● 龍馬が食べた長崎の名菓

長崎龍馬の道--12・14・26・24   長崎カステラ

『長崎まちなか龍馬館』(http://www.nagasaki-ryoma.jp/)の展示に、天井から吊り下がった大きなタペストリーがあります。龍馬ゆかりの海援隊のメンバーや長崎の有力者などを肖像写真とともに紹介しているこのタペストリーの中には、長崎の祭りや名物なども数多く含まれています。長崎の名物といえば、長崎の代名詞ともいえる『カステラ』でしょう。龍馬を愛する方であれば、彼がカステラ好きだったということはよくご存知のことでしょう。海援隊の日誌といわれる「雄魂姓名録並海援隊日史秘記」(京都国立博物館所蔵)の中には、カステラ作りのレシピが記されていますし、龍馬とお龍が霧島へ新婚旅行に出掛けた際は、カステラをお弁当代わりに持っていったとの逸話も残っています。しかし、当時のカステラは現在とは大きく異なり、砂糖をふんだんに使った現在の贅沢な味覚とは縁遠く、コッペパンに似たようなものだったとか。江戸時代の人はカステラを酒の肴にしたという話も伝わっています。それに比べると、随分と改良され贅沢なお菓子へと変化を遂げた「長崎カステラ」。数々の職人さんたちの研究と努力によって、カステラは長崎一の名菓となったんですね。現在もその名を轟かす数々の名店は、龍馬が長崎の町を闊歩した時代、その多くがすでに存在していました。龍馬も、長崎の名物=カステラと認識していたかもしれません。



長崎龍馬の道--12 松翁軒 
天和元年(1681) 本大工町(ほぼ現在地)に創業
         --14 岩永梅寿軒 
天保元年(1830) 現在の勝山町に創業
         --26 福砂屋長崎本店 
寛永元年(1624) 引地町(現 桜町・興善町付近)に創業
         --24 文明堂総本店 
明治33年(1900) 現在の丸山町に創業




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