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水質に関するQ&Aの解説

更新日:2013年3月1日 ページID:007286

ご質問:朝出し始めに赤水が出るのですが?

原因

  • 給配水管の老朽化により、管内壁に鉄さびが生じ、このさびが水の使い始めに赤水となって出てくるためです。
  • 赤水が短時間で解消する場合は、宅内給水管に原因があると考えられ、また長時間継続する場合は配水管に原因があると考えられます。

安全性

  • 鉄は生体の必須元素で、人に対する毒性はほとんどありません。成人の1日必要摂取量は10mg程度といわれています。
  • 多量の赤水や鉄の濃度が異常に高い赤水を飲用した場合には、嘔吐を催すことがありますが、鉄分は人体への吸収率が低く、大部分は排出されるので心配ありません。

対策

  • コップに水を取って、明らかに水が赤いときは飲用しないでください。
  • 赤水が出るときは、しばらく放水し、きれいになってから飲用してください。放水した水はバケツ等で受け、植木や庭の撒き水、トイレ、掃除等に利用してください。
  • 給水管に原因がある場合は、十分な調査の上、給水管等の交換を考えなければならない場合があります。
  • 配水管に原因がある場合は、短期的には配水管網での洗浄・排水作業、将来的には更生工事や布設替等が必要となります。

ご質問:容器、布類、タイル等が青色になるのですが?

原因

  • 給水管、給湯管、湯沸器、風呂釜等に使用されている銅管がまだ新しい時期には、微量の銅が溶出します。その銅が容器、布類、タイルに付着している石鹸や垢に含まれる脂肪酸と反応し、水に溶けない青色の「銅石鹸」を作るのが原因です。
  • 銅管は、長期間使用していると酸化銅の被膜が形成され、銅の溶出はほとんど無くなります。一般的に数週間から数ヶ月で被膜は形成されます。
  • アイボリー系のカラー浴槽に水を溜めると青く見えますが、これは水による光の散乱や吸収によるものです。水そのものが青くなるほど、銅管から銅が溶出することはありません。

安全性

  • 銅は生体の必須元素で、人に対する毒性は低いとされています。成人の1日必要摂取量は約2mgといわれています。

対策

  • 浴槽、洗面所等は洗浄が不十分であると、湯垢や石鹸カスが溜まり、そこに「銅石鹸」ができて青く着色する原因となりますので、着色を防ぐには、こまめに洗浄することが大切です。
  • 青く着色した浴槽やタイルの目地は、アンモニア水(10%溶液)を少量流した後、スポンジ等でこすり、食酢(10%)で中和し水で洗い流します。また、青く着色したタオルや布地の場合、温めた(70~80度)食酢(10%)に浸しますと短時間で脱色できます。

ご質問:コップに注いだ水が白いのですが?

原因

数秒放置すると消える場合

  • 水道水を蛇口から勢いよく出すと、蛇口の内部が負圧となり、蛇口の上部から空気を吸い込み、それが小さな気泡となって白く見えます。
  • また、給湯用の蛇口から出るお湯についても同様の現象が見られ、空気の吸い込みの他に、水中の溶存ガス(空気の成分)によるものが考えられます。給湯器の中で水が急激に加熱されると、水に溶け込んでいる空気が放出されやすくなり、蛇口からお湯が出た瞬間に気泡となって現われます。これらの気泡が小さいと水やお湯は白く濁りますが、数秒後には徐々に下の方から透明になってきます。

放置しても消えない場合

  • 給水管に亜鉛メッキ鋼管を使用していると、亜鉛が溶出して白い水が出たり、沸騰させると水が白くなったりすることがあります。この現象は、給水管内に水が溜まっている時間が長いほど発生しやすく、朝一番の使用時によく見られます。

安全性

数秒放置すると消える場合

  • 白濁の原因は空気によるものなので、安全性については心配ありません。

放置しても消えない場合

  • 亜鉛は生体の必須元素で、人に対する毒性は低いとされています。成人の1日摂取量は約15ミリグラムといわれています。もし必要量以上摂取したとしても、体外に排出されますので、極めて多量に摂取したなど特殊な場合を除き健康に問題はありません。

対策

数秒放置すると消える場合

  • 原因は空気ですので、特に対策は必要ありません。

放置しても消えない場合

  • 給水管に滞留した朝一番の水を排出してください。また、亜鉛の溶出が進行すると、鋼管が露出して赤水も発生しやすくなるので、給水管を他の種類の管に布設替えすることが望ましいです。

ご質問:浴室の床やタイル、便器の内壁等にピンク色のヌルヌルしたものができるのですが?

原因

  • 浴室の床やタイル、便器の内壁等は水が溜まりやすく、また石鹸カスや湯垢、汚物等で汚れやすいため、空気中に浮遊している霊菌等の細菌が付着し、繁殖しやすくなっています。これらの細菌は繁殖にともなって桃色等に着色します。着色の原因はこれらの細菌で、水道水ではありません。特に、新築後半年以内の家に多いことが特徴です。

安全性 

  • 霊菌等の着色する細菌自体は、病原菌ではありませんが、他の雑菌も繁殖している可能性がありますので、除去するようにしてください。 

対策

  • 水でよく洗い流し、取れないときは、熱湯または市販の漂白剤をお使いください。霊菌等の細菌やカビは塩素消毒すると完全に死滅します。ただし、漂白剤を使用するときには、換気に気を付け、浄化槽がある場合には使用量にも注意をしてください(浄化槽内の微生物も死滅する可能性があります)。
  • 空気中の雑菌は、湿度の多いところで繁殖しますので、浴室やトイレはよく換気し、石鹸カスや湯垢等が残らないように、こまめに洗浄してください。

ご質問:水道水がカビ(墨汁)臭いのですが?

原因・安全性

  • 6月から11月にかけて水温が上昇してくると、貯水池(ダム)によっては藍藻類のプランクトンが繁殖し、水にカビ(墨汁)のような臭いを付けることがあります。このため、浄水場では活性炭を注入し、極力臭気を取り除いて、水を送り出すようにしています。しかし、臭いに敏感な方は、多少臭気を感じることもありますが、安全性については問題ありません。

ご質問:水道水が薬品のような臭いがするのですが?

原因・対策

油臭、グリス臭

  • 給水装置を新設または最近布設替えをした場合、給水管の工事には、少量の油またはグリス等を使用することがあります。工事完了時にはきれいにふき取られているはずですが、臭いは給水管に吸着されている場合があり、これが水に臭いを付ける原因となります。
  • しばらく使用していると、臭いはなくなると思われます。この現象は朝一番の使用時に多く見られ、そのようなときには、しばらく放流した後に使用してください。
  • 長時間臭いがとれない場合は、調査の必要がありますので、上下水道局(水質管理室:095‐838‐5037)まで連絡してください。

シンナー臭、ニス臭、薬品臭

  • 給水装置を新設または最近布設替えをした場合、給水管の工事には、少量の接着剤を使用するため、水に臭いを付けているものと思われます。しばらく使用していると、臭いはなくなります。
  • 長時間臭いがとれない場合は、調査の必要がありますので、上下水道局(水質管理室:095‐838‐5037)まで連絡してください。
  • 家屋の新築及び改築等により内装、外装工事を施工した場合、シンナーの臭いが感じられることがあります。これは塗装に使用されたシンナー類が何らかの原因で土中にしみ込んで給水管(塩ビ管)を侵し、水道水に影響を与えたものと考えられます。このような場合も、調査の必要がありますので、上下水道局(水質管理室:095‐838‐5037)まで連絡してください。

ご質問:水道水がカルキ、塩素臭いのですが?

原因

  • 水道水は、水道法により塩素消毒が義務付けられており、残留塩素が一定以上(遊離残留塩素が0.1ミリグラム/リットル以上)検出されなければならないことが定められています。
  • 塩素は、特に水中の細菌を殺す働きをしており、これがないと水道水中に細菌が繁殖する恐れがあります。このため浄水場では、安全性を見込んで一定の塩素を注入しています。

安全性

  • 給水地区、あるいは気候や体調等によりカルキ、塩素臭を感じることがありますが、異常なことではなく、むしろ安全な水である証拠といえます。

対策

  • 家庭で水をおいしく飲む方法として、もっとも手軽なことは、水を冷やすことです。冷やすことによって消毒の塩素臭等の臭いもあまり気にならなくなります。
  • 沸騰させることによっても、塩素臭は取り除くことができますが、この場合消毒効果もなくなりますから、長期間保管することはできません。

ご質問:やかんや鍋の内壁に白いものが付着するのですが?

原因

アルミ製のやかんや鍋の場合

  • アルミは鉄等と同様に容易に腐食されます。このため、メーカーでは製造時にアルマイト処理をを行い、アルミの表面に被膜を作って腐食を防いでいます。この被膜は非常に薄いため、タワシやスポンジ等での洗浄、または通常の使用によってもはがれてしまうことがあります。露出したアルミは空気中や水中の酸素と反応して、酸化アルミとなり白い斑点状に見えます。

アルミ製ではない容器の場合

  • 水道水には、ミネラル分(人体に必要な、カルシウム、マグネシウム、リン、ケイ酸等の鉱物性栄養素のこと)が含まれており、水が蒸発するとあとに残ります。そのため、容器を洗った後よく水をふき取らないと、乾いた後に白い斑点ができます。これが繰り返されると、幾分厚みのある白い付着物となりなす。
  • 空焚きしたときや水を継ぎ足してお湯を沸かした場合に、この現象が促進されます。

安全性

アルミ製のやかんや鍋の場合

  • この白い異物は水には溶け出さず、かつ容易にはがれ落ちないので問題ありません。

アルミ製ではない容器の場合

  • 水道水中のミネラル分ですので問題ありません。

ご質問:魔法瓶やコーヒーサイホン等のガラス器具に、白いものや針状のキラキラしたものが付着する のですが?

原因

  • この現象は一般に「フレークス現象」と呼ばれています。ガラスの成分であるケイ酸分がはがれ落ちた場合、あるいはガラスの成分であるケイ酸分と水中のミネラル分(マグネシウム)が反応してできた場合に見られます。

安全性

  • いずれの場合も、ミネラル分の一部ですので問題ありません。 

対策

  • 容器に付着しているときは、よく洗浄してください。、それでも取れないときは、10倍に薄めた食酢をその容器に入れ、1時間程放置した後、柔らかいブラシ等でこすると取れます。
  • 水を長時間沸騰したり、何回も水を継ぎ足して使用したりすると、「フレークス現象」は起きやすくなります。

ご質問:アルミ製やかん、風呂釜等で白いフワフワしたものが出るのですが?

原因

  • アルミは鉄等と同様に容易に腐食されます。このため、メーカーでは製造時にアルマイト処理をを行い、アルミの表面に被膜を作って腐食を防いでいます。この被膜は非常に薄いため、タワシやスポンジ等での洗浄、または通常の使用によってもはがれてしまうことがあります。露出したアルミは水と反応して、水酸化アルミとなり白いフワフワした異物を作ります。
  • 風呂釜の場合、湯垢がはがれ落ちて白く見えることがあります。

対策

  • アルマイト処理した表面の被膜は非常に薄いため、この被膜をはがさないように洗浄時には、タワシ等であまりこすらないように、また空焚きや急激な加熱をしないようにしてください。
  • 湯垢等には、雑菌が繁殖している可能性もありますので、風呂釜をよく洗浄してください。

ご質問:黒い異物が蛇口から出てきたのですが?

原因

  • 止水栓、給水栓に使われているパッキンのゴムが劣化し、栓の開閉操作時に、はがれ落ちて水道水に混入したものです。
  • メーター以下に直送式ポンプを使用している場合、ポンプのダイヤフラムのゴムが劣化し、栓の開閉操作時にゴムが砕けて微細片となって出てきたものです。多くの場合、なかなか沈まず浮遊しており、墨汁のように見えますが、なかにはグリース状になって出てくることもあります。

対策

  • いずれも劣化したゴムが原因ですので、しばらく放流して水がきれいになってから飲用してください。また、劣化したゴムパッキンは交換の必要があります。(お問い合わせ先 給水課:095-829-1212)

ご質問:水の保存期間について知りたいのですが?

  • 水道水は、病原菌で汚染されることのないように、塩素で消毒されており、蛇口で0.1ミリグラム/リットル以上の塩素(遊離残留塩素)を保持することが法律で定められています。水道水の中に残っている塩素を残留塩素といい、残留塩素があるうちは、細菌は繁殖しません。
  • しかし、残留塩素は減少しやすく、水の保存状態によって減少する割合も異なってきます。保存する容器が大きいほど、長持ちしますが、約3日間を目安として水の交換が必要です。
  • 保存容器は、密閉できるものを選び、十分洗浄してから使用してください。また、水温が高くなると塩素の減少も早まりますので、できるだけ冷暗所で保存してください。

ご質問:浄水器について知りたいのですが?

浄水器には、活性炭や活性炭と中空糸膜を併用したもの等がありますが、それらの効果としてカルキ臭や鉄さび等の濁りの除去、トリハロメタンの除去等があげられます。使用にあたっては、以下の点に注意が必要です。

  1. 浄水器を通した水は残留塩素が除去されており、雑菌が繁殖しやすくなっているので、汲み置きはせずに使用してください。
  2. カートリッジは定期的に交換してください。長期間取り替えないと効果がなくなるだけでなく、カートリッジ内部に雑菌が繁殖したり、中に溜まった成分が溶け出して、かえって水質を悪化させたりします。
  3. その日の使い始めには、浄水器内に停滞していた水は飲用しないでください。残留塩素が除去されているため、雑菌が繁殖しやすくなっています。
  4. 朝出し始めに赤水が出るようなところでは、しばらく放流して赤水がなくなってから浄水器を通すようにしてください。カートリッジがすぐに詰まってしまいます。

「長崎市の水道水は、すべて基準項目をクリアしていますので、浄水器を使用しなくても安心して飲んでいただけます」

悪質な浄水器等の訪問販売にはお気を付けください

水道水の安全性に不安を感じさせるような手法を使って、浄水器等を販売している事例が見られます。その事例を以下に紹介します。

  1. 有害なものを調べる試薬と称して、水道水にその試薬を入れ、「着色するのは、水道水に有害なものが含まれている証拠であり、浄水器を通せば安全な水になる」と宣伝する場合があります。
    • 解説
      これらの試薬は、残留塩素を測定するもので、残留塩素と反応して黄色やピンク色に着色します。着色するということは、残留塩素が含まれている証拠であり、水道水としては当たり前のことです。浄水器を通した水は、残留塩素が除去されているため着色しません。
  2. テスターの電極を水道水にいれ、電気を通して水の電気分解を行い、鉄の電極棒から溶け出した茶色の沈殿物を見せて「水道水に有害なものが含まれている」と水道水に対する不安をあおり、「このように純水器を通した水は、有害物質が除去されるので、安全な水になる」と宣伝する場合があります。
    • 解説
      水道水にできた茶色の沈殿物は、電極が溶け出したもので、水道水に含まれていたものではありません。電極の材質により沈殿物が緑色に変化することもあります。水道水にはミネラル分が含まれており、電気を通すので電気分解が進み、沈殿物を生じます。しかし、純水器を通した水はミネラル分等を除去しているので電気を通しにくく、電気分解が進まないので、沈殿物が生じません。

お問い合わせ先

上下水道局事業部 水質管理室 

電話番号:095-838-5037

ファックス番号:095-813-8217

住所:〒851-0134 長崎市田中町608-7(東長崎浄水場3階)

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