っていた。市立図書館ができた後も、ネットワークの仕組みを残し、さらに新しい図書室がネットワーク上に増えている状況にある。図書室が入っている建物の規模が様々であることから、図書室の広さもまちまちで、図書室の広さに応じて所蔵する資料数も違っている。
図書室を利用するために、市立図書館では、図書室にある古い本を引き上げて、空いたスペースに新しい本を置いて、各図書室を整備していく動きを行っている。実際、配本する施設が56もあるということで、資料の予算が無尽蔵ではない状況でもあるので、横並びの整備にはならず、その地域の各図書室の状況に合わせての整備になってしまっている。具体的には利用者が多い図書室に優先的に配本していき、そうではないところには若干の差別化がされる状況である。利用が多い図書室と表現しても、なかなか判りにくい部分があるので、実際、どのような状態を以って利用が多い図書室とするかというと、図書室の規模が大きいとか、利用者が多いとか、建物が新しいとか、そのような用件が組み合わさって利用の多い図書室にたどりつくような状況である。たとえば、奉仕人口が多い施設とか、駐車場が広く、一日中駐車していても無料だとか、そのような施設として考えると、追加資料では右ページで市民生活部が所管する施設となるが、「小江原地区ふれあいセンター」、「橘地区ふれあいセンター」が利用者の多い図書室と位置づけられる。新しい図書室でいくと「上長崎地区ふれあいセンター」。これらが特定の要素を持った施設としてあげられる。また、さきほどの三つの要素を持ち合わせる施設として、左ページになるが「三和公民館」、「東公民館」の図書室がある。利用が多い図書室という位置づけになると、新しい本が入り易い状況にあり、新しい本が頻繁に入ってくるので利用がさらに伸びていくことになる。ところが三つの要素を持たない、利用が少ない図書室は、悪循環が進み利用が落ち込んでいく。具体的には、最低ラインが年間60冊の本が入るだけ。たとえば1000冊の蔵書、3000冊の蔵書がある図書室でも、利用が少ないところについては年間60冊、月に5冊しか新刊が入らないことになる。このような状況で、地域の実情に合わせた図書室の整備を行っているが、実際のところはどうだろうと感じている。図書室を利用されている委員の皆様方にとってはどのよう感じておられるのか、ご意見を伺いたい。

【事務局】
上長崎地区ふれあいセンターは、新しいところなので蔵書が増えている。よく言われるのが5年くらいで新しい図書が入らなくなれば利用者から飽きられるため、魅力を継続するために、年間2割位の図書を増やし入れ替えるという話しもある。しかし実際は、蔵書の3%程度しか入れ替えることができないというのが正直なところである。55の図書室を減らしていくことも難しい。今後何か新しい考え方を自分たちでつくりあげて、常に魅力的な図書室を整備していかなければならない。すぐ形にするのは難しいだろうが、今動きださないと、数年後にはもっとよくない状況に陥ることも考えられる。

【委員】
さきほど、仕事が大変だという話しをしたときに、仕事の大半は配送など力仕事だったようだが、現実として仕事は回っているのか。図書室はたくさんあったほうがよいが、実情はどうなのか気になる。これだけの図書室を抱えて、大変すぎるということはないのか。

【事務局】
市立図書館は、図書室整備のために、除籍にする本を選び出すとか、本の配置を見直すとか、の作業や助言などについて、市立図書館から出向いて行っている。委員が心配されている点については、図書室にいるスタッフが対応しているので、仕事を回しきれていないということは無いと考えている。

【委員】
ご心配な点は、もっと利用者を増やすにはどうしたらよいかということか。

【事務局】
市立図書館の利用者数も心配だが、市立図書館だけの利用者を増やそうとしても難しい。ネットワークの中にある図書室は、身近にある地域の図書室として利用する形を作っていたので、もっと利用できるような状況にしていきたい。そうすることで、長崎市民の借りた本の冊数が増えるとか、読んだ本の数が増えるのではないか。ふれあいセンターや公民館など地域の核になるような施設を整備して、そこにひとが集まるような仕組みで、地域を盛り上げている部分もある。その中で、一旦利用が落ち込んでしまった施設の図書室の利用者を増やすために、何かしていかなければならないのではないかというのが今回のお話の発端である。

【委員】
私は橘地区ふれあいセンターを利用させていだいているが、そこで本を探すのではなくて、Web予約した本を借りに行く。しかし、そこで本を探している人を見かけたことがない。児童書なら子供の年齢が上がっていくごとに、本も次々と代わっていくので、親子で借りに来ることもある。自分が読みたい本を橘ふれあいセンターが所蔵していたとしても、それだけのために行くことはない。資料では所蔵8,528点と少ない数ではないが、そこで何か見つけようという量ではない。新しい本が入ったとしても他館の予約にまわされてしまい、新刊が入ったという感覚がない。まるで閉架書庫も同然でもったいないと思う。

【事務局】
長くそのような利用をされている方にとっては、ネットワークの図書室は、予約本の受け取りと読んだ本の返却施設としての認識だと思う。そのような施設は、配架している本を全て引き上げてしまい、サービス拠点とする考えもある。そして、他の図書室にサービスを振り分け、配架する本の冊数を増やすなど差別化していく流れは当然考えられる。さきほど委員のお話にあった「本の福袋」を考えると、自分が予約した以外の本に出会う喜びというのが図書室にはある。たまたま手に取った本で、新しい発見や読書の楽しみ方が違う広がり方をする。新しい方向に展開していくことを考えたときに、本が無いサービス拠点はまた問題になってしまうのか。実際、自分自身で、インターネットで調べ物をしていくうちに、答えが最初から判っていてこれさえ探せばよいという場合にはピンポイントで検索していくようなことがある。ピンポイントで狙って当たらなかったら、いずれかの方向に探し方を広げていかなければ目的の情報にはたどりつけない。これと同じような形で、自分が読みたい本を借りるというのは、ピンポイントでの検索である。新しい発見のためには、通常は読むことがない、または興味がない本を、たまたま背表紙を見て手にとり、開くことで、出会う喜びも必要ではないかと考えることもあり、本を受け取るだけの施設でいいのか疑問である。たとえばハマクロスの中とか、町の中心部に新しい施設ができて、そこに本が置けないという条件があれば、本の受取りと返却だけの施設もあるかもしれない。現実的には、ある程度の本を置いている施設から本を全部引き上げて、新しい本に出会う喜びをなくして、施設の整備をしていくことに疑問をもっている。施設の考え方で、これまでと違う方向に進むのであれば、そういった施設においても、新しい本に出会う喜びを得られるような仕組みを考えなければいけないと思っている。

【委員】
一つの市が管轄する分館・図書室で57もあるのは全国一番ではないか。これだけ図書室があると、複本の購入も問題になる。一冊ずつ配っても57冊になる。全て購入できるかというとやはり難しく、新刊がなかなか入ってこない。サービス拠点が57もあるのはすごいと思うが。バスのような車に本を積んだ移動図書館を運用している自治体では、この程度の数の拠点を回っているのではないか。長崎市に移動図書館サービスは無いが、移動図書館の拠点と同じくらいの数のサービス拠点は要るだろう。移動図書館と比べて何が違うかというと、そこに入ってくる本の顔ぶれが違う。移動図書館は、おそらく職員が、この人がこんな本を読んでいたから次はこれを持っていこうという読書案内をされていると思う。そのようなことが今の図書室ではできていないようだ。実際、人の問題なので難しいだろう。たとえば、webで予約して、この本を借りたいからこれを受け取ると決めている方がいる。新聞の読書案内で見た本を読みたい。カウンターへ来る人の中には、その本が取り寄せて借りられることを知らない人も多いと思う。まず来館者が読みたい本があったときに、貸出中なら予約するように案内したり、関連する別の本を案内できる人が、残念ながら図書室にはいないと思う。もし、それをできる人がいる仕組みを作れたら、その図書室にどれだけ本があるかということは問題ではなくなるような気がする。まず人だろう。しかし人を置くのが現実的に無理なら、どんな案内ができるだろうか。おそらく、利用者が少ない図書室はweb予約のできない方が大半だから、逆にweb予約のできる方は長崎市立図書館まで来られる。その地域の図書室とか、このような場所にしか行くことが難しい方、しかもweb予約を使いこなせない方、そういった人たちにどうやって読書案内をしていくかということを考えなければならないという問題があると理解している。
移動図書館ではできているが図書室ではできていないことをどうするかというのが課題だろう。

【委員】
これは全てweb予約なのか、公民館などの図書室でもできるのか。図書室にはパソコンとかあるのか。家にパソコンが無い人でも図書室に行けば、使い方さえわかればできるのか。

【委員】
図書室では、この本を借りたいということを用紙に書くと自分の予約に入ってくる。

【事務局】
リクエストカードに記入して窓口に出すと、職員が予約を入れてくれる。

【委員】
利用者が使えるパソコンは無い。

【委員】
いろいろ調べるときは図書室の職員にお願いすることになる。

【委員】
普通に考えると、全ての図書室に同じ本を置くのではなく、特定の図書室に大人の本を集中して配置し、他のところはよく利用される児童書を置く感じにすればよいかと思う。そして図書が集中する重点的な図書室に少し専門的な本も置けば、そこへ本を探しに来る人もいるのではと考えられるが、実際、どうなのか。

【会長】
どちらにしても削らなければならない。委員のいわれるように集中と選択をしなければいけないようだ。利用者は1キロの範囲でしか来ないので、地形や交通事情もあるが、長崎市の地図上にコンパスで円を引き、1キロ以内で重点の図書室と、移動図書館でケアするところに分ける。移動図書館には2000冊程度しか載せられないので、毎回載せ替えなければならず、そこはまたスタッフが必要になる。まずはどこを重点館にするか。人の集中する住宅地がどこかの問題もあると思うが、みんな均等にというのは無理である。蔵書7000冊といってもその中には古い本もあるだろうし、よく来る人には毎回見ている本でしかない。このくらいの蔵書では出会いのチャンスもないだろう。そこで重点館を作り、来館が困難な人に対しては、何か他の手段を使う。図書を引き揚げたところは貸出や予約の受取り専門とし、一日いて楽しいくらいの雑誌を若干置く程度にする。57箇所という数は、普通に運営するには無理な数である。だから今の状態では、本との出会いのチャンスとか借りている方にどうケアするか確かにいろいろと考えてしまう。根本的にやり変えないと無理だろうなと個人的には思った。今回のことではないが、去年、公民館図書室を10館ほど回った。日曜日だったが、担当者以外には誰にも会わなかった。だから、やはり使われていないなと感じた。もう一回、根本的に見直さないといけないだろう。
他に何かないか。

【事務局】
ありがとうございました。ご指摘いただいた問題点や課題を踏まえ、皆様からのご意見をもとに、どんな策ができるか考えていきたい。ご意見にあった移動図書館も、何か別の形に置き換えることで新しい形態が生まれるかもしれないので、そういったところを考えて、また次の協議会でもご相談したい。

【会長】
協議事項はこれで終了する。

【事務局】
今回で平成28年度の協議会を終わるが、平成29年度についても8月頃に第1回目の協議会を予定する。これまでと同様に文書でご出席の案内するよう準備をすすめていく。

以上をもって平成28年度第2回長崎市図書館協議会を終了する。

委員の皆様、ありがとうございました。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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