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施政方針(平成23年6月20日)

更新日:2013年3月1日 ページID:008856

平成23年度 施政方針

平成23年6月20日、平成23年第3回市議会定例会の冒頭において、田上富久 長崎市長が市政運営に対する所信を述べました。

目次
1 はじめに
2 市政運営の方向性
3 平成23年度の主な取組み
(1)地域経済の活力の創造
(2)個性を活かした交流の拡大
(3)平和の発信と世界への貢献
(4)安全・安心で快適な暮らしの実現
(5)環境との調和
(6)ともに支え合い、いきいきと暮らせる地域社会の実現
(7)創造的で豊かな心の育成
(8)多様な主体による地域経営
4 おわりに

1 はじめに

今、時代は大きく変化しています。

経済、環境、平和を取り巻く情勢など、様々な問題が世界規模で激しく変動するなかで、日本も大きく変わらなければならない時を迎えています。

増え続けてきた人口がピークを過ぎ、今後は確実に減少していきます。少子化と高齢化も一層進み、これまでの福祉、年金、医療等の社会保障制度をはじめとする様々な仕組みの見直しと、新しい仕組みづくりが始まっています。また、地方分権がより一層進展し、国と地方の関係も大きく変わろうとしており、地方自治体は自らの判断と責任のもと、地域の実情に応じたまちづくりを進めていくことが求められています。

さらに、この度の東日本大震災は、便利さを追い求めてきた私たちの社会のありようや、災害に強いまちづくりに対する考え方、原子力発電所事故を教訓としたエネルギー政策のあり方などについても、私たちに再考を迫っています。

このように、取り巻く環境が大きく変わっているなかで、当然のことながら、長崎市の状況も様々な面で変化し続けています。

そして、変化は市民の暮らしのなかに新たな困り事を生み出す一方で、将来に向けて飛躍する新たチャンスも生まれており、今こそ地域の総合力が試される時機を迎えています。

そこで私は、この大切な時機を次の3つの視点で捉えました。

一つ目は、雇用と暮らしを支える「経済」をより強いものにする重要な時機にきているということす。

長崎市の緊急の課題として、人口減少、特に若者の流出が顕著であることがあげられます。「長崎で暮らし続けたい」、「長崎に戻りたい」と思っている若者も、仕事がなければ、仕事を求めて長崎を離れなければなりません。長崎の経済を強くし、雇用を生み出すことが急務となっています。

これまで長崎の経済はどちらかというと「内向き」でした。人口減少などにより、全体の需要が縮小していくなかで、お互いがパイを奪い合うだけではなく、新たに外へ求めていくことが重要です。

国内外への販路の拡大や中小企業が集まって共同で受注をするなど、これまでやってこなかった新しい「外向き」の経済への転換を図り、雇用を生み出す時機がきており、長崎サミットなど、それを動かす産学官の共同作業はすでに始まっています。

二つ目は、長崎の「まち」の形を決める重要な時機にきているということです。

長崎駅周辺は、駅舎の移転新築や連続立体交差化など、これからの10年で大きく変わります。県庁舎、市庁舎も建替えの時期を迎えています。上海航路やクルーズ船を迎えるための港の機能もさらに拡充されます。南山手・東山手から館内・新地、銅座、浜の町、中通り、新大工までの「まちなか」や周辺の市街地をはじめ、合併7地区に至る各地区において、それぞれの個性を活かしたまちづくりを進めなければなりません。それぞれの地域がより魅力的なまちになる、そして、それぞれのまちがつながることで交流が盛んになり、まちが元気になる。このようなまちづくりをさらに力強く進める時機にきています。

三つ目は、「まちを支える仕組み」を変える重要な時機にきているということです。

少子化、高齢化の進展や個人の価値観の多様化などにより、高齢者の一人暮らし世帯の増加や地域コミュニティの活力の低下など、地域によって様々な課題が生じています。

また、災害発生時に、地域における市民の安全・安心を、いかに確保するかということも、重要な課題となっています。

私はこれまで、福祉、医療、子育て、防災など様々な面で、市民や企業などと行政が協働し、暮らしやすいまちを創るための仕組みづくりや、そのような活動の拠点づくりに積極的に取り組んできました。

「自分たちのまちは自分たちでつくり、良くしていく」という意識をすべての人が持ち、「協働」しながらまちを創る仕組み、まちを支える仕組みをさらに発展させるとともに、市役所自ら仕事の仕方を変えていく、そういう時機にきています。

2 市政運営の方向性

このように、長崎市が今、時代の大きな転換期にあるとの考えに立って、私はこの度の選挙で、2期目に臨む政治姿勢として、「長崎を進化させる」ということを掲げました。「進化」とは、時代や環境の変化にあわせて、今までの形を変えながら前へ進んでいくことです。

「もうひとつ先の長崎をめざして、新しいことにチャレンジしていこう」という強い想いを込めて、市民の皆様に発信した私からのメッセージです。

そして「進化」の方向性は、本年度スタートした長崎市第四次総合計画のなかに示されています。

第四次総合計画は、長崎市の今後10年間の大きなまちづくりの方向性を示すものであり、「市民と共有し、ともに取り組む計画」という位置付けで、多くの市民の皆様に関わっていただくとともに、議会のご意見をお聴きしながらつくりあげたものです。

そのなかで、長崎市がめざす将来の都市像を「個性輝く世界都市希望あふれる人間都市」と掲げました。

「個性輝く世界都市」とは、産業、学術、平和、文化などを通じて世界とつながり、持てる資源を活かして世界に貢献し、質の高い都市として世界の人々から評価される都市の姿です。

また、「希望あふれる人間都市」とは、人間性が尊重され、お互いの個性を認め合い、思いやり支え合いながら、子どもから高齢者までだれもが、それぞれのライフステージに応じて豊かでいきいき
と暮らせる都市の姿です。

この将来の都市像を実現するにあたって大切なことは、まちづくりの主役が市民一人ひとりであると同時に、必要に応じて積極的に連携することです。

そこで、自分たちで地域の課題を見つけ、共有し、解決策を考え、一緒に歩んでいく姿勢を持つとともに、市民、企業、大学、行政などがお互いにつながることで、まち全体がネットワーク化し、歴史や文化、産業など長崎が持つ価値を高めながら、世界に通用する新たな価値や仕組みを創造していくという姿勢でまちづくりを進めることが重要です。

このまちづくりの基本姿勢を「つながりと創造で新しい長崎へ」としました。

私は、この第四次総合計画を、時代の要請にあわせて、重点化を図りながら具体的に進めるために

1 経済を進化させる

2 暮らしやすさを進化させる

3 まちを進化させる

4 世界のナガサキへ進化させる

5 市民によるまちづくりを進化させる

6 市役所を進化させる

という、6つの施策の柱を掲げるとともに、その実現に向けた99の取組みを市民の皆様にお示しいたしました。

長崎が変わらなければならない、この大事な時に、引き続き市政運営を任せていただくことに対しまして、深く感謝を申し上げます。

市民の皆様からいただいた信任の重みを強く受けとめながら、「個性輝く世界都市 希望あふれる人間都市」の実現に向けて全力で邁進していく所存でありますので、市民の皆様並びに議員各位のなお一層のご支援とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。

3 平成23年度の主な取組み

平成23年度の当初予算は、骨格予算の考え方を基本としていますが、第四次総合計画の初年度であることから、総合計画の道筋をつけるための予算という位置付けで編成しました。

今回の補正予算は、第四次総合計画を着実に推進するため、当初予算に加えて、経済を強くするための取組みや、中国をはじめとするアジアとの交流を促進するための取組みなど、今すぐ取り組む必要のある事業に重点を置いて編成しました。

また、この度の東日本大震災に伴う被災者の皆様への人的・物的支援や、震災の影響により経営に支障を来たしている市内事業者への金融支援に係る経費を計上しています。

併せて、被災した福島県いわき市の中学生の代表を、夏休みに長崎市へ招待し、長崎でしか経験できない平和学習や長崎市の中学生との交流を通して、双方の生徒の郷土愛を育むとともに、次代を担うリーダーを育成するための予算も計上しています。

それでは、長崎の「進化」に向けた新たな取組みなどを、第四次総合計画の体系に沿ってご説明いたします。

(1)地域経済の活力の創造

地場産業は、経済のグローバル化により世界的な競争にさらされているとともに、円高傾向が続いていることや東日本大震災の影響により経済の先行きが不透明であるため、将来に不安を抱えています。

このような状況を乗り越えるため、地場産業の競争力を強化し、経営力を高めていくことで、地域経済の活性化を図ります。

まず、外に向けた販路拡大を推進するため、経済成長が著しい中国をはじめとしたアジア諸国のマーケット動向調査を行うとともに、調査結果に基づく企業向けのセミナーを開催します。

また、地場企業と協働して試験販売や商談会を中国、韓国等で行うとともに、各企業が持つホームページの多言語化を支援します。

造船、造機産業については、産学官連携により新ビジネスモデル研究会を設置し、技術力のある地場中小企業の新規事業への参入をめざし、潜在需要などの調査や事業化に向けた検討を行います。

また、機械加工分野では、インターネットを活用した新しい販路開拓をめざす企業を育成するためのセミナーや高度技術研修等に取り組みます。

次に、企業誘致については、本年5月に全日空のコールセンターが神ノ島地区に開設され、本年度はすでに100人余りが雇用されています。平成29年には450人規模となることが見込まれ、全日空の国内最大級のコールセンターとなる予定です。

このような実績をさらに増やしていくよう、今後とも長崎県と連携を図りながら積極的に取り組みます。

また、地場企業に対する経営安定化の支援にも積極的に取り組みます。

まず、中小企業については、東日本大震災の影響により経営に支障を来たしている市内事業者に対し、融資条件の緩和や保証料補助の拡充などの金融支援を行い、早急な経営の安定化を図ります。

次に、水産業については、収益性を高めるため、複数の漁業者が共同で定置網漁業等を経営する協業化に関する研修会等を開催するとともに、水産加工業者がグループを組み、協同で取り組む商品開発や商品販売などの協業化に対して支援を行います。

さらに、技術習得研修を終了した新規の漁業就業者が、漁業で生計が立てられるよう、就業後1年間は、必要な経費を支援することにより、水産業の担い手育成を図ります。

(2)個性を活かした交流の拡大

長崎は、交流によりエネルギーを生み出してきたまちですが、これまでは、観光客の誘致など、受け入れる交流に力を入れてきました。これからは、外に向かって人、モノ、情報を送り出しながら、双方向の交流のパイプを太くすることで、まちの活力を生み出していかなければなりません。

本年は辛亥革命100周年にあたることから、中国では様々な記念行事が実施され、来年は日中国交正常化40周年を迎えます。また、昨年8月、中国瀋陽市旅游局と社団法人長崎国際観光コンベンション協会が観光交流に関する協定書を交わしました。これらを契機として中国との交流をさらに活性化させ、長崎と中国のきずなを深めていきます。

まず、本年10月から長崎歴史文化博物館で開催される特別企画展「孫文・梅屋庄吉と長崎」に合わせ、長崎県と共同で中国の上海、北京などの主要都市において特別企画展のPR発表会を開催することにより、中国における長崎の知名度向上を図るとともに、長崎の安全性をアピールし、東日本大震災により減少している中国からの観光客の増加を図ります。

さらに、上海航路については、就航に向けてしっかりとした見通しがたってきたことから、引き続き関係機関との連携を密にしながら、誘致や受け入れ態勢の整備を進めます。

人や情報の交流を促進させ、経済波及効果の大きいコンベンションについても、これまで以上に力を入れて誘致活動に取り組みます。

コンベンション施設の建設については、本年2月、長崎市コンベンション施設調査検討委員会からいただいた提言を踏まえ、建設場所や財源の確保、建設後の維持管理や運営面の課題等も併せて、長崎サミット等において具体的に議論し、検討を進めます。

また、稲佐山公園野外ステージや伊王島ふれあい広場など、野外イベントが実施可能な既存施設の魅力発信を行うとともに、トップセールスなどにより、コンサートやスポーツコンベンションの誘致活動を積極的に行います。

合併地区においては、市民参画による地区別の活性化・振興計画の策定を進めるとともに、引き続き、独自の地域資源を活かした交流による活性化策に取り組みます。

本年、炭鉱閉山10周年を迎える池島においては、炭鉱さるくを行う施設に安全対策を施すとともに、施設内を走るトロッコ人車を再生し、修学旅行生等の集客力を強化します。

また、マリンフェスタIN高浜など、地域の特性を活かしたイベントにより交流人口の拡大を図るとともに、高島地区などの過疎地域では、地方の暮らしに関心を持つ都市圏にお住まいの方を受け入れ、定住につなげながら、地域住民の皆様とともに地域活性化に取り組んでいただく「地域おこし協力隊」事業を実施します。

(3)平和の発信と世界への貢献

原爆被爆の惨禍から復興の道のりを歩んできた長崎は、平和を希求する強い想いと平和な世界をつくっていこうとする強い意志を持っています。その意志を世界に発信し、平和への想いを共有するすべての人と手を携え、核兵器廃絶を現実のものとしていかなければなりません。

そのために、被爆地として広島市とともにこれまで以上に核兵器廃絶を訴えていくことはもちろん、原爆展開催など様々な事業を通じて平和市長会議や日本非核宣言自治体協議会の活性化を図りながら、より多くの都市とのネットワークを構築し、平和への想いを広げていきます。

また、核兵器廃絶に向けて各国を動かし、力を合わせるには、それぞれの国の人々が声を上げていくことも重要です。

そのために、世界の人々に被爆の実相や平和の大切さを伝えていけるよう、被爆者の証言や平和宣言のインターネット動画配信などの情報発信に取り組みます。

被爆地長崎では、長崎大学、長崎県、長崎市などの関係機関が協力し、被爆者医療や放射線被ばくの調査・研究を行ってきました。これまでに培われた成果は、この度の東日本大震災で原子力発電所事故が発生した福島県における被災者や医療従事者の支援などに活かされ、現地で高い評価を受けています。これからも、長崎が蓄積してきた調査・研究の成果を活かし、世界へ貢献していきます。

また、長崎大学が設置予定の核兵器廃絶に向けた政策提言などを行う研究機関に対し、大学との連携を図りながら運営に協力していきます。

市民同士の国際交流が活発に行われることにより、平和の基礎となる国際理解が深まるよう、「市民友好都市」提携をめざした積極的な取組みを進めます。

本年は、シーボルトを通じて歴史的な関係が深いオランダのライデン市との提携に向けて協議を進めます。また、辛亥革命の指導者孫文の生誕地であり、長崎とのゆかりが深い中国の中山市を訪問し、友好を深めます。

(4)安全・安心で快適な暮らしの実現

この度の東日本大震災により、地域の防災力を上回る被害が起こり得ることや、その被害を完全に防ぐことは不可能であることが改めて浮き彫りになりました。

そこで、災害による被害を最小限にする「減災」という考え方に基づき、地域の防災力を高めることにより、市民のだれもが安全で安心して暮らすことができ、さらに、生活しやすい快適なまちとなるよう、暮らしやすさを重視した取組みを進めます。

地域の防災力の強化については、地域住民が自分たちが住んでいる地域の危険とにより、防災意識の向上や自主防災組織の活性化を図ります。

また、避難勧告等の具体的な判断基準を定め、避難情報を的確に提供することにより、地域住民の災害時における安全を確保します。

さらに、個人が所有する宅地等で災害が発生した場合に、経済的な理由などにより自ら復旧することができない市民を支援するため、相談窓口を設置するほか、緊急工事代行制度を創設するなど、二次災害を防止する取組みを進めるとともに、融資制度の創設を検討します。

東望地区の海岸地域においては、これまで、災害復旧事業や災害関連事業により護岸復旧事業を行ってきましたが、東部下水処理場付近の護岸については、今後も台風が上陸した際には、越波による被害が想定されることから、地域住民の皆様が安心して暮らせるよう、本年度は、海岸保全事業の実施に向けた基本計画を策定します。

市庁舎については、耐震性が低いことから、本館や別館、議会棟の建替えを、現在地から公会堂を含めたエリアにおいて検討するという大きな方向性を本年2月に発表しました。

本年度は、市庁舎建替えに係る市民懇話会を設置し、市民の皆様からのご意見を踏まえながら、市庁舎の早期建替えに向けた検討を進めます。

暮らしやすさの面では、建替事業を進めている大園団地の第1期工事分において、定期借家制度を活用した子育て世帯の優先入居枠を10戸設け、子育て世帯への支援の充実と多世代交流やコミュニティの活性化を図ります。

また、これまで地域住民の皆様などから早期無料化の強い要望がなされていた矢上大橋有料道路については、生活道路としての利便性を高めるとともに、国道251号を利用する歩行者等の安全性を向上させるため、長崎県の協力を得て朝の通勤通学時間帯において無料化社会実験を実施し、効果の検証を行います。

(5)環境との調和

自然環境に恵まれた潤いのある長崎を後世に引き継ぐため、自然との共生を図りながら、環境負荷の少ない循環型で低炭素な社会の実現に向けて取り組みます。

地球温暖化対策については、市民が「だれでも」「いつでも」「簡単に」エコライフに取り組むきっかけづくりとなる「ながさきエコライフフェスタ」を継続的に実施するほか、環境教育・学習プログラムの充実を図るとともに、環境行動を実践する市民の活動を支援します。

特に、東日本大震災の影響による電力不足が懸念されていることから、長崎市としても、これまで以上に節電への取組みを進めます。

また、温室効果ガスの削減や新産業の創出のため、産学官が連携して進めている東長崎エコタウン構想については、低炭素社会づくりへの貢献や、環境・新エネルギー分野での地域経済活性化への効果も期待されることから、その実現に向けて積極的に支援します。

さらに、温室効果ガスの削減に効果のある電気自動車の普及・促進を図るため、充電設備等の整備や公用車への導入を進めているところですが、併せて、税制面からの支援策として、電気自動車等を対象とした軽自動車税の減免制度を創設し、その周知を図ります。

(6)ともに支え合い、いきいきと暮らせる地域社会の実現

市民のだれもが健康で心穏やかに、住み続けたいと思う地域で安心していきいきと暮らすことができる環境づくりを、これからも市民の皆様の声をお聴きしながら進めていきます。

母と子にやさしい環境づくりについては、妊娠中、特に妊娠初期は赤ちゃんの健康を維持するための大切な時期であるにも関わらず、外見からは分かりにくいため、妊婦にマタニティマークがデザインされたキーホルダーなどを配布するとともに、マークについて広く市民に周知することにより、妊婦を気遣う意識の定着を図ります。

子どもや子育て家庭を支援する取組みについては、閉園した旧長崎市立南幼稚園を、現在、小学校から離れた住宅地にある南陽小学校区の放課後児童クラブの移転先として整備し、利便性向上と環境改善を図ります。併せて、子育て支援センターの開設に向けて準備を進めます。

また、遊びや学び、多世代交流などを通して子どもと親がともに成長するための施設、(仮称)「こどもセンター」のまちなかへの設置について、検討を進めます。

保育所については、待機児童の解消を図るため、民間保育所が行
う定員の増加を伴う施設整備に対し、助成を行います。

地域医療については、がんや難病に関する「医療支援機能」と、介護・福祉に関する「包括的支援機能」を併せ持つ総合相談窓口「長崎市包括ケアまちんなかラウンジ」を6月6日に江戸町センタービル内に開設しました。今後、ここを拠点として、緩和ケアや在宅医療などに対する支援を強化していきます。

また、新市立病院の建設に伴い、成人病センターの結核病床を他の医療機関に移管するよう調整を行ってきましたが、医師確保の点で移管することが困難な状況になったことから、引き続き長崎市が責任を持って結核医療を担うことといたしました。これに伴い、新市立病院内に結核病床を設けることとし、建設事業を着実に進めます。

併せて、民間移譲したニュー琴海病院において、透析医療を継続的に提供するため、医療機器整備に対する支援を行います。

(7)創造的で豊かな心の育成

子どもたちの豊かな心と健やかな体を育むとともに、市民一人ひとりが身近な文化芸術に親しみ、心豊かに生活する環境をつくります。

子どもたちの豊かな感性や心を育むため、4か月児健診の時期に赤ちゃんに絵本をプレゼントし、親と子が絵本に親しむきっかけをつくる「はじめまして絵本事業」を実施します。これは、絵本を図書館や公民館等の図書室で受け取れるようにすることで、身近な施設の紹介と利用促進、地域交流を図りながら、生涯にわたる読書習慣へつなげる長崎方式のブックスタートです。

なお、今後、学校図書館司書を全中学校区に配置することとしており、「はじめまして絵本事業」からのつながりを持たせることにより、子どもたちの成長過程に応じた本に親しむ環境づくりを進めていきます。

また、子どもたちが、安全・安心な環境のなかで健やかに成長で
きるよう、私立幼稚園が実施する耐震補強工事に対する助成制度を
創設します。

文化芸術面においては、ブリックホールを中心に茂里町一帯で行う、音楽体験やコンサート、ステージイベントなど、子どもから高齢者まで幅広い年齢層に楽しんでいただける「たのシックフェスティバル」を市内の音楽団体や長崎県と一体となって開催します。

また、公会堂をはじめ、市内の文化施設においては、市民ニーズの高い音楽・演劇等専用の中・小ホール、練習場など、必要とされる機能について、「公会堂等文化施設あり方検討委員会」を設置し、市庁舎の建替えに向けた検討との整合性を図りつつ、広く市民の皆様のご意見をお聴きしながら検討します。

さらに、文化・スポーツ活動の場として多くの市民に親しまれている市民会館については、耐震化のための実施設計を行います。

(8)多様な主体による地域経営

ライフスタイルの変化に伴い、地域のニーズが多様化してきていることから、市民一人ひとりが地域への思いを共有し、まちづくりの主役となり、地域が本来持っている課題解決力を高める必要があります。そのため、地域コミュニティの強化を積極的に図っていきます。

また、まちづくりの方向性を市民、企業、行政が共有し、つながりを強化していくことで、活力あるまちづくりを進めていきます。

まず、地域コミュニティの活性化を図るため、片淵中学校区において、多世代交流の拠点として、子育て支援センターを併設したふれあいセンターの建設事業に着手します。

次に、長崎伝習所では、様々な分野における我が国のトップクラスの方々の特別講座を開催し、市民が長崎の活性化に向けて行動する機運を醸成します。

さらに、市役所も、市民から信頼される市役所へと進化します。職員一人ひとりが市民とつながり、ニーズを的確に把握しながら、前例にとらわれず、成果重視型の行政運営、より効率的な行財政運営をしなければなりません。

そのため、事業見直しや事務改善により、市役所の仕事の仕方を変え、職員の意識改革を図るとともに、重点プロジェクトや重点事業を着実に進め、政策立案機能を強化する組織体制を構築します。

また、今年度を初年度とする新たな「行財政改革プラン」を策定し、「量」の改革だけではなく、「質」の改革も図りながら、着実に行財政改革を進めていきます。

4 おわりに

以上、平成23年6月補正予算の内容を中心に、平成23年度の主な取組みを申し上げてきましたが、長崎市を取り巻く社会経済情勢は大きく変化し、大変厳しい時代を迎えています。このようななかで、大きな変化の波を果敢に乗り越え、力強く前へ進んでいかなければなりません。

長崎市には、どんな大きな変化にも対応し、発展し続ける力があります。市民の皆様と一緒に、力を合わせれば、長崎市を必ず「進化」させることができるはずです。

「個性輝く世界都市 希望あふれる人間都市」の実現をめざし、1歩ずつ着実に前へ進んでいくために全力を尽くしてまいりますので、改めまして、市民の皆様並びに議員各位の大いなるご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げ、私の施政方針といたします。

お問い合わせ先

企画財政部 都市経営室 

電話番号:095-829-1111

ファックス番号:095-829-1112

住所:〒850-8685 長崎市桜町2-22(本館4階)

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