市場で買って手作り!
冬の味覚で食卓を彩ろう

長崎の冬の味覚を10アイテムに絞り込んだ今回の特集。ここではその中の3つの素材にスポットを当て、家庭の味を作ってみたい。高価な鯨やからすみも市場やスーパーで安くで購入。チョチョッと手を加えれば馴染みの家庭料理に早変わり!


日頃の作っていた煮物が
くじらマジックでランクアップ!

●塩くじらジャガ


材料(4人分)
 須払い鯨または塩鯨1パック(200g程度)
 ジャガイモ3個
 ニンジン1本
 タマネギ1個
 砂糖、酒、醤油、みりんなどお好みで

素材1:鯨(須払い鯨)

くじらは近頃居酒屋などでも気軽に味わえる長崎の味。ひと昔前は学校給食でもくじら料理が頻繁に出ていて、「カツ」と言えば「くじらカツ」だったという世代がいる程だ。もちろん食卓にも様々なくじら料理が頻繁に登場していた。赤身、うね、おば、ベーコン……様々な部位があるが、現在は脂の多い須払い鯨や脂身を塩漬けにした塩鯨が一番市民に身近な部位だろう。何せ200gで400円程度なのだ。これを使った野菜の煮物が最高に美味しい。くじらの旨味が他の材料にしみ込んで通常の肉じゃがとは全く違ったお味に大変身!

出来上がり


高価なからすみを市場で調達!
からすみのパスタにチャレンジ

●からすみのスパゲティ

材料(4人分)
 からすみ50g
 パスタ320g
 生クリームお好みで
 黒コショウ・大葉適宜



素材1:からすみ

ボラの卵巣を塩漬けにし丹念に天日干して仕上げるからすみは、長崎土産の中でも最高級品として知られる逸品。からすみを肴に日本酒をチビリ、といったふうに酒の肴的イメージがしっかりついている。しかし、近頃では老舗店でも食卓にのぼりやすいようにと、お茶漬けやふりかけ、または小さくカットして手頃な値段で販売する傾向にあるようだ。また、長崎の食の台所、各地に点在する市場の魚屋などにも手作りのからすみが並んでいることもあり! 安くで購入し、明太子スパゲティの要領でからすみスパゲティにしてみよう。

出来上がり


ほのかな渋みがクセになる
色鮮やかな赤かぶの三倍漬け

●赤かぶの三倍漬け

材料(4人分)
 赤かぶ4個
 塩・昆布適宜
 砂糖と酢(1対1の割り合い)

素材1:赤かぶ

冬の市場に一時期(11〜12月)だけ出回る赤かぶは、卓袱料理の小菜(アラやはもの湯引き)などのつけ合わせにも登場する長崎ッ子の大好物。はじめに片淵地区で作られていたことから「片淵かぶ」とも言われ、シーズン中は漬け物や三杯酢につけた酢の物として市場の漬物店にも並ぶ。塩をしてある程度水分が出切ったところでよく絞り、酢と砂糖を1対1の割り合いの液に切った昆布を加えたものに漬けていく。塩は赤かぶの塩加減を見て加えた方がいいだろう。 はじめに切れ目を入れておくとより美しい仕上がりに。

出来上がり


check!●新鮮魚は直売所でゲット!
行列ができる戸石フレッシュ朝市
その日水揚げされた新鮮な魚と、すりみなどの加工品、また地元でとれた野菜などを一緒に販売。旬の味をいち早く手に入れるに最適な場所だ。地元客は船が着くのを待って購入。やはり開店直後が狙い目だ。




●営業時間
/ 7〜13時(火曜休)
●JR長崎駅からのアクセス
バス/長崎駅前東口バス停から県営バス江の浦、または弁天口行きに乗車し約50分、戸石バス停から徒歩すぐ。
 ★始発/月〜土曜は6:54、日曜祝日は7:32(江の浦行き)
車/長崎駅前から約25分。
●問合せ/長崎市戸石漁業協同組合 戸石町1519-27 TEL095(830)2236


〈3/3頁〉
【最初の頁へ】
【前の頁へ】