極彩色が施された孔子廟は、外壁の朱色と屋根の色である黄色が特に印象的。 黄色は皇帝の色を表していて廟全体に広がる朱色は魔除けと慶びを表しているのだとか。 では、入場門である黌門(がくもん)から順路に沿って観覧して行こう。 建造物・孔子廟の魅力を写真に!★シャッターチャ〜ンス!! ★マークはぜひ写真撮影をして欲しい場所。例の写真は参考まで。
★黌門(がくもん)(上記案内図〔1〕) …入場門。 ★シャッターチャ〜ンス!!★ 周囲のビルが入らないように撮るのがポイント。 黌門を過ぎた所にあるゴージャスな電話ボックスでもパチリ!
すい星門(すいせいもん) (上記案内図〔2〕) …格子戸作りの門という意味を持つこの石の門が、日本の鳥居の原型なんだとか。 確かに神社にある鳥居を彷佛(ほうふつ)とさせる構え……納得!
楷樹(かいじゅ)(上記案内図〔3〕) …すい星門の両脇に一対のシナサワグルミの樹がある。 東山省曲阜孔子廟に子貢(孔子十哲の一人)が自らの手で植えたと伝えられる常緑樹の楷(トネリコバハゼノキ)は別名孔木、黄連木といい、ここには楷に代わるものとしてシナサワグルミが創建時に中国から移入して植えられたと伝えられている。 向かって左が雄木、右が雌木。 春になると青々とした葉が繁りこの場所に100年以上立っているという存在感を増す。 後に碧水橋(へきすいきょう)の両脇に植樹されたやや小ぶりの木が本物の楷樹。 見つけてみよう!
太湖石(たいこせき) (上記案内図〔4〕) …假山(つきやま)(築山)の石は庭園用、または装飾用として重宝される中国江蘇省太湖産の珍しい石。
龍蝠(りゅうふく)(上記案内図〔5〕) …両側一対の石碑は龍王の1番目の子どもで、特に重いものを好んで背負うのだとか。 ★シャッターチャ〜ンス!!★ 龍だけど何だかカメみたい。 石碑には孔子をたたえる文面が書かれているという。
★儀門(ぎもん)(上記案内図〔6〕) …本廟の正面玄関であるこの門は、正式な内大門になる。 聖廟の入口は3ケ所以上の奇数で、中央を神と皇帝だけが通るとされていて通常は閉ざされている門なのだとか。 開いている時は皇帝気分で中央の通路をどうぞ。
★シャッターチャ〜ンス!!★ 後方の碧水橋を渡った場所から撮るのも奥行きがあっていいようだ。 また、独得の曲線美が美しい反り屋根や、竹を模した瓦、そして屋根の上には龍や鳳凰、麒麟などの勇ましい姿が見られるこの屋根をバックにしたアップの写真もオススメ!
福禄寿(ふくろくじゅ) (上記案内図〔7〕) …儀門の屋根の大成殿側に乗っている縁起物の象徴、福禄寿。 みなさんの幸福を祈願しましょう
★両廡(りょうぶ)(上記案内図〔8〕) …儀門から連なる左右の回廊状になった部分。 ここは元来孔子の教えをよく学んだ弟子達で、学問、人格に優れた賢人、儒人の地位ある者を祭るお宮なのだ。 本廟では後壁に孔子の言行録である『論語』全文16000余字が台湾省花連産の大理石に彫ってある。
ここにも何か屋根に乗っている! 手前のおじさんはにわとりに乗っているが、これらはいわゆる魔除け。 ★シャッターチャ〜ンス!!★ 抜けるような青空をバックに朱色と黄色の極彩色が映える! 回廊を歩きながらパチリ!
★72賢人の石像(上記案内図〔9〕) …孔子の高弟72賢人の石像が両廡の前・横にズラリと並んでいるが全て大理石でできているのだ。 何と一体の重さは約1.5トンもあるのだ。 足掛け2年がかりで今の位置に整列されたのだそうだ。 それぞれ、役職に見合った衣装を身にまとっておられ、表情や動きも全く違うからひとりひとりじっくり話し込みたくなる? ★シャッターチャ〜ンス!!★ 恐れ多くも賢人像にまぎれてパチリ!
大成殿(たいせいでん)(上記案内図〔10〕) …正面の木造建築が孔子廟の正殿。 明治26年(1893)の建立以来100余年、原爆の爆風にも耐えた貴重な文化財だ。
『大成殿』の扁額の下に白いハトを発見! 奴隷制社会のただ中にいた孔子だが、学問をしたい人は身分を問わない考えを説いていた。 孔子の講議をこのハトも聞いているのだ! また、大成殿の中に龍が口を開けた所に刃がある不思議な剣を発見! 実はこれ、この孔子の時代つまり2000年以上前から300年前まで使われていたものを模したもの。 このデザインには驚かされる!
跪拜台(きはいだい)(上記案内図〔11〕) …正面に向かいひざまずき、頭を深く3回さげて畏敬の念を表す。 同じ動作を3度くりかえすのが正しい参拝方法だ。 長い香りがいいお線香は観光客にも人気の品で、お土産にする人もいるらしい。
獅子(上記案内図〔12〕) …大成殿石段前の一対の獅子像は、中国山東省曲阜孔子廟の孔府門前の獅子と同じもの。
御道石(みどうせき)(上記案内図〔13〕) …石段中央の一対の龍を彫ったものは北京故宮のものを模している。
石欄干頭の龍(上記案内図〔14〕) …この龍、大成殿を取り囲んでいるのだが、ぜ〜んぶ殿中に祭られている孔子の方向を向いているので注目!
探海(たんかい)(上記案内図〔15〕) …大成殿を囲む四隅に鎮座する石像は、一見ゾウのように見えるが探海と呼ばれる龍。 本来、他の孔子廟では排水口の役目をしているが、ここでは排水口の役割は果たしていない。
大学全文(だいがくぜんぶん) (上記案内図〔16〕) …御道石正面の石碑には学問する人の目的、心得を順序だって記されている。 裏面には唐朝玄宗皇帝の孔子詠嘆詩となっている。
かく端(かくたん)(上記案内図〔17〕) …段上最初の石像は想像上の動物で、いわゆる一角獣。 孔子に伴して話の善悪を聞きわける獣なのだとか。 悩みごとを話しかけると答えが聞こえてくるかも?
石人・翁仲(こうちゅう)(上記案内図〔18〕) …孔子の弟子で翁仲という人の一対の石人は、文人像と武人像となっていて、文武両道兼ね備えた人なのだそう。 確かによく見れば向かって右側には笏(しゃく)を、左側には剣を手にしてらっしゃる……一見ちょっと茶目っ気のある親しみやすいオジサンという雰囲気。
麒麟(きりん)(上記案内図〔19〕) …聖人が世に出ると現れると言われる中国古来から伝わる想像上の神獣で、草木を踏みつけたり生のものを食したりしないといわれる仁の心の厚い動物。 向かって右側が麒(き)(雄)、左側を麟(りん)(雌)という。 陶器製のこの麒麟は広東省からの贈り物。
大成殿の奥にある建物は中国歴代の遺跡を年代や王朝別に分かりやすく展示した中国歴代博物館。(上記案内図〔20〕) ここには中国北京の故宮博物院から提供された貴重な宮廷文物や中国古代の青銅器や磁器、唐代の三彩や明・清代の美術工芸品などが展示してある。 特に故宮博物院提供の美術品の常設展示については、中国国外ではここでしかみることができないものばかり。 皇室の芸術品が一挙に公開されている上に、展示品は一年おきに入れ替えられるのでいつも新しい出会いを楽しむことができる。 ぜひチェックして!
白金 監国摂政王寶 (はっきん かんこくせっしょうおうほう) 清代光緒年間(1875-1908年)/亀の取っ手をもつ白金製の印。 印面には漢字と満州文字が篆刻(てんこく)されている。
竹根雕 提梁 ユウ(付属:木枠) (ちくこんちょう ていりょう ゆう) 清代中期(1723-1820年)/清代中期、特に乾隆皇帝時代に行なわれた古器物の模倣品の一つ。 古代青銅イ器の形と紋様を真似ているのが特徴。
琺瑯 瓜形 エン脂盒 (ほうろう かけい えんじごう) 清代同治年間(1862-1874年)/流麗な線状を描く器形と洗練されたふっくらとした形の葉によりかわいらしく装飾されたエン脂盒。 清代晩期后妃が使用した品。
銅 鍍金 転皮球花 鐘 (どう ときん てんひきゅうか しょう) 清代(1644-1911年)英国製造、18世紀/定刻になると時報の後に音楽が流れ、演奏が始まると台座正面の九輪の花と時計盤周囲の十数輪の花及び時計最上部の大花がそれぞれ回転するという置き時計。
〈2/3頁〉 【1.孔子廟の祭神・孔子ってどんな人?約2500年前の教え『論語』に迫る】 【2.長崎孔子廟・中国歴代博物館 館内の「コマゴマ」案内図】 【3.中国色満点!孔子廟土産はコレに決まり!】
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