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第14回(平成27年度第7回)高島炭鉱整備活用委員会

更新日:2016年5月2日 ページID:028405

長崎市の附属機関について(会議録のページ)

担当所属名

企画財政部 世界遺産推進室

会議名

第14回(平成27年度第7回) 高島炭鉱整備活用委員会

日時

平成28年3月14日(月曜日) 13時30分~

場所

都市センターホテル 605号室

議題

(1)第13回委員会の指摘事項と対応
(2)高島炭鉱跡整備活用計画(案)
(3)その他

審議結果

(1)第13回委員会の指摘事項と対応
【事務局】
第3竪坑捲座跡のアーチクラウン部分補修に使用する目地材の配合割合は、石灰1:砂3の石灰モルタルとする。その理由は、煉瓦強度が比較的弱いと想定され、オリジナルの煉瓦を痛めないよう接着力の弱いものを選択した。 

【E委員】
本来は、比較対象の旧長崎英国領事館の煉瓦と端島の煉瓦の強度を測定してその結果を示す必要がある。

【事務局】
居住施設屋上部の防水方法について、現在、日本コンクリート工学会(JCI)においても比較検討をしているので、その検討結果がまとまり次第、委員会に報告する。

【D委員】
地震が発生して建物が崩壊してしまったら、文化財としての価値がどうなるかということを一度議論しておいた方がいい。劣化の進行と災害との関係、どの辺で危ない状況なのかを評価しておいた方がいい。

【事務局】
建物の耐震診断のことは、JCIや日本建築学会でも話が出ている。耐震診断するためには、図面が必要であるのと配筋状況を把握しないといけない。残せる対象を選び図面をつくって耐震診断をやっていくことになるので、全ての建物を耐震診断するのは難しい。

【B委員】
NPO法人が端島の天川の調査をしている。その調査結果から天川の技法そのものがある程度復元できるのかもしれない。

【事務局】
地質的には、玄武岩の風化した粘土であった可能性が高いと結論付けられていた。

【A委員】
素材の再現ができたとしても、それを修復に採用するかどうかはまた別の話であるので、その部分は研究として取り組んでもらいたい。

【C委員】
運営体制について、文化財課と世界遺産推進室だけでなく、関係する部門、組織があると思う。長崎市内部のことも含めて丁寧に書くべきである。グラバー園との関係をしっかりと整理し進めていく必要がある。長崎市全体として、統一して意欲的に関連させながら管理をお願いしたい。

【A委員】
世界遺産としての地区別協議会との関係のところに端島も含めた長崎エリア全体の構成資産の相互の関係・位置付けを書いた上で、保全計画、整備計画と世界遺産との関係を書いてはどうか。世界遺産の体制である地区別協議会が広いエリアをカバーしているわけだから、そこを説明しておく必要がある。

(2)高島炭鉱跡整備活用計画(案)
【事務局】
緊急的事業というのは平成26~29年度に実施する事業だということを記載したい。更に、護岸整備の方針に、見学者から見えるところについては単純なコンクリートの工法ではなく、景観に配慮した整備が必要だという点を記載したい。外観に影響を与える補修・補強を行う場合には、見学通路、海上及び居住施設地区内の主要な通りから見えない範囲に実施したいと書いているが、ここの部分は見せ方の議論になるので、次回の委員会で議論したい。

【E委員】
発掘調査の結果を計画書に追記してもらいたい。調査結果はどのぐらいの量になると考えているか。

【事務局】
発掘調査は、端島に関しては1、2ページの見込みである。北渓井坑は写真とか図面を多めにとって、文章は必要最低限記載することとし、詳細は別途作成する報告書に載せたいと考えている。

【D委員】
端島で補修等を施工する場合にどの材料を使用するかは、建物や護岸など区分して記載してもらいたい。一つひとつに理由はしっかりついているが、全体を見たときの理由、基本思想がばらばらで統一できていない。

【E委員】
基本的には文化財の修理の仕方にならって工法を選択するが、例えば耐震性能が今の現状で足りないような場合、例えば鉄骨を入れる工法もある。屋上や煉瓦ごとに最適、耐震性はそのときの最適という考えで整理が必要である。

【A委員】
事務局はできるだけ可逆性を前提に修復を考えようとしているが、煉瓦構造物、更にコンクリートになってくると、もうそれにこだわっているとまともな修復ができないということもある。

【B委員】
技術的に一定の措置が可能である場合は、可逆性を前提にすべきだが、端島の場合、全てについてはできないので、結局きめ細かくやらざるを得ない。

【E委員】
その一端が、もし何かの場合は壊す建物もあるという部分である。

【D委員】
耐震補強は多分無理と思うので、壊れる可能性もあると言っておいた方がいい。端島の居住施設に耐震性はないので、モニタリングのところに「この建物は当時は耐震設計を行っておらず、現状を考えると非常に耐震性が弱いと考えられる」との記載があってもよい。

【D委員】
10年、20年後に耐震補強の概念が出てくる可能性はあるか。

【E委員】
端島に関してはJCIにおいて検討している。ただそれと、文化財として保護することと、耐震補強をきっちりするということの整合がうまくとれるかどうかはまた別の話である。

【F委員】
建物は健全な状態であることを前提にしているが、端島の建物は健全度が保証されていないので、可逆性という概念が有効かどうかよくわからない。むしろ、比較すべきは、ローマ遺跡みたいなところで、半分崩れたような遺跡と同じようなものである。

【A委員】
現状のまま固めてしまえばいいということになる。例えばキャッピングと言って、周りだけコンクリートやモルタル使って固めてしまって、現状は変わらないようにする方法である。そういうことも選択肢に入ってくる。一つひとつ、その遺構ごとに丁寧に判断していくことになる。

【A委員】
1章から6章までの間で巻末の資料をどこでどう参照すればいいかという指示を本文中に記載する必要がある。

【事務局】
イコモスの宿題で、修復・整備活用計画をつくるようになっている。世界遺産を構成する23資産全体の役割の中でこの端島炭坑はどういう位置づけにあるとか、産業システムとしてどういうことがあるのか等を、この計画書に追加していく。もう少し深度化させるという作業を修復・整備活用計画策定の中で行う。

【オブザーバA】
この計画をベースにしながら世界遺産としての顕著な普遍的な価値を含めた、修復・整備計画をつくる予定になっている。国際的に求められているので更なる審議をお願いしたい。

【オブザーバB】
史跡としての整備活用計画と世界遺産としての修復・整備活用計画は、大きく違っているところは基本的にない。但し、要素で少し整理をしなければいけないところが出てくる。ほかの資産との関係とか、長崎エリア全体としてどう考えるのかというようなところも含めて、世界遺産としてはちょっと広くとらえていく必要がある。全体のあるべき姿、将来像というのが示しきれていないような感じがする。

【C委員】
それと関係して、23の資産の中で高島はどういう意味を持っているのかという位置づけがあいまいになっている。歴史的背景のところの説明が大分、場所によってずれてきている。グラバーとの関係も含めて長崎の中でどういうふうになるのかということ、23資産全体の中でどういうふうになるのかということを見通した書き方にしてもらいたい。

【A委員】今後の修正作業については委員長に一任としてよいか。
(委員了解)

(3)その他
【事務局】
平成28年度、北渓井坑は地下遺構の顕在化を目的としてジオラマ製作、説明板の整備を行う。そのため、平成27年度に地下遺構の発掘調査を行い、煙突遺構の全容が明らかになった。トレンチ全体では横が4mで長さが8m、煉瓦は強化処理を行わないといけないと考えられるくらい表面が劣化している部分が多い。

【事務局】
平成28年度に第3竪坑捲座跡と入坑桟橋について、本格的な整備が始まる間に不測の事態で壊れるようなことがないよう単管等を使って仮補強を行う。その方法が決まり次第、委員会に報告する。

【A委員】
以上で委員会を終了する。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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