現在の丸山芸者さんは何人ぐらいでどんなお仕事ぶりなんですか?
勝丸さん「現在、長崎検番には14名の芸者(三味線方も含む)がおりますが、30年以上のベテランさんがほとんどです。でも2年前にこ丸(21歳)、今年4月に花音(かおん)(18歳)と若手が入り、丸山芸者の後継者が出てきました。面接は行いますが、やりたい!という方には常に門戸を開いているんですよ。いろんな面で一つでも若い方がいいですから、興味のある方は早めに見学に来てみてください。私達の仕事は年末、お正月、行事が多い春が特に忙しいですね。夏場は意外と暇ですが、10月は長崎ではおくんち(長崎くんち)がありますから、またそれで忙しいんです。」
私達“一見客”が、長崎検番の芸者さん達の踊りを見られる数少ない機会が、諏訪神社の秋の神事「長崎くんち」ですね。やはり芸者さん達の熟練された踊りの美しさには惚れ惚れさせられます。
勝丸さん「お師匠さんはいつも“芸者の踊りは口では言えない色香のようなものがある”とおっしゃいますね。戦前は200人以上、戦後も60〜70人の芸者がいたんです。おくんちで踊ることができる芸者は少数なので選ばれると嬉しかったですね。私は昭和46年頃からは毎年どこかの踊町に呼ばれ、20年位連続で出ていました。今も東浜町が踊町の年は必ず踊らせて頂いていますよ。」
さて、そんな勝丸さんから見た長崎の魅力ってどんな所でしょう? 観光客、またはこれから長崎に移り住む方へ訪れて欲しい場所など具体的なアドバイスをお願いします。
勝丸さん「私はお寺が好きだからお寺の周辺を歩くとホッとしますね。興福寺、寺町通り、そして聖福寺なんかも好きです。それから長崎で一番古い商店街である中通りに今も残る町家などを見て歩くのもいいですよね。中島川沿いの光永寺と周囲に咲く花、柳の風景も大好きです。」
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