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2014/07/29 市長記者会見(定例)

更新日:2014年7月29日 ページID:025860

市長記者会見(定例)

1.日時

平成26年7月29日(火曜日) 午後0時30分~午後0時56分

会見の様子はこちらからご覧になれます
【YouTube】 www.youtube.com/watch(新しいウィンドウで開きます)

※発言内容については、わかりやすいように一部変更してある場合があります

2.市長発表・質疑応答

市長発表

世界こども平和会議プレ大会の開催について
デルノア通り看板除幕式の開催について

質疑応答

3.会見録 

市長発表

世界こども平和会議プレ大会の開催について

田上市長
 まず初めに、「世界こども平和会議プレ大会」の開催についてお知らせをします。来年、被爆70周年を記念して、次の時代を担う子どもたちが、言葉や文化の違いを越えて交流を深め、平和をアピールする機会とするため、「世界こども平和会議」の開催を予定しています。そこで、ことしは8月9日にそのプレ大会を開催します。「世界こども平和会議プレ大会」では、ボーイスカウト行事の参加のために来日する海外の子どもたちを長崎に招待し、平和祈念式典への参列や長崎の子どもたちとの交流を通して、原爆の悲惨さや平和の尊さを学び、長崎から子どもたちが考える平和をアピールすることを目的としています。まず、参加者についてですが、カンボジア王国、モンゴル国など約10カ国の海外の子どもたちと、県内外の子どもたち合わせて約120名を予定しています。今年度と来年度の平和教育指定校になっています長崎市立淵中学校からも51名の生徒に参加をしてもらい、海外の子どもたちを歓迎するための準備や、当日の司会や班での進行役等を務めてもらおうと思っています。当日のスケジュールですが、まず、平和公園での平和祈念式典に参列をします。参列はボーイスカウトからの参加者のみということになりますが、その中の2名には献花も行ってもらいます。その後、長崎新聞文化ホールに移動して、参加者全員で昼食会を行い、約12名ずつ10のグループに分かれて昼食をとりながら、アイスブレーキングや自己紹介、また自分の国の紹介などをしてもらおうと思います。食事を終え、緊張がほぐれてきたところで、長崎ブリックホールに移動し、同じメンバーで交流会を行います。交流会では、「平和なとき、平和でないとき」をテーマに意見交換を行い、平和でない状態を平和にするために、自分たちにできることは何かを考え、子どもたちなりの解決策を導き、最後に、班ごとにその結果について発表を行ってもらいます。国が違うことはもちろんですが、一人ひとりの考え方が違う中で、どのようなまとめになるのか、とても楽しみにしています。今回の会議が、次世代を担う子どもたちにとって、今まで以上に平和について考え、平和を発信する機会となることを期待しています。

デルノア通り看板除幕式の開催について

田上市長
次に、「デルノア通り看板除幕式」についてお知らせをします。「デルノア通り」というのは、終戦直後の昭和21年に、連合国軍総司令部の長崎軍政部司令官として長崎の復興に大変貢献されたビクター・デルノアさんの名にちなんで、当時の市民によって名づけられた通りの名前です。デルノアさんは、原爆投下後の混乱する長崎において、長崎の復興への礎を築かれた方で、原爆投下から3年後の昭和23年に、現在の平和祈念式典に当たる「文化祭」の開催に尽力をされるとともに、その文化祭に、原爆は二度と使ってはならないという趣旨のメッセージを寄せられるなど、広く長崎市民から尊敬された方でもあります。長崎を離任される際には、市民がデルノアさんを慕い、デルノアさんが通勤路として使っていた通りの一部を「デルノア通り」と呼び、フリップにあります看板を設置しました。このフリップにあるような看板ですね。これは、ご本人と奥様の写真です。年月の経過の中でその看板はなくなりましたが、市民に愛され、また、多大な功績を残されたデルノアさんを顕彰するとともに、戦後復興の記憶の継承を目的として、デルノア通りの看板を復刻し、あわせて説明板を設置することにしました。この看板の除幕式を8月8日金曜日の午後2時から、愛宕4丁目の「老人保健施設サンブライト愛宕」において開催します。除幕式には、アメリカから、デルノアさんのお嬢さんに当たりますパトリシアさんにご出席いただくことになっています。パトリシアさんに来崎いただくことで、デルノアさんの功績をより広く国内外に向けて発信できるものと考えています。以上ご説明をしましたが、詳細はお配りしている資料をごらんいただければと思います。私からは以上です。 

質疑応答

長崎平和宣言文について1

記者(KTN)
 ことしの平和宣言文のことでお尋ねしたいんですが、ことしは、起草委員会の小委員会は開かなかったというお話を聞いたんですが、それが本当なのかということと、開かなかったのであれば、その理由を教えていただきたいと思います。

田上市長
 小委員会は、平成23年度までは開催していますけれども、24年度からは開催をしていません。その都度、お1人なり、お2人なりにご意見をお聞きしたりする形で、24年度、25年度というふうにつくってきています。今回も、そういった意味では、その流れということになります。

記者(KTN)
 最終の委員会の中で、委員の方からは、集団的自衛権という文言を入れるべきだという声も多く聞かれましたが、最終的に、結論はもう出ているのかということと、もしまだ出ていないのであれば、最終判断は市長がされるのかということについて、お願いいたします。 

田上市長
 もう文案でき上がっていますので、結論としては出ています。それについては、もちろん私の責任で、私の判断で、掲載をする、しないということになるというふうに思っています。その文言ということに限らず、平和宣言文全体について、最終的に私の判断でつくるということになるというふうに思っています。

記者(KTN)
 その結論については、今の段階では、公表されないということですか。

田上市長
 そうですね。内容については、また、骨子の発表がありますので、その中では、骨子についてご説明させていただくということになると思います。

佐世保同級生殺害事件について1

記者(KTN)
 あと1点、別件なんですが、佐世保市で起きた女子高生の殺害事件がございましたが、あの事件について市長の受け止めと、今後、長崎市の教育の取り組みで、何かこういうことをしていかなければならないのではないかというような思いがございましたら、お願いいたします。

田上市長
 やはり非常にショックを受ける事件でした。もちろん近くの都市で起きたということのショックというのもありますし、若い、15歳の少女、想像がつかない事件ですので、どういったことがあったのかということを想像するにつけても、非常にショックが大きい事件だったと。それは、恐らく多くの人が同じように感じておられるのではないかなというふうに思っています。長崎でも、以前いろいろなことがありましたし、今でもあっている部分もありますし、そういう意味では、やはり命の大切さというのを子どもたちにしっかりと伝えていくことが本当に大事であるというふうに感じています。平和教育などを通じてもそのことを伝えていくことができると思いますし、また、さまざまな教育の場面で、お互いの命の大切さということを伝えることができると思いますので、そういった面については、これまで以上に、また力を入れていく必要があるというふうに思っています。

記者(長崎新聞)
 今のお答えの中でのお尋ねです。最後の佐世保の事件の関係で、今、市長が、以前いろいろなことがあったという表現でおっしゃいました。これの意味するところは、昨年、小学6年生の女の子が自ら命を絶った事案とか、あるいは、10年前に、幼い子どもさんが駐車場から突き落とされたとか、そういう事案を含めてということでとらえてよろしいでしょうかというのが1点と、あともう一つ、命の大切さをしっかり伝えていくことが大事というお話がありましたけれども、これまで、佐世保も長崎も含め、各地で、10年前の事件等を踏まえた上でのいろいろな取り組みがされてきましたけれども、今回、そういう取り組みが届かなかったのではないか、あるいは、見直さなければいけないのではないかというのが、きのうとかもずっと言われてきているというあたりで、これまでの取り組みについての市長のお考えというか、踏まえてどうお考えかという点も、もう少し踏み込んだお答えを、お話をいただければと思います。

田上市長
 最初のご質問については、そういったことを念頭にということですけれども、あまり強調することはいいことではないというふうに思いますので、そこはご配慮いただければと思います。それから、命の大切さの教育の点ですけれども、長崎のまちでは、そういった意味では、本当に、いろいろな機会に伝えてきましたし、今も伝え続けてきている、最も大切なものの一つとして伝えてきているものだというふうに思っています。特に、平和教育の中で、被爆者の皆さんが伝えてきてくださっていることというのは、まさしくそのことにつながるというふうに思っていますし、そういう意味では、今すぐこれを見直すということになるというふうには思っていません。ただ、これは常に、ずっと子どもたちも、新しい子どもたちが学校に入ってくるわけですので、そういう意味では、常にどういった教え方をした方がいいのかということも含めて、あるいはそういう被爆者の皆さんがこれから少なくなっていく中で、平和教育そのものの継承というのもあります。そういう意味で、常にどうすればいいのかということを自問自答しながら、学校現場でも伝えていっていただくことになるというふうに思っています。

長崎平和宣言文について2

記者(共同通信)
 先ほどの平和宣言の関係なんですけれども、あさって骨子の発表があり、9日に式典で読み上げ後解禁というのは理解しているんですけれども、それは、全体の話もあるんで、決めたのであれば、集団的自衛権の文言を入れたのか、入れていないのかということは、今、お話しできないでしょうか。

田上市長
 そうですね、そこにいろいろなご質問が集中するというのを感じているんですけれども、そういった形での取り上げ方というのが、全体の趣旨というのとずれてくるということも考えられますし、そういう意味では、やはり文章であったり、あるいは骨子と一体ということだと思うんですね。それは、これまでも経験のあることでもありますので、抜き出してということは、今、考えていません。

記者(NIB)
 先ほど、8月1日の骨子というのは十分理解していますけど、昨年、市長が、原点に戻るといったような言葉があったように、ことしなりのキーワードというか、ポイントのワードというものも、1日、お聞かせいただければというふうに思っているんですが。

田上市長
 そうですね、内容については、きょうはお話しできませんけど、1日には、骨子と趣旨についてご説明できると思います。

記者(NIB)
 その中に、伝えたいメッセージというのは出てくるということですね。

田上市長
 そうですね、本当にすごく難しくて、2011年のときにも、東日本大震災の件があって、それを、そこから想像力を働かせるときに、核兵器というのがいかに悲惨か、ひどいものであるか、故意に落とすということがいかにひどい行為であるかということを、その中でも述べた部分があったんですけど、あまり注目とかされなくて、それは、核兵器の廃絶をずっと訴え続けてきた長崎平和宣言としてはすごく大切な部分であったんですけど、やはり伝え方というのは本当に難しいなということを改めて感じた経験でもあったんですけど、そういう意味でも、文脈の中で、あるいは全体の文章の中で、どの部分ということをどういうふうに伝わるかということは、非常に大切だったということを改めて思っています。そういう中でとらえていただければと思います。

佐世保同級生殺害事件について2

記者(NIB)
 もう1点、先ほどの佐世保の話に戻りたいんですけど、命の教育といったところは、当然長崎市民も含めて、当然、佐世保の大久保小学校の事件があったのでやってきていると思うんですけど、改めて、その分の教育、臨時校長会も、市の方でも開かれると決まっているみたいなんですが、どういった形で、教育といったところを改めて考えていただきたいなというふうに思うんですか。

田上市長
 平和教育の中で、核兵器とか原子爆弾をなくそうということだけを直接的に伝えるわけではなくて、むしろ、学校などで伝えていることは、相手の気持ちをわかるということの大切さ、相手の痛みをわかるということの大切さを伝えてきているというふうに思っています。そういう意味では、まさしく命を、お互いの命を大事にするということをずっと伝え続けてきているわけで、そのことは、多くの子どもたちの中に種となって宿っているというふうに思っています。また、毎年4月には、「いのちを守る」市民集会なども開いて、子どもたちだけではなくて、大人ももう一度そういうことを考え直すという機会をつくろうということで、もう7年目になりますか、そういった活動もしていますし、そういう意味では、市民ぐるみで命の大切さというのを伝えてきたまちでもありますので、必ず子どもたちには伝わっているというふうに思います。ただ、一人ひとりの子どもたちの中で何が起きたのかということは、今回も含めて、非常に難しいことでもありますので、なお一層、そういった命の大切さということが伝わるような工夫を、途切れることなく続けていかないといけないという意味で、先ほど申し上げました。

記者(NIB)
 そういう教育現場だけではなくという。

田上市長
 そうですね。

長崎平和祈念式典及び原爆症認定について

記者(NHK)
 平和宣言文については、後日、方向性も含めてそこで発表ということですが、大前提として、69回目の式典に向けてどういう思いなのか、一言、市長として。関連して、先日、ことしも八者協で新しい原爆症認定に関する要望があったと思いますが、この件についての市長の意見とかお考えをお聞かせいただければと思います。

田上市長
 69年目の8月9日ということで、70年目の8月9日、あるいはNPT再検討会議の前の最後の祈念式典ということにもなりますので、この1年間ぜひ核兵器の廃絶について進展があってほしいという強い思いで平和祈念式典に臨みたいというふうに思っていますし、本当にこれまで語り部としてたくさんの人たち、子どもたちに伝えてきてくれた被爆者の方たちが少なくなっていますので、そういう意味でも、本当に、この1年間に進展があってほしいと、そういう思いで臨みたいというふうに思っています。それから、八者協の分ですけれども、原援協という市独自の部分もありますけども、原爆症の認定の状況が、やはり私たちがちょっと恐れていたとおりに、なかなか認定数がふえてこないという状況があります。そういう意味では、当初の新しい制度が動き出すときにも、検証については早目にしてほしいということを要望していたんですけれども、ぜひ今回の原援協などの要望を踏まえて、検証を早くしていただいて、見直すべきところは見直していただいて、実際、高齢化がどんどん進んでいますので、早い対応をお願いしたいというふうに思っています。

韓国人原爆犠牲者慰霊碑の建立について

記者(西日本新聞)
 平和公園の韓国人慰霊碑の建立をめぐって、反対のご意見があると思うんですけど、市の考え方を教えてください。それと、群馬県等でも、県が認めないというような動きがありますけれども、このような動きについては、市長はどういうお考えでしょうか。

田上市長
 長崎の慰霊碑の件については、韓国の被害者協会の会長さんからお話があったところからスタートしていまして、まさしく、慰霊のためにということで、そういう慰霊碑を建てたいということで、それに協力しましょうということで動きが始まったわけですので、その原点は変わりませんので、そういった形、それにふさわしいもの、平和公園は非常に大事な場所でもありますので、それにふさわしい形の設置ができるように、今後ともいろいろな調整をしていきたいというふうに思っています。群馬県の件について、すみません、ちょっと詳しく読んでいない部分もあるんですけれども、あれはどっちですか。

記者(西日本新聞)
 朝鮮人か韓国人のどちらかの。

田上市長
 内容をよく熟知していないので、その辺をちょっと確認してから、できればお答えさせていただければと思います。

記者(西日本新聞)
 全国で、朝鮮の方だったり、韓国人の方に対しての慰霊碑をめぐって反対の声があるんですけど、そういった慰霊碑に対して反対の声があることに対してはどうお考えですか。

田上市長
 個々別々に、内容によるところがあると思うんで、一般的にどうだということではないと思うんですけども、趣旨がしっかりあってするものに、長崎の事例ですよね、そういったものが、趣旨とあり方が合致しているものについて、まさしく国レベルとかといったことではなくて、そういう市民レベルであったり、あるいは人としてというレベルであったりというような、そういった動きについて協力し合うということ自体は自然なことだというふうに思っています。個々の事例については、内容による部分もあると思いますので、一般的にどうということは言えないかもしれないです。

記者(NBC)
 今のに関連してですけど、そうすると、今、民団から出ている分については、基本的には認めるということでよろしいでしょうか。

田上市長
 いいえ、今、幾つかの点で、こういった形でしてほしいということも含めて、あるいは再検討してほしいといったようなことも含めて、民団の方にお返しをしていますので、そういった形で、お互いに話し合いをしながら、将来に向けてもいい形のものになるように努力をしていく必要があるというふうに思っています。

記者(NBC)
 今、具体的に話し合いをしているのは、例えば、どんなことでしょうか。

田上市長
 大きさの問題であったり、あるいは場所の問題であったり、幾つか具体的な、文章の問題もあるかもしれませんし、そういった内容について問いかけをしていますので、そういったものを再検討する中で、話がまとまっていければ、前に進めるというふうに思っています。

ウクライナ情勢について

記者(長崎新聞)
 核廃絶に関連してと言えるのかわかりませんが、ウクライナ情勢で、ウクライナは、核兵器保有国と言ってたかどうかわかりませんが、放棄があったというふうに認識しております。そういう国が、言ってしまえば、ロシアからの侵攻を受けるような形、なおかつ、その紛争が民間機を撃ち落とすというふうな、あってはならないような事態につながっているというところは、被爆地から、平和、核廃絶をどう訴えるのかというところにも、すごく考えさせられるような事態なのかなというふうに思うんですが、そこについて、何かお考えというのがあれば、お聞かせください。

田上市長
 この流れの中で、飛行機の墜落の前だったと思うんですけれども、政府の高官、外務大臣ですかね、はっきり覚えていないんですけども、こういう状況になったときに、ウクライナが核兵器を放棄したということが誤った選択だったという発言があったということを、報道で読みました。それが、本当にショックな出来事の一つだったんですね。平和な状況が崩れたときに、核兵器を持つことで対抗しようという動きが、あるいはそういう発想が生まれてくるということが逆方向だと思いますし、そういう意味では、やはり争いを一つでもなくしていくということが非常にやっぱり大事なことだというふうに思いますし、争いが起き、不信感が広がる中で、そういった発想につながっていくんだろうというふうに思います。ですから、今、非人道性の観点から核兵器をなくそうという動きがありますけれども、ぜひそういったものを早く、核兵器がなくなるというゴールに結びつけていくということが非常に大事だということを、改めて感じています。持っている限り、そういった発想も出てきますし、それから、いつ、だれが使うかもわからないという危険性もありますので、そういう危険性を避けるためにも、やはり一日も早い廃絶というのが大事だということを、そういった発言を聞くにつけ、感じています。

お問い合わせ先

企画政策部 広報広聴課 

電話番号:095-829-1114

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