長崎市│市政への提案

年代：【50代】【2021年04月受信】

ご意見（要旨）【猫の不妊化手術助成について（犬も含む）】

お世話になっております。
猫の殺処分ゼロを実現するために不妊化手術助成金を増やしていただけないでしょうか。
殺処分を減らすためには収容数を減らすことが必要不可欠です。
そのためには、生まれてくる命を減らす、飼い猫の不妊去勢手術を薦める、室内飼育を薦める、迷子にしないことが必要です。
保護する団体や個人ボランティアを始め、収容施設の受け皿や譲渡数が増えても、生まれてくる命が増え続ければ、許容量オーバーとなります。飼い猫も不妊去勢手術を行わなければ多頭飼育崩壊に陥る可能性と、迷子になった場合など不妊化できていない猫と交配し新たな命が誕生する可能性が考えられます。
ご存知のように猫の妊娠期間は約2か月で1年に2～4回繁殖の機会があり、1回の出産で4～8匹の子猫を出産することから、1匹のメスから1年後には20匹以上に増えることが可能です。生まれた子猫がさらに出産することを考えると1年で70匹以上に増える可能性もあります。自然界では3～11月生まれがほとんどで、メスは早ければ生後4か月で繁殖可能なため半年で出産する場合もあります。
現在長崎市では野良猫の不妊化手術費の助成を行っていただいていますが、受付が5月のみとなっています。しかし6月以降に生まれた場合は受付終了後であるため、翌年5月の受付、7月末の決定では（例えば6月生まれ→生後1年以上、11月生まれ→生後8か月での支給のため）すでに妊娠出産している可能性があります。
そのため、県の制度を利用するか、ボランティアの負担が増えることも考えられます。また、不妊化が遅れる原因ともなります。そこで受付を5月のみではなく、1年（年末年始は除き）を通して行う、あるいは年に数回できるようにしていただけないでしょうか。
また、多頭飼育崩壊も大きな問題となっていますので、飼い猫の不妊去勢手術をすすめることも必要です。本来なら飼い猫の手術は飼い主の義務だと思いますが、複数頭抱え経済的な負担も多くなり手術できなくなることでの影響を考えると、飼い猫の一部補助をしていただけると出生数増加を防ぐことができるのではないでしょうか。
全国の助成制度について調べてみたところ、自治体により様々ではありますが参考までに下記に記します。
飼い猫の不妊去勢手術については、去勢が2,000～3,000円、不妊が4,000～5,000円の補助を行う。
条件としては（複数の自治体の条件を抜粋しました）
・①飼い猫1匹②飼い主のいない猫3匹、①②の合計は3匹を上限とする
・飼い猫は一世帯年間に2匹まで
・市税の滞納がない
・飼い猫の場合は手術を受け、引き続き飼い続けること
・申請を年間通じて行う場合、事前申請あるいは術後なら1カ月以内
・野良猫を地域住民が管理している場合は一年度に一世帯あたりの制限を設ける
・販売目的に飼養している猫は対象としない　　　　　などがあげられています。
また、福岡市は手術と同時にマイクロチップを装着することが条件で7,500円補助しています（市獣医師会と市で半分ずつ）
猫の殺処分ゼロ実現のためには、不妊去勢手術を薦め、生まれてくる命を増やしすぎないことだけでなく、迷子になって収容される猫、持ち込まれる猫をゼロにすることが必要なので飼い主への適正飼養の啓発も重要です。これは犬も同様です。長崎市は犬の殺処分ゼロを実現し継続されていますが、犬の収容が増え続ければ厳しい状況となります。迷子になる犬も多いので猫同様に飼い主への啓発は必要だと思います。
「長崎市猫の適正飼養ガイドライン」がもっと市民の皆さんに活用していただけるようになればいいと思います。
長崎市は気候が温暖で猫の生息に適した環境でもあり、たくさん子猫が生まれ引き取りや収容数が多く殺処分が多い状況となっています。しかし今後は猫も殺処分ゼロを目指し、近い将来実現させ「ねこの街長崎」として犬にも猫にも優しい街づくりが実現することを願っています。
参考までに、育てられない犬を増やさないためにも犬の手術費用の補助を行っている自治体がありますので記します。
飼い犬の不妊化手術については、去勢が2,000～10,000円、不妊が4,000～10,000円の補助を行うと猫の不妊去勢手術への補助と比較して差があります。
野良犬の不妊去勢手術については、5,000円（オス・メス）の補助を行います。
条件として
・飼い犬は登録がされていること
・一年に一世帯1頭
・犬猫双方希望の場合は各1頭とする　　　
などがあげられています。
どうかご検討くださいますようお願いいたします。

【2021年04月24日回答】

回答　【動物愛護管理センター】

貴重なご意見をいただきありがとうございます。
長崎市猫の適正飼養ガイドラインをご覧いただき、また、他都市の犬猫の不妊去勢手術の助成制度のご紹介等をしていただきありがとうございます。
長崎市の動物愛護管理行政につきましては、人と動物との共生社会の実現に向け、長崎市の現状等を踏まえ、獣医師会や動物愛護ボランティア団体等からのご意見や、他都市の状況を参考に、検討しながら行っているところです。
動物愛護の普及啓発、動物の適正飼養、所有者のいない猫（以下「野良猫」といいます。）の不妊去勢事業（以下「まちねこ不妊化推進事業」といいます。）等につきましても、獣医師会や動物愛護ボランティア団体等のご理解ご協力をいただきながら、連携、協働して、行っているところです。
ご意見にありました猫の殺処分ゼロを実現するための不妊去勢手術の実施回数の増加につきましては、動物病院及び獣医師数に限りがあること等の手術の受け入れの問題があり、大幅な増加は困難な状況であり、また、市の財政状況についても逼迫している状況で、事業の廃止や縮小等の見直しを余儀なくされている大変厳しい状況です。
しかしながら、長崎市として、まちねこ不妊化推進事業が、野良猫による生活環境被害及び猫の殺処分数の削減に効果があること及び地域猫活動の推進にも寄与することから、これまで獣医師会と協議を行い、手術の受け入れが大変難しい状況にある中、手術の実施頭数を増加することに可能な限りご努力ご協力いただき、市の財政状況が厳しい中、当該事業については、予算の許す範囲で、助成金を増加しております。
（参考：まちねこ不妊化推進事業における野良猫の不妊去勢手術予定頭数の推移＝事業開始平成26年度予定頭数150頭⇒平成27～30年度予定頭数250頭⇒平成31（令和元）年度予定頭数300頭、令和2年度予定頭数320頭⇒令和3年度予定頭数360頭）
また、猫の引き取り数、殺処分数の増加の要因となっている猫の多頭飼育や野良猫への不適切な餌やりの問題の背景には、高齢化や生活困窮等の社会的な問題があり、啓発や助言指導等の活動を行うとともに、福祉等との連携、ボランティアとの連携を図り、当事者への支援等についても行ったりしているところです。
いただいた貴重なご意見につきましては、今後の動物愛護管理行政を進める上で、参考とさせていただきたいと存じます。
動物愛護は、生命尊重、友愛及び平和の意識の醸成につながるものです。
動物愛護管理行政の推進のためには、犬猫の飼い主等が自らの責務を自覚することや、市民の皆様のご理解ご協力、並びに市民の皆様の一人ひとり、地域の皆様が、自分の問題、地域の問題としてとらえて、考え、行動していただくことが何よりも大切なことでございます。
今後とも、動物愛護管理行政の推進のため、ご理解ご協力くださるようお願いいたします。

関係所属動物愛護管理センター【直通番号】：095-844-2961】

（注）掲載されている回答は回答時点のものであり、その後の社会情勢や制度の改変などにより、最新の回答と異なる場合があります。

長崎市へのご意見・ご提案等の紹介

これまでに寄せられたご意見・ご提案等の内容をご紹介します。