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平成21年度 長崎市青少年問題協議会

更新日:2013年3月1日 ページID:006470

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

こども部 こどもみらい課

会議名

平成21年度 長崎市青少年問題協議会

  • 日時:平成22年1月25日(月曜日)午後2時~
  • 場所:男女共同参画推進センター(アマランス)1階研修室1・2

議題

  1. 報告
    平成21年度の取組に関する活動報告
  2. 協議
    長崎市の少年に関わる諸問題について

審議結果

1 報告(平成21年度の取組に関する活動報告)

事務局
(平成21年度の取組に関する活動報告)
委員
昨年度(平成20年度)の協議会の中で、携帯電話は保護者が保護者の責任で持たせるべきという話をさせていただいた。この調査において市PTA連合会は、(平成21年度)どのような活動をしたのか。
委員
西部ブロックでは、講師を招き、携帯電話・インターネット関係の研修会を行った。また母親部会でも、携帯電話・インターネット・ゲームの怖さなどについての研修会を行った。

2 協議(長崎市の少年に関わる諸問題について)

委員(司会)
本協議会は、長崎の子どもたちにとって心配なことや問題点を洗い出し、それに対して関係機関・団体が、連携して取り組んでいくために意見を交わす場として位置づけられている。そこで、それぞれの関係機関・団体の立場から見える少年の生活や態度など、長崎市の少年に関わる諸問題について、各委員に事前にご意見を伺ったものや、各幹事課の資料を通した意見をお伺いしたい。
また本協議会の目的である「関係機関団体の連絡調整」の意味からも、全委員からそれぞれの機関・団体からの情報提供も含めて、ご意見を伺い、その中で、長崎市の少年の「何が問題なのか」ということを明らかにできればと考えている。
委員
平成15年から鑑別所への少年の入所数が減ってきていたが、昨年(平成21年)は20人増となり、中学生・高校生の非行が増えたという印象がある。収容している少年に対して、レクリエーション協会から講師を派遣してもらい、豊かな心を育むような活動を行っている。今後も関係機関と協力して取り組まないといけない。
鑑別所は、一般からの相談も広く受け付けているので、保護者でしつけ等の問題で困っている場合や学校で生徒指導の相談がある場合など、遠慮なく相談してほしい。
委員
平成21年の非行相談は51件であり、うち、ぐ犯37件、触法14件であり、ぐ犯行為の相談が多い。今年度(平成21年度)は不登校の相談が多く、昨年(平成21年)の21件をすでに超えている。児童虐待の相談数は、昨年度(平成20年度)に比べ53.6%であり、やや減っている状況である。
委員
長崎保護観察所では、子ども関係の諸問題を専門としていないので、協議の場で質問したい。
委員
1点目はココロねっこ運動が来年で10年を迎えるが、関係機関の協力を頂きながら今後も進めていきたい。2点目は、ネット関係、子どもとメディアの関係が深刻になってきている。県のこども未来課にネットパトローラー2名を設置し、悪質な書き込み等が無いか監視しているが、大人が見ているということが抑止力なると思っている。またメディア安全指導員を地域の中に養成している。家庭内での携帯電話に関する決まり事をつくることなどの指導をすることが大事で、そのために保護者を指導できるメディア安全指導員を十分に活用してほしい。
委員
一人の親としては、携帯電話やインターネットの問題を特に感じる。携帯電話でいろいろなことができるようになり、仲間を増やしたり、紹介したりすることで、ウェブマネーがもらえることから、お年玉をウェブマネーにつぎ込む子どももいると聞く。皆がしているので、仲間はずれにならないよう、抜け出すのが難しい。携帯電話をどう持たせるか、どのような機能をつけるかについて、親が子どもをしっかりと見ていかないといけないのではないか。
委員
警察の立場から話すと、長崎市内の犯罪少年は減少気味だが、長崎警察署管内の少年非行等概況からみると、中学生の刑法犯少年は、昨年(平成21年)同期から51名増え、非常に多くなっている。中学・高校の犯罪少年の殆どが万引きで、ゲーム感覚でやっている傾向もある。携帯電話の問題だが、各学校の問題を持った生徒たちが携帯電話を使って連絡を取り合い、行動のエリアが広くなっている点にも問題があるのではないか。また性犯罪の被害を受けた子どもたちも、自分から携帯電話のゲームサイトにつなぎ、被害に遭っている実態があるということを承知してもらいたい。
委員
青少年育成協議会は健全育成・非行防止等を目的に、各地域で子どもたちにいろいろな体験や経験をしてもらおうと活動している。しかしながら中学生の参加が少ない。子ども会は、子どもの参加が少なく存続が危ぶまれているところもある。
活動を通して思うことは、大人が安易な方向に流れている気がする。ルールを守らない大人が多い。子どもは大人の行動を見ているので、大人が子どもにあるべき姿を見せないと子どもの問題もなくならないのではないかと思う。
委員
民生委員・児童委員は、地域の中の関係機関と連携して、子どもの安全を守ったり、家庭を支援したりという活動を行っている。そのために青少年育成協議会、自治会、学校の行事、子どもを守るネットワーク等に積極的に参加している。参加して、いろいろな行事に子どもが集まらないということを感じる。集まった子どもも自制心等、社会的なマナーに欠けている気がする。大人にもそういった傾向があるが、何より大人の参加者が非常に少ない。参加している顔ぶれはいつも一緒という感がある。
私たちに何ができるか、今日の会のご意見をお聞きし、市全体として取り組んでいくことがあれば、今後につないでいきたい。
委員
今の子どもは親の反面だと思う。小6から中3を中心にスポーツ団体の活動を通して指導しているが、確かにマナーが欠如している気がする。子ども達は、その時々にどういうマナーが必要かという判断力に欠けており、問題はこれまでに彼らが教えられていないということである。指導すればきちんとできるようになるので、学校でもう少し強力に指導しても良いのではないか。小さいうちから指導をしておかないから、中学生、高校生になって「こうあるべきだ」と言っても反発するのではないか。
委員
長崎市少年補導委員協議会では、少年の非行防止と健全育成を目的として補導活動を行っており、高校生などいろいろな少年と出会う機会がある。一方、職場では、社員をしかることができない管理者、しかられることに慣れていない若い社員が増えている。つまり、10年ぐらい前の子どもと大人の姿でもある。問題は子どもにあるのではなく、大人にあるべき姿を考えてもらうことが必要だとして、今年(平成22年)は市PTA連合会と共催で研修会を実施した。学校、地域よりも、保護者をどのように啓発していくかが大事ではないか。
委員
全部の保護者が集まって研修を開くことが難しいため、代表者をブロックごとに集め研修を行っている。研修内容が代表者から学校へ、そして保護者へ伝わればと思ってお願いしているが、参加者もいつも決まっていて、なかなかうまくいっていないところもある。
委員
今回地域で活動する者として、公募委員として応募した。気になることとして、コンビニやファミレスなど、深夜まで親が子ども、特に小学生ぐらいまでの子を連れ回している場面によく出会う。少年となって深夜徘徊やそうした生活態度につながらないか心配している。地域で活動していて感じるのは、いろいろな催しに子どもの参加は多いのだが、自治会に入らない保護者が多いし、その参加は少ない。
事務局
(協議の柱「大人が育てば、子どもも育つ。」について提案)
委員(司会)
事務局より、「大人が育てば、子どもも育つ。」という視点で、それぞれの関係機関・団体の活動を通して、大人や親の子どもへの関わり方についてどのような取組や連携ができるかについて協議を深めていければと提案があったが、このような方向で進めてよろしいか。
委員
大人が育てば子どもの健全育成につながるということだが、同じ子育てという問題をかかえていると言いながらも、自分の意見を他の保護者の方々に言いにくく、知っている者同士なら言いやすいが、問題のとらえ方も各保護者で違うので難しい。指摘をすれば逆に、反感を買うこともあり横のつながりがうまくいかないこともある。やはり親の教育は、講演会等を通して、参加者を増やす手だてを考えながら、問題点等を共有化していくことが重要ではないか。
委員
親を育てていきたいという思いがある。全市的ではないが、PTAなどでの話し合いの際に小さい子どもがいて参加できない保護者がいる場合は、民生委員、児童委員等で子どもをその間預かる取組をしているところもある。これが全市的に広がっていけばと考えている。小中学生を育てている保護者にこちらからマナー等伝えるというのは難しい。子育てサロンなどで、0歳児から就学前の小さい子どもを育てている保護者に対し、履き物を揃えることや静かに話を聞くことなど、さりげなく伝えながら、子育てや親育ちができればと取り組んでいる。
幹事(県こども未来課)
家庭教育に対する支援ができないかと考えている。家庭の育ちそのものに対する研修会を開催するなど、行政も踏み込んでいく必要があるのではないか。特にしつけに関わることや規範意識を育てること、「早寝・早起き・朝ご飯」など基本的なことから子育てに関わる研修が必要だと考えている。その中で、引きこもっている保護者や出てこない保護者に対してどのような呼びかけができるか、たくさんの母親に参加してもらうための良い方法があればお聞きしたい。
委員
子どもは教えてあげればマナー等覚えていくが、そういった場に来ていない児童には、教えることもできない。参加者を増やす工夫が必要なのではないか。子どもも親も来ないところに絞って、意見交換できないか。
親の経済力の差が、子どものしつけの差につながっているというような話があるが、子どもを経済格差の被害者にしてはいけない。朝から食事をとらない子ではなく、朝から食事をとれない子が増えているとも聞く。関係機関が連携して、何かできることがないか。
委員
朝から食べてこない子もおり、学校保健委員会の取組として、子どもたちにでもできる朝ご飯などを、子どもと保護者と一緒に研修したりしている。
研修会をしても、熱心な保護者もいるが、参加者が少なく、親の意識を高めていく取組などがあったら紹介して欲しい。
委員
数年前、地区PTAなどの場で、大人が幼稚だから子どもが幼稚だという話をしたことがある。子育ての中で、大人が育てられていくということをもう一度考えてほしい。そうしたとき、夏休みは子育ての良いチャンスであり、それぞれの関係団体が協力して大人と一緒に子育てができるときである。しかしながら、PTAなども独自の活動をしていて、連携ができていない。青少年育成協議会の目的は、地域の各団体を束ねてとりまとめることではなかったか。関係団体がもっと保護者と話す機会を持つことで、子どもも育っていくのではないか。今の子どもをどうこうというのではなく、5年後、10年後の保護者を今育てているんだという気概を持って進まないといけないと思う。
委員
地域で子どもを育てようという気持ちから、子どもの経験を豊かにする機会を増やそうと青少年育成協議会は企画しているが、中学生は部活が忙しく集まらない。地域で調整してみんなが出られる日を作らないといけない。子どもが出てくるためには、まず大人が出てこないといけない。出てこない大人を引っ張り出すために、熱心な役員などPTA等の協力を得ながら、地域のみんなが集まる「地域の日」を作ってみてはどうか。
委員
「地域の日」については、県が定めた「家庭の日」を利用できればどうかと思う。大人の参加者については、PTAどころか授業参観等にも来ない親も多い。仕事をしている保護者も多く、横のつながりができていないので、保護者自身も何かあったとき、誰に相談してよいかわからない状態である。少しでも学校に来て情報を得るために、一人一役を持つようにするなど、いろいろと工夫をして参加者を増やすよう取り組んでいるところである。
委員
大人が育つとか、地域で行動をするというのは、本人のモチベーションの問題だと思う。大人を育てる、子どもを育てると言っても1回の研修会だけで、どうにかなるものではない。(モチベーションを高めるためにも)どのような目標を持たせることができるかが大切である。そのためにも研修会の内容を参加した者が参加していない保護者に伝えていくなど、情報交換の仕組みやネットワークが必要だと思う。まさに伝言ゲーム的に伝えていくことが大切ではないか。
委員
地域で活動があったとき、子どもを持つ保護者の参加者が少ないと地域の方からクレームが出るが、私は、依然と比べて児童数、世帯数が減っているのだから、依然と同じ割合で参加者があっても、必然的に参加者数は減るのだという話をしている。逆に言えば、地域から子どもも少なくなっているのだから、関わり方も細かな対応が必要であり、変わらなければならないのではないか。例えば、(学校の子ども)全員を子ども会加入とし、保護者の意識を変え、自治会への積極的な参加を勧めている。地域と保護者の間に立ち、細かな活動をする者が必要ではないかと思う。いろいろな立場の人が、それぞれのつながりから親を引っ張り出す手だて、つまり総合力で育てることが必要ではないか。
委員
鑑別所で子どもに会うと、前は非行の理由や内容がはっきりしていた。この頃の子どもたちは、非行の自覚がなく、本人自身も曖昧になっているため、指導もしづらい。小さいときから手のかかる子(ADHD等)でしつけができてないという例もあるようだ。以前のように親が自分の価値観を子どもに押しつけるということがない反面、親が先回りして子どもにしてやる傾向があり、子どもの機嫌を取る親などもいて、うまくしつけができていない。PTA等でそういったところをサポートしてやる必要があるのではないか。
また、相談を受けるのは、母親が80%であり、父親にも相談できないため、一人で悩んで鑑別所に相談するという傾向があるのではないか。
委員
皆さんの話を聞いているといくつかの切り口がぶつかっていて、個別に整理して話をしないと解決策が出てこないと思う。社会運動については、必ず必要なものであり、親の価値観であるとか、社会の価値観を次の世代に伝えるということで、必ずやっていかないといけないことだと思う。その中で公共の場でのあいさつなど、社会運動としてこの協議会でやろうとするならば、長崎市でもやれるのではないか。
少年の非行状況の件数を見ると、全体の1割程度であり、9割は健全であると考える。これら一部の問題行動を起こす少年の保護者は、先程から出ている研修会などに参加しない保護者であることが多い。これらの大人の指導も含めて、鑑別所や支援センター、警察署など専門家(関係機関)が取り組むべきことではないかと思う。
各関係団体の委員の皆さんは、ココロねっこ運動など、どのような社会運動を取り組んで行けばいいのかという視点に絞って協議していけばいいのではないかと思う。その際に、研修会など講師が必要なときは、行政の専門家を遠慮なく使ってほしい。それが連携であると考えている。
委員(司会)
最後に、本日の協議をまとめさせていただきたい。協議の始めに確認したとおり、「大人が育てば、子どもが育つ」という視点に立ち、それぞれの関係機関・団体の活動を通して、大人や親の子どもへの関わり方についてどのような取組や連携ができるかということでご意見をお伺いし、次のようにまとめた。

  1. 地域での活動にできるだけ多くの大人や親が参加するよう、工夫した取組を進めていく。
  2. 子育て世代を対象とした研修会の開催などを通して、親の意識向上を図るよう努力していく。
  3. それぞれの関係機関・団体の活動の役割を再認識し、さらに連携した取組を進めていく。

本日、各委員からいただいた長崎市の少年の非行防止と健やかな成長につながる貴重なご意見を参考にしながら、今後、関係の各団体・機関において、少しでも22年度の活動に活かしていただきたい。

お問い合わせ先

総務部 行政体制整備室 

電話番号:095-829-1124

ファックス番号:095-829-1410

住所:〒850-8685 長崎市魚の町4-1(9階)

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