1.藤山一郎の「長崎ブルース」 (昭和29年=1954、藤浦 洸・作詞、古賀政男・作曲、藤山一郎・歌)
「長崎ブルース」の歌詞カード
藤山一郎さん(長崎で)
2.ディック・ミネの「長崎ブルース」 (昭和29年=1954、大高ひさお・作詞、宮脇春夫・作曲、ディック・ミネ・歌)
ディック・ミネさんは終戦直後に作られたギャング映画「地獄の顔」の主題歌の一つ「夜霧のブルース」を歌っています。 この「長崎ブルース」は歌詞も「夜霧のブルース」の姉妹編的なイメージで、曲も伴奏に工夫を凝らし、ラストでは遠くで鐘も鳴らして、長崎のムードを出しています。 なお、長崎のブルースでは夜の港やオランダ坂に雨が降り、教会の鐘が鳴っています。
ディック・ミネさん
ブルースものによく歌われる夜の長崎港
3.天ヶ瀬美和の「長崎のブルース」 (昭和42年=1967年、小島胡秋・作詞、伏見竜治・作曲、天ヶ瀬美和・歌)
4.青江三奈の「長崎ブルース」 (昭和43年=1968、吉川静夫・作詞、渡久地政信・作曲、青江三奈・歌)
「思案橋ブルース」に1カ月遅れて出た青江三奈(あおえみな)さんの「長崎ブルース」は東京の作詞家、吉川静夫(よしかわしずお)さんが作詞したものです。 吉川さんは長崎取材の際、そぞろ歩きしながら町の空気や人情を酌み入れたそうです。 1番から思案橋を歌っており、「思案橋ブルース」とともに、思案橋の名を全国に広めました。 作曲の渡久地さんも若い時、長崎に住んだことがあり、著書によると、この歌の作曲では、丸山界わいを冷やかしながら歩いたことなどを思い出し、長崎の色っぽさを盛り込んだそうです。
歌い込まれた夜の丸山(公園付近)