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逆・長崎游学

更新日:2011年2月1日 ページID:021330

ホッとトーク

 大河ドラマ「龍馬伝」は、長崎にとって素晴らしいプレゼントでした。百万人以上の観光客を呼び、経済効果は200億円近いと長崎経済研究所は分析しています。
 「龍馬伝」を見て、幕末の志士や明治の近代化を支えた多くの人たちが、長崎を訪れ、学び、活躍したことを初めて知ったかたも、全国には大勢おられたと思います。
 西洋の学問や技術、政治経済のしくみ、海外の最新情報などを、当時の志ある若者たちは、きっと乾いたスポンジが水を吸い込むように吸収したのでしょう。それは単に知識を吸い込むだけの「勉強」ではなかったと思います。郷土や国をよくするのだという強烈な目的意識が、彼らの学びを生きたものにさせたに違いありません。
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 「長崎游ゆうがく学」は当時の有為の青年たちの憧れでしたが、幕末から150年ほどが過ぎた今、長崎には「逆・長崎游学」が必要だと思っています。
 よく転勤で長崎に来られるかたたちが、長崎は魅力的なまちだと言ってくれます。食、歴史、文化、市民性、どれを取っても豊かだ、とほめてくれます。あまりお世辞を言わない人も言ってくれるので、本音だと思います。ただ、そのことに長崎市民が気づいていないことや、そこに安住して工夫が足りないこと、内向きな傾向が強いことも同時に指摘してくれます。
 よそに出かけると、もっと少ない資源をしっかり磨いて、多くの人を引き寄せているまちがあります。そこには、どうすれば資源を最大に生かせるかに知恵を絞り、力を合わせてまちを輝かせてきた人たちがいます。
 「由布院玉の湯」の桑野和泉(いずみ)さんは、とても柔らかい雰囲気
を持った湯布院のリーダーの一人ですが、地域の食材を使う取り組みをはじめ、湯布院にとって大事だと思ったことに徹底的に取り組む信念の強さを持ったかたです。自分の旅館だけでなく、地域全体を生かそうとする姿勢が明確で、地域のネットワークをしっかりつくりながら新しいことにチャレンジし続けています。
 そのお父さんの溝口薫平(くんぺい)さんは、まさに今の湯布院をつくった立役者の一人ですが、リーダーを次の世代にしっかり引き継いでいるところも学ぶべき知恵の一つでしょう。
 湯布院の、見えないところで重ねられている努力には、大いに学ぶべきところがあります。昨年訪れた高知にも、農業や漁業の加工品の売り方に学ぶべきところがありました。
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 学ぶべきまちや地域の人は、日本だけでなく世界中にあります。ただ、「学ぶ」はモノマネをしようとすることではありません。
 幕末の志士たちの学びが、強烈な目的意識のもとにあったように、「もっといい商品を作りたい」「もっとお客様に喜ばれる店にしたい」「長崎のまちの○○をもっと輝かせたい」といった強い目的意識と考える姿勢を持って、本質や感覚に学ぶことが大事なのだと思います。形をまねるのではなく。
 外に出ると、教えられたり、協力し合う仲間を見つけたり、自分のまちのことに気づいたりすることがよくあります。豊かで内向きになりがちな長崎だからこそ、「井の中の蛙かわず」にならないように、目を外に向ける「逆・長崎游学」の発想を心掛けたいと思います。

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