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平成24年度 長崎市青少年問題協議会

更新日:2013年12月11日 ページID:024832

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

こども部 こどもみらい課

会議名

平成24年度 長崎市青少年問題協議会

日時

平成25年1月18日(金曜日) 14:00 ~ 

場所

男女共同参画推進センター アマランス研修室1、2(市民会館1階)

議題

(1) 報告 平成24年度の取組に関する活動報告
(2) 協議 長崎市の青少年に関わる諸問題について
 「青少年の規範意識を育むために、学校・家庭・地域は何をすればよいか。」

審議結果

(1)報告(平成24年度の取組に関する活動報告) 

(事務局より報告)
 質疑なし

(2)協議(長崎市の青少年に関わる諸問題について)

【議長】 本協議会には、多くの関係機関・団体の代表の方々が参加されており、本市の子どもたちに関わる情報をたくさんお持ちのことと思う。本協議会の目的の一つである「青少年の現状を把握する」という意味からも、それぞれの機関・団体からの情報提供も含めてご意見を伺いたい。

【委員】 長崎子ども・女性・障害者センターは、児童相談所と婦人相談所を合併したような相談機関である。児童相談所においては、18歳未満の子どものあらゆる相談に応じている。法改正により、平成17年度からは市町村が児童相談の窓口となっており、当センターにおいては、市町村が受けた相談の中でより専門的な支援が必要な相談に対しての後方支援などを行う位置づけになっている。平成23年度は、県下2カ所の児童相談所で受け付けた相談件数が約5,400件、そのうち約4,400件を長崎子ども・女性・障害者センターで受けている。児童相談所としては、青少年の健全育成や非行防止といった一般向けの広い活動ではなく非行相談や虐待相談を通して取り組んでいるので、ご理解いただきたい。児童相談所の取り組みとしては、相談援助活動の一つとして取り組んでいる子どものSST(社会生活技能訓練)をご紹介させてもらっている。

【委員】 長崎保護観察所では、保護観察、生活環境調整、犯罪予防活動等に取り組んでいる。家庭裁判所で保護観察処分を受けた14歳以上の者や裁判所で執行猶予のついた者などに対して、指導監督や補導援護を行っている。個別に対応しているので、全体的にこのような形でやるといった報告内容はない。清掃活動などの社会貢献活動を実施したり、保護者に対しては、子育て悩み相談などの支援活動も実施している。

【委員】 県こども未来課では、大人の在り方を見直すというところに焦点を当てて、青少年の健全育成に向け“ココロねっこ運動”を実施している。“ココロねっこ運動”については、地域主導による運動の普及・啓発に力を入れ、地域のココロねっこ指導員やココロねっこ推進員を中心として取り組んでいる。ネットパトロールについては、本年度より県の事業として実施している。閲覧件数は、12月末現在11,969件、そのうち教育委員会等へ報告した件数は3,385件となっている。長崎市内の学校についての報告は、小学校で約4割、中学校で約3割、高等学校で約4割となっており、全体としては4割弱を占めている。内容としては、飲酒や喫煙の写真、犯罪に巻き込まれる恐れのある個人情報の書き込みなどである。ネットが公共の場であるということをメディア安全指導員や学校と連携し、子ども達や保護者へ伝え、注意を喚起している。家庭の教育力向上に向け実施している“ながさきファミリープログラム”については、ファシリテーター養成に取り組んでおり、地域で活動してもらっている。
  
【委員】 自治会活動や子どもを守るネットワークなどの活動を通しての話をしたい。子どもたちの学校での様子については、各学校からお知らせしてもらっており、感謝している。子ども達を見守るPTAの活動については、役員の皆さんは本当によくやっているが、それ以外の保護者が役員に任せっぱなしになっているところがあるように感じる。子ども達を健全に育てていくためには、家庭での教育が大切であることを考えると、大人の意識改革についてもっと力を入れていく必要があるのではないかと感じている。
  
【委員】 長崎警察署からは、資料としてお配りしている少年非行等概況についてご説明したい。刑法犯少年については158名を検挙・補導している。窃盗犯では万引きがほとんどである。全体的には、悪質な犯罪は少ないようである。ぐ犯不良行為少年は1,316件補導している。保護者に連絡が取れたものだけを計上するようにシステムを変更したため、昨年同期に比べ大きく減っている。資料として掲載していないが、少年を食い物にする福祉犯罪については、少年に対するみだらな行為や深夜の連れ回しなど14件となっている。少年の保護対策や立ち直り支援に力を入れているところである。

【委員】 裁判所は、司法機関のため行政機関とは違った立場である。家庭裁判所には家事部と少年部の2つがあり、家事部では家事審判や家事調停を、少年部では主に14歳から19歳までの少年犯罪について、少年審判を行っている。少年審判によって処分を要する少年には少年院送致や相談などを行い、処分が必要ない場合には、家庭裁判所自らが再犯防止のためにボランティア活動に取り組ませたり、万引き被害について考えさせる講習などを実施している。交通安全指導や薬物防止指導などにも取り組んでいる。

【委員】 民生委員として担当している地区には、2つの小学校と1つの中学校がある。地区内の学校や公民館、交番などとうまく連携ができていると感じている。学校からは託児ボランティアの要請があり協力している。そうすることで、PTAなどへの参加者が増えることになる。学校に足を運ぶことで先生方と話が出来たり、子どもたちの様子や学校の様子を見ることが出来る。若い母親の子育てについて相談に乗ったり、集団下校に参加したりもしている。また、地区内にある商業施設のバス発着所では、地区内の学校以外の生徒も利用しているが、以前は服装や行動の乱れた生徒を見ることがあった。そのような場合には、声を掛けて注意するようにしていた。

【委員】 長崎市体育協会では、生涯スポーツの普及と競技力の向上に取り組んでいる。青少年に関するのは、ジュニアスポーツ対策事業である。長崎国体に向けて競技力向上を図っている。その中で、小中学生と高校生が一緒にスポーツをする場面が多くなっている。このような中で、上級生が下級生をいたわる気持ちを育んだり、目上の者に対する言葉遣いなどを身につけさせたりするよい機会となっている。
  
【委員】 保護司の役割は、罪を犯した人間を再犯、再非行に走らないように指導し更正させることである。保護司会では、社会を明るくする運動に取り組んでいる。学校における講話で、黄色い羽根運動についての話や脱法ハーブなど薬物乱用防止についての話などをした。

【委員】 少年補導委員協議会では、非行の入り口にいる少年達に声をかける活動をしているが、補導活動中に出会った普通の子ども達に対しても「こんにちは。」、「おかえりなさい。」といった声かけもしている。買い食いをしている子ども達に対しては「みっともないよ。」とか、地面に座っている少年や行き過ぎた男女交際をしている少年達に対しても「親の前でもそんなことができる?」などと声をかけることで、していいことなのかどうかを考えさせるようにしている。また、様々なキャンペーン活動で補導委員の活動紹介や青少年の健全育成に向けての啓発を行っている。補導委員の研修会では、長崎市PTA連合会(市P連)校外指導部にも参加を募り、子ども達の現状や家庭の現状、親の在り方などについての講演を行った。

【委員】 まず、保護者の立場として、子ども達のために様々な機関がこのようにご協力、ご支援いただいていることに対してお礼を申し上げたい。市P連としては、家庭の教育力の向上に向け、市生涯学習課の協力を得て、各学校において“ファミリープログラム”を取り入れた活動に取り組んでいる。メディア関係では、昨年の市のPTA研究大会において、県のメディア指導員の協力で、子ども達が犯罪に巻き込まれる恐れのあるネットゲーム等について保護者としてどう立ち向かっていくかといった内容での講演を行った。

【委員】 長崎県は、今年は全国高等学校総合文化祭(総文祭)が、2年後には国民体育大会が控えている。それに向けて、高校生さわやか運動が立ち上がっており、各学校で意識が高まり、マナーアップに取り組んでいるところである。先日のプレ総文祭においても、各校の文化部員が一つになって、素晴らしい姿を見せてくれた。メディアの利用についても、スマートフォンの普及などにより、友人関係の変化や安易な判断でサイトに入るといった危ない利用の部分があり、指導の必要性を感じている。
  
【委員】 小学校では、知・徳・体の調和の取れた児童の育成に各学校が取り組んでいる。心の教育については、各学校において「命の大切さ」、「思いやりの心」、「ルールやマナーを守る」、「規範意識を育てる」といったことを道徳の時間はもちろん、様々な体験活動や交流活動などを通して子どもたちの心を育てる取り組みを行っている。本校の場合は、近くの特別支援学校との交流会や老人会、幼稚園などとの交流を行う中で心を育てる取り組みをしている。また、年間を通してあいさつや後始末といった基本的な生活習慣を身につけさせるために、全職員で指導の徹底を図っている。

【委員】 地域で青少年の健全育成に関わる育成協副会長という立場で参加させてもらっている。地域では、子ども達の健全育成と保護者・団体・地域の啓発活動などに取り組んでいる。最近では、薬物の乱用防止についてやメディア関係の諸問題、いじめ問題についてなどの講演会を行い、大人の意識改革も図っている。

【議長】 中学校でも、高校と同じように「あいさつ」、「マナー」、「服装」といったさわやか運動に取り組んでいる。最近の中学生の状況については、大きなトラブルは少なくなってきているように感じる。見えないところに潜行してしまっているのかもしれない。また、中学生が全体的に幼くなってきているように感じている。保護者も過保護や過干渉、または無関心になっている面もあり、大人の在り方の問題や地域のつながりが薄らいできているように感じる。

【議長】 ここから協議「長崎市の青少年に関わる諸問題について」に入るが、委員の皆様より事前に意見をいただき、幹事会において整理しており、その説明を事務局よりお願いしたい。

(事務局より説明)

【議長】 只今、事務局より示された協議テーマ「青少年の規範意識を育むために、学校・家庭・地域は何をすればよいか。」について、
1. ルールやマナーを守れない子ども達の実態や大人の影響によって不規則な生活をしている子ども達の現状はどうか。
2. 子ども達を取り巻くこのような状況を改善し、健やかに育てていくために、関係機関や団体はどのような取組を進めていけばよいか。
 以上の2点について、協議を進めていきたいと考えているが、よろしいか。

【議長】 まず、1. 子どもたちの現状について、また、背景として考えられることについて、事務局および幹事からの資料をもとに、説明をお願いしたい。

(幹事課説明)
 ・学校教育課 … 長崎市におけるいじめの認知件数、暴力行為の推移、携帯電話の利用状況、全国学力学習状況調査結果より
 ・こどもみらい課・少年センター … 補導状況報告書より

【議長】 各委員からのお話や幹事課の説明から、子ども達の現状やその背景についてまとめると、人間関係の希薄化やコミュニケーション能力の低さ、規範意識の低下などがあり、携帯電話等のツールがそれらの問題を複雑にしている面がある。また、子育ての仕方がわからない、子ども達とどう接してよいのかわからないといった大人や地域の問題もあるようだと感じた。それでは、こうした子ども達を取り巻く状況を改善し、子ども達に規範意識を育んでいくために、学校や家庭、地域が何をすればよいのか、また、そのために関係機関や団体として、どのような働きかけが出来るかを考えていきたい。
 本協議会は、長崎市の子ども達にとって心配なことや問題点を洗い出し、そのことに対して関係機関や団体が同じ目標を共有しながら、連携して取り組んでいくために、意見を交わす場として位置づけられている。委員の皆様から意見をお願いしたい。

【委員】 これまでの説明や発言を聞き、親としてどうあるべきか、ということが一番の問題ではないかと考える。長崎市PTA連合会としては、県や市の支援をいただきながら、親として出来ることは何かを考え、家庭の教育力を高めることに取り組んでいる。各PTAにおいても、保護者と教師の絆を深めることが重要であると考えており、それに加えて地域の協力の必要性も感じている。いろいろな行事においても、育成協や自治会など、様々な団体の協力をいただいている。その中で、子ども達が規範意識や社会のルールを学んでいくことが大事であると思う。このようなことを継続していきながら、検証を加えていくことが必要ではないか。

【委員】 地域には自治会に入らない世帯も多いようだが、最近はPTAに加入しない保護者も増えていると聞く。実態はどうか。

【委員】 PTAへの加入は強制ではないが、基本的には入学式の際に全保護者が会員になることが前提である。しかし、中には一部入っていない場合もあると聞いている。詳しい情報は今、手元にない。

【委員】 このような質問をしたのは、そういった大人の姿勢が子どもにも影響しているのではないかと考えるからだ。地域においても、いろいろな責任を負うことを避けるために自治会等に入らないという場合が多いようだ。従来は入ることが当たり前だったのに、加入者が減ってきていることは、そのような考え方が問題ではないかと思う。

【委員】 補導活動をしていて、大型店舗のゲームセンターなどを回ると、お金だけ渡され保護者の買い物が終わるのを待っている幼児や低学年の子ども達をよく見かける。夜遅い時間にフードコーナーやファミリーレストランに行くと、小さい子供を連れて食事をしている親子連れに出会う。学校で授業中に寝ている子どももいる。子ども達の生活サイクルがずれてきているようである。学校の教員には、子育て経験のない先生方もいる。そのような先生方に対してもPTAや地域で一緒に子育てについて研修を積むことが出来ればと思う。自治会で冬休みに長い間夜警を行っているが、地域の子ども達が小さい時から参加してくれていることもあり、子ども達に声をかけやすく、地域全体で子育てが出来る。行事を行うときなどには、様々な家庭事情もあるため、自治会に入っていない子ども達にも出来るだけ声をかけ、地域全体で子育てをするようにしている。大人もお互いに研鑽していこうという姿勢が大切だと思う。先日の補導委員の研修会においても、そのような大人の在り方についての講演をしてもらった。

【委員】 今の話を聞いて、地域や家族、先生方など、子どもと接する大人の役割が大切だと思った。若い保護者は、子どもの育て方がわからない場合も多いのではないか。親の教育について、PTAや地域が取り組んでいくことも必要ではないか。

【委員】 貴重なご意見をいただき、ありがたい。親の責任は大きいと思う。昨今の社会状況の中では、共稼ぎの家庭も多く、子どもと接する機会が少なくなっている家庭が増えている。それによって、子どもが駄目になったというのではいけないと思う。学校との連携や地域の協力を得て、取り組んでいかないといけないと思う。規範意識についても親が小さいころに教えられていたことを忘れてしまっている面があるようだ。地域や関係団体の協力で、このような面を掘り起こしていく必要がある。市P連の取り組みにおいても、親の教育力の向上に向け、取り組んでいる途中である。早く良い成果が上がることを期待している。2年後にPTAの全国大会が長崎で行われる。準備を進めているところであるが、その中で子育てや青少年の問題についても検証できればと考えている。

【委員】 会社で若い人たちと接することが多いのだが、最近の若い人は創造力やコミュニケーション能力、社会性に乏しいと感じている。そのような人達が大人になり、親になっている。子どもが出来れば自分が親になった気分になっている。子育てをしながら自分自身も親として成長していくといったことが理解出来ていないように思う。子どもも親も失敗できない、失敗させてはいけないという考えで動いており、失敗した経験がない人が多い。様々な立場の方が参加し、自由に意見を出し合える場を設けて、コミュニケーションを図っていく必要性を感じている。

【委員】 子育て中の保護者の方に対しての意見が集中しているようであるが、そのような保護者を育ててきたのは私達の世代である。私達にも責任がある。そういうことも踏まえて、一緒に考えていく必要があると思う。

【議長】 今の子ども達は、ケータイ等を通しての繋がりはあるものの、孤独であるように感じる。親はそのようなツールを与えることが愛情であると錯覚している面がある。友達との会話が少ないため、いったん喧嘩してしまうと人間関係の改善が出来にくくなっている。そのような中で、小学校や中学校での子ども達の状況を見ると、心配な面もあるものの、規範意識を育むための道徳の授業がきちんとなされており、生徒会活動などでも頑張っている。学校が地域と一体になって、子ども達を育てていこうという視点で取り組んでいくことが大切だと思う。
 委員の皆様には、いろいろな意見を出してもらった。子どもを変えることは難しい、親を変えることはもっと難しいと思う。意見として出たように子育てをしながら親も学び、成長していく必要がある。PTAに来てほしい親が出席しないことが多い。このようなことが問題ではないだろうか。

【委員】 各関係機関や団体が、それぞれの活動を行う中で、困った場合や情報や資料が欲しい場合には、この協議会のネットワークを活用して、お互いに遠慮せず、連携を取り合っていくことが大切ではないだろうか。

【議長】 各関係機関・団体においては、本日いただいた意見をもとに出来るところから、次年度の活動に生かしてほしいと思う。

-以上-
 

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