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イタリアで思ったこと

更新日:2018年6月1日 ページID:031304

ホッとトーク 4月下旬から5月の初めにかけてヨーロッパに行きました。最初はスイスのジュネーブで国連の会議などに出席し、最後はバチカンでローマ法王に被爆地訪問をお願いしました。
その途中に立ち寄ったのがイタリア北部にあるエミリア・ロマーニャ州。ここには会いたい人たちがいました。長崎平和特派員の豊島文、マッシモ・ベルサーニ夫妻です。

ホットトーク画像6月号
カステル・サン・ジョバンニ小学校の皆さんと折り鶴を通じた平和交流を行いました。

文さんは長崎市出身の声楽家。夫のマッシモさんはジャーナリスト写真家。二人は、折り鶴を折ることで子どもたちに平和の大切さを伝える活動を、10年以上前に地元の学校で始めました。この活動は少しずつ広がりを見せ、ついに州知事の応援でエミリア・ロマーニャ州全体に広がることになりました。そこで、私も州から招待を受けたのです。
カステル・サン・ジョバンニ小学校では、子どもたちと一緒に鶴を折りました。マッシモさんは折り方を教えながら、途中で「ほら、これはイカだよ」「これはネクタイ」と、子どもたちの想像力をかき立てます。もちろん事前に、折り鶴に込められた意味はしっかりと教えています。子どもたちは初めての折り紙に苦戦しながらも、それぞれの折り鶴を完成させていきます。
だれもが参加できるこのシンプルな活動は、州を越えてイタリア全土に、いいえ、世界中に広がる可能性を持っているのではないか。折り鶴を折りながら、そう思いました。

滞在中、州内のいくつかの市を回りました。どのまちでも、多くの市民や子どもたちや学校の先生たちが集まって、平和への思いを話してくれたり、折った折り鶴をプレゼントしてくれたりしました。
城山小学校で今も歌い継がれている「子らのみ魂よ」を、子どもたちがきれいな日本語とイタリア語で歌ってくれた時は、とても感動しました。歌詞に込められた鎮魂の思いがしっかりと伝わる歌い方だったのです。
州都ボローニャから40分ほど山に向かって入ったところにあるマルツァボット市では、戦争体験を語り伝えている人たちと会いました。マルツァボットは、長崎に原爆が落とされるおよそ1年前の1944年9月に、ナチスによる大虐殺が行われた町です。800人近くの人々が無差別に虐殺されました。家族を何人も亡くした今年90歳になるという生存者のかたは「思い出すのはつらいが、子どもたちには伝えなければ」と涙を浮かべながら話してくれました。そしてここでも、子どもたちがたくさんの折り鶴をプレゼントしてくれました。

後の世代が同じ体験をしないですむように、悲しい戦争の記憶を伝えていこうとする人たち。遠い国の小さなまちにいる“仲間たち”との出会いは、心癒やされるものでした。
そして、長崎というまちの“縁”をつくる力の強さをあらためて感じました。すでに城山小学校や山里小学校はイタリアとつながっています。文さんとマッシモさんに感謝です。

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