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平成29年度第1回 長崎市外海の石積集落景観追加選定調査検討委員会

更新日:2017年12月18日 ページID:030065

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

企画財政部 世界遺産推進室

会議名

平成29年度第1回 長崎市外海の石積集落景観追加選定調査検討委員会

日時

平成29年6月26日(月曜日) 15時00分~16時30分

場所

新興善メモリアルホール1階 会議室2

議題

追加選定申出書(案)及び保存計画(案)について

審議結果

1. 長崎市外海の石積集落景観保存計画(赤首・大野地区)について
事務局から資料1及び参考資料に基づいて説明があった。その後、次のとおり各委員から次の意見があった。

【D委員】
細かいことだが、各単位景観の写真に種類や単位景観内にある重要構成要素などのキャプションをいれた方がより分かりやすい。

【事務局】
修正する。

【C委員】
単位景観に出ている重要景観要素はすべて重要構成要素の一覧とリンクしているのか。リンクしているのかもしれないが、より明快に分かればより良いと思う。どのようなルールとなっているのか。

【事務局】
単位景観では、まず特徴を表す集落を1つのまとまりとして、その中にある重要構成要素とあわせて整理をしている。そして、整理した重要構成要素はそのまま一覧表と個表につながるようにしている。

【C委員】
具体的には範囲内の単位景観内にある重要構成要素ではない石垣等は集落内の景観要素における維持管理の基準に基づいて整備していくということで良いか。

【事務局】
そのとおり。

【C委員】
できれば初めて見た人にも分かりやすくしてもらえたら良いと思う。

【D委員】
少なくとも、重複している写真については同一のキャプションを使用するなど、何かしら関連を表したほうが良い。

【B委員】
広域の重要構成要素として国道202号のみとしているが、その他の往還道や旧道などは含まれないのか。

【事務局】
昨年度の調査結果では往還道など他の道も出てきたが、まず景観要素として国道202号が大きな景観を形成しているため重要構成要素として位置づけており、他の旧道については単位景観の中で守っていくものとして、特に石階段など残りが良いものを特出しとして重要構成要素としている。往還道についてははっきりとした道が確認できていないため、旧道と同じく単位景観内で守っていくこととして整理をしている。

【D委員】
景観要素の中で水場(カワ)は工作物に分類しているが、追加選定調査の中で石積集落景観として水場も石積で造られているといった話があった。どちらかといえば石積み構造物に分類した方が調査報告書と整合性が取れると思う。

【事務局】
事務局でも石積み構造物とするか工作物とするか悩んだところがあり、今回重要構成要素として選んだ水場は、元は石積だったと思うが、現在はコンクリート等で補強されていることもあり、広い意味で工作物に分類した。他の委員のみなさんはいかがでしょうか。

【C委員】
石積みに分類できればいいなと思う。

【D委員】
他に石積みでできている水場はないのか。

【事務局】
選んでいるものも元は石積みであり、周りを補強しているものと思われる。他の水場も同様である。

【B委員】
どちらかに分類しないといけないということもないと思う。

【A委員】
水場は単なる構造物や工作物ではなく、それぞれ生活に合わせて役割を分けて区切られているものなので、その2つに分けるのはどうかと思う。ここで心配なのはこの報告書を新たに見た人が分かるようにしなければいけない。他にも文中表現の中で和暦や西暦が混ざっていたりするので、再度客観的に見ていただければと思う。

【D委員】
石積み構造物の中に建造物としてネリベイ建物を別立てしているので、同じように水場を加えてはどうか。

【C委員】
意味合いからすれば、公共施設になるのではないか。少なくとも工作物であれば電柱・鉄塔と同じ扱いなのはちょっと嫌な気がする。D委員が言われるように石積み構造物の建造物か公共施設のどちらかに入れていただければと思う。

【A委員】
1つ確認だが、外海には石工がいるということだが、石の売り買いがあったのか。

【事務局】
そういった話は地元から聞いたことはない。もともと畑の開墾等で出てきた石を積んだという話である。

【A委員】
掘って出てきた石だけでネリベイや石垣など多数の石を賄えたのかが疑問である。石だけでなく今回の追加範囲に鉱業権が無いかを確認したほうが良い。

【事務局】
石の売り買いについては地元の方に再度確認を行う。出津教会堂の建設の際には牧野の奥の方からとってきたという話を聞いたことがある。鉱業権の設定については既選定範囲の際に確認はしていたが、改めて確認を行う。(追加選定範囲の鉱業権設定なし)

【B委員】
石材はド・ロ神父が集めていたという記述を見たことがある。多分出津教会堂の話であったと思われるが、一般民家でそういった集めたということは聞いたことは無かった。

【D委員】
追加選定地域の保護していくための課題については、既選定地域とはまた異なってくると思う。出津よりも状況は厳しく、交流人口の拡大を増やすことがはたして赤首・大野地区にとって良いことなのか今後地元との協議が必要だと思う。そこで整備活用計画は別途作成するのか。

【事務局】
大野については保存計画内の整備方針及び整備状況で現在の状況を述べており、今後については赤首とあわせて別途地元と一緒に考えていくべきこととなると思う。ただ、整備活用計画として別立てて刊行するのではなく、他の形で作成をすることを検討している。

【C委員】
やはり出津などと違うことを考えていく必要があると思う。
あと、太陽光パネルについては保存計画に今回記載していることを根拠として規制していくのか。別途他の条例等があるのか。

【事務局】
今の考え方は、建設予定の範囲が文化的景観の範囲なので、調整をさせてもらえないかということが1点。次に文化的景観の範囲イコール長崎市の景観形成重点地区にも指定されているので、まだ調整はできていないが重点地区の方にも同じような内容があって、あわせもって何かしら取り組みができればと思っている。

【C委員】
景観計画の中ではそういった基準はないのか。

【D委員】
地面に直接設置する太陽光パネルについては基準がない。

【事務局】
景観計画の中の「市長が定める行為」の中にうたっていないので、太陽光パネル自体をその中に含めて、話し合う対象として取り扱えるよう、そういった整理が進めば可能ではないかと思う。

【県学芸文化課】
景観では太陽光パネルはすべて基準が無いのか。

【事務局】
屋根に設置する太陽光パネルについては、屋根と一体的なものとなるので基準があるが、最近増えてきている斜面地に直接太陽光パネルを設置するものについては協議の対象外となっている。規制は無理だが周辺との調和のための調整を行っていくという誘導ができるのではないかと思う。

【D委員】
このように世界遺産推進室から景観部門に投げかけて、基準や条例を定めていった方が良い。特に長崎は直接型の太陽光パネルの設置が多い。なので早急に手を打たなければいけない。

【県学芸文化課】
文化庁も保存計画という形で風力発電や太陽光パネル等の基準を示すことで、業者との調整もやりやすくなるということでおすすめしている。

【事務局】
風力発電は環境アセスメントに対応するということで、世界遺産の構成資産がある外海・五島・平戸あたりは風が強く、県を通じて業者から多く問い合わせがある。それは経済産業省からモンタージュ等を作って自治体と協議を行うなどの勧告が示されているので、その方向で検討がされている。また、国定公園のガイドライン内で風車の高さと距離から見込角を0.5未満にすれば影響がないということで取り扱っているので大きな問題はないが、保存計画の中で改めて方向性を示すようにしている。

【C委員】
この内容については重要な一歩だと思うので、景観部門や県と連携して進めていただきたい。

【県学芸文化課】
外海では実際そのような話はあっているのか。

【事務局】
池島沖は風が強いということで開発の話がよく出てくる。

【A委員】
池島沖は潮流発電の調査地域ではないか。

【事務局】
風力発電も潮流発電の話もある。今は世界遺産の構成要素として一定理解をしていただいているので、事前に協議の場を持つことができている。


2. 重要文化的景観追加選定申出書「長崎市外海の石積集落景観」について
事務局から資料2及び参考資料に基づいて説明があった。その後、次のとおり各委員から次の意見があった。

【C委員】
猪垣については重要構成要素にしないのか。

【事務局】
所有者と話をした際に、現状をそのまま維持することはできるが、修理をしてまで守っていくことは難しいということであったため、重要構成要素には入れていない。

【D委員】
形式的なことだが、赤首地区・大野地区で写真のキャプションが異なっているので、統一したほうがよい。また地形図の土地利用の変遷に凡例をつけた方が良い。
また規制手法の中で、「景観形成重点地区区域」と「外海の石積集落景観区域」という表現があるが、法名の表現に統一した方が良い。

【事務局】
ご指摘いただいた「外海の石積集落景観区域」は「重要文化的景観区域」に修正する。


3. 長崎市外海の石積集落景観追加保存調査報告書目次構成について
事務局から資料3に基づいて説明があった。その後、次のとおり各委員から次の意見があった。

【B委員】
宅地調査が3棟とはちょっと少ないのではないか。以前藁葺の家を調査したことがあるが、景観の特徴とあわせて調査が必要ではないか。

【事務局】
以前B委員にもご協力いただき、既選定地域で宅地調査を行っている。今回は追加選定のため、既選定の報告書と今回調査した内容を合わせて審議いただく。確かに調査件数は少ないかもしれないが、大野2棟、赤首1棟と以前から建てられていた家屋を中心に、ネリベイがある家や藁葺だった家など特徴があり、昨年度の調査とあわせて昔の家屋の特徴が表れていると思う。

【D委員】
目次では第3章で石積文化としてまとめられているが、小項目は技術のことを書かれているので文化ではなく技術の方がしっくりくるのではないか。

【B委員】
全体としては文化の方が良いのではないか。

【事務局】
7月に文化庁に申出を行った後に調査報告書として整理を行うので、その際に改めて各委員の方へご相談させていただきたいと思う。


4. その他
事務局から今後のスケジュールについて説明があった。
また、本委員会は選定を目的とした委員会であるため、選定をもって解散ということとなり、その後は既存の整備活用委員会の中で協議を行っていくこととなる。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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