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平成21年度第1回 長崎市伝統的建造物群保存地区保存審議会

更新日:2013年3月1日 ページID:006397

長崎市の附属機関等について(会議録のページ)

担当所属名 

文化観光部 文化財課

会議名

平成21年度第1回 長崎市伝統的建造物群保存地区保存審議会

  • 日時:平成22年2月10日(水曜日) 午前9時30~
  • 場所:東山手洋風住宅群(現地視察)、東山手甲十三番館(会議)

議題

報告事項

1 事業説明

  1. 平成21年度伝建地区内の事業について
  • 東山手洋風住宅群の保存修理
  • その他の補助事業(高木邸修理、町村邸修理、古賀野邸修理)

2 その他

  1. グラバー園ライトアップのリニューアルについて
  2. 国指定重要文化財「旧長崎英国領事館」の保存修理事業について

審議結果

事務局
審議会に先立ち、東山手洋風住宅群にて修理現場の現地視察と概要説明を実施(説明内容省略)。
会長
工期はいつまでか。
事務局
3月15日までを予定している。
委員
足元にあった煉瓦等の時代考証はしているのか。昔からあったものなのか。
事務局
建物についてはかなり綿密な調査等を行い、専門委員の協力も得ながら復元している。しかし、花壇や石畳・塀などについては、当初の考察はあまり行われておらず、どちらかというと景観的・修景的な対応で、現在入手できる材料を選んで行っている。しかし、伝建地区であることを考えると、今後は神経を使った材料の選択が必要と考える。他の伝建地区では、修景事業で建物以外にもいろいろなものを整備する事業を行っているが、本市では修景事業を行っていない。これまでは建物や石畳、石垣等の点としての保存修理を行ってきたが、今後は面的な事業の展開が必要ではないかと認識している。
委員
東山手洋風住宅群の一番下の段の道は通り抜けが出来ていたと思うが、整備された後は行き止まりになってしまった。これは元の状態に戻して、外部空間に合うように歴史的考証をしたほうがいいのではないだろうか。
事務局
視覚的には閉じられたように見えるが、通り抜けは出来るようになっている。

事務局
その他の補助事業、高木邸修理についてスライドを用いて説明。
概略
修理内容は腐朽した柱の修理と外壁塗装である。当初は外壁の塗装のみで事業を開始したが、左側の柱に腐朽が見られ水腐れと蟻害を確認した。所有者は白蟻の補償に入ってはいたものの、現在の補償は土地から上がってきた白蟻に対するものであり、ここは飛んできた白蟻による被害のために補償の対象とならなかったことから補助事業として拡大した。腐朽の原因となった水がどこから浸入したのかを専門委員と協議し、水切りから回折した水が染み込んだものと思われたため、銅板の水切りを新設した。
会長
銅板の水切りはどこまで持ってきているのか。
事務局
壁に突き当たるまで当てて、壁面は立ち上げて折り返して、鎧板の中に差し込んでいる。
会長
ランダの床板とはどういう関係なのか。
事務局
床板が二重になっていて、まず下に銅板の床板があり、その上にスノコが乗ったようになっている。水切りは大きく上からカバーした形で、下の銅板に依存する形で水を落とすようになっている。鼻先に関しては、折り返しから水を下に落とすようになっている。
会長
飛んできた白蟻は補償対象にならないのか。
事務局
補償の対象であれば、当然補助事業から外すことになる。今回は補償外であるということと、文化庁との協議により構造物を救うという観点から補助事業として拡大した。
会長
シロアリはアメリカのではなく日本のものか。
事務局
日本のもので写真も撮っている。アメリカの白蟻は凶暴で水も必要としないので怖い。
会長
アメリカの白蟻も結構入ってきているようだ。季節に関係なく繁殖するし、なかなか死なない。

事務局
その他の補助事業、古賀野邸修理についてスライドを用いて説明。
概略
修理内容は外壁下見板張りの修理及び外壁塗装。平成13年に全解体し、場所も全体的に前に動かしている。以降は手が加えられておらず、西側面の塗装の劣化が著しく窓枠に沿った部分には水腐れも見られた。白蟻の被害はない。塗装は劣化が進んでいたものの、塗装の付きも良く比較的安易な方法で修理できた。ここは移築時に設計事務所が絡んでおり、塗装の番号を控えていたことから簡単に色の選択ができた。これを教訓に今後の事業では塗装の番号を記録する措置を取りたい。
会長
ここは、今は使われてはいないのか。
事務局
住宅として使われている。この建物は古材の使用が極端に少なく、柱も変わっていて実寸のコピーのようになってしまっている。塗装の乗りはよかった。
委員
以前、この建物の中に入ったことがあるが、中にあった階段も新しくなっているのか。
事務局
新しいものになっていた。
委員
車は必要だと思うが、(掘り込み車庫を作ったのは)残念。立派な石垣だったのに。
事務局
前回の全解体修理の際に作られたものである。

事務局
その他の補助事業、町村邸修理についてスライドを用いて説明。
概略
修理の内容は腐朽した柱の修理及び外壁塗装である。下見板や柱が不自然なほど傷んでいる状況で事業に着手した。柱は2分の1も残っていないような水腐れを起こしていたものの、白蟻はいなかった。横の胴差しは松材だったが、一部は完全に土になりキノコの菌糸も見えた。腐朽の原因は、下見板の下に耐水性のない石膏ボードやグラスウールが張られており、浸入した水がここに蓄えられたためではないかと思われた。専門委員とも協議し、石膏ボード等は取り除いて耐水性のある材料に置き換えた。水の浸入の原因は、屋根の雨量計算によると隣の高木邸と比べて1.5倍程の水量を雨樋が受けるようになっており、しかも90度曲がった先にある雨樋で受けていたため、この曲がった部分でオーバーフローを起こしていたことによるものと思われた。そこで高木邸を参考に、正面についていた雨樋を横側へ移し、新たに継ぎ足しも行って雨樋の調整を行った。下見板も交換し胴差しは今後のことも考えて新しい檜材へ交換した。
会長
雨樋は当初からあったのか。
事務局
グラバー住宅等では明治7年の写真で確認できるし、これだけ軒高の高い建物に雨落ちが無いということはないと思われ、雨樋はあったものと解釈している。
委員
洋風建物の所有者は大変お金がかかると感じた。15年位で200万から300万円の手出しをしないといけない。洋館を残していくためには、もう少し制度の見直しの要望とかが必要ではないだろうか。
事務局
今の制度の中で出来るだけのことをやっているが、どうしても自己負担はある。制度を変えるのもなかなか難しい。
委員
文化と観光が一緒になったが、洋館は観光の一翼を担っているので、観光の予算からいくらか振り分けてもらうとかはできないのだろうか。
事務局
国庫に対する負担割合が決まっており、そのあたりも変えていかないと個人負担が減ることにはならない。観光と一緒になっていても、この根本的なところを変えないといけない。
会長
基金を集めるとか、長崎方式を考えていく必要がある。
事務局
基金とかも検討しないといけないだろう。無いところには出してあるところには出さないとかの検討も必要。
会長
洋風建物のある伝建地区は全国的にも少ない。洋風建築はオルト邸やリンガー邸等を除いてそんなに長持ちするようには作られていない。洋風住宅群等は50年持つかどうかで作られている。自己負担の件に関しては、今後の課題として考えていきたい。
委員
周りに木がたくさんあるので、雨樋に葉っぱがたくさん詰まる。
事務局
先日、中西委員と伝建地区の木が大きく育ったと話をしたところである。
委員
年数がたってどんどん大きくなったので、思い切って強い剪定をかけてもいいのではないか。
委員
高木邸の煙突の修理をどうするかの話の中で、「町村邸の煙突がきれいなのであのようにしたい」と言われた。しかし、ムラはあるがいい感じで残っているので、そのままで残してほしいとお願いした。そのかわり煙突と建物の継ぎ目の補修をすることで所有者から了解してもらった。

事務局
2 その他、1.グラバー園ライトアップのリニューアルの現場視察の結果等について報告。
概略
グラバー園のライトアップの見直しが行われるため、会長をはじめ8名の委員に現地視察に参加していただいた。当日いただいた意見に対しては4月から6月までの工事の際に勘案しながら調整したいとの回答であった。工事期間中に再度委員の皆さんに見ていただきたいと考えている。
会長
工事が4月から6月にかけてということであるが、できれば工事の完成間際にでも再度審議会で見る機会を設けてほしい。照明デザイナーもいるようなので、伝建地区としての配慮をしていただきたい。

事務局
2 その他、2.国指定重要文化財「旧長崎英国領事館」の保存修理について、今後の方針等を説明。
概略
明治41年に竣工しているが、平成元年から2年にかけて職員住宅の木造部分を修理しただけで、本館を含めて抜本的な修理はなされていない。平成16年に行った構造力等の調査では、建物の不同沈下や構造クラックが見られたほか、煉瓦の壁の中に入っている帯状の鉄が腐食し爆裂している状況だったため、一般の入館は危険とのことから19年3月末で閉館した。平成20年の文化庁の調査では、最も優先して保存修理を行うべき物件だとの回答であった。修理には、まず耐震や構造の調査に短くても2年、その後の修理には8年程度を要するだろう。金額的には20億を超えるのではないか。財政事情は苦しいが早期着工に向けて国や県と協議を進めている。
委員
この建物が閉館された後で隣にマンションが建ったが、その影響についての調査は行ったのか。
事務局
当時の資料によると、マンション建設の影響が懸念され文化庁からの指導もあったようだ。マンションの施工業者による建物内のヒビ等について定点観測等を実施した結果、隣地に建設することでの被害はないとの報告が出ている。
会長
煉瓦壁の中に鉄の帯が入っているのは、エックス線等で調べたのか。
事務局
英国領事館建設仕様書に記載されている。ウィリアム・コーワン設計の建物に共通したもので、当時は構造体に良いと判断されていた。台風被害で一部崩れた時に露出して見え、下関にある同じ設計者による領事館でも確認されている。これが腐食しアップルパイ状に膨らんで建物を押し上げている状況。下関では全て除去する方針である。
会長
これを入れることが本当に悪いことなのだろうか。鉄に問題があるならばステンレス等の強い鉄材を入れるとか。この方法はコーワンの発案ではなく、多分イギリスあたりで長い伝統があったのではないかと思う。コーワンはイギリスの上海建築局の技師であり、しっかりとした教育を受けているはずで、イギリスの公共建築の仕様として煉瓦造には鉄帯を入れるとかがあったのかもしれない。これからの研究課題だろう。
事務局
国が最優先で補助するとのことからこの機に修理したい。20億円かかるとすれば、国が10億円、市が6億円、県が4億円の負担となる。県には早急に取りかかりたいと申し入れをしているが、県は財政事情が長崎市よりも厳しいとの判断から国指定重要文化財であっても費用の負担はしないとの方針を出している。しかし、そこをなんとか一緒にやってほしいとお願いしている。
会長
市としては、市民にこのあたりの事情を強く訴えることが大事だと思う。予算組みの中で市民が支持してくれないと、予算も取りにくいのではないだろうか。

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