●若宮(勤皇)稲荷神社
電話095-822-5270 伊良林町2-10-2

●創建
延宝元年(1673)出来大工町乙名若杉喜三太が自邸に祀っていた南北朝時代の忠臣・楠木正成公の守護神(稲荷大神)若宮稲荷五社大明神を伊良林に移し、社殿創建(伊良林稲荷社)。

●文化財
竹ン芸(市指定無形民俗文化財)  

●宮司さん

松尾光弘さん

●取材メモ1「くんちが終わると竹ン芸」

毎年10月14、15日の例大祭に奉納されるもので、白狐(雄狐、雌狐)に扮した人が数十mの2本の青竹の上で竹ン芸囃子に乗って逆上がり、大の字、逆さ降り、扇などいろんな妙味を見せるというもの。

言い伝えとしては、稲荷神社の使いものの狐が若宮社の御神徳を喜んで、裏の竹やぶで遊ぶ様を写したものだとか。踊りの起源は中国の居留地で行われていた羅漢踊と言われている。

狐の面は下顎が動くように作られていて頭からしっぽの先まで、全身で巧妙な動きを見せてくれる。
近くで観ても狐と錯覚するかも!?


●取材メモ2「庶民に信仰される生活生業の守護神」

稲荷大社の御利益(御神徳)はズバリ!商売繁昌、家内安全、五穀豊穣、交通安全、漁業繁栄。
庶民の生活に密着したものから古くから多くの人々に信仰されている。

●取材メモ3「大きな御神木には意外な力が……」

大人が三人手をつないでやっと囲めるほどの大きさの幹。
境内にはおそらく創建以来、330年程この地に根付いた御神木がある。
見上げると心の中がすぅーっと解放されるような安らぎを与えてくれるマキの木。
いくつもの鳥居をくぐり抜け、石段を上り上がると緑に包まれた安らぎの社がある。


●取材メモ4「社へ誘う70の鳥居」

約70程の鳥居があるというが、その中に方形(ほうけい)の珍しい鳥居がある。
この柱が四角形のこの鳥居は、文政五年(1822)に長崎奉行・土方出雲守が旧長崎奉行所内の稲荷に奉納したものを、明治二年(1899)に移したもの。
その他の鳥居はほとんどが朱色。
鳥居の中段(というのだろうか?)にはお約束の石がたくさん乗っていた。


●取材メモ5「もう一つの龍馬通り(亀山社中跡)への入口」

鳥居をくぐり、稲荷へ上る途中にはいくつもの休み石が置かれていてとっても助かる。
この坂段の途中にも龍馬通りへ行き着くように案内版が出ている。迷路のような坂道を上り下りしながら散策してみよう。