●巍巍山 光源寺(浄土真宗本願寺派)
電話095-823-5863 伊良林町1-4-4

●創建
寛永八年(1631)筑後柳川(現在の福岡県瀬高町)光源寺の僧・松吟(しょうぎん)が来崎し、布教をはじめ、寛永十四年(1637)長崎奉行から寺地を銀屋町に与えられ光源寺を開山したが、延宝四年(1676)火災により類焼したので現在地の伊良林に移転した。

●取材メモ1「昔の光景そのままに…大人も子供もお寺で学ぶ」

光源寺では、大人も子供も一緒になって遊びながら学ぶ昔ながらの日曜学校が今も行われている(現在は毎週土曜の午後7時から)。
けん玉、おはじき、紙芝居。
日曜の午前10時からは大人の日曜学校。
社会情勢などいろんなテーマを仏教的視点から話したり、御住職の法話を聴いたりとこちらも毎週充実した時間が流れる。
特に檀家さんや近所の人たちに限らずふらっと来て参加するのもOKだとか。


●取材メモ2「今に伝わる民話…産女(うぐめ)の幽霊(飴屋の幽霊)」

今や1年に一度等身大の産女の幽霊像が見られる日は夏の風物詩で毎年ニュースになる。
当日は集まってきた子供達に飴がふるまわれるらしいが、この話はかいつまむとこんな感じ。
麹屋町の飴屋に夜な夜な訪れ、飴を買っていく薄気味悪い女が、実は光源寺の本堂裏の新仏の墓の中で子供を産んで亡くなっていた女性の幽霊だった。
住職さんのはからいで子供は父親のもとで育てられるようになり、飴屋や町内の人は功徳になったと安心していると、またもやその幽霊が飴屋に現れお礼がしたいという。
飴屋がこの付近は水がないので困っていると話すと、明日の朝早く自分の櫛が落ちている所を掘ってみてくださいと女は言った。翌朝櫛をみつけそこを掘ると水が湧き出、その後、その場所に立派な井戸を設けこの界隈のひとの暮らしをうるおしたという。
今は麹屋町六番地横の道路脇にその跡だけが残っている。

●子供のお寺は楽しい行事がいっぱい

240年前の民話「飴屋の幽霊」の話もあってか、この寺は子供(子育て)のお寺として親しまれている。
夏場は学校のクラス単位や日曜学校の子供達が本堂に一泊合宿して、飯盒炊さんをしたり、肝試しをしたり…。
何だか子供の頃にかえって参加してみたい気がしてくる。