長崎市へのご意見・ご提案等の紹介

これまでに寄せられたご意見・ご提案等の内容をご紹介します。

年代:【40代】  【2021年06月受信】

ご意見(要旨) 【動物愛護の啓蒙、罰則等について】
 6月12日の朝、長崎市江川町のゴミ捨て場で生まれたばかりの猫の赤ちゃんが4匹、燃えるゴミの袋に他の生活ゴミと一緒に捨てられていたとのこと。信じられません。酷すぎます。
 長崎は、犬猫の殺処分数のランキングがワーストです。他県と比較して動物愛護への理解啓発、啓蒙、罰則等が足りないと思います。
 もっと市民、県民が小さな命を大切にする豊かな心で居られるように行政が進んで発信していかなければなりません。これは個人の問題だけではありません。動物を大切に扱わないことや命を粗末にすることは悪いことなんだと、みんなが見ている社会、そういうことは許されない社会にしていかなければなりません。
 みんな(地域)が一丸となって意識改革をしなければならないと思います。
 そのためにも長崎市が先陣を切って対策をしてください。お願いですから、今の対策のままで満足しないでください。

【2021年07月12日回答】

回答 【動物愛護管理センター】
 ご意見の出来事については、新聞等の報道で聞き及んでおり、大変遺憾に思っております。
 動物のみだりな殺傷、遺棄、虐待は犯罪です。動物に対するみだりな殺傷、遺棄、虐待については、必ず警察に通報してください。警察への通報、相談、警察による迅速な対応がなにより大切です。現在、動物の愛護及び管理に関する法律により、次のような罰則となっています。
「動物の殺傷」:「5年以下の懲役又は500万円以下の罰金」
「動物の遺棄、虐待」:「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」
罰則については、これまで、法改正の都度に厳罰化されてきました。
 このような犯罪行為については、地方公共団体のレベルではなく、更に厳しい警察による取り締まりの対象であり、捜査、書類送検、検察による起訴、裁判所による裁判を経て、罰則を科すことになり、司法によって裁かれるべきことになります。それだけ重い犯罪です。これは、動物のかけがえのない命、健康、安全を守る動物福祉の観点からと、動物の殺傷、遺棄、虐待を契機として、人の殺傷等の残虐残忍な行為、虐待等につながることが多く、人に対する犯罪の抑制のため、安全安心な社会形成のために厳罰化が図られてきたということです。
 ご意見にありますように、これは個人の問題だけではなく、社会全体に関わることであり、市民の皆様が、地域の問題、社会の問題だと受け止め、意識を変えていただくことがなにより大切なことだと、深刻に受け止めています。
猫の遺棄の主な原因として、次のようなことが考えられます。
・避妊去勢せず、放し飼いや野良猫への無責任な餌やりによって猫が出産し、遺棄してしまう。
・子猫をかわいそう、かわいいからと自宅に連れ帰ったけれど、結局、育てられず遺棄してしまう。
・飼い主が病気等で飼えなくなって遺棄してしまう。
・放し飼いの猫や野良猫が家屋等に入り込んで出産し、迷惑をこうむった人が遺棄してしまう。 など。
遺棄に至った理由は何であれ、命があるものを捨てる行為は、許されるべきものではありません。また、遺棄に至る原因となる行為を無くしていくことが大切であると考えています。
 長崎市は、温暖な気候で、斜面地や狭い路地等が多く、港町で、猫の生育に適した環境にあるため、猫の生息数が多い状況です。このような状況に加えて、野良猫に無責任に餌を与える人や猫を放し飼いにする人が多く、このような行為が野良猫を増やす原因となり、猫の引取り殺処分が多い要因となっています。動物管理センターに持ち込まれる猫のほとんどが人の手で育てることが困難な生まれたばかりの子猫です。猫の放し飼いや野良猫に無責任に餌を与える行為が、不幸な猫を増やしてしまうばかりか、糞尿、鳴き声、庭を荒らしたり、車を傷つける等、近隣に生活環境被害をもたらし、近隣住民、地域も不幸にしてしまいます。また、飼い犬の鳴き声や散歩時の糞尿の放置、飼い犬が人を咬むなどの被害等、犬猫に対する苦情は絶えることがありません。
 このような状況を受け、長崎市では、動物愛護の意識の高揚及び適正飼養の周知啓発のため、飼い主への指導や啓発、広報紙、市政テレビ番組「週刊あじさい」、ケーブルテレビの市政情報コーナー「知っトクながさき」等の広報媒体、市ホームページ、SNS、車載スピーカーによる啓発放送、動物愛護週間(9/20〜26)中における動物愛護フェスタの開催(期間中の小学校へのチラシ・ポスターの配布)、譲渡会や犬のしつけ方教室の開催、飼い主のいない猫の不妊化手術費の助成(まちねこ不妊化推進事業といいます。4月に当該事業のチラシを全自治会に配布。)、狂犬病予防集合注射会場における適正飼養の啓発等、様々な方法、場面で啓発活動を行っています。また、これらの啓発活動等について、長崎県獣医師会長崎支部及び市内の動物愛護ボランティア団体と協働して取り組んでいます。
 その結果、犬猫の殺処分数は減少し、犬の殺処分数(自然死は含みません。)は平成26年度からゼロとなっている状況です。
 しかしながら、依然として、猫の殺処分数は他都市に比べると多い状況であり、野良猫への無責任な餌やり行為をしている者に指導を重ねても、効果的な改善が図られない状況に加え、多頭飼育の崩壊事例が発生する等の課題が生じています。猫の引取り及び殺処分の主な要因となっている多頭飼育や野良猫への無責任な餌やりの問題については、全国で同様の状況であり、これは、少子高齢化、格差の拡大等といった社会の問題に密接に関係しています。
市民の皆様が、人と動物との関わりを、自分の生活環境や健康、安全等に関わりのあること、地域社会のみならず、地球環境、人の持続可能な社会の形成、人類の生存に関わりのあることとして、認識し、考えていただくことが必要だと考えています。
 これらの課題解決の一歩として、長崎市としましては、これまでの取組みに加え、市民の動物愛護の意識の更なる高揚、猫の室内飼い等の動物の適正飼養(飼い主の責務)の周知、野良猫への無責任な餌やりの規制、飼い主等への指導や助言及び多頭飼育の届出制の導入といった施策を推進する必要があると考えており、これらの施策について、市民の皆様への周知を図るとともに、施策の実施に積極的に取り組む必要があるとの考えから、令和3年度中に「(仮称)長崎市動物の愛護及び管理に関する条例」を制定し、周知期間を置いて、令和4年度中に施行する予定としています。
 今後とも、長崎市の動物の愛護及び管理に関する行政につきまして、ご理解ご協力のほど、よろしくお願いいたします。
 
関係所属 動物愛護管理センター  【直通番号】:095-844-2961】

(注)掲載されている回答は回答時点のものであり、その後の社会情勢や制度の改変などにより、最新の回答と異なる場合があります。

検索ページへ戻る   ページのトップへ