長崎市へのご意見・ご提案等の紹介

これまでに寄せられたご意見・ご提案等の内容をご紹介します。

年代:【50代】  【2017年12月受信】

ご意見(要旨) 【小島養生所遺跡の完全保存】
先般、小島養生所等遺跡の完全保存に関する住民投票条例を市議会教育厚生委員会で審議される中で、参考人より提出された『平成23年度第1回長崎市立小中学校適正配置検討会議』と題した書類があります。それは、副市長を会長として教育長他により開催された会議の議事録です。
その書類の趣旨欄に「佐古小と仁田小を統合し、新小学校を設置することに関し、2つの案(第1案…佐古小に新設校を設置する案、第2案…仁田小に新設校を設置する案)を提示し、市としては第1案をもって地元との協議に臨んでいくことについて、庁内関係部局への周知及び意見を伺った」とあります。さらに、主な内容欄には「仁田小跡地は、道路拡幅のための移転交渉の代替地や公共用地として使える」や「新築か改築か、道路の問題等、タイミングがある。また、仁田小ではだめなのかという反対意見も想定して対応を考えておく必要がある」等々の意見が書いてあります。結果として「今後、地元へは、2つの案を示したうえで、市としては第1案(佐古小に統合新設校を設置する)をもって地元との協議に臨むことで委員の了解を得た」となっています。最後に、今後の検討課題として「統合校が、仁田小に設置できない理由の整理」とされています。ただし、この書類の中には「養生所関係の議論」は一切書かれておりません。
以上の内容からして、ホームページにある、6年かけて地元との協議を重ね設置場所を決定したというのは「協議に入る前に佐古小ありき」で地元を誘導し、仁田に検討することは初めから考えていなかったことになると思いますが。ましてや、「小島養生所等遺跡の存在や価値」等の協議は一切されていないようですね。このまま、一部を破壊して新校舎を併設することは、子どもたちの教育環境を考える上でも「間違った方針」と言えませんか。ポンペ医師や松本良順や幕末の志士たちに対しても、大変失礼な「学校建設」だと思います。ぜひとも直ちに工事を中止して、再検討が良いと思います。

【2017年01月12日回答】

回答 【学校施設課】【文化財課】
長崎市においては、地元との協議や他団体との協議など対外的に協議に入る場合には、市内部で政策論議を行い、市の方針(案)を持った上で協議に臨むこととしております。市の内部協議では、政策形成過程の議論となることから、他部局の意見も伺いながらさまざまな角度から意見を交わし、市の方針(案)を見出すこととなります。なお、対外的な協議において、市の方針(案)のとおりとならない場合もありますので、その場合には、再度、市内部で政策論議をやり直す必要も出てきます。
平成23年の「長崎市立小中学校適正配置検討会議」においては、市内部で統合校の設置場所として佐古小学校敷地案と仁田小学校敷地案の2案について、施設の状況や道路の状況など他部局の意見も伺いながらさまざまな観点から議論を重ね、地元協議会に提示する(案)として、佐古小学校敷地案を第1案として取りまとめたものです。
また、平成26年3月から開催した地元住民で構成される統廃合検討協議会においては、協議会からの提案も含め、仁田小学校敷地について4案、佐古小学校敷地について1案を提示し、意見を伺ったところです。協議会の中では、小島養生所の存在に関する意見をいただくとともに、敷地の形状、必要面積、バリアフリーの問題、職員室からの見通し、道路状況など各案のメリット、デメリットも含めさまざまな観点から議論を重ね、協議会としては、将来の子どもたちの教育環境を考慮し、佐古小学校敷地案でまとまったものです。
なお、旧佐古小学校が小島養生所等であったという歴史的事実は認識しておりましたが、明治39年から旧佐古小学校の校舎が建っていたこともあり、遺構の残存状況は校舎解体後に発掘調査を行わないと確認できない状況であったため、平成27年度から埋蔵文化財の試掘調査を開始し、平成29年度の校舎解体後に全面的な発掘調査を実施し、残存遺構は全て検出したところです。

<遺構の取扱いについて>
発掘調査により検出した遺構の残存状況や、これまでのさまざまな検討の経過を踏まえ、長崎市は、遺跡の保存と学校建設の両立を目指すこととし、残存する遺構については、次のとおり取り扱うこととします。
(1)小島養生所
体育館側敷地に残る小島養生所の遺構については、埋蔵文化財の最適な保存方法とされる埋め戻しによる保存を基本としつつ、一部の遺構は露出展示して、その歴史的価値を伝えられるよう、全て現状のまま保存することとします。
(2)分析究理所等
校舎・グラウンド側敷地に残る分析究理所等の遺構については、埋め戻しにより現状のまま保存することを基本としながら、新校舎建設の支障となる部分は、精度の高い記録を取った上で移設することとし、移設する部分については、埋め戻した部分の複製と併せて、元の姿を彷彿させるように敷地内で再現し、保存・活用を図るよう工夫することとします。

以上のとおり、長崎市は、遺跡の保存も学校建設も重要な責務として捉え、それぞれ最大限の成果を求めて両立させることを目指すこととしておりますので、ご理解を賜りますようお願いいたします。 
関係所属 学校施設課  【直通番号】:095-829-1192】
文化財課  【直通番号】:095-829-1193】

(注)掲載されている回答は回答時点のものであり、その後の社会情勢や制度の改変などにより、最新の回答と異なる場合があります。

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