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第7回(平成26年度第6回)高島炭鉱整備活用委員会

更新日:2015年6月2日 ページID:027108

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

総務局 世界遺産推進室

会議名

第7回(平成26年度第6回) 高島炭鉱整備活用委員会

日時

平成27年3月23日(月曜日) 9時45分~

場所

高島行政センター会議室

議題

1 高島炭鉱保存管理計画(案)(北渓井坑跡、端島炭坑跡)について
2 中ノ島炭坑跡保存管理計画書(案)について

審議結果

1 高島炭鉱保存管理計画(案)(北渓井坑跡、端島炭鉱跡)について
【事務局】
(前委員会の指摘事項に基づく修正箇所を説明)

【B委員】
用語の整理は未だ不十分である。また、1-4ページの概念図は、わかりにくい。

【A委員】
「保護」という用語は、文化財関係で用いられている概念と齟齬はないか。

【B委員】
「保護」は文化財保護法の第1条で、文化財の保護とは保存と活用であると書いてあり、これはこれで良いと思う。文化庁のほうで、保護、保存、活用、管理、整備の定義を示してもらいたい。

【A委員】
保存管理計画については、英訳も検討してもらいたい。
「観光資源」という言葉を「地域資源」にするということだが、内容的には変わらないが、文章自体も変更はないということか。

【事務局】
観光資源として使っていくのは間違いないが、この報告書の中での言葉の使い方として、「地域資源」とした。

【A委員】
「地域振興」という言葉になると、そこには住民やコミュニティがイメージされるが、端島、中ノ島は廃墟なので、イメージしづらいのではないか。本委員会では了解しても、外部に出したときにどうなのか心配である。この言葉が一人歩きすると誤解される可能性があるので、注意してもらいたい。

【D委員】
第6回委員会での「護岸整備が優先ではないか」という意見に対して、優先度を高くしていると言っているが、今ある護岸は護岸遺構になるのか。今ある護岸という書き方をされていない。島を守る最前線の護岸である現役の護岸も護岸遺構なのか。

【事務局】
コンクリート護岸遺構は昭和6年以降に造られたもので、それも含め護岸遺構と称している。

【C委員】
護岸はコンクリート建造物のように外観が変わっても、とにかく固めれば良いという話とは違う。形状は問わず護岸は守らなければいけないが、遺構としての護岸という要素と両方ある。

【D委員】
遺構としての護岸というのは、拡張されて、島内の内側に残った前の護岸というイメージが強い。

【A委員】
遺構という言葉を使うことは良いと思うが、すべての箇所で同じように使われていることが気になる。最終稿になるまでに全ページを通じて共通した言葉の使い方になっているか確認して欲しい。また、「建造物」「構造物」や「鉄筋コンクリート」「コンクリート」「RC」などの文言も統一して欲しい。
観光や地域振興に対する対応もこれからの問題だと思う。また、撤去もあり得るというのは大胆な提案だと思う。報告書としてそういう表現が適切かどうかも詰めてもらいたい。

【B委員】
撤去はあくまで居住施設地区での構造物の撤去であって、生産施設地区のことではない。世界遺産としては、居住施設地区は本質的な部分ではないという位置づけをしており、居住施設の撤去はあり得ると書いておいたほうが世界遺産へのつながりとしては良い。

【事務局】
前回の委員会で長寿命化マネジメントができるのかという意見があり、宿題として残っている。

【C委員】
建築の世界では長寿命化という概念がないのではないか。建築学的には、端島の居住施設のコンクリートのデータは欲しいだろうが、延命させることについてのモチベーションはないのではないか。

【B委員】
建築の長寿命化と言えば、すなわち建築が建築として機能しているものを長寿命化させるということである。建築としての機能を既に喪失しているものを長寿命化というのは、建築の先生方のイメージにはないだろう。

【D委員】
前回の委員会での報告の中で衝撃的だったのは、コンクリートの中性化がそんなに進んでいなかった点である。中性化していて駄目な建物ばかりだと思っていたが、各建物が、どれぐらいもつのかという診断ができればきめ細かい対応ができるのではないか。

【A委員】
中性化したコンクリートを再アルカリ化するという技術が進みつつあることと、空気を遮断すると劣化が止まるという話がある。事務局では新しい知見の情報を集めていただき、保存に活かしてもらいたい。

【事務局】
すべてを調査するのは難しいが、保存に向けた手立てが何かできないのか今後も試行錯誤していきたい。別に委員会を設けて、議論していきたい。

【B委員】
5-1ページに述べられている活用の基本方針の文言で、「理解促進を図るために活用する」とあるが、理解促進は目的ではないのでおかしい。学習資源・地域資源・研究資源として活用する、それを基本方針として書いたほうがクリアである。
また、1-3ページの用語の整理は不十分である。「活用」の定義は、例えば、「保存を前提としながら、史跡を社会からの要請に対応して機能させること」。遺跡というのは本来の機能を失っているものが大半であり、新たな機能が社会から要請される。それに対応して機能させるのが活用である。
基本方針囲いは、強調するという意味で良い、囲いの中に基本方針を3つ書けば良いのではないか。

【A委員】
最終版についてはそれぞれの先生方の了解を得るという手続きをお願いしたい。
概要版はどのような使い方をするのか。

【事務局】
3つを並列して、表現の仕方が合っているかなど、チェックするために作った。外部に説明するときにはこの概要版で説明したいが、印刷物とはしない予定である。

【B委員】
議員や関係者に説明するためには、もっと短い内容の概要版が必要だと思う。

2 中ノ島炭坑跡保存管理計画書(案)について
【事務局】
中ノ島炭坑跡は世界遺産の構成資産になっていないが、昨年10月6日に国の史跡に指定を受けた。高島炭鉱跡一連の炭坑群ということで北渓井坑跡、端島炭坑跡と一緒に保存管理計画を作成したほうが良いという文化庁のご判断があり、昨年の11月より保存管理計画書作成に着手した。
(中ノ島炭坑跡保存管理計画書(案)について説明。)

【A委員】
「坑口」「竪穴」「竪坑」は意味が違うのか。定義はあるのか。竪坑は、人や石炭の運搬だけではなく、通気用のものもあるが、坑口とはどれを指すのか。

【事務局】
全体の坑口の中に竪坑が含まれるので、坑口のほうが意味が広い。「竪坑」は、下に真っ直ぐに伸びた縦の坑口を竪坑という使い方をしている。

【D委員】
Aゾーン、Bゾーンは生産施設地区と言っているが、年代が変わると公園になり、年代によって役割が変わっている。それをうまく表現できないか。

【B委員】
生産施設地区というのは生産をやっていたころの生産施設地区で、その機能が停止してからは別の機能に置き換わっている。生産施設地区、居住施設地区というのは当初、炭坑として機能していたときのという意味で西側と東側を分けるのは良いと思う。炭坑が廃絶した後に利用された地区の重ね方は工夫が要る。コメントなしにAゾーンに納骨堂があるのは違和感がある。

【D委員】
2-116ページの拡大図で、公園時代のベンチは緑にしているが、納骨堂も生産施設の時期のものではないので、色を変えるとか、表現を変えたほうが良いのではないか。

【A委員】
ゾーンの説明は表になっているが、A~Fゾーンそれぞれの概要の説明が欲しい。A~Fゾーン区分を変える必要はないが、色の使い方の工夫や、各ゾーンの特徴を端的にどこかに記述して欲しい。

【事務局】
炭坑の稼働時と、稼働した後に区分しなければいけない。ゾーン分けはあくまでも炭坑が稼働していたときのゾーン区分であると書き込む。

【A委員】
中ノ島炭坑の歴史区分は、高島炭鉱全体の大きな歴史的な区分ではわかりづらい。

【B委員】
高島炭鉱創業期、高島炭鉱発展期、高島炭鉱充実期、高島炭鉱再開発期と書けば、くどいけれども誤解はない。
Aゾーンの図中、構造物12や構造物10など、原位置をとどめているものと崩落して原位置をとどめていないものは、しっかりと仕分けをしておいたほうが良い。原位置をとどめているものについては保存していく方針になる。

【C委員】
構造物というとそこにある感じがするので、崩落しているものは別の名称にしたほうが良い。

【A委員】
番号を付け直すのは大変かもしれないが、例えば構造断片とかはどうか。

【B委員】
4-34ページ、1)保存の方針で、1.と2.はほとんど同じことを書いている。1.と2.は分ける必要もないし、何が言いたいのかよくわからない。原位置をとどめている遺構については、劣化の抑制等を含めてしっかりと保存をし、モニタリングを行っていく。また、崩落物については、もとの位置を留めていないものについてどのように考えるのかを基本的な考え方として示してもらいたい。
基本方針は抽象的ではなく、具体的に書いたほうがむしろわかりやすい。

【A委員】
4-30ページに、保存の基本方針を四角で囲っているが、その下の1.から4.は基本方針とは違う。囲いの文章は前書きにして、この4つの箇条書きを基本方針にしたほうが実際的ではないか。この段階で大幅な組み換えは難しいと思うが、この報告書がどういう方々に読まれるかということを気にして、最終的な見直しをしてもらいたい。全体的にくどい。歴史的な記述は2章でまとめるという構成のはずが、3章の史跡の特色でもまた歴史の話が繰り返されている。

【事務局】
特色と価値は章分けしたほうが良いのではないかという意見があったので、分けた際に2章と3章で重複して歴史の話を記載している。

【A委員】
3章だけ読んでも、歴史が大体分かるので、親切と言えば親切であるが、その辺も気をつけて最終稿作成に向けて欲しい。
次回5月開催予定の委員会では、ファイナルバージョンができ上がってくるのか。次回までに事務局で判断が難しいと思われたところは遠慮なく先生方に確認して欲しい。
中ノ島が入ってきたことで報告書自体の流れが少し違ってきた。全体を通して改めてもう1度見直したい。

【事務局】
本日の議論で宿題がいくつか出た。用語の部分は文化庁と調整し、細部については事務局で修正したい。
中ノ島については、ゾーン分け等、本日指摘されたところをもう一度修正し、次回でとりまとめたい。とりまとめの前には再度委員の皆さんに確認してもらいたい。

【オブザーバA】
4章、北渓井坑の保存の方針の1.「生産施設遺構を保存し、稼働時の様相を示す地形などの劣化の進行を抑制する」とあるが、地形はきちんと保存整備すれば良いので、少し違う。生産遺構は保存するが、あとは劣化の進行を抑制するというのは端島の居住のところの言い方であり、ほかでも同じような形になっているのはバランスが悪い。用語の点検をしなければいけない。

【A委員】
事務局でも、複数の人で通して読んで、気が付いたことをディスカッションして欲しい。最終的にはこの委員会が市長に報告するのか。

【事務局】
要綱上は委員会で協議した結果を市長に報告することになる。

【A委員】
後に評価されるような計画書に仕上げてもらいたい。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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