長崎市へのご意見・ご提案等の紹介

これまでに寄せられたご意見・ご提案等の内容をご紹介します。

年代:【70代】  【2021年06月受信】

ご意見(要旨) 【出島メッセ長崎の屋上緑化について】
 アーバンルネサンスの計画のもと30年以上もの間、県市協力して取り組んできた長崎港周辺及びJR長崎駅エリアの再開発が着実に進展し長崎市の都市基盤の整備が大きく進んだことは喜ばしくおもいます。
 さて、出島メッセ長崎についてですが1つ残念なことがあります。同施設は視認性も高い一等地にあり、都市緑化とヒートアイランド対策から当然、屋上緑化がなされるものと思っておりましたが、現時点ではただの平板な無機質な屋根のままであり、工場の上屋のような印象を受けます。
 都市中心部の緑化による環境や景観の改善は、この都市再開発の重要な理念の1つだったと思います。水辺の森公園から始まり、長崎県美術館、メットライフ、松ケ枝国際クルーズ船ターミナル、尾の上地区(県庁など).海岸沿いの遊歩道、そして新しく着工が決まった長崎スタジアムシティなどなど、着実に緑化(屋上緑化も含む)が計画され実施に移されてきました。
 その結果、再開発されたエリアの環境や景観デザインの質は飛躍的に向上し、長崎でしか提供できない大規模な空間や独自の景観を創り出し、新たな都市の魅力がうまれました。
 つきましては、再開発の重要な建造物である出島メッセ長崎の屋上緑化を実現し、同エリアの環境と景観のより一層の整備と調和を図り、世界規模の新しい枠組み SDGsも意識したサステナブルでスマートな施設として世界へアピールして欲しいと思います。

【2021年08月02日回答】

回答 【交流拠点施設整備室】
 長崎駅周辺エリアにおいては、国際交流拠点都市・長崎の玄関口にふさわしい一体的で魅力あるまちなみ景観と機能的な都市空間の創出を図るため、諸施設のデザインに関する検討・調整を行う専門家等からなる「長崎駅周辺エリアデザイン調整会議」が長崎県に設置されています。出島メッセ長崎においても、同会議に設計当初から審議をいただきながら、その整備を進めてきました。
 その中で、屋上緑化についてもご指摘を受け、議論・検討がなされましたが、当施設が、約3,000平方メートルもの柱のない大空間のコンベンションホールを2階部分に備える特殊な構造をもつことから、屋上の中心部分には多くの積載荷重をかけられないこと、また、海岸に近く屋上緑化の植物の育成状況やメンテナンスに懸念があること等から断念したところです。
 ご指摘の都市の緑化、ヒートアイランド対策については、長崎市としても大変重要な課題と考えており、出島メッセ長崎の整備においては、当該地区の地区計画に基づき、7パーセント程度の高い緑化率に基づき、敷地内を高木や低木、花々で覆っています。
 樹種としては、シマトネリコ等の常緑樹が並木として緑で施設を覆い、長崎市の木であるナンキンハゼ等の四季を感じさせる落葉樹を広場スペースや角地に配置、また、春にはオオシマザクラがいろどりを添えます。いずれも開業からの緑化の効果や人々の緑陰になるよう、樹形の良い概ね7メートル程度の高い木を当初から植えており、樹木の間には、長崎市の材木を使ったカウンターやベンチを配置し、市民の憩いと賑いの場となるよう設え、緑化の実現を図っています。
 さらにこれらの緑化に併せて、緑化部分の客土には自動潅水装置を設置します。この水は、出島メッセ長崎のSDGsの取り組みの一つとして、雨天時に広大な屋上の利点を活かし集めた雨水を再生利用するもので、常に土壌部分に潤いを与えることで、樹木等の水やりを自動化するだけでなく、敷地全体のヒートアイランドの抑制に寄与できるものと考えています。
 屋上については、コンベンションの催事が終わった後の飲食も楽しめるパーティ会場や様々なイベントに活用もできる1,500平方メートル程度のイベントスペースとして、今回整備を行っています。
 ご指摘のとおり、屋上が工場上屋などの無機質な空間とならないように上質な空間を目指し、床面をデザイン性ある目地と日光の照り返しに配慮した反射率をもつ押さえコンクリートとし、エリア内の手摺にはLED照明をぐるりと回し、夜間には雰囲気のよい空間を演出します。またこのイベントスペース中央には幅15メートル、奥行き5メートルの階段状のLED照明付きのビューデッキを設置し、長崎の象徴である稲佐山を背景にパーティ等の際の集合写真撮影やイベントの舞台としての活用ができるように設えています。
 この屋上のイベントスペースやビューデッキは、稲佐山、浦上川、長崎港と女神大橋、山の中腹まで張りついた家並みやホテル、整備中の新幹線の終着駅など、長崎らしい風景を楽しめる長崎の新しいスポットであり、また、施設全体の照明と併せて、世界新三大夜景である稲佐山からの夜景景観の一つとして寄与できるものと考えていますので、今後の施設運営においても、PRを行いながら、施設の利点を活かすことができるよう取組んでいきたいと考えています。
 今回は、ご意見をいただきありがとうございます。 ご指摘の内容を参考に、環境と景観の視点を大切にし、今後とも、市民の皆さんや国内外の主催者・参加者の方々から選ばれ愛される施設を目指し、事業を進めてまいります。
 最後になりますが、出島メッセ長崎は11月1日に開業を迎えます。近くにお越しの際には、是非、お立ち寄りくださいますようお願いします。 
関係所属 交流拠点施設整備室  【直通番号】:095-829-1267】

(注)掲載されている回答は回答時点のものであり、その後の社会情勢や制度の改変などにより、最新の回答と異なる場合があります。

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