ここから本文です。

平成28年度第2回 長崎市外海の石積集落景観追加選定調査検討委員会

更新日:2017年1月26日 ページID:029342

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

企画財政部 世界遺産推進室

会議名

平成28年度第2回 長崎市外海の石積集落景観追加選定調査検討委員会

日時

平成29年1月11日(水曜日) 10時00分~

場所

長崎市役所本館3階会議室

議題

大野地区における文化的景観の価値について(重要構成要素と保存計画の確認)

審議結果

1、大野地区における文化的景観の価値について
事務局から資料に基づいて調査結果の説明があった。その後、各委員から次の意見があった。

【C委員】
既選定地域と大野地区の間にある赤首地区が追加されているのは何か意味があるのか。説明していただきたい。

【事務局】
赤首地区は既選定地域と大野地区の間に位置している。そこで似たような石積文化があると考えられるため、現在大野集落と同じように調査を行っている。今後調査結果によっては赤首も追加選定することも考えていきたいと思っている。内容としては赤首地区には、赤首・塩谷(しや)河内(ごうち)・四株(変岳)の3つの集落があり、同じように角力灘に面した集落や谷合に形成された集落など共通する部分が多い。

【C委員】
オレンジの囲みは何か。

【事務局】
既選定地域で表しているように集落の大きなくくりとして立地等の違いによりまとまりを表している。(下出津・中出津・上出津・牧野)
赤首については3つの集落をまとめて1つのかたまりとしている。

【C委員】
大野地区にも必要ではないか。

【事務局】
ご指摘いただいたように大野地区にも1つのまとまりとして記載する。

【B委員】
大野地区価値について、まとめ方でもう少しメリハリがあった方が良い。地質構造や歴史的変遷はあるが地形的特性が抜けていると思われる。藩の違いにより景観構造の違いなど特徴があるのではないか。また資料の中の表記で景観区分と単位景観という似た表現があるが違いが分からない。どういった使い分けになっているのか。

【事務局】
まず、地形的特性については資料に概要を記載しているが、第1回の委員会の資料の中で地形的特性について詳細を説明しており、大野地区の特性の中では全体のまとめのため詳細を省いている。今回B委員からはもっと特徴的なところを加えるべきだという指摘をいただいたと思うので、文言等の整理をする。また2つ目に藩領体制の違いによる景観構造については、判断が難しく、今回の調査では藩の違いによる特性は分からない。しかし、藩政の状況として大野神社や庄屋屋敷跡などの要素が出てきているので、今のまとめ方としては、その時代の要素から見られるものとして位置づけており、様子を表すものとして整理している。これからのまとめ方についてはB委員に助言いただき整理していきたいと思う。
次に景観区分と単位景観について、景観区分は大きく大野地区を見た時に歴史的な変遷を経て視覚的に見える現状を資料の区分図で表している。単位景観は保存計画につながることだが、近世から続く集落景観として全体的に大きな景観があったと思うが、最終的に現在見られる歴史的な状況を踏まえて比較的目に見えてわかる範囲として位置づけている。大野について現在は6つの集落それぞれを単位景観として、今後守っていく単位として整理している。

【B委員】
単位景観の考え方では現在の様子を基準としており、時間的経過、過去の時代的経過が分からないのではないか。資料で景観要素を挙げているがそれが時代の流れの中でどこに位置するのかが必要ではないか。

【A委員】
まず、今回の資料はよく調査がされていると思う。しかし、B委員が言われるように昔は西彼杵半島では、神浦及び黒崎といった港に大型船が来航し、そこから小船で出津・大野へと移動し集落が形成され広がっていったと考えられる。時代的な変遷で集落が変容しているため、わかる範囲で時代的な流れを示していた方が良い。

【D委員】
資料の景観構造図で森林・樹木と防風林を区別しているが、考え方としては森林・樹木の用途として防風林という使い方があるという整理になるのではないか。そこを再度整理してもらいたい。大野地区の価値については類似性と対応して多様性という表現を使って対比させるように意識的に記載したほうがより違いが明確になると思う。具体的には「石の使い方や石積用途のバリエーションを豊かにし、」という表現の中で「豊かにし」を「多様にすることで」という風に修正すればよりよくなると思う。また、資料の見せ方だが今回の資料がどのような価値を高めるためのものかを併せて表記すれば協議をしていく中でより価値について議論しやすくなる。

【C委員】
土地利用図の中で、大野の特徴として水場(カワ)が挙げているが、水路は以前から変わらず現在もあるものなのか。既選定地域では出津川を利用しているため水路を重要視していなかったが、大野では地すべり地帯の隙間から水がわき出ており、その水場から水路をつたって角力灘へ流れていたりする地形的特性もあるのではないか。そのため集落形成が水の出方につながり、水場とあわせて調査を深めてみたらどうか。

【事務局】
全体的に水路は新地の荒川など角力灘につながるものもあれば、現在は多少枯れてしまっているものもある。水路がどうなっているか詳細に調査していないが、生活・生業を理解する上で景観的にわかるのが水場であるので、その調査を行った。

2、保存計画について
事務局から 長崎市外海の石積集落景観(大野地区)に基づいて保存計画について説明があった。その後、各委員から次の意見があった。

【C委員】
今回の追加選定の整備活用計画は立てないのか。また出津のようにまちづくり協議会は作らないのか。

【事務局】
新たに整備活用計画は立てず、基本的な整備方針は既存の計画と同じものとする。実際に整備を行う際には地元自治会と関係課等と共に話し合って取り組んでいる。今後追加選定後に整備を行う際には整備活用委員会や地元自治会等と話し合って進めていく。大野は出津地区のように集落が広範囲に広がっていないので、地元自治会の組織で対応していく。

【C委員】
他にもド・ロ神父の精神を地域に伝える活動団体としてド・ロさまの家が挙げられているが、大野にも同じように地域団体(神社等)の活動があるのか。

【事務局】
まず、ド・ロさまの家は主に大平作業場跡の利活用やド・ロ神父の日々録の解読を行っており、大野地区での取り組みはない。また他の地域団体の取り組みはないが、地元説明会の中で、草木で埋もれている石積みを顕在化できないかという声が住民から出ているので、取り組むとなれば自治会が中心となると思う。その他にD委員の大学の授業の一環で出津の石積集落について取り組んでもらっている。今後は大野まで範囲を広げて取り組んでもらえればと思う。

【B委員】
重要構成要素の中に往還道が含まれていない。説明の中で往還道が集落の成り立ちに深く関係しているとのことだが、そうであれば往還道で分かっている箇所は入れたほうが良いのではないか。

【A委員】
上大野墓地の写真はもっとわかるものに変えてほしい。また、P42の届出対象行為一覧の中で墓地について積み石墓の除去が挙げられているが、そもそも除去すれば墓地自体が変容するのではないか。
3、その他(今後の委員会の開催日程の確認及び調整)
平成28年度
第3回 平成29年3月16日(木曜日)13時半 ~ 15時半
議題:赤首地区の重要文化的景観の価値について(調査結果の報告など)

平成29年度
第4回 平成29年5月9日(火曜日)~19日(金曜日)のうち1日 13時~17時
議題:大野・赤首地区の調査結果の現地調査
第5回 平成29年6月26日(月曜日)~7月7日(金曜日)のうち1日(約2時間)
議題:大野・赤首地区の追加申出について

※ 第4回以降の日程調整については29年度に入って改めて調整を行うこととなった。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

アンケート

アンケート

より良いホームページにするために、ご意見をお聞かせください。コメントを書く

観光案内

平和・原爆

国際情報

「行政運営・審議会・指定管理者・監査」の分類

ページトップへ