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平成21年度第3回 長崎市文化振興協議会

更新日:2013年3月1日 ページID:006404

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名

文化観光部文化振興課

会議名

平成21年度第3回 長崎市文化振興協議会

  • 日時:平成21年12月22日(火曜日)午前10時~
  • 場所:長崎ブルックホール3階 会議室4・5

議題

公会堂のあり方について

審議結果

事務局
(開会及びブリックホール、公会堂、チトセピアホールの指定管理者公募及び指定業者決定に関する報告)
会長
それでは、次第に沿って議事の進行を行う。
前回の協議を踏まえて、今回の協議内容について事務局より提案があるそうなので事務局よりご説明を。
事務局
前回の協議会ではハード面(アートセンターの提案・整備)についてテーマを絞り、本市文化振興を図る上で必要なハードの整備に対して、連携の問題や視点など具体的なご意見・ご提案をいただいた。協議の中でハードの整備を考えるにあたり、既存施設との機能と役割分担を明確にした上で、新しい施設に求めるものを明らかにすべきではとのご意見もあり、大規模な既存施設である公会堂に関してのご意見もいただいたところ。
公会堂は本市文化施設の中枢の一つであるので、そのあり方をどのような方向性とするかは必要なことと考える。
そこで、今回は公会堂の在り方について焦点を絞り、文化振興協議会の中でご意見をいただければと考えている。
会長
事務局から今回のテーマについて「公会堂について」ということでご提案いただいたが、提案のとおり進めてよろしいか?
(一同賛同)
会長
それでは、「公会堂のあり方」という本日の協議テーマについて、もう少し論点が明確にできるよう、事務局に再度ご説明を。
事務局
(配布資料説明)
会長
説明いただいた状況を踏まえて文化振興協議会として公会堂のあり方を導き出したいと思うが、どなたかご意見等あるかたは?
委員
平成16年度に報告書が提出され、それから今日までに取り巻く環境の変化に伴い、方向性を洗い直す必要があるのならなら今回議論する意義があると思う。しかし16年度に十分に審議されているはずであり、特に提言から今日に至るまでに客観情勢に大きな変化は感じられないように思う。16年度の提言との整合性をどうつけるのか、最初にはっきりと整理してもらいたい。
委員
予算的には制限があって、改修でしか対応できないということか?
事務局
予算に関しては、全く具体的なものはない。大規模改修ならば、延命化して20年。改修といっても相当の費用が必要になる。新築の場合は当然さらなる費用が必要となるが、50年は使用できる。
委員
公会堂に文化的価値があるのか否かを考えた方がいい。全体のグランドデザインと引っ掛けると、時間がかかると思うが、そこまで待っていられない状況。
事務局
建物の文化的価値については、社団法人日本建築学会において選定された「日本におけるモダンムーブメント建築百選」としてリストアップされている建物。
委員
東京駅などのように、外観を残して内部を改修している例もある。
会長
ここでの議論を踏まえて公会堂についての検討委員会を設置するなど次のステップに進めることが出来るのか?
事務局
公会堂の必要性を検討し、必要ということであれば耐震診断の結果を受けて、大規模改修か、建て替えかについて再度ご意見いただき、次へのステップとして検討委員会を設置するという形がとれたらと考えている。そのための方向付けを今回の協議の中でいただきたいと思っている。
委員
長崎の文化環境において公会堂は絶対に必要。大規模改修にしても建て替えにしても存続させて有効な形で活かせないか。
また、今後耐震診断をした結果、どのような対処を取るにしても費用がかかりすぎるのでやめてしまうということがないように。今回論議していることが無駄になってしまう。
委員
規模は小さくなってもいいから、例えば演劇の公演を行うにあたって完全な機能・設備を持った舞台が欲しいと思っている。長崎にはあるジャンルに完全に対応した施設がなく、とても不便。
副会長
音楽についてブリックホールは決して完全ではない。やはり多目的の作り。これでは本当の文化は育たないのではと思う。例えば福岡のアクロス福岡は非常に響きがいいのでクラシック専門として世界から優秀なアーティストが演奏しに来て、文化を育てる施設となっている。あるジャンルに専門的に対応できる施設が必要ではないか。
委員
今回の議論のポイントは?わざわざ今回議題に挙げたポイントが何かをもう少し明確にしていただきたい。16年度の提言がしっかりと議論がなされた上で提言されたものであるのならば、しっかりと尊重すべきものであると思う。
委員
文化振興協議会というのは、公会堂の中身について屋上屋をかけて話をするような会議でないのでは。事務局からも話が出たが、16年に存廃に関する報告書が出たがそれから進んでいない状況であること、文化振興協議会での議事の中でも公会堂の在り方に関する意見が出たこと、現在は耐震診断をしている状況であること。そのような状況から、報告書提出から5年が経過して再び具体的に議論をする時がきたのではないか、ということで、文化振興協議会としては今後の公会堂の利用に関する検討会の類の組織を作り大規模改修、建て替え等に関する意見をまとめる専門委員会を作ってはどうか、とういうことを結論として導き、専門委員会の中で議論してはどうだろうか。それが文化振興協議会としてのミッションだと思う。
会長
事務局もこの問題について、腹を据えて取り組んで欲しい。この会議の結果が何年か後に具体的な形となって現れるように。
参考までに二つほど述べさせていただきたい。存廃懇話会はまだ議論の余地があったように感じている。当時は建物を残すというのが大多数で論議が進んだ。あれから5年が経過し、その当時の報告書にこだわるような時期ではないと思うので、報告書から一歩踏み出すような意見をここでまとめて、その方向が明確になったならば、それを具体化するための場所として委員会を設置するという方向に行くといいのではないか。
方向性として考えられるのは大規模改修、建て替え、廃止の三つのパターンになる。ただし、改修も建て替えとあまり遜色がない程度に予算を要するという報告も以前あったように思う。
今回の議事は方向性を明確にして、次の流れに繋げるためのステップという位置づけにしたい。
委員
16年度にしっかりと論議がされていると思うので、それを最大限尊重する必要がある。ただ、16年から一体どれだけ動いたのか。実際に動き出すという部分が腹を据えるということだと思う。耐震検査をしているのはその動きの一つとは思うが、利用者の立場からするとこんな状態のホールが、よくまだ稼働しているなという印象。我々の意見が状況を良くする後押しになっていければいいのではないか。
委員
16年度に存廃について論議しているわけだが、報告書では存続を前提としてまとめられてあり、存続させるという意思は生きているはず。それを踏まえ、尊重した上で、意見を集約する場を作ってはいかがか?というのが文化振興協議会の提言となるのではないか。
会長
当時の協議の中で廃止という意見はなかった。
事務局
公会堂の老朽化が進んでいる状況であり、市としても腹を据えて公会堂をどうするか具体的に考え、前に進みたいと考えている。そこで文化振興協議会の中で意見をいただいて方向性を導きたいと思い、今回のテーマにさせていただいた。
副会長
先日、世界的な演奏家が長崎にいらしたが、ブリックホールが確保できずに公会堂での公演だった。非常に申し訳ない気持ちになった。公会堂はやはり造り替えたほうがいいのではないかと思っている。今はいろんな街に素晴らしい文化施設が出来ている。市には本当に腹を据えて頑張ってほしい。
事務局
平成16年に提言がなされて目に見える動きができなかったとの意見があるが、提言とほぼ同時に商工会議所からは、まずは市役所周辺のグランドデザインを設計してから公会堂の位置づけを考えるべきという提言があった。グランドデザインは県庁・市役所の庁舎建て替えとの密接な関連性を持つためになかなか大きく動けない状況で今日に至っている。
一方で公会堂の老朽化も待ったなしで進んでおり、耐震強度の問題から使用に耐えられるか、そして空調の騒音問題、また不特定多数の人が集まる施設として利用者の安全性担保した施設運営が可能かという問題もある。使用料を徴収する貸し館として運営するには限界がきているのではないかとの考えもあり、我々も腹を据えて取り組んでいかなくてはいけないという状況。
委員
そうであれば、公会堂問題について事態を進めないと困るという意見を出し、まずはどこかが動かないと進まないのではないか。必要であれば、もう一度商工会議所に公会堂について協議していただいてもいいと思う。当時とは構成メンバーも代わっている。
委員
グランドデザインについてですが、長崎市が表した「まちなか再生マスタープラン」の議論の中で公会堂周辺に関する話は出てきているはず。となると、グランドデザインがないから議論が進まないというのはおかしいのではないか。
委員
そこで論議されていたと思うが、高さ制限などの専門的な問題で頓挫している状況。
委員
これまで、公会堂付近は長崎市として議論をし尽くしてきているはず。であれば、その経過に従って存廃問題報告書から一歩二歩と進めていけばいいわけで、グランドデザインがないから議論が進まないというのは理由にならないのではないか。
委員
我々は文化を振興するという立場で話をしているわけであって、グランドデザインやまちなか再生などということは考える必要はないのではないか。どれだけ強く要望しているか、ということをきっちり述べ、公会堂の必要性を訴えることが重要なのではないか。
そしてグランドデザインを設計する場において、文化の立場からこのような強い要望があっているということをしっかりと伝えてもらう、という形をとるのがよいのではないか。
会長
長崎にはもともと文化センター的なゾーンがない。福山市はお城の周りに博物館、美術館などの文化施設などが連なっている。金沢も同様。ただ、公会堂の近辺には諏訪神社や博物館があり、結果的にそのようなゾーンを形成していると考えられる。公会堂はその中心的な存在。この考えは16年度の存廃問題の協議でも出てきて、公会堂をなくしてはいけないという意見が強く出てくることとなった。大規模改修にせよ、建て替えにせよ、公会堂についてしっかりと考え、訴えることで、それがグランドデザインの中心となり、計画に通じていくのではないかと思う。
事務局
ブリックホールが完成し、当時、市の内部では公会堂は必要なのかという雰囲気もあった。その公会堂が今も残っていることこそが、存廃問題報告書の最大の成果でもあると思う。
しかし、それから5年が経過して公会堂の老朽化も確実に進み、維持することも危うい状態になっている。現状を踏まえて、とにかく使える状態にして20年持たせるのか、新築にして50年持たせるのか、それとも廃止とするのか、文化振興協議会としてのご意見をいただきたい。
事務局
建て替えをするべきという意見をよく聞く。ただ、全国的な状況を見ると東京文化会館や熊本市民会館、宝山ホールなどのように改修を行って延命化を図っているケースも多い。今のところは大規模改修を行って、建て替えは次のステップと考えている。いずれにしても一刻の猶予もない状況。
委員
民間と行政が一緒になって考えることができるような形で検討委員会を立ち上げて欲しい。事務局の回答からは、意見を聞いたうえで「最終決断は我々でするので応援してください」とういうふうに聞こえてしまう。
事務局
そうではない。
会長
公会堂を現在の場所に何らかの形で存続させる、というのは皆さんの共通見解だと思う。それでは、その方法として大規模改修を行うのか、将来を見据えて建て替えを行うかついて、ご意見をいただきたい。
委員
改修か建て替えかというよりも、公会堂を何に向けて整備するのかをハッキリさせるべきでは。多目的用途に作り、どの分野にも不十分ではもったいない。何かにきちんと特化した施設・設備であることが必要であると考える。その結果が大規模改修か、中規模の修繕で済むかということにつながっていくと思う。
会長
どのように特化すべきかお考えか?
委員
特に個人的なこだわりはないが、ブリックホールとの兼ね合いを考えると、演劇分野に特化するべきと思う。
委員
実情を考えると、できるところからの改修というのはできない。空調のちょっとした修繕をしようとしても、機械自体が古いため部品がない。舞台機構にしても同じ。全面的な改修を行わないと対応できないところまで来ていると思う。
利用者側から考えても、トイレにパーテーションを作るなど、小手先の改修をしたところで、到底望む結果は得られない。改修するにしても小手先のものではなく、残るのは建物躯体のみという位の全面的なリニューアルが必要であると思う。
また、その改修の中で特定のジャンルに特化した施設とするべきであると考える。
委員
先ほどから申し上げているように、民間が参画し、この問題に特化した新たな委員会を立ち上げて欲しい。ただ、ここで大切になるのが「何のための協議なのか」を明確にしておくこと。例えば、「使い勝手が良く、ジャンルに特化したホールを造るため」など、どこかでその目的を論議することが必要。そうすることで自然に方向性が導き出せると思う。その目的が達成されるのであれば、建て替えであろうが大規模改修であろうがどちらでも構わない。
委員
商工会議所のグランドデザインはどこまでのエリアを考えているのか?市民会館、長崎警察署までも含めた公有地を一体として考えるのか。現在の配置ありきであれば、公会堂は現地で改修という方向性が現実的ではないかと思う。その理由としてはまず、ロケーションの良さ、人の集まりやすさというものがある。
内容としては、ブリックホールと同じようなものにしても、シェアを分け合うだけなので、性格付けをハッキリさせることが必要。であれば、長崎にはない邦楽堂や演劇用の中小規模のホールを作るのがいいのではないか。あまり規模を大きくすると持て余すことになる。規模が大きくなると使用料は高くなるし券売も厳しくなる。そのような部分を併せながら考えていけばいいのではないか。
委員
特化となると個人的には邦楽堂にこだわりたい。そのような特化した施設を造ることによって、そこから新しいビジネスも生まれるのではないか。中途半端なもの、多目的ホールにだけは決してしたくない。小規模の邦楽堂と音楽または演劇の専用ホールを併設して設置した施設はできないか。何はともあれ、しっかり特化しないといけない。そして、それが改修でできるのか、建て替えを要するのかは、これから調査をしてからになると思う。
会長
まるで建て替えのようなリニューアル技術も確立されていると聞いたことがある。しかし、公会堂に関してはそれが難しいということであった。いくら技術が確立されていても、あの外枠の中に必要とされるものを収めてしまうのは非常に困難な状況であると聞いている。
事務局
千葉市美術館という施設が「さや堂方式」という技術を使って作られている。さやでエンドウ豆を包むイメージ。そこは旧川崎銀行の外観を保存しながら、その外側に躯体を構築して施設を建設している。工法としてはそのようなものもある。
委員
できれば建て替えて欲しい。公会堂は音楽ホールとして下の下レベル。付帯設備も非常にお粗末。いいホールがあれば、素晴らしい演奏家が次々に来る。演奏者、観客の全ての希望と心を満たせる施設が欲しい。
委員
事業を運営する側から言うと、ブリックホール一つになると場所の確保が困難になる。公会堂しかなかった頃の悪夢が蘇る。需要と施設のバランスを考えると公会堂を残す必要がある。多目的の無用さも分かるが、興行側としては様々な形態に対応出来るのが望ましいと考えるので、その部分への言及は控えたい。
副会長
ブリックホールは多目的なので、やはり特化した形で建て替えるべき。アルカス佐世保の中ホール、シーハット大村の桜ホールは音響的に非常に優れている。そのような環境は演奏側に心地よさを提供し、違った力を与えてくれるもの。佐世保にいい演奏家が来ているのはそれだけのホールがあることが大きく、そこから新しい文化も育っていくと思う。
諏訪の杜からの流れで眼鏡橋、中島川まで含めた文化ゾーンを形成していくのが理想的。長崎が持っている資源を活かしながら整備する、その発端が公会堂の建て替えであればいいと思う。
事務局
全国的なデータをご紹介すると、補修する場合の経費として新築の場合の3割程度の費用をかけている。現在の新築の坪単価が150万円程度。現在の公会堂の面積に坪単価を掛けると約30億円。それをベースに補修費用を試算すると9億円程度。
会長
他に補足することはないか?なんでも結構。
委員
しっかりと意見を聞いていただき、使う側のニーズに最大限に応えて欲しい。どうしても時津のカナリーホールやアルカス佐世保と比較をされる立場の施設であるので、改善の余地があるのならばしっかりと対応してもらいたい。
会長
整理していくと、話は見えてきている。ある程度委員の皆さんからご意見が出たようですので、本日の協議はここまでとさせていただきたいと思うが、よろしいか。
次回は、今年度最後の文化振興協議会となるので、今年度の協議報告書についてご協議をいただきたい。第4回の協議会と、今後の日程などについて事務局から何か。
事務局
次回は来年3月中旬に開催したいと考えているが、日程については改めて調整させていただい。
次回は協議報告書についてご協議いただきたいので、事務局でこれまで3回の協議結果を踏まえた協議報告書の素案を作成し、事前に委員の皆さまに送付予定。
会長
次回は2月には出来ないのか?また、市長への報告の時期は?提出の際はどの程度の時間をいただけるのか?出来れば会議を聞いていただければという希望も持っているが。
事務局
2月の開催については、議会の状況を見ながらという形になる。報告の時期は例年新年度に入って5月頃に行っている。時間的には15~20分程度。もし可能であれば2月中に第4回を開催して、年度内に報告ができればと思う。そのあたりは今後の調整。
会長
それでは、報告書の素案については私どもで責任を持って整理していきたいと思う。これをもって第3回文化振興協議会を終了とする。

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